イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

退散。

2012年04月05日 | Weblog
数日前からやきもきしながら天気予報を見ていた。台風一過で晴天になるか、それとも荒天が残るか・・・。
いくつかの天気予報サイトを見ていると、「Yahoo!天気」が朝のうちは東からの風で微風と予測していた。他のサイトはほとんどが北西か西の風で海上ではやや強くだったが、こんな時は自分に都合のいい予報を採用してしまう。

暗いうちから起きだして屋根のあるところに避難していたワカメを表に出していざ出発。
時間は午前6時を回っていた。港内は波もなく順調に航行したが、港外に出てみるとかなりうねりがある。やっぱり気象庁を信用すべきであった。
加太方面までくっきり見渡せるほど空気も澄んでいるのだが、船は大きくローリングしている。



風は西から吹いていて嫌や~な雰囲気が漂っている。加太までたどり着いても帰って来られなかったらどうしようと、不安な気持ちが首をもたげてくる。
それでもゆっくりとは前進していたが、釣り公園の前を通り過ぎる頃には船の揺れが相当なものになってきた。しかし、すぐに帰ってしまうと渡船屋のおっちゃんたちが、「何しに行ったの?」などと言うだろうし、臆病なやつと思われるのも嫌だなので、とりあえず紀ノ川河口まで引き返して様子を見ると、うねりは南からなのでこのあたりは池のように穏やかだ。じゃ、行けるのじゃないかと思って沖に出るとやっぱりうねっている。こんなことを3回も繰り返した。

釣り公園の北側に突き出ている防波堤を見てみると、しぶきが防波堤より高く上がっている。



沖に停泊しているタンカーは小型とはいえ、目でわかるほどゆれている。鋼鉄製なのに・・・。
臆病者の言い訳としてはこれで十分だと、恥を承知で帰途についた。普通の人なら行こうと思えば行けるような天候なのだろうが、海についてはやっぱりど素人で、しかも度胸のないぼくには怖くて、怖くて・・・。
去年のトラウマはまだまだ生きているのだ。

おまけに、行こうかどうしようかと船に揺られて逡巡しているあいだに気分が悪くなってきてしまった。
もともと乗り物には弱いほうだが、こと船に関しては強くなったと思っていたものの、これまた全然順応していないところを露呈してまった。

朝の連ドラが終わる頃には早々と家にたどり着いてしまったので、春休み中の息子と奥さんに、「花見にでも行くか。」と誘ってみたがすでに僕は相手にされない状態になってしまっており、更新された軽油の引取免税証を受け取りに県庁に向かったついでに和歌山城でひとり花見に行ってみた。
この街にすんですでに半世紀が近づこうとしているが、和歌山城を隅から隅まで歩いたというのは初めてじゃなかろうか。
白い壁と桜のピンク色のコントラストはなかなかの美しさであった。



“幸福な家庭に幸福な釣りはない。幸福な釣りに幸福な家庭はない。”
何かの本で見つけた言葉です。
コメント (6)
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