若い頃に読んだ本の、再読である。
分厚い本で、一ページに上・下、細かい字で書かれている。
郵便局で借りている本の切れ間に、病院の待ち時間に目を通して
半年以上かかって、読み終わったのでした。
内容はわかっていても、読んだ本の文章は、忘れてしまうことが多
く、あらためて、文章の新鮮さを、感じている。
「赤と黒」は、実際にあった事件を・・・・・
神学生ベルテ事件の、筋書きを借りて書かれている。
「赤と黒」という題名については、
運命が赤と黒によって決められる、ルーレット・ゲームに人生を
たとえたのだといった説もある。
貧しい木挽き職人の家に育ったゆえに、上流階級にたいする
復習の念から、レナール夫人を誘惑して、その成功に酔った
ジュリアン・ソレルが、さらに公爵令嬢マチルドとの恋愛の果て、
レナール夫人を、教会でピストルで狙撃して(肩の軽症)、断頭台
に送られるまでの短い生涯が書かれている。
レナール夫人も、ジュリアンの死後3日目に、自分の子どもたちを
抱えながら、この世を去る。
強烈な自我と不屈の意思を持って、おのが野望と恋にみずから
の若い生命を燃焼させつくす姿を、鋭い心理描写で、文体に刻み
こまれている。
ジュリアン・ソレルの名前と、「赤と黒」の本は
私にとって、忘れることはないと思います。
不思議ですよね、そういう国も環境も違う人の人生に共鳴するというか忘れられない想いをはせるというのは。。。
こういう心の動きは人間だけでしょうね~。
、短いなりに、野望にも恋にも一生懸命で、有ったと思います。
なぜか、私の心の中には、ジュリアン・ソレルの名前と「赤と黒」は忘れられなく、心に残っているのが、不思議です。
印象に強い、本だったと言う事でしょうか。