goo blog サービス終了のお知らせ 

イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

田辺湾釣行

2012年04月13日 | Weblog
場所:田辺湾 塔島
条件:小潮9:45満潮
釣果:チヌ 47センチ以下4匹 ヘダイ45センチ以下2匹 サンノジ1匹 カワハギ1匹

もっと早い時期に出撃したかったが4月も半ばになってしまった。秋に行きそこなって配合したままになっていたヌカはこの冬の寒さで虫がわくこともなくサラサラの状態だ。やっぱり今年は寒かったのだろうか。

前の日も休みだったので今日は家でゆっくり睡眠をとって出発。午前4時頃に港に到着するとえらい数の車が停まっている。まあ、紀州釣りの客は少ないからポイント争奪戦にはならないだろうと乗船名簿に名前を書きに行くと、船頭さんが、「塔島?今日は荘司さん来るで。」とのこと・・・。

それにもめげずに僕も初心貫徹、塔島へ渡礁。向こうの方が常連さんなのと圧倒的な貫禄の差で一級のポイントを先方に譲って釣りを開始。
今日は曇りの予報なので空全体が朧にかすんでいる。遠くの山の稜線が綺麗なシルエットを見せている。


ちょっと時期が違うが、これもかぎろひというのだろうか・・


低気圧の名残かうねりが少し残っている。潮は左手前へ流れてくる。ちょっと釣り辛いがまあ、なんとかなる感じだ。しかし、この釣り座は潮が満ちてくると波をかぶってくるので不本意ながら荘司氏のそばまで移動。朝一番に挨拶をしておいてよかった。
隣ではアタリが連発しているがこっちにはアタリがない。あせりながらもダンゴを打ち返していると午前8時ごろウキが一気に消しこんだ。締め込みの感じからするとチヌではなさそうだ。上がってきたのはサンノジ・・・。40センチ以上はありそうなのでとりあえずキープ。みんなは敬遠するが、この魚のカルパッチョはけっこう美味しいのだ。
風がおさまって左に飛んでいた潮が緩んだこの時間帯が時合だったようでアタリが連発して3匹のチヌを取り込んだ。
このポイントは沖から流れ来る潮が湾内で渦を巻いて流れているので潮の流れが定まらず刻々と流れの向きが変わる。おまけにコントロールが甚だ不正確なので、投げるたびにウキが右へ流れたり左へ流れたり手前へ流れたりでどうも落ちつかない。とくに今日は1日を通して手前に当ててくる流れが強くてかなり釣りづらかった。
午前9時を過ぎるとアタリはほとんどなくなり、エサトリも現れては消え、しかし本命は現れず・・・。サンノジ、ボラ、ヘダイを釣り上げて午後3時にダンゴが底をついて終了。
今日は荘司氏のプレッシャーに翻弄されてどうも消化不良の1日になってしまった。

迎えの船は4時なので帰り支度をして残りの時間を貝採りですごした。
波打ち際はざまざまな生き物で溢れかえっている。そこを覗き込んで貝を採るのは腰痛がひどくて堪えるのだがものすごく楽しい。釣りをしなくても1日これで遊ぶ自信が僕にはある。
採れれる貝は名前を知らない二枚貝と、「ウチデハアワビ」と僕が名づけたオオアナゴウ、イボアナゴウと言う貝だ。
茹でて食べると日本酒が結構進むのだ。




この荘司明良氏、紀州釣りをする人の間では結構有名な人。そんな人が隣で釣りをしているとなるとそれなりに尋常な心地でいることが難しくなる。シャア・アズナブルに対峙したアムロ・レイもかくあったのだろうかという感じだ。
島は広いけれども紀州釣りができるポイントはわずか3箇所。もう隣の会話が聞こえる距離なのだ。



今日の荘司氏の釣果はチヌが8匹、グレが1匹だったそうだ。相手はスポンサーが付くほどのワークスバリバリで、僕はというと、おいやんスタイルの貧乏プライベーター。チヌの数ではダブルスコアと大差をつけられたが、午前9時くらいまでは一矢報いるところまでは迫ってはいた。しかし、名人と素人の差はここから出てくる。厳しいコンディションの中、散発ながらでもコンスタントに魚を取って行くというのはさすがだ。

しかし、ダンゴを投げる飛距離とコントロールの正確さは大したものだ。そこには何か越えられない壁があるような気がする。
僕の釣り座は相手より3メートルほど奥まっていて、飛距離の違い、ウキの操作の上手さ加減の差で竿一本分の差は出ていた。
これではこの釣果の差があってしかるべきであった。