駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

ふらり、ひっそり、ひとり。旅 その1/静岡県

2022年07月01日 | 日記
 益田ミリ『47都道府県女ひとりで行ってみよう』(幻冬舎文庫)がおもしろくて、私も遠征や出張や旅行であちこち行ってはいますが、行ったことのない県というものもあるだろうし、何よりひとりであちこちふらふら行ってみるってのが楽しそうだよね、と思ったのでした。最初は自分でもやってみるのを定年後の楽しみにしておくか、とか考えたのですが、今から毎月1県行って4年がかり、2か月に1県行けば8年でむしろちょうど定年のころゴール、ってのもいいんじゃない?と思い立ちました。なんせ今が一番若いのだし、元気なうちに動けるだけ動きたいし、リモート勤務で閉じこもる生活にも飽きて旅行が恋しかったので。
 というわけで、タイトルはタカラヅカスカイステージの同期トーク番組『ゆるり、ふんわり、ふたり。』のパロディですが(いい頭韻、脚韻の言葉が他に思いつかなかった…)、でも段取り屋なので「ふらり」じゃないしつぶやきまくるので「ひっそり」でもないのですが、とにかく始めてみることにしました。白地図を塗りつぶしていくんだー!(笑) とはいえ社会見学でもないし、興味を持ったり何かきっかけがあったりのノリとタイミング次第で、ランダムに旅していきたいと思っています。好きなものは温泉と展望台、そして乗り物全般です。パンクチュアルに運んでくれるものが好き、なのです(笑)。
 このところ旅行会社各社もツアー営業に力を入れ始めましたよね。ちょうどいいところにとある案内冊子が来て、おひとりさま参加に割増料金を取らないコースがあったので、それにさくっと申し込んでみました。第1回は静岡県、素敵列車と温泉の旅となりました。ミーハー乗り鉄っぽいところがあるのですよ、私…

 集合は東京駅日本橋口。全然使ったことのない出口でしたが、広めにスペースが取ってあって(ベンチがまったくないのには閉口しましたが)、各社ツアーの集合場所によく利用されているようですね。近くにちょうど『ハリポタ』のポップアップショップが出ていて、ステッカーを買ってしまいました。早速旅行に関係ない自分買い物をする私…
 ツアーは二十数人くらいだったかな。ほとんどがご夫婦でしたが女性グループや、女性ひとり参加も数人いました。私は若輩者の部類の様子、まあそうでしょう。添乗員さんも女性の方でした。
 まずはサフィール踊り子号に乗車。普通の踊り子号と違って、シートが1列3席という贅沢さ。ペアシートと通路挟んでおひとりさまシートがあるわけです。もちろんペア側が海側なんだけどさ、でもいいの。すごくいいシートで、リクライニングもですがふくらはぎ下の部分が上げられて脚がすごく楽で、まあそんなに長時間乗ったわけではありませんが、とても快適でした。グランスタで買ったお総菜をランチとしながら、東海道新幹線の車窓からの見慣れすぎた景色とは違う街や海を眺めてのんびり…途中、生まれ育った町の駅も通り、テンション上がりました(笑)。
 河津駅で下車、今井浜温泉にある旅館までお宿のシャトルバスで移動。バスの回転を待つ間に、駅のお土産屋さんで地ビールやご当地シートマスクを自分土産に買いました。好きなんですよね、LuLuLunのアレ。必ず探して買っちゃいます。
 お宿では海が眺められるロビーラウンジでアイス抹茶のウェルカムドリンクをいただき、通常のチェックイン時間よりは早いと思うのだけれど、もうお部屋に通していただけました。次の間つきの広々立派な12.5畳を貸切です、ワーイ! 新入社員時代に、男性二十数名で女性は私と一期上の先輩とふたりだけ、という部署にいたことがあるのですが(そしてその後先輩は異動してしまい、その後私は長く紅一点だったのですが)、そのときの部内旅行で、でも先輩は仕事で来られなくて、女子部屋としてあてがわれたのが合宿とかもできそうな三十畳くらいの大広間で、その隅っこに布団敷いてひとり寝たときのことをちょっと思い出しました(笑)。まあそこまで広かないけどさ、すでにお布団もセット済みで、荷物は広げたい放題で、和室の先には濡れ縁というかベランダ部分みたいなチェア2客とテーブルが置かれた海を眺められるスペースも広々とあって、とても快適な空間でした。前月に善光寺と立山アルペンルート旅行に後輩と3人で出かけたんですけれど、そのときは出入り口除いて部屋にちょうど3箇所あった四隅にそれぞれが陣地敷いて荷物を広げていたものでしたが、今回はひとりじめです。
 というわけで今日はただお風呂に入りに移動しただけのようなものです。とはいえ大浴場オープン時間まではちょっと間があったので、荷解きを済ませたらお宿のお庭に散歩に出て、道路を渡ったところに広がる海水浴場にも行ってみました。家族連れがビーチパラソル開いたり、サーフィンというよりボディボード?みたいなのの練習をしているらしき若者たちの姿も見られました。ピーカンでしたが雲がちょうど太陽を遮っていたし、海風はあるしでとても快適でした。東京は猛暑日だったようですが、伊豆半島の海添いはやはりそれよりは涼しいようでした。
 その後、海が眺められる露天風呂を始め昼風呂に心ゆくまで浸かり(無色無臭の温泉でした)、わざわざ持参したお気に入りのタオルにくるまって汗を引かせ、夜ごはんまでは部屋でぐうたら『宝石の国』電子無料キャンペーン分をタブレットで読みふける至福の時を過ごしました(笑)。
 夕食は大広間で。これまた四人用テーブルが間仕切りされているのを一卓ひとりじめ。鮑の酒蒸しや金目鯛の煮付けがメインでした。お酒を追加しましたが、一合でよかったんだけど小瓶しかなくて、飲みきれませんでした無念…
 部屋に戻って大河ドラマをリアタイし、腹ごなしにまた大浴場へ行って、今度は洗髪もして、日が変わる前には就寝しました。お布団が、布団というより高反発マットレスにシーツを掛けたような感じのもので、私にはちょょうどいい寝心地でした。
 翌朝は6時に起きて朝風呂に入り(男女の湯は入れ替わっておらず、景色が変わらなかったのは残念。そういう仕様なのかな?)、鰺の開きその他の盛りだくさんな朝食をいただいて、荷造りしてチェックアウト。売店でロックアイスを買って水筒の準備も万端にしました。
 まずはバスで小一時間ほど移動して、修善寺へ。まさしく今の大河ドラマの関連地ですね。近くにあるらしき頼家や範頼のお墓参りもしたかったのですが、なんせ暑すぎました…修善寺でおみくじ引いただけで(中吉でした)満足してしまいました。竹林の小道に大きな円形のベンチ?があるので、大の字に寝て涼んじゃいましたよ…水筒半分ほどがぶ飲み。
 その後はまた一時間半ほどバスに揺られて河口湖まで。途中、ものすごく見晴らしよく富士山が眺められるところがありましたが、手前は自衛隊の演習場で、そらそうだだからこんな広々してるんだ、と嘘寒くなりました…
 レストランでチキンピカタなどの洋食ランチを済ませて河口湖駅へ。ここから富士山ビュー特急に乗車です。
 これがまた美しい列車で、3輌仕立てで我々のツアーは特等車みたいなのを貸切していて、テーブルを囲む四人席やふたり席や半円形のテーブルを囲む五人席なんかがあって、カフェカウンター付きの、ウッディな内装の、それはそれは素敵なものでした。だいぶ高度が変わるらしく、途中スイッチバックが一度あり、富士山が見える側の窓も変わるという贅沢さ。私はふたり席を独り占めだったので、スイッチバックで進行方向が変わると席を変えることもできました。フリードリンク付きでしたが、桃ジュースに課金。濃厚でございました…
 小一時間ほどで大月駅に到着。あとは特急かいじのグリーン車で帰京するのみでした。馴染みの中央線というイメージで、すぐ立川、八王子と山から街になっちゃって、ちょっとさびしかったなあ。とはいえ新宿駅での解散は夕方早めで、身体に優しい良きツアーでした。
 こういう特別な列車って個人で予約しようとしてもなかなか難しいんだと思うので、ツアー参加で正解だったかなと思います。温泉と乗り鉄を堪能できた、良き旅でした。
 熱海とか下田とか、伊豆半島自体は温泉旅行でたびたび訪れているので、意外と降り立ったことがない浜松とかの西部に行くともっと「静岡」を旅した!となったのかもしれませんが、まあこんな感じでゆるくやっていきたいと思っています。おつきあいよろしくお願いいたします。

 次回は完全個人手配予定で、とりあえず宿だけもう予約しました。また温泉なのですが…楽しみです。まずは健康に気をつけ、引き続き感染対策もしっかりして、ひっそりしみじみ楽しんでいきたいと思います!

〈旅のお小遣い帖〉
ツアー代金 47000円
東京駅までの電車賃 168円
グランスタのお総菜 レシートがない…700円くらい?
クラフトビール小瓶 280円
ご当地シートマスク 1650円
伊豆急珈琲ブレンド 750円
夕食の冷酒 1800円
修善寺のホイッスル型お守り 700円
おみくじ 200円
桃ジュース 450円
新宿駅からの電車賃 168円




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『てなもんや三文オペラ』 | トップ | 『私の恋人beyond』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事