羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

『マッサン』効果? ウィスキーのことなど懐かしく……

2014年11月05日 14時47分09秒 | Weblog
 お酒は一滴も呑めない不調法ものの私だが、サントリーのテレビCMは大好きで、よく見ていた。
 サントリーというより、「寿屋」の名称の方が馴染みがある。
 とりわけ子どもの頃だったが、中年おじさんがキャラクターになっているトリスのCMは楽しくて見ていた。
 柳原良平さんの作品だということは大人になってから知った。
  
 で、野口三千三をNHKの番組で起用したディレクターの方は、開高健のファンで、亡くなった時には思い出を綴った3通の絵はがきをいただいた。
 この方はご自分で撮影した写真を貼付けた私製はがきをつくっていらした。その裏側に、ものすごく細かな文字でビッシリ詰め込んだ手紙を、山となるほどいただいている。
 ほとんどが一通だが、開高さんのときだけは、1、2、3とナンバーをふったはがきが届けられた。

 その開高さんと言えば、寿屋の宣伝部である。ここは面白いCM制作で有名だった。奥さんの代わりに中途採用され、作家として立って行くまで、ここに在籍していたことは何となく皆が知っていたことだった。
 数々の名CMが生み出されていたのは、そこに集められた才能ある御仁たちの力と「やって見なはれ!」精神だろう。

「『マッサン』の太陽ワインは、赤玉ポートワインだ!」
 女性には、とくに冷え性の女性には健康のためにはこれだ、という暗黙の了解があったような記憶があって、朝ドラを見ながら懐かしく、自分の子どものころを思い出してしまった。
 ドラマとはいえ、広告に情熱を傾ける鴨居さんの姿。なかなかうんと言わない大将に、女性モデルが「脱ぎまひょか?」この撮影シーンは、“あぁ~、そうだろうな~”と、思わずニンマリとして見てしまった。
 
 実は、昭和20年代生まれ、28年から始まったテレビで育った年代の者にとっては、サントリーよりも“寿屋”の方が馴染みがいい。
《ウィスキー頂点に「山崎」 英ガイドブック選出 サントリーの「山崎シェリーカスク2013」を世界最高のウィスキーに選出》
 このニュースでを知ったときは、たしなむことも出来ないのに、何となく嬉しかった。

 ただ、「サントリー不易流行研究所」の名称が「サントリー次世代研究所」に変更されたと知ったときは、正直なところ寂しい気がした。
 だって、「不易流行」の言葉は、芭蕉の「猿蓑」に因むということは、知識の浅い私だって自然につながって味わいの深い意味を感じていたのだから、そのまま残して欲しかったなぁ~。
 大きな会社になってしまったのね!

 さてさて、先ほど買い物に行った近くのスーパーマーケットで、思わずウィスキーの棚の前に立ち止まってしまった。
「朝ドラの影響で、きっと揃っているはず」
 当りだった。
 ニッカの「余市」も、寿屋と一緒に、ちゃーんと並べてありました!
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