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他社から引き抜かれる人の仕事術 価格：￥ 1,449（税込） 発売日：2012-05-21 |
評価 
（4点/5点満点）
結局、「次の会社を見つけたい」と思いながらも、渋々日々の業務に当たり、気づけば1年、2年と時間が過ぎていく人。一方で、自ら機会を求めにいくまでもなく、名だたる有名企業をはじめ、多数の企業から声をかけられ、キャリアアップの機会を得ている人。
両者の差は、学歴でも、社歴でも、資格でもなく、「ビジネス基礎力」の差であり、後者のような人材になることを目指すための仕事術を提唱するのが、この1冊です。
特に20～30代においては、その専門知識ではなく、当たり前の（さらには少し発展形の）ビジネス基礎力があるかないか、ということが合否を分けていると言えます。
本書で紹介されている93のノウハウは、次の9つのジャンルに分けられます。
まずは、成果を思い切り出すために必要である、①知識も小技も身につける、②成果にこだわる、③体調・時間・お金の管理を徹底する、という3つ。
続いて、成果を知ってもらうために必要な、④情報収集・発信に長けている、⑤魅せ方にもこだわる、という2つ。
最後に周囲の人の気持ちを動かし、チャンスをつかむために必要な、⑥キャリアを描きチャンスをつかむ、⑦視点を高く持つ、⑧人間に向き合う、⑨心を平穏に保つ、という4つ。
他部署や他社、他業種、他国などの、どこへいっても通用する、仕事とキャリアについての基礎的な考え方についてまとめられています。
「引き抜かれる」ことは、学歴の有無や会社の良し悪しという肩書き如何ではなく、あくまで個人の仕事における成果によるもの。その条件をクリアするためには、その成果を周囲にきちんとアピールする態度も必要ですよ。
【my pick-up】
◎データを5秒で引き出せるＰＣ環境を作る
あなたのデスクトップ画面は整理されているでしょうか？ＰＣを立ち上げてください。何がどれくらい表示されていますか？
ワードやエクセルなどのデータが、画面の8割以上を占めている人は、完全に落第です。半分でもアウト。1/3くらいの人は、ギリギリ及第点です。合否のポイントは、「自分がどこに何のファイルがあるかを瞬時に認識できるか否か」。
デスクトップの整理度合と仕事の成果の大小には強い関わりがあります。それは、デスクトップが汚いというだけで、常に3つのリスクにさらされてしまうからです。1つ目は、情報の検索で時間を浪費するリスク。2つ目は、情報を失くすリスク。3つ目は、誤った情報を加工・共有するリスクです。
解決方法は簡単。デスクトップ画面をきれいにするだけです。ただし、適当に整理するだけでは解決にはなりません。整理の秘訣は3点あります。1つ目は、データが手に入り次第、すぐにフォルダに入れること。2つ目は、フォルダを明確に構造化すること。3つ目は、ファイル名のつけ方を工夫することです。
◎ＴＯＥＩＣは最低でも、860点を維持しておく
最低でもＴＯＥＩＣで860点を保持すべきです。なぜなら、日本におけるＴＯＥＩＣの点数は、最も簡単にキャリアの選択肢を広げることができる資格の1つだからです。
本項目で言う英語の勉強は、ＴＯＥICのスコアを上げ、人材市場で少しでも損をしないようにすべき、という主張だけであり、英語を使いこなせるようになれ、ということではないのです。
他社から引き抜かれる人の多くは、英語はそこまで話せないもののＴＯＥＩＣの点数だけは保持している、という状態なのです。
どのようなビジネスマンであれ、簡単に落第点がつかないようにするためにＴＯＥＩＣ860点を目指してみてください。
◎一心不乱に見せる
実がある人が見た目を気にしない、というのはもったいないことです。
所詮人間は感覚の生き物です。「よくやってるな」とか「この人は本気だ」とか、感じてもらうだけで、実は成果に対する納得感が変わってしまう、ということも事実なのです。ただただ真面目に働くということだけでは、意外と評価を勝ち取ることは難しかったりするものなのです。
