吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2012年4月18日/〈貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語〉010・「人気亭」の領収書

2012-04-18 05:55:14 | 「貝寄せ館」物語

写真①:墨字で「麦野様」としたためられた「人気亭」の大正3年作成領収書

     =福津市津屋崎3丁目の「貝寄せ館」で、2012年4月15日撮影

 

貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語 10

 :「人気亭」の領収書

 

これも貴重な民俗史料です

大正3年(1914年)作成の領収書

「貝寄せ館」祝賀茶話会で披露されました

 福津市津屋崎3丁目の「海とまちなみの会」事務所・「貝寄せ館」で4月15日開いた「麦屋惣平衛邸」解説案内板除幕式の祝賀茶話会で、「麦屋惣平衛邸」当主・麦野裕(ゆたか)さん(千葉県在住。同会員)は、持参した津屋崎と渡半島を結ぶ「渡舟」のモノクロ写真(古い津屋崎の絵葉書・複写)のほかに、巻物の和紙にしたためられた料亭「人気亭」の大正3年(1914年)作成領収書=写真①=も披露、文字通り茶飲み話の興味深い話題となりました。

 卯建の建つ町家・「麦屋惣平衛邸」は、裕さんの曽祖父・麦野乙松(おとまつ)さんが105年前の明治40年(1907年)に建て、昭和22年(1947年)から第12代津屋崎町長を務めた祖父時雄さん、会社員の父徹男さんから、裕さんに受け継がれました。この「人気亭」の大正3年作成領収書の末尾には、墨字で「麦野様」としたためられており、裕さんは祝賀茶話会の席で和紙を広げて示しながら「料理人の文字で書かれ、どういう魚を食べていたかがわかります。額装するといいかもしれません」と語りました=写真②=。

 

写真②:巻物になっている和紙の領収書を広げて示す麦野裕さん

 この領収書が作成された大正3年は、乙松さんが「麦屋惣平衛邸」を建てて7年後。津屋崎町古小路にあった「人気亭」で、宴席を設けた際に料理人から墨書きされたと思われます=写真③=。

 

写真③:「人気亭」領収書の書き出し部分

コメント
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