電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

映画「黄色いリボン」を観る

2018年04月25日 06時02分35秒 | 映画TVドラマ
先日、ぽっと空き時間ができましたので、古い映画DVDの中から、ジョン・フォード監督の「黄色いリボン」を観ました。ジョン・ウェインが退役間近な騎兵隊大尉ネイサンを演じ、最後の任務として隊長夫人とその姪オリヴィアを護衛するというものです。馬で行けば機動的なのに、幌馬車で荷物を運ばなければならず、移動は思うに任せません。行く手にバッファローの大群が見えた時、部下の一人は先住民たちが部族の垣根を超えて団結することを予想し、事実そのとおりになります。暗躍する白人の悪徳武器商人。争いは必至の情勢となりますが、任務に失敗したネイサン大尉は退役の日を迎えてしまいます。この後の急展開は、血を流さず抗争を無力化してしまうという意味では面白い解決で、「インディアン対騎兵隊の大決戦」みたいなスペクタクルにしていないところは好感が持てます。



全体として、いかにも「古き良き白人社会アメリカの常識」に折り合いをつけながら、公民権運動後の社会の風潮にも目配りをしました、といった印象を受けたのですが、実はそれよりもずっと以前の、1949年に制作されたものだそうです。ふーん、そうなのか。

そういえば、本作のヒロイン役オリヴィアが、鼻っ柱が強いけれど過ちを認めて素直に詫びる、典型的な良い子チャンで、なるほどこういう女性観が伝統的なアメリカの婦人像なのかと再認識しました。そうであれば、「マイ・フェア・レディ」の、教授の言いなりにはならないイライザの姿が、実に革命的なものだったのだなと納得できます。

そして、「黄色いリボン」の軽快な音楽は、中高年にはなにやら懐かしいものがあります(^o^;)>poripori



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