駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

虫歯『2と車(ツーとカー)』(集英社EYES COMICS .Bloom)

2022年12月29日 | 愛蔵コミック・コラム/著者名ま行
 来間に出会ったことで、二兎の人生は大きな転機を迎える。常識に縛られないギタリスト×人間嫌いのシンガーの、新解釈バンドBL。

天国 in the HELL』(改めて、どーいうタイトルなんだ)が良かった作家さんの新刊なので、手にしてみました。あと、何度でも言いますが私はバンドもの、音楽ものにヨワいので…
 芸術、才能、センス、嫉妬、憧れ、プライド、虚栄、観衆、欲望、成功、金銭、人気、マネジメント、栄光…みたいなものが愛憎に絡む人間関係のドラマかつラブストーリー、みたいなものに私はとにかく目がなくて、これもそんな物語です。
 ただ、パターンとしてはわりと据わりが悪いところもあるのですが。二兎の葛藤が何でそれはどう解決されるのかとかが意外と具体的にはボカされている、ないしごまかされているようにも思えるので。もちろんBLなのでそこが主眼ではないということなのかもしれませんが。
 まあBLとしても、フツー片方は白髪にしない?とかがあるのですが。あと個人的には来間みたいなタイプのキャラにまったく萌えないので、そこは残念でした。でもふたりとも、これまで女性とはほぼ経験がなかった、童貞同然自慰専門、みたいなキャラになっているのが、移行(笑)がナチュラルに思えてよかったかな。ホラ、「同性を好きになったんじゃない、キミだからスキなんだ」みたいなのって、今やサムいので…
 でもこういう、コミックス1巻になることを想定された長さの連載作品って、最後にくっついてセックスして終わり、ってのがほとんどなのは何故なの…? なのでそういうシーンがラストにちょっとだけあるだけなので、たとえばそれはすでにくっついているカップルのぐるぐる漫画だからかもしれないけど毎話ほぼ必ずやってみせる『こんなの、しらない』とかのサービス精神を見習ってほしい、とかはちょっと思いました(あれはTLだけど)。それとも一応紙の雑誌に掲載される作品だとこういうコードなのかなあ? ネット発だとまた違うのでしょうか。イヤ別に毎回濡れ場を見せろよと言いたいわけではないのですが、逆になんか最後にだけお約束のように、儀式のように、単なる決まりのようにサッと描くだけってのもなんか寂しくないか?というようなことが言いたいのです。私がたまたま観測できている範囲でのだけのことかもしれませんが…
 あとディルドの輪郭はちゃんと描いてペニスはボカスのはなんなんだ、とかはつっこみたいです。しょーもなくてすみませんが…
 音楽ものとしての表現はなかなかおもしろかったです。古くは『TO-Y』、『EXIT』(続き描いて、お願い…)なんかもそうだけど、歌詞はいっさい出てこない。音に関しては「ジャカジャカ」みたいな描き文字はあって、これもなしにする音楽ものが多いのでわりと意外でしたが、いいなと思ったのは星が飛ぶ表現。あのキラキラの、トゲトゲの、星のマークの記号を飛ばすことで音楽を、そのときめきを表現しているところが、好きです。漫画って色も音もないので(最近のフルカラーのウェブトゥーンとかはそのうち音もついて再生されるようになるのかもしれませんか)、そこで音楽をどう表現するか、というのは漫画家の腕の見せどころだと私は考えていて、私はこのジャンルの作品のそうした点も愛でてもいるのでした。
 ところでタイトルはとても洒落ていますが、実際にはこれは作中には出てこなくて、彼らのバンド名は単に「2と車(にとくるま)」なようです。不思議…ってかツーカーってナニ? ツーってトントンツーのツー? じゃあカーは何? 昔の携帯電話のメーカーだかブランド名がここから来ているのはもちろん知っていますが…ちょっと調べたら「つぅことだ(ということだ、の意)」「そうかぁ」で話が通じるから、という「つぅと言えばかぁ」説が…ホント?
 まだまだ知らないことが世の中にはたくさんあるものですねえ。来年もいろんな作品との出会いに恵まれたいものです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふらり、ひっそり、ひとり。旅 その4/栃木県

2022年12月28日 | 日記
 前回の旅はこちら
 今回は2回目同様、完全に個人手配の旅でした。
 今年はクリスマス・イブとクリスマスが土日で、私はすでに観劇納めを済ませていてノー予定の丸二日間、でもアレコレ予定があるお友達は多いだろうからおうち鍋宴会とかの企画、お誘いもしづらい…と思い、近場に出かけるか!と検索したところ、土曜泊はさすがにお高いけれど日曜泊ならそうでもないし、仕事もほぼ納まっていて月曜を有休にできそうだし、最近は旅館でもおひとりさま客を歓迎していて二食付きの素敵プランがイロイロありそうじゃん、となんとなく感じ良さげに見えたところをポチッと予約したのでした。
 ちなみにまたしても行ったことのある県ですね、そもそも小学校の修学旅行が日光でした。入社して数年目に同期女子数人でグループ旅行に行った記憶もあるし、何かで鬼怒川ラインくだりもしたことがある気がします。東武特急スペーシアも初めてではないはず…ですが、なんせいろいろ忘れっぽい質なもので、アレコレ検索して手配してみました。
 お宿のチェックインは15時だったのですぐにも入りたかったのだけれど、いい特急の便がなくて、まずは日曜の昼過ぎに自宅を出発。北千住で東武に乗り換えたのですが、辺鄙な方の乗り換え改札に出たようで周りに何もなさすぎて、ちょっとホラーでした…改札に入ったら中はお店がたくさん入っていてむしろにぎやかで、ほっとしました。特急券と指定席だけ事前にネット予約しておいた、14時過ぎの「きぬ」に乗車。
 ところが指定車輌に入ったら、斜め奥で席を向かい合わせの四人掛けにして酒盛りしているおっちゃんおばちゃんグループが…! い、今どき…! 車内アナウンスでは席の回転禁止、と流れているのに…! しかも車掌さんも注意しない! なんなの、周りが不安で嫌な思いするじゃん!と思っていたらそのグループはすぐ次の駅で降りていきました。よかった…でも席を回転させて元に戻していかなかったお行儀の悪さに辟易。次から乗る予定の電車にすべて乗り遅れるがいい、と呪いをかけておきました。
 やっと静かで快適になって、周りの景色がどんどん開けてきて、霜が降りている田畑や雪景色になっている山並みが遠くに見え出して、旅情が出てきたところで夕まぐれの鬼怒川温泉駅に到着。曇天、粉雪、風が冷たい! すぐさまネックウォーマーと帽子をひっかぶる寒がりなワタクシ…
 サイトで見たところ送迎バスみたいなサービスがないようだったし、駅からホテル群を回るシャトルバスみたいなのがあるようでしたがちょっと離れたところにあるホテルのようだったので、タクシー乗り場に並んでみました。が、タクシーは全然、ほんっとに全然来ません。並んでいた家族連れも「…バスで行く?」「歩くか…」とどんどん脱落していき、あっという間に先頭になったところにやっと一台来てくれました…
 サイトでは徒歩8分、となっていましたが歩かず正解。中途半端な除雪の坂道をコロコロ引いてとぼとぼ歩くなんて無理、てか私の普段の健脚でもこんなの絶対8分で着かない、という道のりでしたが、無事にお宿に到着。お出迎えのお兄さんが小綺麗なロビーまでコロコロを運んでくれて、チェックインではとちぎ旅割のなんちゃら返金やらクーポンやらの説明もしていただけて、ラウンジでほうじ茶を一杯ふるまわれてからお部屋へ。
 部屋はお任せ、というプランでしたが、よくある広縁と前室のついた十二畳くらいの座敷に、廊下を挟んで立派なトイレと洗面所とお風呂場があり、さらにツインベッドが置かれた洋室がある、なんとも広々とした和洋室で、なんなら廊下がめっちゃ寒い(笑)。和室に布団を敷いてくれてもいいんだけど…とも思ったのですが夕食後も特にそうしたことはなく、洋室のエアコンを入れて廊下ごと暖めてベッドで寝ました。風呂上がりとかに座敷の布団に寝転んでくつろぐ、みたいなことができなかったのは残念だったかも。でもゴージャスな気分は味わえました。和室からの雪景色も素敵でした。
 和室の片隅に荷物を広げて陣地を作り、愛用のフェモネのガーゼタオルを持参してまずはひとっ風呂。事前の予習によれば露天風呂つき大浴場はふたつあって時間で男女入れ替え制、夕食前に一度入らないと両方は味わえないのでした。
 脱衣所は綺麗、そしてお風呂は洗い場の数も多く、普段はけっこう賑わうのかなと思いましたがこの日はガラガラ、露天風呂はほぼ貸切状態でした。檜風呂の香りが良くて、温泉は無色透明で熱めで快適。湯煙で星はよく見えませんでしたが、それとも曇っていたのかな…? 夕食後に入ったときには粉雪で、それも風情がありました。
 お風呂上がりにはラウンジで、雪のお庭を眺めながら鬼怒川温泉地ビールの小瓶をいただきました。クーポンで精算(笑)。お酒が飲めるようになってからもビールは苦いと敬遠していたお子ちゃまの私でしたが、最近味わえるようになってきたんですよねー…
 ちょっと遅めの時間にしてもらった夕食は、本当なら六人くらいがつけそうな長テーブルの半個室を独り占め。部屋番号と名前の札が置かれる歓迎っぷり。ツアーじゃないとバイキングじゃないし、ツアーでもバイキングでなかった旅行もあったけれど、とにかく個人手配の旅だと圧倒的に食事がいい!というのが今回の学びでした。旅行会社にお勤めのお友達に言ったら「そりゃそうよ、大きく削れるのってソコだもん」とあっさり言われましたが…
 いわゆる旅館の和食でしたが栃木の食材が盛りだくさんで、旅館の名前がついた冷酒を追加したらお猪口でなくいいサイズのグラスが来たのでさらにご機嫌になり、ゆっくりのんびり堪能してしまいました。せかすことのないサーブもちょうど良くて、実に快適でした。ごちそうさまでした。
 部屋で少し食休みしたあと、腹ごなしにもうひとっ風呂…と、入れ替わった大浴場へ。このときもやはりガラガラで、こちらの露天はやや深めで身体が浮く感じがなかなか快適で、雪見温泉を堪能しました。
 遠征で買ったのに飲みきれなかった赤ワインのハーフボトルなどを持ち込んできたのですが、もう満足だったので部屋飲みはせず、前回旅行記事のポメラ打ちなどして、早々に寝てしまいました。ああ、至福…
 翌朝月曜、有休。7時に起床して朝風呂。チラチラ粉雪が舞って見えるものの、明るく晴れ上がりそうな空でした。なので朝ごはん会場に行く前にロビーに寄って、東武ワールドスクウェアの前売り券を買ってチェックアウト後のタクシーを予約。
 8時半の朝ごはんが、昨日と同じ半個室で、今度は椅子がテーブルの反対側に置かれていて眺めが変わる気配りも憎い。そして旅館の和食朝ごはんってどうしてこう素敵なんでしょうね…たっぷりいただいて大満足。
 部屋に戻って歯磨きなどしていたら、フロントから電話が来て、なんとワールドスクウェアが一日降雪閉園なので前売り券は払い戻しするとのこと。なんと…! 実は行ったことがなくて、何人かから楽しいよと聞いていたので、ひとりでザクザク歩き回る気満々で来たのに…頑丈なブーツも履いてきたのに…空は晴れ渡っていましたが、昨夜降って積もった分の除雪ができていないということなのかもしれません。しかし入場券をネット予約しなくてよかった! ホテルで前売り券を買う方が割引率がよいとあったので、それに飛びついた自分のケチさを褒めたいです。いやネットでも取り消し、払い戻しはできたかもしれないけど…
 一日遊んで夕方のSL大樹に乗って帰京するつもりだったため、予約変更できるかサイトを覗いたところ、大丈夫のようだったので昼前の便に振り替えました。また、ホテルから駅まで送ってくれるとのことだったので、タクシーをキャンセル。チェックアウトでは乾燥の年越し蕎麦までいただきました、ありがとうございました。
 駅では少し時間があったので、早めにホームに入ってSLに引かれる客車を激写。さらに、奥の線路にいた機関車が移動して、こちらのホームまで入ってきて客車と連結されるまでをばっちり動画撮影。良き鉄分補給ができました。白雪の線路の上、青空の下でもくもくと煙を吐く蒸気機関車の映えることよ! まあ乗っちゃえばただのゆっくり走る列車でしたが(笑)、私には昔の横須賀線を思わせるようなややレトロなシートが楽しく、沿線のカメラ小僧や近隣住民の方々などが手を振ってくれるのも何やら嬉しく、下今市駅まで一時間に満たない乗車でしたが堪能しました。
 駅では次の特急「けごん」までの乗り換え時間の間に、倉庫に収まる機関車の転車なんかも眺められて、これまたうっとり堪能しました。
 駅弁買って特急に乗って、あとはすんなり北千住へ、そして最寄り駅から帰宅して、26時間ほどの温泉と鉄子のシンプルなプチプチ旅となりましたが、まあたまにはいいかな、と満足しました。ワールドスクウェアはいつかリベンジしたいです。


〈旅のお小遣い帳〉
一泊二食、入湯税込みホテル宿泊代 29300円(ここからとちぎ旅割で5000円引き、紙クーポン3000円分つき)
北千住までの乗車賃 168円×2(往復分)
きぬ、けごん特急料金 1470円×2(往復分)
北千住~鬼怒川温泉駅乗車賃 1390円×2(往復分)
シュークリーム 216円
タクシー代 800円
シートマスク(自分土産) 1650円
馬の箸置き(自分土産) 590円
ラウンジの地ビール 770円
夕食の冷酒 1650円
SL大樹 760円
駅弁 1300円
SL箸置き(お土産) 850円×2



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふらり、ひっそり、ひとり。旅 その3/新潟県

2022年12月26日 | 日記
 6月8月と敢行したので10月にも行きたかったのですが、いろいろ都合がつかず、11月アタマにまたまたツアーにひとり参加する形で、温泉と乗り物三昧の旅行をしてきました。ちなみにまたも行ったことのある県です。
 最近では今年の2月に、ワイナリー・オーベルジュみたいなところに会社の後輩と女子3人旅をしました。子供のころは、小学生時代に3年連続くらいで弟と一緒に夏休みの子供キャンプ教室みたいなのに行かされたのが新潟だったと思います。我が家は私が生まれてすぐくらいから中学一年生になるまで、川を渡れば横浜市という小さな町の小さな商店街の店舗の二階に間借りして暮らしていました。両親はそのお店の店員で、遊ぶ友達はみんな「お店屋さんの子」ばかり、周りも住宅街で野山や田畑が広がるようなところではなく、私は十分におてんばでしたが確かに虫などは嫌いな子供だったため、親が子供を自然に触れさせようとして行かせたんだと思います。あとは大学生時代に中央競馬にハマったころ、新潟競馬場の夏競馬に来たこともあります。でもスキーの趣味はまったくないので、雪山に来たことはありませんでした。今回改めて地図を眺めてみて、新潟県ってけっこう広いんだなあ、と思いました。海沿いか山寄りか、とかでも気候も全然違うんだそうですね。
 ツアーは東京駅出発でしたが私は上野駅からの途中参加にしてもらい、お昼ごはん用の駅弁を買って上越新幹線「とき」に乗車。新型車輌で綺麗でした。お弁当を食べたらすぐくらいに越後湯沢駅に着いてしまい、団体バスでまずは八海山ロープウェイ駅まで。終わりかけた紅葉はそれでもまだまだ鮮やかで、綺麗でした。
 ただしロープウェイで山頂に上がるにつれて気温はどんどん下がり、霧というか靄がかかってきて山頂駅の周囲は真っ白かつ霧雨、紅葉も何もない散策となりました。が、今季初ダウンコートを着てきて帽子も被ってきてフェモネで買ったネックウォーマーにもなるシルクの腹巻きで首もとをしっかりガードして、冬先取りの寒さを堪能できて楽しかったです。
 その後はまたまたバスで移動して大源太湖へ。『星逢一夜』を思い起こしますな…湖の周りの遊歩道を半周して散策。道は濡れ落ち葉でけっこう滑って危なっかしくて、私はそそっかしいのでいかにもこういうところでコケそう、という自覚があったのでちゃんとゆっくり歩いてことなきを得ました。ここも小雨ともつかない霧雨でしたが、コートのフードがあったので傘は差さないですませました。私は顔に雨粒が当たるのが嫌いで、どんな小雨でもすぐ傘を差しますし、折り畳み傘を畳むことがこの世で一番嫌いな作業くらいに嫌いなので、天気予報が雨なら出かけるときに降っていなくても必ず長傘を持っていくタイプなのですが、今回はさすがに旅先で億劫でしたし、帽子のつばがあったのでだいぶカバーできて、終始傘ナシですませました。
 ここも紅葉は終わりかけている感じでしたが、まだまだ綺麗でした。今年は例年より寒くなるのが急で、紅葉の見頃の時期もずいぶんとズレたようです。
 その後はまたまたバス移動して、今夜のお宿へ。後ろがすぐ山でシーズンはすぐゲレンデってことで便がいいんだろうな、という大型スキーリゾートホテルでした。何棟も連結されている大規模なホテルでしたが、今は一部しか開けていない模様。でも従業員は絞りすぎずにたくさんいて、素晴らしいホスピタリティで、さすが腐っても(オイ)○○グループ、と思わせられました。お部屋はツインのシングルユース、アメニティなど二組あって快適でした。
 まずは大浴場でひとっ風呂浴びて、夕食会場へ。バイキングなので期待していませんでしたが、せめて温かいものはもう少し温かく、冷たいものはもう少し冷たくいただきたかったかな…いずれも中途半端な温度で美味しさ半減でした。
 夕食後には施設の端にある露天風呂へマイクロバスで運んでもらってもうひとっ風呂、ほぼ貸切で快適でした。部屋に戻ると金曜なのでテレビでジブリ映画をやっていて、ちゃんと見たことがなかったものだったので流し見しましたが内容があまり頭に入ってこず、部屋飲みもそんなにしないうちにテキトーに寝てしまいました…やっぱり旅先って脳がほぐれて難しいことが出来なくなりますよね。
 早朝しっかり起き出して、朝風呂に再度露天風呂に行って、身支度して朝食会場へ。またしてもバイキングで、フツー…
 ホテルのすぐ近くにある国内最長という苗場ドラゴンドラ乗り場までバス移動。山超え谷超え30分ほどもあったゴンドラ空中散歩は、晴れてお天気も良く紅葉も終わりかけでも美しく、のんびり堪能しました。山頂駅から、ホテルでもらったクーポンが使えるというのでツアー外のパノラマリフトへ。この日の一番乗りで4人掛けのところにひとりで乗らせてもらって、こちらもゆうゆう快適でした。びっしり霜が降りた周囲を散策して気がすんだら引き返し、今度はまあまあぷらぶら歩いたあと、ふたり乗りのらくらくリフトにやはりひとりでゆうゆう乗りました。田代湖を眺められて、いい感じ。そして田代ロープウェーの山頂駅へ行って、紅葉を眺めながらぐいーんと降りて山麓駅まで。寒さもそこまでではなく、好天で、快適でした。
 その後はバス移動して昼食会場へ。道の駅っぽいところのレストランでへぎ蕎麦御膳、実家に新潟の新米を送る手配をしたり地酒の試飲をしたりしてあれこれ散財しました。
 またまたバス移動して奥只見湖へ、ここも霧雨。遊覧船に乗りましたが、この湖の周りの紅葉はもうほぼ終わっていて、景色はだいぶ寂しかったです。残念。
 銀山平からバス移動して越後湯沢駅へ。新幹線までだいぶ時間があり、お土産はほぼ整え終えていたので、駅ビルのぽんしゅ館で試飲して、ごはん屋さんで卵かけごはんと地酒の飲み比べセットを早めの夕食にいただきました。行きと同じ新型車輌の「とき」に乗って、上野で降りて、無事に帰宅しました。

 やはり個人では行きづらいところに効率よく運んでもらえて、あれこれの乗り物も予約しておいてもらえてスムーズに乗れて、十分に楽しかったのですが、最後に意地悪な話題をひとつ。
 またしても夫婦か女性グループが多いツアーでしたがひとり参加も数人いて、それ自体は問題なかったのですが、バスの席割りで通路を挟んで隣になった夫婦の会話が聞こえてくるだに本当にくだらなくて、ものすごーく閉口しました。人ってこんなにくだらないことが話せるんだな、という驚き…別に機知あふれる会話をしろとは言わないけど、なんの意味も情報もない話を女性の方がずーっとしていて、でもあれで男性の機嫌が取れているということなのでしょうか…不毛。黙っていてもいいのでは…いや夫婦の問題だし聞かせようと思ってしてるんじゃないんだろうからこんなふうに言うのもどうよってことなんでしょうけど、その夫婦の前の席も夫婦で、そのふたりは移動中もふたりとも本を読んでいるような人たちだったんですけれど、やはり聞き苦しく感じていたのではなかろうか、と勝手に同情したりして…だって「ああ、紅葉ね、綺麗ねえ、ああ晴れてきた、ああ陰ってきた、ああ山だ、ああ紅葉だ、綺麗ねえ…」みたいなことをずーっとずーっとしゃべってるんですよ…そして男性の方はほぼ何も応えない。うーん…私はイヤホンで音楽を聴く趣味がないのですが、このときは持ってくれば国ちゃんかだいもんのスポティファイ番組でも聴けて耳がふさげたのに…と後悔しました。
 それこそお耳汚しの話題で、失礼いたしました。


〈旅のお小遣い帳〉
ツアー代金 48900円(全国旅行支援なんちゃらで8千円返金されるそうですが、12月末時点でまだ振り込まれていません…クーポン3千円分は紙でいただいて、綺麗に使い切りました)
上野駅までの電車賃 157円
入場券 140円
駅弁(いなり寿司) 650円
南魚沼湧き水のペットボトル 150円
ノウカコーラ(自分土産) 1600円
ステッカー(自分土産) 640円
柿の種(お土産) 660円
サラダホープ(お土産) 260円
エチゴビール(自分土産) 380円
スコップ型スプーン(自分土産) 330円
夕食に追加したグラスの白ワイン 700円
コシヒカリ&地ビール(実家土産、宅配) 3895円
魚沼蜂蜜のマドレーヌ(お土産) 1242円
飲むヨーグルト 216円
越後湯沢駅ぽんしゅ館利き酒セット 500円
卵かけごはん&南魚沼地酒3点セット 1600円
最寄り駅までの電車賃 157円




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アメリカン・ラプソディ』

2022年12月24日 | 観劇記/タイトルあ行
 座・高円寺、2022年12月22日19時。

 ジョージ・ガーシュイン(ピアノ/佐藤允彦)は1919年に「スワニー」が大ヒットして人気ソングライターとなる。20年代以降は作詞家となった兄アイラとともにレビューやミュージカルを多く送り出し…
 作/斎藤●、演出/佐藤信。15年を迎えるクリスマス・シーズンの「ピアノと物語」、全2幕。

 去年『ジョルジュ』を観たので、今年はこちらに出かけてみました。ケイ・スウィフトは島田歌穂、ヤッシャ・ハイフェッツが下総源太朗。ふたりの往復書簡が朗読され、「’S Wonderful」や「But Not For Me」が島田歌穂により歌われ、ピアニストは特に芝居をするわけではなくてガーシュインとして彼の、また同時代の人の楽曲を演奏する、お洒落なステージです。私はキキちゃんのガーシュインは観ていないのですが、あれもヒロインはケイだったのかな? 貧しいユダヤ人移民の出身で教養がなく音楽は独学で、そのことがコンプレックスでもあり、大衆に人気があっても評論家からは評価されず、毀誉褒貶のうちに早世した…というところだったのでしょうか。上流階級出身で夫も子もあるマダムなケイとは、敬意と友情も多分に込めた不倫関係にあった…ということなのかな。まあ、さもありなん、です。
『ジョルジュ』はショパンの音楽を扱いながらもジョルジュ・サンドの、オーロール・デュパンの物語も浮かび上がらせてくれたと思えたのだけれど、こちらはケイよりはガーシュインの人生に力点があった気がします。でも、好みや興味の差で見えてくるものが違うだけかな…
 島田歌穂は一幕は白のレーシーなドレス、二幕はデコルテを出した赤のベルベット地のドレスで、歌唱はもちろんとても素敵で大満足でした。下総さんもカーテンコールでは歌ってくれて、ピアノの再アンコールは「お正月」で、うきうきと観終えられた今年の観劇納めでした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「#トモから大劇場作品総括2022」こぼれ話

2022年12月19日 | 日記
 12月17日20時から、リアルお友達でもあるツイッターのからしさん(@tkz_0v0)と小一時間ほどこのテーマでスペースをしました。以前、ナウシカ歌舞伎をテーマに初めてスペースをおっかなびっくりやってみて、楽しかったので調子に乗りました(笑)。後ろに21時から並木陽さんとトマトスープさんの『ディミトリ』スペースが予定されていたので、そちらを聞きたい方も多かろう、と1時間で締めることにしたので、1作5分みたいな駆け足語りになってしまいましたが、少なくとも私は本当に楽しかったです。お耳を拝借させていただきました方々、本当にありがとうございました。
 そもそもからしさんが本当にちゃんとしている方で(とお友達を持ち上げる)、レジュメやタイムテーブルを事前に用意してくださり、当日の進行も、そもそものスペースの設定から何もかもしてくださいました。なので私は未だやり方がよくわかっていない…(笑)参加に手間取り、またしばらくマイクがミュートになっていたりしてお待たせし、ご迷惑をおかけしました。ほっといたらあと3時間くらいは楽勝で話していたでしょうが、前回も一応90分くらい、と確かあらかじめ時間を区切って心づもりしていたんだったかな? そういうところもホントちゃんとしているからしさんなのでした。
 私もいただいたレジュメをもとにこの一年を振り返り、いろいろ思い出してメモを書き出す程度の準備はし、それを眺めながらトークしたつもりなのですが、当然言えずに終わったことやそもそも間違えて発言していたこともあり(^^;)、アフタートークフォローブログというていたらくの「こぼれ話」が今回です。要するにオタクで語るのも好きだが文字で語るのはもっと好き、ということでしょうか…お時間ある方は引き続きおつきあいくださいませ。
 でも、記録は延べ人数だと思うので実際に聞いていただけた方は60人ほどかなと思うのですが、これまたからしさんが作ってくれたハッシュタグをたどってあとから感想など読ませていただいたところ、おおむね好評で安心したのと、駆け足でも短くコンパクトなのがよかったのかなと思ったこと、そして何より、ヅカ友トークにまざれたみたいで楽しかった、というお話が多かったことがとても印象的でした。去年に比べて今年は感染による公演中止がまた増えましたし、まだまだ遠征や会食などを控えて自衛、自粛している方がたくさんいらっしゃるんだろうと思います。私は我慢できずにガンガン観劇に出かけてしまっているわけですが、おかげさまで仕事の方は在宅勤務と併用できているのでなるべく出社しないで引きこもっています(サボりとも言う…イヤけっこうみっちり働いているんですよこれでも!)。お友達とのごはんも、大丈夫そうかな?と思える方とはそっと再開していて(ツイッターに茄子の写真をバンバン上げているので「そっと」ではないか…てか毎度「映えないけど美味しい!」とかだけ言って全然店名を明示しないのでお店の宣伝になっていないどころか営業妨害かも疑惑があるのでここで言及しますと、いつも上げている茄子の写真は「XI'AN」有楽町店さんの茄子の山椒上げです。刀削麺などがご自慢の中華料理屋さんです、平日ソワレ観劇後にも寄れる時間まで営業していてオススメです!)、やっぱり楽しくて癒やされているのですが、そういうことから遠ざかっている方々にも楽しんでもらえたなら本当によかったな、とちょっと意義を感じました。本当にありがとうございました。
 ナウシカ歌舞伎回ではそれでも丁寧にきちんと話そう、とまだ意識していたのが、今回は駆け足だったし早口でくだけすぎた口調になってしまって、お気に障った方もいらしたかもしれない…とあとからヒヤヒヤしたので(こういうところが意外と小心者なのです…もちろん気に障ったけどわざわざクレームつけない、というお優しい方もいらしたことでしょう、ホントありがとうございます)、ここでまた言い訳がましくねちねち書いている次第です。リスナーさんは全員がフォロワーさんではなかったとも思うのですが、フォロワーさんなら普段からある程度はものの見方や考え方を共有できているのかなと思いますし、そこは甘えさせていただきました。でも鍵アカさんが多いのは意外だったな…相互フォローしていないとリプなどで絡めないので、こちらが把握できていないアカウントさんが多く、今まで含めて失礼がありましたら申し訳ございませんでした。
 というか、そのあとの『ルスダン』スペースが(ところで私はお名前から並木先生は男性なのかと思っていました…こういうの、ホント良くないですね。反省します)、お二方ともとても真面目でジョージア語りが深く濃く、逆に言うと訥々としてたどたどしくて、まあしゃべりのプロじゃないんだから普通に話すとこうなるよな、私たちってホント弁が立つといえば聞こえが良すぎて要するにおしゃべりなんだな…とちょっと反省しました。まあおふたりもアヴァクとかジャラルさまとかナサウィーのキャラ萌えトークのターンになると俄然早口で舌がなめらかになっていたので(笑)、そういう意味ではオタクってホントみんなおんなじ…!とか失礼ながら微笑ましく思ったりもしたのですが。
 ともあれ私とからしさんも本当はもっと理屈っぽいタイプのオタクで、それはお互いブログではもっと前面に出ているのではないかと思うのですけれど(^^;)、そういう作品論にやや偏りすぎたかもな、と反省はしつつも、でも生徒さんにあまり言及し出すとそれこそ話が尽きないし好みの差とかも出てきてそれはやはりクローズドの飲み会ですべきトークだよな、というのもあって、今回の私たちのスペースはやっぱりアレはアレでよかったのだろう、というのが自画自賛の勝手な結論なのですが、こぼれ話は書く、という回です。
 というか前日スペースが使えなくなっていて、ホントひやりとしましたよね…マスク氏によるゴタゴタの余波なんだそうですが、私としてはホントこの十数年めっちゃ愛用しているツールで、ここからお友達になった方もたくさんいて日々ここから得ている情報その他も本当に多いので、日本語圏のガラパゴス感に感謝しつつなんとか逃げおおせてくれツイッター!とか考えています。不精なのでマストドンとか他のものへの登録、移管なんか全然していないから、というのもあります。ブログも一度引っ越ししていてそのときもまあまあ大変だったので、ここも頼むよ…とホント祈るような気持ちです。SNSってホント現代のインフラですよねえ…
 と、前書きが長くなりました(毎度のことですね)。では以下、総括のこぼれ話です。


●月『ロマンスウィング!

 とっぱしだったのでわりとちゃんと言いたいことは言えた気がしたのですが、からしさんが進藤さんに言及したときに、ちなっちゃんの素晴らしさについてもっと語りたかった、とあとから思いました。毎回いつでもなんでも本当に上手いスターさんで、ファンはもしかしたらもっとちゃんとした芝居が観たいと思っているのかもしれませんが(それはギャツビーくらいではまだヌルい、というくらいであったことでしょう…)、こういう仕事ができる生徒さんってホント貴重…!とこの公演のときに思ったんですよね。
 あとは、生徒さん話つながりで言うと、新公は俺たちのまのんたん爆誕回だったと思っているのですが、主演は彩音くんでもよかったのでは説を、ここで言っても詮ないことですが言っておきたかったです。彩音くんは新公はこれまでもずっと役付きが悪かった印象だったので、よっぽど成績が悪いとかなのかなー、とか勝手に心配していたのですが、本公演のポジションは着々と上げてきているじゃないですか。そしてなんせ顔がいいので強い、目立つ。なのでラスト新公主演、やらせておくとのちのちけっこう違ったんじゃないのなんなの劇団ケチね!とは言いたかったのです。そりゃトップになることがすべてじゃないよ、新公主演したから即路線、番手扱いってわけでもないよ、むしろそこから外れた方が長く豊かな生徒人生がある例もたくさんたくさん知っていますよ、でもね…という、うだうだ。でもそれこそファンの方々が最もわかっていてそれでも変わらず応援しているんだと思っていますので、私も引き続き見守り続けたいと思っています。だがしかしエルピの扱いは…!(><)(まだ言う)


●宙『ネバセイ

 かのちゃんキャサリンのソロがとてもよかったことを言い忘れました。彼女は雪組時代から歌がネックと言われていたスターさんだと思いますが、さすが場数もあるけど何よりご本人の努力もあって、ホント過不足ないくらいには仕上げてきていて、感心しました。娘役さんに人気のある一曲ですよね。
 一方でやはり、戦時におけるジャーナリズムとは…みたいな観点からすると、この物語はこれでよかったんかいな、と考えないではいられないのでした。楽曲はいいし人気もあるミュージカル作品だと思うので、こんなそもそも論を言うのは本当にアレかもしれないのですが…
 でもカメラと新聞記事、あるいはラジオ放送という違いはあれ、また報道と創作という違いはあれど、ものすごく大きくくくればジョルジュもキャサリンもイケコもいわゆる「物書き」で、「ペンは剣よりも強し」というのを信じなきゃ駄目な立場なんじゃなかろうか、と思うのですよ。素人でもこうして書くことをやめられないでいる自分なんかからしたら特に。
 なのに、キャサリンはともかく、ジョルジュは彼の武器であったカメラを置いて、銃を取り戦闘に参加することを選び、そして死んでいく物語なんですよこれは。もちろん現実ってそういうものだ、という視点はあるのかもしれない。でもそれは報道が武力に負けることであり、もっと大きく言えば人類の敗北ってことですよね。もちろん理性が武力みたいな獣性に負ける、その敗北をこそ描きたかったのだ、というならそれはそれなんでしょうけれど、そこまでの思想や覚悟を持って書かれた作品なんだろうかこれは…という疑念も、申し訳ないけれど私にはあるのでした。
 また、ジョルジュがそうしてキャサリンがそうしなかったのは、個々の個性や人格のこともあるけれど要するに性差ってことですよね。さらに言うとこの時点で当人は気づいていなくとも、物語的にはキャサリンが妊娠していたから、でもある。これがさー、結局男はやることやって種だけ植えたらあとなんにもしないで全部ほっぽり出して勝手にさっさと死んじゃうんだよ、次の世代も世界も産み育て築き支えることは全部女任せなんだよ、ってのがもう、つらかった。それをカッコいいと思って男が書いて女にやらせて女が観てうっかり喜んじゃう構図がもう、ホントつらい…とかつい、私は考えてしまうのでした。
 イケコだってまだ徴兵に引っ張られる歳かもしれないのに、そういうのどう考えてるの?とかね。この戦争は、史実としてこうでも、こうなる前に市民側も選挙もデモも座り込みもできる運動はすべてしていて、それでもこうなっちゃったから市民も、女性も子供も銃を取り戦った…ということなんだろうと思うのですが、そういう運動がまだまだ未成熟な本邦でここだけ切り取って物語にしちゃうことの危うさとか、ホント怖いんですよ…
 創作がどこまで現実の社会とリンクすべきか問題は、確かにあります。劇場にいる3時間だけは夢を見たい、理想の幸せに酔いたい、というのはもちろんわかるし、私もあらゆる創作とはそういう希望や理想を示すべきだと考えているんですけれど、ではこの演目がそれを十全に果たしているのかと問うと、ちょっとざらりとするのでした…


●雪『夢介センセ!

 からしさんが生でも配信でも見ていなかったのであまり細かく語れず、私もそんなにハマって通ったとかはなかった演目だったため、あっさり終えてしまったかもしれません。ショーはホント楽しいBショーだったと思っています。マジ宙に来て少しも早く!
 なのでブログで語ったこと以上にはないっちゃないんですが、ホントひまりの役へのフォローが欲しかったことは改めて言っておきたいです。簡単に言うとしょーもないバカ坊と出来婚することになる女中さん、というお役ですが、彼女自身は欲得ずくではなく本当に彼が好きだったのである、というのと、現状では結婚を認める周りも当の相手も彼女のお腹の子の話しかしないんだけど、ちゃんと彼女本人の良さを認めたからこそ結婚に至ったのだ、ときちんとしていただきたかったのです。ちょっと台詞を足せばすぐ出来た改変だったと思うのですが…エゴサしてるなんて嘘なのかな、しょぼん…
 あ、でも「お手を拝借」からのヨヨヨイヨヨヨイヨヨヨイヨイ!が初日から決まったのは気持ちよかったなあ…!(笑)思い出深いです。


●星『めぐタンテ

 ふたりしてわりと褒めすぎなくらいに褒めて語った記憶…(笑)ザラつくことを言えば、さすがのなーこたんでキャラが多く、いい番手ごまかしが出来ていたこと(それはショーも)は個人的にはかなり印象的だったので、その話もちょっとしたかったです。
「笑っちゃうようなお姫様ドレス」のひっとんの舞台写真、もちろん買いましたけどね!(笑)からしさんはこれがステージスタジオに入ったら着たいそうですが、私はブルーのミニスカのヤツが着たいです(笑)。いやホント幼稚園児のお絵かきか昭和のぬり絵のドレスでしたよねアレは…


●花『リストおしゃ帝

 まず謝りたいのが、私が「スクリーンセーバーがうるせぇ」とさんざん貶したのは『おしゃ帝』ではなく『ファシネ』だったことです。訂正してお詫びいたします。フードのお洒落さが私にはわからない、とかプロローグのお衣装が暑そうで特に夏はかわいそうだった、とかはありましたが、私は好きなショーでした。ローマ風呂もファッションショーもクラブもほのかちゃんセンター場面も良きでした。
 お芝居も、これは語りましたが補完して観たからかもしれないけれどわりと好き、かなり好き。しかもとてもいいれいちゃんだったと思います。というかれいちゃんはわりに演目に恵まれているのでは…いや『アウグストゥス』はアレだったか(><)。
 からしさんはこれは配信で見たとのことでしたが、私にはもうひとり、花組だけが友会が当たらなくてこの一年生で観ていない、れいまどを見ていないという、よくヅカ語りをするお友達がいます。私はすごく好きなトップコンビなので、早くなんとかして観てよ語ろうよ!と熱く言いたいです(笑)。
 そうそう、言い尽くされていることでしょうがひとこのジョルジュ・サンドが本当に素晴らしく、宝塚歌劇ではアレでも外部でなら誰かオーロールとマリーのユリを見せてくれよ、とも熱く言いたいですホントすんません…


●月『ギャツビー

 これまた『ロマ劇』や『ネバセイ』同様に男のドリーム話ではないか、主人公は単に顔がいいストーカーにすぎないのではないか…という話をもう少ししたかったですね(笑)。れいこちゃんだから成立している、というのはいわゆる「イケメン無罪」とは違って、タカラジェンヌが女性だからだと思います。
 その上で、宝塚歌劇で上演する場合のデイジーの難しさ、とかも語れたら深い話になりそうだなと今も思っています。てか原作小説を読んだのがはるか昔で全然覚えていないのですが、原作でも再会したギャツビーとデイジーってやることやってんの?(言い方)なんかれこうみの事後シーンが妙に色っぽかっただけに私は逆に引っかかったんですよね、デイジーってここでギャツビーと寝るタイプの女なのかなあ?と。離婚する気なんか全然なかったんじゃないかな、というのが私のデイジー像なんだけど…うーん時代もあるし、よくわからん。もう少し考察が必要かもしれません。
 ともあれ役がないのでやはり別箱でやるか、上手くショーアップしてるけどやはり間延び感があるので一幕ものに戻すかした方がいい作品な気もします。あとは、物語としてそろそろ賞味期限が切れるのでは説も個人的にはある…
 でもれいこちゃんはホント素敵でした。女々しい感じも含めてバランスが絶妙だった気がしました。
 新公は配信でも見られていません、すみません。


●宙『ハイカプ

 ショーがダメな方のダイスケだった残念感の方が、個人的には大きいです。ハイローとのカップリングだとちょうどよかった説もありますが、宙組ってホントAかダイスケしかショーをやっていない印象なので、それでハズレとか舐めんなよ、と一応元贔屓組なだけについカリカリしてしまうのでした。ダメというかハズレというか省エネ感が強いというか…グラカンに比べたら「これってホントにイタリア?」だし(いや『グラカン』もなんちゃってスペインにすぎなかったのはわかっているんですが)、スター起用含めて目新しさがなかった気がしました。ゆりかちゃんのトップ期間も長くなってきているので、こういうこともままあるものではあるのですがね…
 あ、でもじゅっちゃんがすごかったとか、ひろこやさらちゃんが目立ってきていて嬉しかったなーというのは語りたかったかも。
 ハイローは、演目の幅とか多様性とか新チャレンジとかいう点でもよかったと思うし、まあコレはコレで…という感じでしたでしょうか。いただいたコメントにありましたが、プロレス芸とはよく言ったものだと思います。熱愛していらっしゃるファンの方にはすみません…


●雪『蒼穹

 これもふたりともそんなに買っていなかったのでわりとあっさり終わり、かつ言い漏らしたことが特にない演目だったかも…ホントわがままですみません。いやしかし雪組のソラカズキにはこれからも期待しかない!!
 あとヘンに盛り上がっちゃった譚嗣同については、私とからしさんの時代の宙組(オイ)でやっていたら贔屓がやっていそうなお役だったから、かな…まあその場合はもうちょっとイケメン優男枠になっていたかもしれませんが(笑)。
 しかしこれも『ネバセイ』同様、いくら昭和のおじさんの小説が原作とはいえ、平成に育ったのだろう若者が令和の今に宝塚歌劇として上演するんだから、現代日本に直結する部分は特にもっとデリケートな扱いをするべきだったのでは、とは言っておきたいです。


●星『ディミジャガ

 これはからしさんが東京待ちなので、そのあとまた語ってもいいかもしれません。生田先生なら東京で多少手を入れてくるかもしれませんしね。てかギラギラが減ったとか聞くショーは戻してそのまま持ってきてくれヨシマサ!(笑)
 ルスダン主人公の原作小説からディミトリ主人公のミュージカルへ、生田先生がさすがの手腕を見せているし、スーパーヒーローが似合いそうなこっちゃんが憂愁の王子をまた抜群のバランスでやっていて地味にも女々しくもならず実に素晴らしいのですが、とにかくちょっとなんか全体に、隔靴掻痒感があるのですよ…! コレ絶対もっとおもしろくなるはず、と幕間ずっと考えているとジャガビーがギンギンギラギラチカチカビカビカすべてをさらっていくので、みんなジャガビーしか語れない魔法にかかっちゃうのです(笑)。ちなみにショーは『BADDY』くらいしかホントのところ語れない、みたいなショー音痴の私がもう完全にハイになってめっさ楽しかったので、このショーはマジでアリです(笑)。
 早く星のありちゃんをからしさんに観ていただいて、熱く語っていただきたいです。私はこれまた絶妙な番手ごまかしの話をぶっ込みたいと思います(笑)。


 オリジナル、原作もの、再演ものといろいろで、舞台も日本や中国、アメリカにヨーロッパに架空の王国まで、バラエティに富んだ良き一年ではありました。からしさんとは来年は大劇場公演総括スペースは半期で一回ずつやろうか、となってます(笑)。
 別箱語りもやりたかったのですが、これは数が多くてからしさんも観ていないものが多く、私もここ五、六年すべての公演を生で観ることに血道をあげてきたのに星全ツ『モンクリタンテ』を見逃すという痛恨の事態となっているので(その前に観られなかったのってみっちゃんのラスト近くのバウとかでは…くうぅ)、演目ごとになら企画してもいいのかな、となっています。とりあえず私もからしさんも萌え萌えだった『ブエノスアイレスの風』を、スカステ放送後にでもやりたいね、と言っています。ブルーレイも買っちゃったんですけどまだ見られていません、暗くて映っていないのでは説…(笑)
 来年も楽しみしかないですね!
 ニュー『うたかた』、どんなでしょうね?
『応天』の原作漫画は電子無料分は読みました、さてどうなってきますかね? というか退団者…耐えられない…(ToT)
 ゆりかちゃんジェームズ・ボンドがカッコいいのは宇宙の理として、かのちゃんのボンド・ガールが大活躍でありますよう! バリバリ踊るフィナーレが2時間くらいあってもいいよ!! てか原作小説は大昔に読んだことがある気がしますが何ひとつ覚えていません、映画もそんなに履修していません。予習した方がいいのかなあ? 有識者の方、アドバイスプリーズ。
 雪は新トップコンビお披露目ですね、元宙娘の夢白ちゃんをなにとぞよろしくお願いいたします!
 そしてキター!な『1789』再演。役替わりはあるのか、そもそもヒロインどっちでどういくんだなど、話題は尽きそうにありません。
 別箱も現時点での発表まででも、ちょっと前のラノベか?なこってぃバウや、今度はどんな切り口になるのかな?なゆりかちゃんショー、急患が増えそうなあーさに雪で新幹線が止まらないことを今から祈る咲ちゃん夢白ちゃんプレお披露目の『ボニクラ』、これまた配役が楽しみなこっちゃんの『赤黒』にかりんさんのロドリーゴだったら私はもうオペラがカンペキな(笑)『バレンシア』、そこにさらにおめでとうのぴーのショー、初演も観たけどこれまた全然覚えていない『二人だけの戦場』にあわちゃんエリスを早々に発表してくれてありがとう!な『舞姫』まで、本当に楽しみすぎます。チケットがなんとかなることを本当に祈っています、いつもご縁をくださいますみなさま、本当にありがとうございます。
 大劇場の休演日が変わったり新公の曜日が変わったり、東京の平日夜公演の開演時間が30分前倒しになったり、劇団もいろいろ過渡期かつタイヘンなのでしょうが、再演や輸入ものに上手く頼りつつも、なるべく当て書きオリジナルの良質な演目をご用意いただきたいです。そして生徒もファンも大事にしてください。あと演出家も作曲家ももっと増やして、育てて! ショー作家もホントもっと欲しいです。人こそ宝です!!
 年末までまだ二週間ありますが、今年の仕事のゴールが見えてきたこともあって個人的には急に年末感が出てきました。とはいえ観劇納め自体はまだ先なのですが、みなさまもどうぞ良いお年をお迎えくださいませ。新年も引き続きご愛顧よろしくお願いいたします!



 



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする