電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ヘンデルの合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」を聴く

2020年02月29日 06時02分14秒 | -協奏曲
新型コロナウィルスの脅威に、世の中がなんとなく落ち着かない昨今、田舎にて引きこもり生活を決め込んでいますが、なんとなく意気が上がりません。外は寒いし、先日の雪が融けて畑もグチャグチャだし、室内でおとなしく音楽を聴いているに限ります。そんなわけで、ハードディスク内の音楽ファイルを眺めていたら、目についたのがカール・シューリヒト指揮バイエルン放送交響楽団による1961年の録音で、ヘンデルの合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」です。すでにパブリック・ドメインになっており、自由にダウンロードして聴くことができる(*1)のがありがたいところです。

Wikipedia によれば、1736年に作曲された「アレクサンダーの饗宴、または音楽の力」という世俗的頌歌の幕間に演奏された協奏曲のうちの一つがこの曲なのだそうです。もともとのコンサートホール盤LPにはOp.6のニ短調の曲も収録されていたようで、こちらを取り上げようかとも思ったのですが、第1楽章の悲劇的な曲調からして、なんだか今の状況にはマッチしすぎて怖い(^o^)/
ハ長調の「アレクサンダーの饗宴」のほうは、晴れやかな開始からして気分が上向きになります。第1楽章:アレグロ、第2楽章:ラルゴ、第3楽章:アレグロ、第4楽章:アンダンテ・ノン・プレスト という構成の、「急ー緩ー急ー緩」の合奏協奏曲のスタイルで、弦楽合奏好きにはたいへん魅力的な音楽です。

Händel: Alexander's Feast, Schuricht & BavarianRSO (1961) ヘンデル アレクサンダーの饗宴 シューリヒト、YouTube より。


カール・シューリヒトとバイエルン放送交響楽団による演奏のほうは、重厚長大あるいは大仰にロマンティックだった当時としては、いささかぶっきらぼうな感もあった「淡麗辛口」スタイル。でも、古楽の演奏スタイルに慣れた現在は、むしろ違和感なく親しみを持って聴くことができます。いい演奏だと感じます。

(*1):ヘンデル:合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」HWV318〜「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より

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