TOブックス刊の単行本で、香月美夜著『本好きの下剋上』第二部「神殿の巫女見習いIV」を読みました。この巻は、要するに神殿長が他領の貴族と組んでマインの身柄を確保しようとするけれど、マインが魔力で対抗したために貴族への反逆の罪に問われそうになるところを、家族の安全と引き換えに領主の養女となる話です。第三部で活躍の場が領地内に広がる前提となるだけに、下克上がどんな犠牲を払うのかがポイントでしょうか。
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マインの弟カミルが誕生し神殿に戻ると、身食いの捨て子が報告されます。ディルクと名付け、神殿長の回し者である側仕えのデリアが、ヴィルマと交代で世話をすることになりますが、天涯孤独のデリアが初めて得た愛情を注げる存在であるだけに、裏切りの要因になってしまいます。
インク研究に没頭するハイディの協力で、新しい色インクの開発に成功し、さらにロウ原紙の開発にチャレンジしている時に、突然、他領の貴族ビンデバルト伯爵の配下の襲撃を受け、父とともに神殿に避難したのでしたが、そこには頼りの神官長フェルディナンドの姿はなく、神殿長とビンデバルト伯爵の姿があったのでした。
護衛役の下級騎士ダームエルと兵士である父ギュンター、それに神殿における筆頭側仕えであるフランがマインを守るために奮闘しますが、上級貴族であるビンデバルト伯爵にはかなわない。ついにマインと伯爵の魔力対決になるところに、神官長フェルディナンドが登場、さらにヘンな青色神官だと思っていたジルヴェスターも登場、第二部のクライマックスとなります!
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「決別」の章の祝福の力は、今後のマインの行き先を指し示すものでしょう。エピローグの様々なサイドストーリーは、この物語の多面性を示す興味深いもので、他者視点の有効性を感じます。
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マインの弟カミルが誕生し神殿に戻ると、身食いの捨て子が報告されます。ディルクと名付け、神殿長の回し者である側仕えのデリアが、ヴィルマと交代で世話をすることになりますが、天涯孤独のデリアが初めて得た愛情を注げる存在であるだけに、裏切りの要因になってしまいます。
インク研究に没頭するハイディの協力で、新しい色インクの開発に成功し、さらにロウ原紙の開発にチャレンジしている時に、突然、他領の貴族ビンデバルト伯爵の配下の襲撃を受け、父とともに神殿に避難したのでしたが、そこには頼りの神官長フェルディナンドの姿はなく、神殿長とビンデバルト伯爵の姿があったのでした。
護衛役の下級騎士ダームエルと兵士である父ギュンター、それに神殿における筆頭側仕えであるフランがマインを守るために奮闘しますが、上級貴族であるビンデバルト伯爵にはかなわない。ついにマインと伯爵の魔力対決になるところに、神官長フェルディナンドが登場、さらにヘンな青色神官だと思っていたジルヴェスターも登場、第二部のクライマックスとなります!
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「決別」の章の祝福の力は、今後のマインの行き先を指し示すものでしょう。エピローグの様々なサイドストーリーは、この物語の多面性を示す興味深いもので、他者視点の有効性を感じます。