日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「アルバイトに疲れても、『(学校を)休むな。遅れるな』」。

2013-09-11 08:36:03 | 日本語の授業
 雨。パラパラと小雨が降っています。自転車にするか、それとも歩くか…。この程度の雨が一番困ります。で、結局、自転車を諦めて徒歩で…トボトボとやって来たのですが。

 (学校へ来る)途中で…、止んで…、「ガックリ」。…ガックリしている間に、また降り出して、それでも、降っているか止んでいるかわからないくらい…なものですから、「自転車にすれば良かったかも。けれども、さっきは、やはり濡れ行けないなくらいは降っていたし…」。

 人というのは何事によらず、悩み多きものと見えます。

 今日は鍵がなかなか外れず、学校のドアの前で四苦八苦していますと、自転車で通りかかった「Dクラス」のスリランカ人学生が、明るく「先生、おはようございます」。こちらは冷や汗やら、脂汗やらを掻きながら悪戦苦闘していたのですが、それでも、できるだけ爽やかに「おはよう」と返します。どうも、アルバイト帰りと見えました。

 来日して一ヶ月ほどが経っている「Eクラス」でも、少しずつアルバイトが決まり、学生達が慣れないバイトで生活リズムを狂わせ、学校に遅れたり、休んだりが時折見られるようになっています。

 その都度、「遅れるな。休むな」を繰り返しているのですが…。

 こういう生活にまず慣れなければ、何事もできないのです。体調を崩している学生には「宿題はせずとも良い。けれども(学校には)遅れるな、休むな」。そうでなければ、生活に慣れた頃に、この期間が完全なブラックホールと化して、もう一度やり直さなければならなくなってしまいます。

 もちろん、「ひらがな」も「カタカナ」も、「数」も「曜日」も覚えていない人はもう一度やった方がいい。ただ、アルバイトが始まるまではきちんと勉強できていたのに、始まってからリズムを崩してしまった学生は、休まず、このクラスで続けていた方がいいのです。

 「非漢字圏」の学生はどうしても、『中級』に入った時に、中国人のペースではできずに「もう一度」やらなければならない人達が出てきます。そのための「時間」という貯金が必要になるのです。『初級』段階で貯金を使い果たしてしまいますと、後がないのです。

 「一月生」であったり、「四月生」であったりすれば、三ヶ月か半年ほどは後から来た学生よりも、(最初から)「貯金」があるので、それほど頑張らなくてもいいのですが、「七月生」や「十月生」は、多少無理をしてでも、少しでも頑張っておかないと、…進路が辛くなってしまいます。

 けれども、生活に疲れている学生には、この声がなかなか届かないと見えて、ちょっと困ってしまうのです。

日々是好日
コメント
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