電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

3色ボールペンを2色で使う利点

2010年05月16日 06時24分38秒 | 手帳文具書斎
三菱鉛筆のボールペン「Jetstream」を愛用し、その書き味を多様な軸で試しておりますが、先日「スタイルフィット」というプラモデル風組み合わせ型ボールペンを購入してきました。これは、軸と芯とを別々に購入し、インクの色や油性・水性等の種類を選んで組み合わせるものです。
軸は三色用、インクはジェットストリームの赤と黒。いえ、別にスタンダールの作品の駄洒落ではなくて、意図的にそうしてみたものです。三色ボールペンなら赤・青・黒が定番でしょうが、実は赤を1本、黒を2本セットして、インク切れに対応しようという魂胆。常用する黒がインク切れになっても、もう一本の黒で続けられるように、という心づもりです。
そういえば、ノート術などでも、重要点を色別にするという類のアイデアは見かけますが、三色ボールペンを二色で使うという提案はこれまであったでしょうか。もっとも、こういうアホなことを考える人は、あまりいないのかもしれませんが(^o^;)>poripori
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週末農業の七つ道具

2010年05月15日 06時17分01秒 | 週末農業・定年農業
この春、週末農業で果樹園の管理に精を出しておりますが、剪定が中心の時期には、写真のような七つ道具を持参していました。

緑色の作業ポーチ(?)は、ペンチやドライバーのような工具を入れるものとして売っているものですが、週末農業用途にも便利(^o^)/
中には、
(1)剪定ハサミ、(2)トップジン・ペースト、(3)剪定ノコギリ、(4)防護メガネ、
などが入っています。
黒いウェストポーチは日用品で、
(5)携帯電話、(6)週末農業メモ帳とボールペン、(7)ポケットティッシュ
などが入っています。時には、この中にデジタルカメラやウォークマンなどが入ります。
これを腰につけて畑を歩き回り、目についた病枝や混み合った枝などを切り取り、トップジン・ペーストを塗布して枯死を防ぎます。



今年は、開花期に気温が上がり、湿度も程よくあったので、訪花昆虫の活動も活発でした。たぶん、受粉率もそこそこ良いのではないかと思われます。農業後継者二年目の素人剪定ですので、葉面積を確保しつつ、日当たりを見ながら枝を間引いていく必要があります。お天気が良いと、これが実はけっこう楽しい作業です。
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デジタルカメラの修理完了

2010年05月14日 06時09分55秒 | ブログ運営
落っことして不調になり、修理を依頼していたカシオのデジタルカメラ EX-Z30 が、先日戻ってきました。光学系の交換で、12,075円也。これで、EX-Z330 とあわせて、同系統のコンパクト・デジタルカメラが2台になりました。例によって、新旧の操作性を比較してみました。




EX-Z30 -- レンズ側には、3X OPTICAL ZOOM, SMC PENTAX ZOOM LENS 5.8mm-17.4mm との表記があります。手動マクロモードがあるのは便利です。ズーム速度はほどよく遅く、構図を決めるのが楽です。充電は USB 接続と兼用のクレードルに置くだけで良く、これは便利です。SD カードは 1GB までで、1280x960 程度の画像をかなりの枚数保存できます。SD カードも安くなりましたし、パソコンと連動していますので、実用上は問題無しでしょう。液晶部の実表示サイズは 42mmx31mm です。

EX-Z330 -- レンズ側には、EXILIM OPTICAL 3X, f=6.3-18.9mm 1:3.1-5.6 との表記があります。マクロモードはオートで、意図的に背景をぼかしたいときなど、イライラする場面があります。ズームも速すぎて、構図を決めるときに試行錯誤が必要。充電は電池を取り出して充電器に接続するタイプで、クレードルに置くだけのと比べてしまうと、やはり使い勝手は劣ります。ありがたいのは、4GB の SD カードが使えること。ただし、ブログの写真用途にはやや過剰な性能と思える面もあり、4000x3000 などという能力がありながら、実際に使っているのは VGA(640x480) 画像だったりします(^o^;)>poripori
液晶部の実表示サイズは 52mmx41mm と広いのですが、コンパクトなボディの大部分を占めているために、親指の置き場に困ってしまう面もあります。




スペック的には、新しい EX-Z330 のほうが勝っていますが、総合的な使い勝手は、残念ながら旧型の EX-Z30 のほうが、当方の用途には適しているようです。実際には、2万数千円程度で2台のデジカメを使えることになってしまいました。これで、少し長めの取材旅行などもオッケーですね。いや、日程が取れるかどうかは別にして(^o^)/
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山響第205回定期演奏会でショスタコーヴィチとチャイコフスキー等を聴く

2010年05月13日 06時49分58秒 | -オーケストラ
2日間の定期演奏会がどちらも平日になり、2日目を選んで出かけた山形交響楽団第205回定期演奏会のレポートです。

開演前のプレトークは、音楽監督の飯盛範親さん。最初に、諸般の事情で両日とも平日になってしまったことをお詫びします、とのこと。それでも、最前列を除いてほぼうまっていたのは立派なものです。今日のテーマは、新たな表現への挑戦、というもの。ベートーヴェンがオペラに挑戦し、ショスタコーヴィチはレニングラード市の軽音楽研究会に依頼をうけ、チャイコフスキーはフォン・メック夫人の援助のもと、新たな表現を試みた、とのことです。なるほど、それでこのプログラムとなるわけですね。

(1) ベートーヴェン、序曲「レオノーレ」第3番
(2) ショスタコーヴィチ、ピアノ協奏曲第1番、河村尚子(Pf)、井上直樹(Tp)
(3) チャイコフスキー、交響曲第4番

そうそう、最後に飯森さんが話した内容が興味深かった。
一つ目は、インターネットの山響ホームページ等から、山響のCDの内容を楽章ごとにダウンロード購入できるようになった、とのこと。
二つ目は、開演10分前に空いている席があったら学生券を1000円で売り出すとのこと。
三つめは、山形テルサの独自事業で演奏会をやるほか、7月1日に山形経済同友会主催で「紅藍物語~山形舞妓と山響のコラボレーション」をやるそうな。これは面白そう!
異例のお願いもありました。昨日の演奏会で、pp のいいところで、2度も無粋な携帯電話の音が鳴ったのだそうな。それは当然でしょう。今までの山響の演奏会で、ずっとそんな経験はありませんでしたが、どなたかがうっかりしていたのでしょうね(^o^)/

さて、演奏が始まります。まずレオノーレの3番から。ステージ上には、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラと並び、右手奥にコントラバスが陣取ります。正面奥に木管、金管とティンパニが配置されています。顔ぶれを見ると、コンサートマスターは犬伏さんで、第1ヴァイオリンに1人客演らしい男性奏者も見えますが、トランペットの井上さんの姿が見えず。序曲がいかにもベートーヴェンらしい力強さを表す中で、大臣の到着を告げるラッパの音が遠くから聞こえてきます。たぶん、ステージ袖のモニター室あたりで吹いているのでしょう。そして二度目のラッパの音は大きく、大臣が近づいていることを表します。なるほど、音の遠近法ですね!足立さんのフルートがテーマを再現し、高橋あけみさんのファゴットと息長く。お見事でした。

ここで、ショスタコーヴィチの協奏曲のためにピアノが準備されます。合間をぬって再び飯森さんのトークがありました。この協奏曲では、ピアノとトランペットがオーケストラと協演するわけですが、レニングラード・フィルのトランペット奏者が抜群に上手い人で、それを起用したのだとか。第1回のショパン・コンクールで2位になったショスタコーヴィチはがっかりして、ピアニストはやめて作曲家になることにしたのだそうな。パクリもたくさんあって、パロディ精神あふれる曲になっているそうです。

さて、そのショスタコーヴィチのピアノ協奏曲。青いドレスの河村尚子さんが登場します。オーケストラは弦五部にトランペットだけぽつんと一人。先ほどの「レオノーレ」で、ステージ袖で「遠近法のラッパ」を吹いた井上直樹さんです。
第1楽章:アレグロ・モデラート。
たいへん活発な音楽です。ピアノもそうですが、トランペットが華々しく立って、文字通りのスタンドプレイ。
第2楽章:レント、第3楽章:モデラート。
弦楽が静かに息長く旋律を奏でると、そこへピアノが入ります。不思議な優美さを持ったピアノソロです。弦が加わりますが、弱音器つきなのでしょうか。ちょっと響きが違います。お休みしていたトランペットが立ち上がり、ミュートをつけて静かな弦楽の中にするりと入ってきます。ゆったりした息の長い弦の旋律、見事なトランペット、そっと呟くピアノ。1930年代の叙情ですね~。弦がppで消え入るように終わります。解説によれば、第3楽章はごく短い楽章なのだそうですが、どこが切れ目なのか、あれれと思っているうちに終楽章に入ってしまいました(^o^)/
第4楽章:アレグロ・ブリオ。
ピアノソロで始まり、オーケストラとピアノが活発に競い合う中に、ミュートを外したトランペットが高々とスタンドプレイ。オーケストラがダイナミックに響く中で、ピアノとトランペットの、思わず手に汗握るような白熱の競演でした。いや~、すごかった。河村さんのアンコールあり。

ここで15分間の休憩です。
後半は、チャイコフスキーの交響曲第4番。

第1楽章:ホルンとトロンボーンから。木管が続き、弦が入ってきますが、このへんで喉に痰がからみ、咳を我慢するのがたいへんでした。マーフィーの法則みたいに、「ffでは咳が出ず、ppになると出る」のですね。高橋さんのファゴット・ソロがお見事!ティンパニが足音のようにリズムを刻んでいます。最初のテーマに回帰して、奔流のような音楽です。
第2楽章:アンダンテ・イン・モード・ディ・カンツォーナ。佐藤麻咲さんのオーボエソロと弦のピツィカート。チェロと木管がいい旋律を奏し、ヴァイオリンが加わるとさすがに20人の威力で、精彩を放ちます。ヴィオラが旋律を奏しますが、これが実にいい音です。クラリネットとオーボエがリズミカルに入り、弦が消えると再びファゴットのソロ。クラリネットからファゴットの低音に受け継がれ、静かに終わります。
第3楽章:スケルツォ、ピツィカート・オスティナート、アレグロ。弦のピツィカートだけで始まります。そこへ、やや天然なオーボエが頓狂に入ってきます。木管、とくにピッコロが鋭く。金管もようやく出番を得て、人形かバレエのような音楽です。最後に置いてあった弓をひろってまたピツィカート。
第4楽章:アレグロ・コン・フォーコ。爆発的に始まります。なるほど、前楽章で弓をひろったのはそのためだったのでしょうね。シンバルの爆発、バスドラムの連打、バストロンボーン、チューバの咆哮も激しく、盛り上がって終わります。

いや~、良かった!十分に満足しました。チャイコフスキー本人の趣味嗜好はともかく、残された作品は素人音楽愛好家には愛聴すべき貴重な作品ばかりです。実演に接し、大満足で帰宅しました。
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免許証の更新

2010年05月12日 06時12分21秒 | Weblog
しばらく前の話になりますが、免許証の更新のために、山形市と天童市の境にある総合交通安全センター(旧運転免許センター)に行きました。当方、20年以上無事故無違反の優良ドライバーですので、わずか30分の講習で終了。すぐに新しい免許証を手にすることができました。

しかし、免許証の写真撮影は、どうしてああもタイミングを外すんでしょう。変な顔になるのも無理はありません。たぶん、目をつぶったりしないうちに、いそいでシャッターを押してしまうのでしょう。多くの人数を短時間でさばく必要から生まれた、質より量のやり方なのだろうと思います。

昔は、自分で写真を撮って持参したものですが、今はその場で撮ってくれる。さてそうすると、交通安全協会費って、目に見える恩恵は何があるんだろう(^o^)/

ようやく雨が降りました。このところの好天続きで、畑もだいぶ乾燥しておりましたので、文字通り恵みの雨といったところでしょう。

昨日は、R.シューマンの交響曲第3番「ライン」を聴きました。例によって、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管と、クーベリック指揮バイエルン放送響の演奏です。なんとも、いいですねえ!
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ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』上巻を読んでいます

2010年05月11日 06時18分45秒 | -ノンフィクション
ジャレド・ダイアモンド著『銃・病原菌・鉄』は、たいへん興味深く読みました。今回の『文明崩壊』(上下巻、草思社)も、だいぶ前に入手してからずっと積ん読していたものです。
「歴史から消滅した社会がたどった道には、恐るべき法則がひそんでいた」とする帯のコピーにいささかおそれをなして、書棚に並べてはいたものの、「読もう!」と決心する気力が湧かなかったのは、暗く後ろ向きで破滅的なテーマのせいか。でも、潮は満ちました。いざ、漕ぎ出でな!

プロローグと第一部「現代のモンタナ」は、著者の観察と考察の立脚点・姿勢を表すものでしょう。そうして第二部「過去の社会」の「イースターに黄昏が訪れるとき」の物語はすさまじい。巨大な石像がなぜ建てられ、またなぜ打ち倒されたのか、放射性同位体による年代決定や花粉分析等の結果から、森林の消滅と社会の破滅が進んでいくありさまが描かれ、近来にないインパクトです。読んでいるときは思わず引き込まれてしまうのですが、いったん中断し、また読み進めるために手に取る際には、いささか苦しさを覚える内容です。ただし、初めて知る内容は年来の疑問に答えてくれるものでもあり、少々時間がかかっても、なんとか読了したい本ではあります。
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「ブログ運営」というカテゴリーを追加しました

2010年05月10日 05時50分22秒 | ブログ運営
「Weblog」カテゴリーが増加の一途をたどっておりましたので、「ブログ運営」というカテゴリーを追加し、一部の記事のカテゴリーを変更しました。
記事ネタの見つけ方、コメントとトラックバック、更新を維持するちょっとした工夫、文章構成法、文章の編集、著作権、ブログ相互の影響、当ブログの成長の記録などの記事が、いつのまにかだいぶ増えておりました。こうして独立したカテゴリーとして集めてみると、なかなか興味深いものです。
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ちょっとした短い記事のほうがコメントしやすい?

2010年05月09日 05時55分01秒 | ブログ運営
いろいろなブログサイトの記事を拝見し、コメントをすることがあります。どうも、共通に見聞きしたことがある映画や本、あるいは身辺雑記的な短い記事のほうがコメントしやすく、たしかに力作だとわかる立派な記事には、あまり安直なコメントもできずに、読むだけになってしまう、という傾向があるようです。
事情は、どうも当ブログでも似た傾向があるのか、コメントをいただける確率が最も高いのは、我が家のアホ猫記事かもしれません(^o^)/

以前は、読まれているのかどうかは、コメントやトラックバックの数くらいしか指標がありませんでした。でも、最近アクセス分析を導入したせいで、ページごとの閲覧数がわかるようになりましたので、力を入れて書いた記事はそれなりにちゃんと読まれていることがわかるようになりました。ずいぶん前に書いた記事が、意外にも根強く読まれ続けているのを見ると、ちょいと嬉しかったりします。
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テレマン「Fl,Ob,Vnと通奏低音のための四重奏曲ト長調」を聴く

2010年05月08日 05時53分24秒 | -室内楽
テレマンの「フルート、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲ト長調」は、合計で7分少々の短い曲ですが、USBオーディオでパッと気分を変えたいときによく流します。パソコンのハードディスクに取込み済ですから、棚からCDを探し出したりプレイヤーにセットしたりする手間が不要なのがありがたい。この編成ならば、小型の自作スピーカでもさほど不満はありません。演奏する「パリ・バロック・アンサンブル」は、前にも一度ヴィヴァルディのソナタ等(*1,*2)で取り上げておりますが、なかなか魅力的な演奏、選曲になっています。

第1楽章:アレグロ。ヴァイオリンとクラヴサンが軽やかに開始し、その中にフルートとオーボエが入ってきます。このフルートとオーボエの音色の魅力的なこと。通奏低音はクラヴサンとともにバスーンも加わっており、実質的には五人の奏者で演奏される四重奏曲になっています。
第2楽章:グラーヴェ。バスーンの通奏低音とクラヴサンのアルペジオにオーボエがゆったりと入り、フルート、ヴァイオリンも加わり、格調の高い緩徐楽章です。
第3楽章:アレグロ。オーボエとヴァイオリンに導かれて、いかにもバロックらしい活気のある音楽が始まります。タンギングも軽やかに、フルートが楽しげに奏され、速いテンポのまま活発に終わります。



パリ・バロック・アンサンブルの演奏者は、マクサンス・ラリュー(Fl)、ピエール・ピエルロ(Ob)、ロベール・ジャンドル(Vn)、ポール・オンニュ(Bn)、ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(cem)といういずれもフランスの名手たちで、1974年に武蔵野音楽大学のベートーヴェン・ホールで収録された、DENONの初期PCMデジタル録音です。幸いにこの再生レベルでは、初期デジタル録音に特有の不自然さは感じられません。

(*1):ヴィヴァルディ「ソナタ イ短調 RV86,F.X No.1」を聴く~「電網郊外散歩道」2010年2月
(*2):モーツァルト「アダージョとロンド K.617」を聴く~「電網郊外散歩道」2010年2月
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スパムメールの謎

2010年05月07日 05時45分57秒 | コンピュータ
4月から、当ブログのアクセス解析とバックアップ機能を目当てに、gooブログアドバンスに変更しました。月額200円ですので、年間では2,400円ということになります。もう5年以上もタダで楽しんでおりますので、弱小ブログの撤退の時代のようでもあり、少しは経済的貢献も良いかなと殊勝な考えをおこした次第(^o^)/

ところが、無料の時代には来なかった、某医薬品の販売を目的とするらしい英文のスパムメールが、goo メールの方へ頻繁に届くようになりました。
当方、実はgooメールは使っておりませんで、webメールは海外の某サイトのものを使っております。今になってなぜ突然スパムメールが来るようになったのか、その理由が実は興味深い。

(1) 無料会員にも同様のメールが届いており、偶然に時期が一致したために、有料会員を狙ったように見えるだけ?
(2) 無料のブログページと有料のブログページを識別できる要素があり、その要素の有無を基準にして、有料会員を狙ってスパムを打っている?
(3) 先日gooメールのシステム更新があったようで、重くなったとか1部のメールが消えたなどの苦情が寄せられていた模様。そのときのドサクサで、有料会員のアカウントの一覧が盗まれている?
(4) その他

届いたスパムメールは、片端からドメイン名(@~.cnなど)で受信拒否設定をしております。よくある「メールアドレスを詐称し自分へよこす形のスパムメール」についても、自分自身のアドレス自体を受信拒否にしておりますので、別に困りはしないのですが、いずれにしろ謎な状況です。
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それをマンネリと呼ぶのなら

2010年05月06日 06時01分33秒 | ブログ運営
長年ブログの文章を書いていると、内心の声が囁きます。

毎回同じことを書いているんじゃないの?マンネリだね。

数年前なら、内心ドキッとして、思わずタイピングが停まってしまうこともあったでしょう。でも、最近は、妙に悟ってしまっております。

マンネリ結構。相も変わらぬ人畜無害が私の持ち味だもの、背伸びしたって似合わない。

そうなんです。

音楽を聴くのも、煎じ詰めれば「聴きました。良かった~」に尽きますし、読書だって「読みました。おもしろかった~」に尽きます。問題は、何を取り上げ、何を取り上げないか、どう良かったか、おもしろかったか、などにあります。それをマンネリと言うなら、いたしかたなし。

ブログ6年めも4合目にさしかかりました。「ブログはもう飽きた」とおっしゃる方々もいらっしゃいましょうが、当方、ネタは日々発生します。まいどかわりばえせず、洗面歯磨き髭剃り同様の習慣として継続中です。

おそらく、ゴールデンウィークでお疲れの方も多いことでしょう。ご愛読を感謝いたします。
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映画『秘密の花園』を観る

2010年05月05日 05時57分48秒 | 映画TVドラマ
バーネットの『秘密の花園』を読み、勢いで映画「秘密の花園」を観ました。だいぶ以前に、レーザーディスクで購入していたもので、当方、実は古いLDプレイヤーを修理し、依然として愛用しております(^o^)/

映画の方は、メアリーの両親の死因はコレラの流行ではなくて突然の地震であり、おじ様の帰還はマーサのお母さんの手紙ではなくて、子供たちの魔法であるなど、登場人物とストーリーの節約が図られてはおりますが、基本的には原作に忠実なものです。むしろ、原作を読んでいるだけではイメージできにくい、イギリスの古いお屋敷というものの、ほとんどお城と言っていいほどの立派さだとか、ディコンの姉マーサの優しさ、家政婦のメドロック夫人の権限の強さなどを目の当たりにでき、あらためて原作の世界のイメージを修正できたりしました。

あらためて認識したのですが、この映画「秘密の花園」の製作総指揮はたしかにフランシス・コッポラですが、監督はアグニシュカ・ホラントとなっています。もしかして、映画「敬愛なるベートーヴェン」(*)のアニエスカ・ホランド監督のこと?あの作品も、良かった。偶然ではなく、ちょいとうれしい発見です。

(*):映画「敬愛なるベートーヴェン」を観る~「電網郊外散歩道」2007年1月
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バーネット『秘密の花園』を読む(3)

2010年05月04日 06時09分16秒 | -外国文学
例年より数日遅れて桃の花が咲き、スモモやサクランボの花もようやく咲き始め、当地の果樹園は美しい季節を迎えております。英国ヨークシャー州のミッスルウェイト屋敷も、美しい春を迎えることができたようです。バーネット著『秘密の花園』(土屋京子訳、光文社古典新訳文庫)の続き(*)です。

第19章「春が来た!」、第20章「ずっとずっと生きるんだ」、第21章「ベン・ウェザースタッフ」。かんしゃくも静まり、ゆっくりと睡眠をとったコリンは、動物を連れて訪ねてきたディコンに会います。生まれたばかりで母をなくした子ヒツジは、それはふかふかで可愛いだけでなく、境遇に共感するところがあるのかもしれません。医者のクレイヴン先生も看護婦も召使たちも、コリンの変化にはただビックリするばかり。三人だけで誰にも知られないように秘密の花園を訪れる計画は、着々と進行します。庭師たちにも、その時間は待機命令を出し、誰にも見られないようにして、ディコンが車椅子を押します。はじめて秘密の花園に入り、春を感じた少年は、元気になってずっと生きることを決意します。母親が腰をかけて枝が折れ、命を落とした木をコリンが目にしたとき、うまい具合にコマドリが飛んできて話題がそれます。うーん、まるでお話みたい(^o^)/
でも、美しい奥様の庭で遊んでいる子供らを見たときの老庭師ベン・ウェザースタッフの怒りは激しいものでした。それだけでなく、興奮してすっくと立ってしまったコリンの姿は、衝撃だったのでしょう。なにはともあれ、秘密の仲間に偏屈老人も加わったということです(^o^)/

第22章「太陽が沈むとき」、第23章「魔法」、第24章「笑いはおおいにけっこう」。老庭師は、敬愛する奥様の言葉を忠実に守り、梯子で壁を越えて、ひそかに花園の手入れをしていたのです。亡き母の話を聞くことができて、コリンも幸いでした。自分の力で立ち、バラの苗木を植えようとする、この希望と前向きな気持ちが、健康には大切な要素なのでしょう。そして、秘密の花園には善なる魔法がかかっていると信じる気持ちは、日々美しさを増す自然の営みによって、ますます強まり、コリンの願いは父親に向かいます。妻を失った喪失感は理解できますが、自分の不幸に閉じこもり、周囲を見つめることを止めてしまうのはやはり正しくない。ましてや、病弱だった息子が日に日に健康を取り戻している時に、父親の役割は?マーサとディコンの聡明な母親であるスーザン・サワビーは、考え込みます。

第25章「カーテン」、第26章「母ちゃんだ!」、第27章「花園に…」。日々健康になり、筋力増強トレーニングをしながら、コリンは「お父さんが帰ってくればいいのに」と願います。それまではカーテンを引いてあった母親の肖像画も、カーテンを開く心境に変わってきています。自然の中で神の恵みをたたえる歌を歌っていると、ディコンのお母さんがやってきて、お父様にじきに会えるだろうと告げます。最終章のあらすじは省略した方が良いでしょう。長い孤独な旅の終わりに、花園へと呼びかける、亡き妻の声を聞いたのは、父親にとって実に幸いでした、とだけ言っておきましょう。

物語は、序破急の急にあたるようで、テンポ良く展開していきます。もちろん、都合良すぎの出来杉君な面も感じられなくもないのですが、子供の時代を脱皮しようという少年少女ならともかく、それは野暮なツッコミと言うべきでしょう(^o^)/

世界名作の名に恥じない、じんと心に残る物語です。
自然と畑が心を明るくしてくれるのは、日々感じております。とくに、美しい五月に、花が一斉に咲き、若葉が開いて日に日に緑色を濃くしていく様子は、メアリやディコンやコリンならずとも、心おどる季節です。

(*):バーネット『秘密の花園』を読む(1),(2)~「電網郊外散歩道」
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バーネット『秘密の花園』を読む(2)

2010年05月03日 05時49分38秒 | -外国文学
光文社古典新訳文庫で、バーネット著『秘密の花園』を読んでおります。物語は第2幕に相当する、ミッスルウェイト屋敷の秘密が徐々に明かになってくるところです。

第10章「ディコン」、第11章「ヤドリギツグミの巣」、第12章「地面を少しいただきたいのです」。メアリは、老庭師のベン・ウェザースタッフと仲良くなり、園芸のことを根掘り葉掘り聞き、教わります。そこへ、マーサの弟のディコンが、頼んであった園芸の道具と花のタネを持ってきてくれます。メアリはディコンに秘密を守れるかと尋ね、発見した花園に案内します。二人で草を取り、バラの枯れ枝を切り、花を植える時間は楽しく、すぐに過ぎるように思えるのでした。いそいで昼食に戻ったあとで、メアリはお屋敷の主人クレイヴン氏に会います。クライヴン氏はとても悲しく寂しそうで、マーサのお母さんの訴えにより、メアリのことを思い出したのでした。クレイヴン氏は、メアリの願いどおり、タネをまき花を植える場所を、じゃまにならない所ならどこを選んでも良いと許可します。やっほう!

第13章「ぼくはコリンだ」、第14章「若きラージャ」、第15章「巣作り」。せっかく許可をもらったのに、翌日は雨降りで、秘密の花園にも行けません。メアリはご機嫌斜めです。ところが、また例の泣き声が聞こえてきます。メアリが声の方に進むと、男の子が泣いているのに出くわします。彼の名はコリン・クレイヴン、この屋敷の主人、クレイヴン氏の一人息子だったのでした。コリンの質問に答え、インドのことや船旅のことなど、メアリはたくさん話をします。そして秘密の花園のことも。子供どうし、メアリはコリンを寝かしつけ、ご機嫌を直すことができるのですね。メアリの話から、コリンはディコンにも興味を示します。どうも、コリンを病弱にしているのは、父親の不在と放任、そして周囲の過保護のようです。ディコンにも相談して、そのうちコリンを秘密の花園に連れてこようと決心するのでした。

第16章「絶対にお断りよ!」、第17章「ヒステリー」、第18章「思いついたら、早いがいいさ!」。ある日、メアリが忙しくてコリンのところへ行けないでいると、コリンが例のかんしゃくを起こす寸前です。二人の子供の口喧嘩は、打算がないだけに真剣そのものです。部屋に戻り、クレイヴン氏が送ってくれた絵本を見ているうちに、気持ちも落ち着いて来ます。コリンは、背中にこぶができ、やがて死ぬのだと思っていて、それを考えると、恐怖のために泣きたくなることを、メアリにだけは話したのでした。コリンのヒステリーに、同じくらい強情で気の強いメアリはひるみません。背中にこぶなどないこと、なるべく外で過ごすなら、大きくなるまで生きられることを納得させます。そして秘密の花園には、スイセンやスノードロップやユリやアイリスなどがいっぱいあることを話して聞かせるうちに、コリンは落ち着いて眠りに落ちるのでした。さすがにディコンは優しい。メアリから話を聞き、コリンに同情します。ディコンは、動物たちを連れてコリンに会いにいくことを約束します。



映画「秘密の花園」でも、このあたりの場面は印象的でした。子供には子供の友達が必要だし、親は友達の代わりにはならない。子供どうしというのは、やっぱり成長期の重要な条件なのですね。働く親の背中を見て育つ面はあるけれど、同世代の友達の影響というのは、何といっても大きいものです。現代の、ゲームにのめりこんで人間関係を上手に作れない子供というのも、ある意味、残酷な話です。

コリンの、病気で死ぬんじゃないかという恐怖は、理解できる気がします。被爆二世である当方も、子供のころにはなんとなく不安なものでした。若いころに、結局は喫煙の習慣を持たなかったのも、被爆者の発ガン率の高さを知ったためでした。大学で分子生物学を学び、遺伝子修復の機構を初めて知ったときには、感動したものです。

(*):バーネット『秘密の花園』を読む(1)~「電網郊外散歩道」
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藤沢周平記念館がオープン!

2010年05月02日 05時52分10秒 | -藤沢周平
この四月に、山形県鶴岡市に藤沢周平記念館がオープンしました。藤沢周平の少年時代には図書館として使われていた、旧鶴岡公園管理事務所の建物を取り込み、新たに設計された記念館は、満開の桜の下に、親しみ深く建っていました。

入り口を入るとすぐに受付があり、常設展示の第一部は「藤沢文学と鶴岡・庄内」がテーマになっています。様々なイメージ写真を眺めながら進むと、全単行本を展示した壁面を経て、直筆原稿や創作メモなどの資料をまじえ作品をジャンル別に解説する、第二部「藤沢文学のすべて」のコーナーとなります。中央には、本来は6畳間だそうですが4畳半に奥行きをつめた自宅書斎の移築再現を見ることができます。
さらに第三部では、「作家・藤沢周平の軌跡」として、故郷の人々や教え子たちとの交流、作家になるまでの道のり、日々の暮らしなどが紹介されます。
開館記念の特別企画展として、11月28日(日)までは「『蝉しぐれ』の世界」が特集され、直筆原稿や創作メモ、海坂藩のモデルとなった荘内藩の郷土資料や映画撮影の様子なども展示されています。



直筆原稿を見ていて、あらためて気づいたのは、直木賞を受賞した「暗殺の年輪」の当初の題名が「手」というものだった、ということ。原稿用紙には、「手」が「暗殺の年輪」に改題されております。娘さんの文章の中にもこのことに触れたものがありますが、担当の編集者が「『手』ではちょっとね~」と言ったことがきっかけらしい。で、藤沢周平らしくじっくりと考えて、「暗殺の年輪」という題名を考え出した、ということなのでしょう。『用心棒日月抄』も、当初は「用心棒歳月抄」だったのを、やはり改題したようです。そんな経緯が明確にわかるのも、記念館の展示の価値でしょう。

展示室を出ると資料の検索ができる部屋もあり、ここでは生前のインタビューの映像なども見ることができるようになっています。館の図録は1200円。内容も、なかなか読み応えがあります。



ただし、鶴岡公園の中ですので、付属の駐車場は身障者用の一台分のみとなっています。車でお出かけの方は、館のホームページ(*)に周辺案内図のPDFファイルがありますので、開館時間等も含め、あらかじめ調べて行った方がよいでしょう。



当方、藤沢周平氏が存命の頃に鶴岡市民でしたので、その後かなり変貌しているとはいえ、基本的に変わらない市街地の地理にはピピッと勘が働きます。細い路地も頭に入っており、この辺は少しも変わりません。木村屋の古鏡や富樫ろうそく店の絵ろうそくなど、お土産の定番も相変わらずです。鶴岡は古くて新しい、実にいい街(*2)です。



隣接する旧市立図書館「大寳館」の桜は、さすがに花吹雪が始まっておりました。



(*):鶴岡市立藤沢周平記念館
(*2):松田静子・本間安子他『海坂藩遥かなり~藤沢周平こころの故郷』を読む~「電網郊外散歩道」2009年8月の記事
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