ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年1月9日。ウクライナ侵攻から321日目

2023-01-09 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年1月9日。
 気温がマイナス3度まで上がりましたが、風が強いです。

 ロシアの同盟国ベラルーシの国防省は8日、同国内で今月16日から2月1日まで、ベラルーシ空軍とロシア航空宇宙軍の合同軍事演習を実施すると発表しました。参戦はしないけれど、訓練はしておこうということですね。
 

 ロシアが8日、ウクライナ軍600人以上を死亡させたと主張した件について、ウクライナ側はこれを「プロパガンダ」だとして否定。死者は1人もいなかったと主張しています。
 とにかく数字などあまり意味がないんですよ。


 ベラルーシにとって「友好的でない」国々の映画、音楽、ソフトウェアの著作権侵害を合法化 する新しい法律にベラルーシ大統領は署名しました。
 海賊版を作って儲けても罪に問われなくなりました。しかし著作権侵害をしてもいいと言っているのはベラルーシだけで、国内に限定されます。ベラルーシはベルヌ条約に加盟しているんですけどねえ・・・


 ベラルーシはペット用の餌を国内で生産する方針を固めました。
 つまり、ベラルーシで今売られているペット用の餌の多くが外国からの輸入なのです。
 経済制裁の影響で餌が輸入されにくくなった、あるいは高価になってしまったので、とうとう国内生産に踏み切ります。
 日本人の感覚だと、ペット用の餌を製造している工場が国内にないから今から作り始める、というのに驚きますよね。
(もっとも日本だと、ペット用の餌の原材料の多くが輸入に頼っていますよね。)
 ともかく戦争が始まると、輸入品が減るので、いろんな物を国内で歩いていどの数は生産・製造できるのが戦争など緊急時に強い国ということだと思います。
 以上のような国の決定を聞くと、犬用の餌を急いで国内製造開始しようとしているなんてベラルーシという国は優しいなと思われるかもしれませんが、実際にはエサ代が高騰して、買えなくなり、仕方なく犬や猫を捨てる人が大勢出てくるのを防ぐためだと思います。これからベラルーシは野良犬が増えるんでしょうか。

 
 ベラルーシの人気ラッパー、セリョーガ(これは芸名で、本名はセルゲイ・パルホメンコ。ゴメリ出身)がミンスクのスヴォーロフ軍事学校を見学しました。もちろん生徒たちを激励。子供の頃、実はこの学校に入学したかったが、夢は叶わなかったと告白。軍人にはならずにラッパーになったということですね。
 このスヴォーロフ軍事学校は、日本でいうと中学生と高校生の年齢に当たる子どもが通っています。卒業後はベラルーシ共和国軍の職業軍人になれるし、また軍事大学にも入学しやすくなります。
 このようにティーンの年齢の子供が軍人になろうとして入学する学校に、若者に人気のラッパーを呼んできて、訓練を体験させたり、いっしょに写真を撮ったりして国防省は知恵を絞って工夫していることを感じました。
 ちなみにスヴォーロフとはロシア帝国時代の将軍の名前です。私がスヴォーロフという言葉を聞くと思い出すのがこの軍事学校とこの絵です。アルプス越えの絵ですが、この絵を思い出すと今度は源義経の鵯越を思い出してしまう・・・。
 ミンスク以外にもロシア各地にスヴォーロフ軍事学校があります。(キーウにもある。)スヴォーロフ軍事学校同士の交流もあります。