イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「甘えの構造」読了

2017年07月30日 | 2017読書
土居健郎 「甘えの構造」読了

この本は「甘え」という言葉をキーワードに、日本人の心理構造を解明しようとしている本である。出版当時はかなりの話題になり、ベストセラーとなったそうだ。

日本人は特に人間関係、特に集団と個人の関係において「甘え」の感情が強いと著者は分析する。「すねる」「ひがむ」「ひねくれる」「うらむ」などという」態度は甘えられない心理に関係し、「ふてくされる」「やけくそになる」というのはすねるという結果出てくる現象である。
そして「同一化」というものが最終的な感情の帰結として求められることになるというのだが、それが日本人の独特な民族性のようなものに影響しているというのだ。
外国の文化を偏見もなく取り入れることができたことや、中央集権的な組織体制に馴染んでしまうことができる。その典型が天皇制である。
これはある意味、良い面であるが、悪い面は“個人”という認識が非常に薄くなる。それは集団の内と外があまりにも区別される。内々では恥の心理や集団への帰属で結束が強くなるが外向きには他人を顧みなくなったり、逆に対人恐怖症という傾向が出てくる。

僕のところに回ってくるクレーマーの方々を見ているときっとそういう心理なのだろうな~とこの本を読んで改めて思えることが多々ある。
相手は絶対に自分に反抗しないので何を言ってもいいという心理は甘えの現われのひとつであろうし、もっというと甘える相手がいなかったので誰かに甘えていたいという心、外に対しては他人を顧みないという態度がある種のクレーマーの典型のように見える。
不完全な人間の悲しい面を見てしまうとともに、自分にも不完全な甘えの心があるのだということが露見されて自分自身が嫌になってくる。
“セルフ・メイド・マン”でいたいと願いながら誰かに依存しないと生きてゆけない自分はひょっとしたら分裂症というものではないのかと疑いたくなる・・・。

著者は精神科医だそうだ。
こんな人には嘘はつけないということだろうか。
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紀ノ川河口釣行

2017年07月30日 | 2017釣り
場所:紀ノ川河口
条件:小潮 4:10干潮 10:04満潮
釣果:ボウズ

台風が2個日本に接近してはいるがまだうねりは小さそうだ。
長らく大きい方の船を動かしていないのとそろそろもう一度キスにも行っておかないと僕にとってのシーズンが終わってしまう。

夜明け前に出港して浜の宮に向かおうとしたが、一文字の切れ目を出るとそこそこうねりがある。
これはあまり気持ちがいいものではないので紀ノ川沖に向かう。潮が込み始める時間なのでそんなに流れも強くはないだろう。
今日は朝からなんだか嫌な雰囲気の空気が漂っていた。雲の厚さと太陽の位置のせいだろうが、空気が黄色い。液晶テレビのシネマモードで景色を見ているようだ。
写真の画像ではわかりにくいが、白いはずのデッキも薄っすらと黄色く見える。空では雷が鳴っていて気のせいか、リールを触るとピリピリする。電気を帯びた空気は黄色くなったりするのだろうか・・・。



エネルギーセンターのテトラ帯の下流で船を止め仕掛けを入れてみる。
流れは大したことはないが、ゴミが多い。なんだか木の葉が腐ったようなものだ。ハリにゴミが掛かるようなところはあまり釣れないので少し場所を変わろうかと考えながらふと淡路島の方を見ると間違いなく雨が降っている。




あの雨はきっとこっちの方に流れてくるぞと思っているとすぐに雨が振ってきた。どんどん雨が強くなる。オーニングの下に逃げ込んで小降りになるのを待っていたがその気配がない。
諦めて港内に入り数日前から停泊しているらしい海上自衛隊の輸送船「おおすみ」を海上から見学。全長178メートル。300メートル級のばら積み船にはほど遠い大きさだが兵器だと思うとまた別の迫力がある。



こんなことをしながら雨の具合を見ていてもやっぱり治まる気配がない。ゴカイはもったいないがあきらめて帰港。
渡船屋の事務所で雨宿りさせてもらっていたが余計に雨が強くなってきた。



どうやらこの時間がピークだったようだ。



こんな状況なら今日は仕方がない。無事に帰れただけでよかったとしよう。

一向に雨がやまないので濡れるのを覚悟で帰宅。腕は濡れても顔に雨がかからないのがなかなかいいではないか!

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