厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2012年82冊目『人生に悔いを残さない45歳からの仕事術』

2012-06-17 18:19:47 | おすすめビジネス書
人生に悔いを残さない 45歳からの仕事術 人生に悔いを残さない 45歳からの仕事術
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2012-06-14

評価  (3点/5点満点)

45歳は、会社人生のターニングポイントです。

いかに自分の仕事をレベルアップするか、部下を使いこなすか、実行力をつけて結果を出すかが求められます。また、部長になれるのだろうか(その後役員にまでたどりつけるのだろうか)、そうならなかった場合残りの会社人生はどうなるのだろうか、どうしたら自分らしく誇り高く生きていけるのだろうか・・・といった多くの不安や疑問が出てくる時かと思います。

・「自分の会社人生の目標をどこに置くべきか」「会社人生と自分の人生との折り合いをどうつけるか」という人生にとってもっとも重要な問題について。

・会社人生の目標を実現するために絶対必要となる、自分自身の仕事能力のレベルアップをどうやって実現していくか。

・仕事能力の前提となる心と体のマネジメントについて。

・自分だけではこなしきれない仕事について、いかに他人の力を活用するか。

・部下の力を最大限に発揮させるマネジメント、自分の仕事をスムーズに進めるための上司のマネジメントの仕方などについて。

・管理職になると要求水準が高まる決断力をどうやって向上させるのか。

・管理職となると強く期待されるようになる実行力をどう強化していくのか。

・会社人生の充実と第二の人生への準備として、どういう人とつきあうべきか、そして、これからの人生をどういう気持ち、どういう姿勢で歩んでいくべきか。

本書ではこれらを考える指針が提示されています。

これからの40年、50年を実り多く生きるためには、まず会社人生を悔いなく終わらせ、そして、第二の人生に向けて、社会の中、家庭の中に居場所を見出す等、そろそろ準備を始める必要があると思います。

まずは、今までの会社人生の中で悔いの残っていることを思い出してみましょう。そこから、残りの会社人生の目標を少し考えてみませんか。

【my pick-up】

◎現場力だけでは不十分。構想力、戦略構築力を身につける

45歳という年齢は、仕事のやり方の転換期である。それまでは現場を知り、上司から言われたことを忠実にやっていればよかったが、課長から部長を狙う年にもなると、それだけでは不十分だ。これからは、頭を使い、会社全体の戦略を考える立場になるのだから、現場力より構想力、戦略構築力が重要になる。構想力、戦略構築力とは、現場を知り事実を押さえた上で、自分の部署や会社全体の戦略をどう変えていくかを考える力だ。

問題は、構想力、戦略構築力をどうすれば身につけられるかである。答えは意外にかんたんだ。あなたが感じている会社に対する不平、不満というネガティブな感情を、「自分が悪いところを直すぞ」というポジティブな感情に変えるだけでいい。

◎あなたの体は若いころとは違う

45歳になったら体調管理には今まで以上に気をつかうべきだろう。もちろん、病気にかかり仕方がない人もいる。でも、やはり多くの人は自己管理が甘いのではないだろうか。夜寝るのが遅い、暴飲暴食をする、あるいはまったく運動をしないというのが一番の原因ではないだろうか。

ジムで運動している間は、あまり仕事のことも考えずにいられるから、ストレス解消にもなる。読者のみなさんにも、何かきっかけを見つけて、運動を習慣化することをおすすめしたい。仕事のためだけではなく、仕事をやめてからも健康に楽しく生きるためには、「健康を保つ」ことこそ重要だ。

◎嫌なヤツこそ根回しする

組織を任される立場になると、自分が責任を持って、会社内で合意形成をしなければならなくなる。そのときに必要になるのが根回しだ。かんたんに協力を得られる人もいれば、理由はわからないが、自分の提案に反対し続ける人もいる。こういう人は、往々にして、提案の内容そのものではなく、まったく別の理由で反対していることが多い。だから、どこを押したらいいかわからず、「嫌なヤツ」になる。

しかし、嫌なヤツを放っておくと、会議の場で予想もしない意見を言ってくる。これをなんとかしないと、あなたの提案は承認されない。ここがクリアできてこそ、一人前のマネージャーだ。

◎どんな部下だと困るかを考える

自分にとって一番やりづらいのは、何をやっているのかわからない部下だ。仕事を与えても、報告してこない。報告がないから不安になり、「あれはきちんと進んでいるのか」「仕事はうまくいっているのか」と追いかけ回すようになる。つまり、仕事のプロセスが「見える化」されていない部下が一番困る。他方、一番良好な関係を築けている部下のことを考えてみよう。頻繁にコミュニケーションを取っていることが、その最大の理由だ。つまり、彼が何をやっているのか、どんな問題にぶち当たっているのかが手に取るようにわかっている。だから、不安がない。つまり、仕事のプロセスが「見える化」されている部下が一番マネジメントしやすい。

となれば、自分が上司をマネジメントするときも、自分の仕事を「見える化」すればよい。緊密なコミュニケーションを心がけ、今の仕事の状況をどんどん報告する。すると、上司は不安を感じないから、とやかく言われることもなくなるのである。もちろん、余計なことを言って、上司の不安をあおらないように気をつけながらだが。

◎議事録は翌日に配布されないと意味がない

通常の会社では、時間の観念が弱い。ダラダラと仕事をやっている。私がクライアントの会社の会議に参加したときのことだ。翌日には議事録が送られてくると思っていたら、翌日、翌々日になっても何も出てこない。2週間ぐらいたち、忘れたころにようやく議事録が出てくる。

会議は、何かを決めるためにやる。そして、決まったことは実行されなければならない。そのためには、会議で決まったこと、実行責任者を確認するための議事録が翌日にも配布される必要がある。にもかかわらず、議事録が2週間後というのはザラにある。議事録ができるのを待っていれば実行が遅れるし、議事録ができる前に実行すると、会議出席者の総意とはかけ離れることにもなりかねない。だから、議事録は短くていいから、翌日には出席者に回覧すべきである。

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