ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年1月6日。ウクライナ侵攻から318日目

2023-01-06 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年1月6日。今日は正教のクリスマス・イブです。
 気温はマイナス11度に下がり、小雪がちらついています。

 今日の正午から36時間停戦するとロシア大統領が指示しました。であるにも関わらず、ウクライナ軍は、ロシア軍の駐留地と陣地に対して数回の砲撃を開始した、とロシア国防省の報道機関が報告しました。ウクライナ側は公式発表するでしょうか。

 ベラルーシ大統領が停戦中で安全と判断したのか、ベラルーシ領内のオブス・レスノフスキー訓練場に駐留しているロシア軍を訪問し、激励しました。Zマークのついたロシア軍車両も続々とベラルーシ側に集結しています。
 ベラルーシ大統領はベラルーシが開発した個別に兵士が携帯する救急セットをロシア軍で配りました。
「これはNATO軍が使っている救急セットより優れていると私の末っ子(三男)が太鼓判を押してくれた。」
と大統領は語りました。さらに末っ子がベラルーシ大学の生物学部の学生であり、ドクターの精神を持っているから、その子がNATO製よりベラルーシ製がいいと言ったから間違いないと説明しています。
 マスコミではあまり取りざたされていませんでしたが、去年の6月に大統領の三男が高校を卒業し(実際には高校に通学しておらず家で家庭教師についていたもよう)9月にはどこの大学に入学するのだろうと噂されていました。
 母親が医者なので、三男も医大に入学希望しているらしいと言われていたのですが、実際にはベラルーシ大学生物学部に入学しました。その前には生物学部のキャンパスで内装工事をしていたので、きっとここに入学するんだろうなあと知っている人は知っていたみたいです。
 私の娘の同級生で二人、ベラルーシ大学生物学部の学生がいるのですが、この人たちはもう4年生です。先日、話を聞いたら、
「私、大学で大統領の息子に会ったわ!」「私も見かけたわ!」「すっごく背が高い。すごく目立つ。」・・・だそうです。
 

 全豪オープンがウクライナ大使からの出場禁止要請を却下して、ロシア・ベラルーシ選手の受け入れを決定しました。 こんな感じでいつの間にか両国のスポーツ選手が国際試合に戻ってきそうですね。

 
 ニューズウイークが、5日に「ベラルーシが参戦か? 街の電光掲示板に恐怖のメッセージ」というびっくりするようなタイトルの記事を載せました。
 ベラルーシの地方都市ボリソフ市のバスターミナルの待合室の電光掲示板に、
「18歳から60歳までの全ての男性は、入隊事務所または地元の執行委員会で登録データを確認せよ」
というメッセージが流れたのを誰かがスマホで撮影した動画を他の人がツイッターに載せ、それをニューズウイークが記事にしています。
 この動画を見たときに、これ本当にボリソフ(ベラルーシ語表記だとバリサウ)のバスターミナルなのかはっきりしないなあと思いました。
 それでボリソフ出身の人に尋ねたら、たぶんこれはボリソフのバスターミナルで、この電光掲示板の呼びかけは去年の11月からあちこちで続いていること、さらにボリソフ以外の都市でも同じ掲示がされている・・・と大して驚いてもいませんでした。
 バスターミナルどころかボリソフ市内のバスの窓に同じ文言の紙が貼られていたこともあったそうです。
 ミンスクでは見たことないんですが・・・私が知らないだけかもしれません。
 ベラルーシ人からすると、これは動員のためではなく、ただ緊急時にどれぐらいの数の健康な成人男性が兵士として集められるかどうか試算のためのものだそうです。
 そもそもこんな呼びかけをしなくても、住民票を調べたら条件に合う男性の数なんかすぐ数えられえそうです。
 ニューズウイークはわざとセンセーショナルな題名をつけて、無駄に煽っているだけ・・・というのがベラルーシ人の感想でした。
 マスコミの言うことなんか話半分で聞いておいたほうがよさそうです。

 そして、これもニューズウイークなどの複数メディアの報道なのですが、ベラルーシのハッカーが、医療センターからベラルーシ大統領のPCR検査結果に関するデータを入手し、それによると、これまでロシア大統領と会談前にベラルーシが検査を受けていなかった可能性が高いと判明しました。
 またロシアへの訪問の際にはほぼ毎回三男を連れていたことも判明。その三男も検査を受けていなかったようです。