厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2012年73冊目『〝結果を出している〟上司が、密かにやっていること』

2012-06-02 22:37:34 | おすすめビジネス書

評価  (4点/5点満点)

人事コンサルタント・社会保険労務士の内海正人さんが、「残念な部下を戦力にする技術」を73項目のまとめたのがこの本です。

・成果主義の導入や景気の悪化に伴って、自らも現場の仕事をこなさざるを得ない「プレーイングマネージャーが増加」しました。

・「世代間ギャップ」も、上司と部下の関係を難しくしています。

・そして、最大の問題点は「上司になるための教育がない」ことです。

まずは、部下からの声を大切にしていると「部下に感じさせる」ことが大切です。〝結果を出している上司〟に共通する点は「部下の潜在能力を最大限に引き出している」ことです。

73項目はどれも、部下を育てチームを強くするための具体的なアクションで、上司であるあなたが悩んだときにすぐに行動に移せるよう構成されています。

部下へのストレスを軽減し、上司・チームとして安定的な成果を上げるために、まずは部下と積極的にコミュケーションを取ることから始めてみましょう。

【my pick-up】

◎自分の成功体験を語らない

注意しなければならないことがあります。それは、「成功体験を押し付けてはいけない」ということです。

これは意識をしないと、成功体験を伝えるということが、単に自慢話をすることになってしまいます。これでは部下のために話をしているのではなく、単なる自己満足です。

自分が成功した事例について分析ができていない段階で、成功体験を語っても意味がありません。誰でもできる行動まで落としこみができて始めて、成功体験は単なる自慢話ではなく、成功法則となります。

◎業務の完成形を伝える

部下に業務の完成形を把握させましょう。

感性形がわかれば、前後の流れも把握できます。こうなると「自分だったらこうする」「エラーが発生しそうな原因が想像できる」ということになるのです。

◎叱る前に、話を聞く

ガツンと叱った後、「部下が反省している」と感じているのは、錯覚です。

部下は上司の態度に萎縮してしまっているだけで、本来伝えなければならない「ミスの原因」や「ミスを防止するための対策」、「ミスをしないための行動」などを理解してはいません。

◎期日を部下と一緒に設定する

上司が細かい管理をしないことをいいことに、仕事の前半はなんとなくだらだらして、後半に期日が迫ってあわててしまい、期日直前に周りを巻き込んで何とか形にするということになってしまうのです。

こんなことになってしまうのは、前半の期日管理に問題があるから。これを防ぐために、日々の期日を設定してください。

◎細かい指示を出さない

部下の成長段階を見極める方法があります。「君ならどうしたい?」という質問を投げかけてみるのです。

「私はこのようにしたい」とはっきりした意見が出れば、そろそろ自立できる可能性があります。「よくわかりません」「考えてみます」というような消極的な答えしか返ってこなければ、まだ自立できるレベルではありません。

部下が明確な意見を示したら、それを尊重して行動させてみましょう。

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