電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

万年筆のインクで「裏抜けしない」ことを重視する理由

2020年02月23日 06時03分00秒 | 手帳文具書斎
万年筆を実用の道具として日常的に使い始めたのは高校生の頃でしょうか。当時、世界史の先生はクラシックな口述筆記スタイルで、ほとんど板書をせず、生徒はひたすら筆記するというものでした。授業の内容は面白かったのですが、さすがに65分ひたすら筆記すると、シャープペンシルやボールペンでは手が疲れます。なんとかならないかと考えたのが、万年筆を使うことでした。高校入学祝にもらったパイロットの万年筆で、インクも当然のことながらパイロットのブルーブラック。当時のコクヨのフィラーノートは紙質も良く、裏抜けなどはありませんでしたので、両面筆記でびっしりと書き込んでいました。

ところが近年は、ノートの紙質がボールペンを前提にしているためか、やけに裏抜けするものが多く、裏抜けしにくいインクといういことでプラチナ社の古典ブルーブラックを愛用するようになった、という経過です。

では、なぜ裏抜けすると困るのか。片面筆記ではだめなのか。当方、長年継続している備忘録ノートは、1979年からずっと保存しており、すでにけっこうな分量になっています。本棚に並べて保管するにはスペースに限りがあるのに、片面筆記などをやっていたら倍のスペースが必要になってしまうからです。

何か考えたり調べたりするときに、自分の備忘メモを参照できるのは、たいへん便利で貴重です。Google にも過去の自分自身の日常は出てきませんから、ほぼ唯一の記録です。そんなわけで、良質のノートに裏抜けしにくいインクで両面筆記するというのが、私のスタイルになっています。


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