羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

「扁」「遍」「偏」「変」……「へん」なミーティング

2012年05月15日 09時11分27秒 | Weblog
 5月13日(日)、羽鳥の自宅で「野口体操のこれから」を考える始めてのミーティングを行った。
 参加者は、この日に暇だった私をいれて6名。
 3時間半はあっという間。入り口に立ったところで時間となった。それでも一歩前進することができたのだ。
 進行役のAさんは、自由な発言を引き出す名手で、参加された方々は教室とはひと味違った素顔(?)というか、味のある人柄がそのまま顕われて、忌憚のない意見や感想や思い入れが伝わってきた。

 誰が書いたかわからないのが原則。3分間ほどでポストイットにメモを何枚も書き、模造紙にランダムにはりつけ、大まかな範疇(分類とは異なるゆるやかな範と疇に分ける)を試みた。
 そこに漢字を当ててみた。
 内容については略すが、三つの範疇は次のようにまとまった。

1、【効ーからだ 効ーこころ、交と學】
2、【礎ー人生・仕事・生命と生活】いちばん多いメモが残された。さすが野口体操ゆえの言葉だった。
3、【扁ー「遍」と「偏」、「変」】それぞれの愚痴っぽい内容がメモされた。
 とりわけ「これからどうする?どうしたらいいのか?何ができるのか?どうにもならない!」といった羽鳥の愚痴から始まっただけに、3番目の漢字群は、出るべくして出てきたことばであった。
 この結果を受けて、漢字がもつ意味の深さに感服しつつ、ニンマリしているところだ。
 
 藤堂明保編『漢和大字典』学研によると次のような意味が連なってくる。
「扁」は、うすくたいらな名札。門口にはりつける戸籍票。戸+冊。
「遍」は、まんべんなく広がる。全体にいきわたる。
「偏」は、平にのびれば行き渡る(遍)。周辺に行き渡ると周辺は中央から離れるの意を派生する。中心から離れてかたよった意をあらわす。
「変」は、「變」で「糸」+「言」の会意文字。乱れた糸を解こうとしても解けないさま。変にもつれた意を含み、乱と同系のことば。「變」は、「戀(心を抜いた文字。パソコンにありませんでした。もつれる)」+「攴(動詞記号、積極的な行動をあらわす)」の会意文字で、不安定にもつれてかわりやすいこと。
 
 実に、肝が据わってくるよね!

 さて、最後におこなった「アイスブレーキングゲーム」。7項目設定された「自己紹介」に書きつけた紙を、別の人が読み上げながら、話を膨らませたり、突っ込みに答えたりすることで、爆笑の中にも本質が浮き上がってきた。
 とりわけKさんとOさんの名演技。見事に他人になりすまし、そのなかに本人の本音が顔をだす。失礼ながら「あなたって、そんなことを思っていたのね!」と非常に面白かった。
 というわけで、ミーティングは有意義だった。
 今回のキーワードは、「へん(變・扁・遍・偏)」とあいなりました。
(出席者以外には、わかりにくい今日のブログ内容となったこと、お許しを)
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2 コメント

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太極拳の「偏」 (かめいど)
2012-05-18 23:51:18
太極拳には「四大病手」という言葉があります。
太極拳の学習者が避けるべき事柄(動き)で、そのひとつが「偏」です。
身体的なバランスの偏りを意味するほかに、心理的な偏りも意味します。
攻防の変化を無視して、自分の使いたい技にこだわる(執着する)ことなどを戒めます。
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Unknown (羽鳥)
2012-05-21 19:35:45
しばらく忙しく、お返事を差し上げられませんでした。ごめんなさい。なるほど、貴重な話をありがとうございます。漢字は凄い!と改めて思いました。
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