駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

野々すみ花ミュージックサロン『gift』

2012年05月25日 | 大空日記
 宝塚ホテル、2012年5月25日マチネ。

 『YUHizm』があまりに大空さんの人間力で回すショーだった(笑)ため、そうだよな、ものっすごい歌手とかダンサーとかでないとそもそも下級生なんだしいろいろしんどいかもしれないぞ…と失礼なことにいろいろ心配していました。
 でもスカステニュースの稽古場レポでは意外にきりっとしていたので、そうだよね大空さんの隣だとにょろにょろしちゃうんだけど意外にちゃんとしていたり男前なところもあるよねうん大丈夫、と楽しみに行きました。

 会場はぐっとコンパクトで、普通に電話かけて取った席ですが2列目とセンターのテーブルで舞台との距離はSS席どころかオケピット内の距離だよねみたいな近さでオペラグラスいらず、ごはんはおいしくオリジナルカクテルは飲みやすくお隣になったお嬢さんの話はおもしろく、すぐ近くのテーブルにすっしぃさんやともちん、ちや姉エツ姉他生徒さんたち、奥にもタラちゃんやもっと下級生さんたち…と豪華で、とてもいい感じでした。

 そして…『YUHizm』より泣いた泣いたダダ泣きした。ハンカチ出すの忘れてずっとナプキンで拭っていたけれど、ワンピの胸元が涙で濡れて今冷たいです。
 だってスミカが可愛くて綺麗でカッコよくて強くてしなやかで優しくて美しいんだもん!
 歌はまったく危なげがなかったし、ダンスに入ると目の色変わるし、MCがんばってたし、でも噛むし、もうもうもう…!
 カテコにおずおずそろそろ出てくるところまで、もう最初っから最後までとにかく楽しかった!
 カゲコーラスもとてもよかった。大満足でした。

 オープニングは、白いドレスに黒いショールひっかぶって「Ave Maria」。静謐な世界から始まりました。
 ショールを取って、ちょうどこの回のデザートのようなふわふわの白いドレス姿になって「永遠の絆」。
 4人が加わって最初のMC。まずご挨拶の「ようこそお越しくださいました」
 を噛むスミカ、マジ天使…!
 そのあとも「今夜…」と言ってから「あっ、お昼だ…」と固まったりとか、とにかく可愛い可愛いよおお!
 ご挨拶がなんとかすむと、カイちゃんが仕切りを買って出、「私が知っている野々すみ花」トークタイム。真っ先に手を挙げるありさちゃん(^^;)。
 ある日の稽古場、どよよんとした顔で現れたスミカは席に着くなり長椅子に突っ伏し、みんなが「体調悪いのかな…」とか遠巻きに心配する中、5分ほどしたらばっと起きあがって「はっ、寝てた…」とのたまった、とか。
 いちくんは稽古が終わって人が少なくなった頃、エネルギー切らしたスミカがヘたり込んでいたところに、『クライタ』のプルチネッラの曲を流したらぱっと起きあがって踊って見せたこと、それを何度も繰り返したこと…
 綺麗なドレス姿でプルチネッラのダンスを再現するスミカが反則並みに可愛い!!
 カイちゃんも深夜振り移し用か何かのビデオを一緒に見ていたら、隣で寝られた…とか語り、もあちゃんだけがフォローのエピソードを披露していましたがなんだったか忘れた(ヒドい)。
 最後はスミカがちゃんと締めて、そんなんだけどいろんな役をやってがんばってきたんです、みたいなことを言って、懐かしい曲を…とリードし、まずは初舞台公『エンター・ザ・レビュー』の「夢を見れば」。
 続いてカイちゃんとのデュエットで「朝も夜も」。カイちゃんの色気ダダ漏れ恋人役がすばらしかった!
 そして絶対大空さんを思って歌ってるよねと爆泣きした『ヴァレンチノ』の「ラテンラバー」。
 客席下りで『銀ちゃんの恋』の「今が幸せ」。すぐそばを通ってくれましたが、首筋に大汗かいて、でもにこやかでいじらしくてまた泣く。
 『誰鐘』の「胸の高鳴り」はまずいちくんが出てきて歌って、いやんロベルトはやっぱり大空さんよねと思っていたら今度はカイちゃんも出てきて歌って、まさかのスミカマリア両手に花ふたりロベルト! ちょっとおもしろかったです。あ、ここまで男役ふたりはレモンイエローの変わり燕尾…だったかな?
 らくだのぬいぐるみをハンドバッグみたいに下げて『ルナロッサ』の「砂漠の恋唄」を歌って客席後方のドアから一度引っ込みました。

 そのあとはソロでスミカの出演作を振り返る趣向。
 もあちゃんが少年エリックになって『ファントム』の「THE STORY OF ERIK PART2」。
 ありさちゃんが美羽の着物姿で「シャングリラ」。
 いちくんが金髪鬘に軍服姿で『TRAFALGAR』より「VICTORY」! シトカットバージョンで残念でした。
 そしてカイちゃんが白のタキシードで『カサブランカ』より「As Time Goes By」。

 着物姿になったスミカが「清く正しく美しく」を歌い、これは私はアヤカが歌ったものを愛聴していますが、記憶が塗り変えられたよ…! いわよる宝塚ソングの中で最も好きなものだそうです。じーん…
 そして藤子として『大江山花伝』の「うす紫の恋」を歌ったんだけれどこれが絶品。『YUHizm』でも大空さんが同じ曲を茨木として歌っていましたが、ちょうど対になっていて美しかったです。また泣く。
 打ち掛けを取って髪も変えて『オグリ!』の「狂い」、『美しき生涯』の「生きること、生かすこと」。

 ありさちゃんともあちゃんが客席を巡ってスミレの花を配りながら歌う「La Violetera」。
 そして黒と赤のスパニッシュのお衣装の男役ふたりが「グラナダ」を歌うと、赤いドレスのスミカが出てきてきりりと踊ります。カッコよかったあ! 狭い舞台でくるんとリフトも見せてくれました。
 金のドレスの娘役さんたちも出てきて、「テキーラ」で客席練り歩き。タラちゃんに絡むカイちゃん、ちや姉に絡むいちくんを目撃!

 そしてパンツ姿があると聞いてはいましたが…まりもの白いパンツスーツとかとはまた違って、金のキャミミニワンピみたいなものの下に細身のパンツを履くという、優しげなスタイルで「The Sound Of Music」。
 ミュージカルが大好きなんです、という語りの後、『ファントム』の「Home」。これがホントにクリスティーヌになっていてさあ! 歌が危なげなかったのはもちろん芝居歌として本当に素晴らしくて、ああスミカでも見てみたかったよ…!と爆泣きしました。
 たらればを言っても本当に仕方ないんだけれど、たとえばあのまま花組にいたらアヤネの後任としてクリスティーヌを演じていたかもしれない…大空さんとの出会いのためにそれはかなわないこととなってしまったのだけれど、でも…とかぐるぐる考えちゃって泣けて仕方なかったです。

 最後はまた五人揃って、なんと『ルドルフ』より「The Steps of Tomorrow」。実は私は未見で再来週に観に行くのですが、なんとも凛々しい歌詞で、ルドルフが歌うものなのかな?
 未来へ向かう強さを歌うために選んだのかもしれないし、『エリザベート』で大空さんがルドルフを演じているからかもしれないし、『うたかたの恋』がやりたかったよね、ということなのかもしれないし。これもじーんときました。

 アンコールは、まずボレロふうの「野に咲く花のように」でソロダンス! 裸足で、さっきの衣装に上だけグリーンのチュールみたいなものを足して、のびのび踊るスミカの美しいこと! ジュテが、パッセが美しいこと!!
 そもそも彼女はダンサーとしてまず使われたのではなかったか、そのあと演技力が買われたのではなかったか。トップ娘役といえど娘役にこういうソロダンスの場が与えられることはなかなかないけれど、でもこういう素晴らしい場面をもっともっと観たかったよ…!とまたまたダダ泣きしました。これは編曲の吉田先生と振り付けの名倉先生からのスミカへのギフト、ですよね。

 アンコールがダンスのみ、なんてなんて素敵…!と思っていたら、ラストにオリジナル曲がありました。スミカが詞を書いたという「ギフト」。
 これがさあ…何故生きているのか不思議、何故今歌っていられるのか、運命を決めるのは誰なのか、神様いいえあなた…みたいな歌詞でして。
 あなた、はファンとか、あるいはもっと大いなるものを漠然と指していたのかもしれません。でも私は相手役さんへのラブソングだと思った。おそらく今頃飛行機に乗って向かっていて、夜には見に来てくれるであろう大空さんへの愛と感謝を歌ったものだと私には聞こえました。

 舞台が好きで、宝塚歌劇が好きで、娘役が好きで、だから受験して合格して入団して、がんばってきたのだと思う。
 彼女には天から与えられたギフト、才能が確かにあった。だからがんばってこられたし、ポジションを得て輝けた。
 でも本当はもっともっとできたかもしれないんですよね。でも宝塚歌劇の娘役だから、トップスターの相手役だから、という制約ももちろんあったろうし、めぐりあわせとかいろいろあって、やりたくてもできなかったこと、できるのにできなかったことも多々あったかもしれません…
 そういう終盤の選曲だったように私には思えて、だけど最後の最後はこういう歌で締めてくれて、私はただの一ファンなんだけれど、ただただ感謝するしかない…と思ってしまって、もうもうダダ泣きしたのでした。

 ありがとう、卒業の日までよろしくね。もちろんその先も応援し続けたい。
 そんな想いを抱いたMSだったのでした。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大空祐飛ディナーショー『YUHizm』東京追記

2012年05月25日 | 大空日記
 バレスホテル、2012年5月24日ランチ、ディナー。

 覚え書き日記みたいなものです。

 ディナーはもともと会に取り次ぎをお願いしていたのですが、宝塚ホテル初日があまりに楽しすぎたので追加したくて、ランチにキャンセル待ちで滑り込んできました。
 お茶会で使い果たしたかじゃんけん運が全然なくて順番はビリだったのですが、入れてよかった…最後列のテーブルだったけれど生徒席の近くで、大ちゃん見られたし(^^;)。
 昼は大介先生、夜は大介先生にミツエ先生、吉正先生がいらしていました。

 パレスホテルは会社から歩いて行けて、以前は授賞式なんかでバンケットルームを使っていたのですが、最近は縁がなく…新装してからも寄れずにいましたが、明るくて綺麗でスタッフはみんな親切で、楽しかったです。
 会場は宝塚よりちょっと縦長? 昼はオペラグラスを持っていず、かつ最後列だったので逆にやっと全体に目が行きました…セットとか照明とかがやっと目に入った(^^;)。
 お料理も上品でおいしゅうございました。デザートに宝塚ホテルのような趣向がなかったのは残念でしたが、お酒の種類は多かったのでとんとんとしよう(^^;)。
 オリジナルカクテル「宙」はライチかグレープフルーツ?の藤色のお酒、ノンアルコールカクテル「すみれ」も綺麗な紫色でした。

 オープニングの「As Time Goes By」は、やはり白タキシードにコート引っ掛けていましたね。
 「Speak Low」の間に、挨拶があって、YUHI’s barのオーナー大空祐飛です、と名乗り、このバーは朝になれば夢と消えてしまうのだけれど、今はお楽しみください…みたいなことを語るのが沁みました。

 最初のお客様、カチャとのトークは、いたずらネタが多かったですね。
 昼は、『仮面のロマネスク』の思い出話から。ヴァルモン様と従僕アゾランとしてホリゾント裏を移動する際に、大空さんが大道具さんの妙な形のネジとかを見つけて、五歳児のようにはしゃいで大ウケし、その三秒後にはスミカの待つ舞台へ大真面目な顔して出て行った…とか。
 大空さんの自主稽古がわかりやすくて神の言葉のようだ、とか。でも大空さんは感覚的なことしか言えず、
「ばっときたらぐっとなるからうっとするでしょ、みたいなことをカチャはとてもよく理解してくれるんです」
 と笑っていました。
 夜は…ショー直前にプレゼント仕様にリボンがついたチョコレートの箱をいただいたらしく、それを大空さんがお寿司の折り詰めに見立てて、
「お~い今帰ったぞ~」
 と酔っ払いのお父さんジェスチャーをやってくれた、とか…何ソレ見たい!(^^;)
 夜はトークタイム終了を知らせる鐘が鳴らず、でもいい時間しゃべったよね、という感じで大空さんがうまくまとめて歌に誘導していました。

 昼酒が回ったか、昼の回では「炎の巫女」でなんか爆泣きしてしまいました。大好きな演目、大好きな役、大好きな歌ということもあるけれど、なんか変なスイッチが入ってしまった…王になれたんだもんね、みたいな。
 そういえば昼にお隣になった方は観劇歴が私よりちょっとだけ長くて、カリンチョさんやカナメさんあたりから観ていたということで話が合い、かつ大空さんのこともそれこそ初舞台から知ってはいるんだけれどハマったのは花組時代くらいからなの、とおっしゃるのでそこでも盛り上がりました…!

 夜は実はお席が一番良くて、ほぼ会場ど真ん中のテーブルで大変見やすく、かつ客席練り歩きコースに対してもいい位置でした。
 「恋の歌」で中大兄が額田の黒髪を歌うところでちょうど真後ろを通ったので、「あたくしの髪に触れてくださってもよくってよ」とか思いましたすみません。いやしかし近くに来られるとホント心臓止まりますね! お茶会とかだって握手とかは当然近いわけだけど、美しい舞台化粧で迫られるとホントすごい…!

 夜、ここで「うす紫の恋」も歌っているんだけれど、そのあとの「君は小兎 君を愛す」でふいに、あ、今宝塚ではスミカがMS初日をがんばっているはずだけれど、今そのスミカに向けて歌っているな、とか思って勝手にきゅんとしちゃいました。

 せーことのトークは最後までぐだぐだだったね…そのほわわんとしたところがせーこのいいところで、だからこそやはり男役でいくのはしんどかったのかもしれないけれど(^^;)。
 それで気づいたのですが東京版ポスターやチラシはセピアバージョンなの? プログラムはそうなっていましたね。どうせ同じだろうと東京のチラシはもらわなかったのですが…
 せーこは「セピア、素敵でしょ? でも実は赤なんですよね、うふふふふ」とか言っていました(^^;)。
 のちにちーちゃんとのトークで大空さんはカチャとふたり「トーククラッシャー」と片付けていました。どこに話が向かうのか読めないタイプなんだろうなあ(^^;)。
 でも「僕はママの鏡だから」のスイッチの入り方はさすがでしたけれどね。

 昼は「LIFE」にも爆泣きしました。でも夜はどこも泣かなかったな、なんなんだろう…

 ちーちゃんとのトークは、ツイッターのTLでも見ていましたが、二回目以降は必ず話している鉄板のネタ。
 『カサブランカ』でシュトラッサーの車をちーちゃんが運転して袖に引っ込むのですが、大道具などにぶつけないよう細心の注意を払って止めようとしているのに、そこにバリッとしたリックのカッコした大空さんが
「僕は死にましぇん!」
 って飛び出してきて、ちーちゃんがマジで怒るという…(^^;)「トップ轢いて退団とかイヤです!」とか。そんなんで辞めさせられる…かなあ?(笑)
 あとは初日やスカステニュースの稽古場レポでも言っていた、振りや歌詞の間違いをちーちゃんが背後から顎で指示して大空さんが動揺してアタマ真っ白になる話(^^;)。
 そうだ、ちーちゃんはのちの歌のために白ストールをナプキンのように腕にかけて現れるので、紺のタキシードだしホテルのボーイさんのようで、大空さんはすぐ「カッコいいなー、お酒を注ぐのが似合うなー」とか言ってやらせるのですが、昼はそのプレッシャーに負けたか手元が狂ってグラスになみなみ注いじゃったんだよね。
「ブランデーなのに! 麦茶じゃないんだから!!」
 と嬉しそうに爆笑する大空さんは確かに五歳児になっていました…そしてそうはいっても中身は多分麦茶かウーロン茶、だよねえ?(^^;)
 「Maybe My Baby」のハモりは日々磨きがかかっていっていました。

 パレスホテルではお立ち台がふたつ出て、「たどりついたらいつも雨降り」の雨合羽からギンギラ銀ちゃんへの生着替えはお立ち台上でやっていましたね(^^;)。

 あおいちゃんとのトークは大空さんの本質がアンパンマンの着ぐるみをかぶったバイキンマンだと喝破したこと、昔は眉間に皺が三本くらい入っていたのに最近は一本くらいになったよね、みたいな話。
 「Fugue for Tinhorns」は競馬の歌ですが、ダービー、コスモオオゾラ来ないかなあ…(笑)

 『ガイズ&ドールズ』は私は生ではリカちゃん版を観ているのですが、歌としては真央さまのものが聞き覚えがあって、そういう歴史を踏まえての大空さんの歌がまた楽しかったです。
 というかこういう楽しい海外ミュージカルを一本くらいやれるとまたおもしろかったろうなあ…!

 ガイつながりで『NICE GUY!!』まで歌ったあとはシメのトークですが、また血液型話が出たり、みんな自由すぎて集合はいつも大空さんが一番だとか、こういうのまとめてるんだからトップって大変!とか、なんかとにかくはっちゃけてて楽しかったです。
 ちーちゃんが、大空さんが来て宙組の空気が変わった、固めるテンプルみたいにまとまった、と語っていて。セメントみたいにガチガチになるんじゃなくて、プルプルくらいの自由度はある、でもひとつのまとまったんです、というのがなんかよかったな。
 大空さんは、そういう空気がソラグミズムで、それを続けていってくれたら、「もはや思い残すことはござらん、ですよ」とか『忠臣蔵』の名台詞を言ってくれました。
 YUHizmは祐飛主義、祐飛の主張、という意味で、そういうスタイルを確立するために今までやってきたのかもしれない、それが今できたからタイトルにすることができた、卒業してもユーヒズムを貫いて生きていきます…みたいなことも語っていました。

 夜はラストということでカーテンコール?があり、なんとあおいちゃんがドキンちゃん、ちーちゃんが食パンマン、カチャがアンパンマン、せーこがメロンパンナちゃんのお面をかぶって登場、鼻と唇?がお衣装の紫と綺麗にお揃いになったバイキンマンのお面を大空さんに押し付けました!
 ちゃんと被ってくれましたよ、おもろかったよ…! 意外に気に入ったか、再度登場したときにもちゃんとアタマに乗っけてて、なかなかシュールな絵面でしたよ…!!
 最後はみんながもういいから綺麗に出て、と言ったようで(^^;)手ぶらで出てきて挨拶し、終わりました。

 そういえば夜はペイさんがいらしていました。ロビーでお見かけしたのですが、確かにあの声でしたよ…!
 私は現役時代には間に合っていないのですが、生で観ていたら絶対好きだったであろうスターさんなんですよね。「セ・シャルマン」ってペイさんの持ち歌…?じゃないよね? どんなご縁なんでしょうか、でもとにかく素敵でした…!


 明日は日帰りでスミカMSに行ってきます。三色連続フルコースってどうなのよって感じですが、これが最後の遠征でしばらくは行かないかなとも思うので、楽しんできたいと思います。
 DSについてはまた思い出したら書き足すかもしれません。
 正直、何度か観るとトークは段取りも見えたりして、やはり初日が一番楽しかったし濃かったかな、とも思いましたが、でもやっぱり楽しかったし、満足しました。行ってよかった!!


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宝塚歌劇雪組『ドン・カルロス/Shining Rhythm!』

2012年05月23日 | 観劇記/タイトルた行
 東京宝塚劇場、2012年5月18日マチネ、22日ソワレ。

 時は16世紀後半、スペインの王子ドン・カルロス(音月桂)は多くの臣下や民衆たちから慕われ、王国の後継者としての期待を一身に受けていた。ある日ね森のはずれで物思いにふける彼の前に、王妃イサベル(沙月愛奈)が女官レオノール(舞羽美海)を伴って現れる。イサベルはかつて彼の婚約者だったが、国同士の取り決めが代わり、彼の父である国王フェリペ2世(未涼亜希)の後妻となったのだった…
 脚本・演出/木村信司、作曲・編曲/長谷川雄大、手島恭子。シラー作『スペインの太子 ドン・カルロス』を原作としたグランド・ロマンス。

 ヴェルディの『ドン・カルロス』はDVDで持っているのですが(1996年パリ・シャトレ座、フランス語5幕版)、あれはイサベル(エリザベート・ド・ヴァロワ)がヒロインですよね。王妃とは主従関係にあるエボリ公女がメゾで、フィリップ王の愛人ながらカルロスに横恋慕している…となっていたような…
 まあ、史実との兼ね合いもあり、どこをどう切り出して、かつ宝塚歌劇らしいロマンスに仕立て上げていくか、興味津々だったのですが、大劇場公演時からショーとセットで評判が良く、楽しみにしていました。
 結果的には、とても楽しく観ました。私は雪組に一番疎いのですが、だからこそ誰が好みとか苦手とかがなくてフラットに無責任に観られて(^^;)、ストレスがなかったせいもあるかもしれません。
 でも良くできていましたよね、ビギナーを誘うにもいい公演だったと思いますし、ファンがリピートするのも楽しい公演なのではないでしょうか。私ももう一回くらい行きたかったかな。

 私が宝塚歌劇らしい、と最も思う要素がすべて入ったお芝居だったかなーと思いました。もちろん宝塚ってとてもカバー範囲が広いし、好みだけで言ったらもっと違ったものも求めているのですが、「らしい」と言ったらこういうものかな、と。
 すなわちコスチューム・プレイ、グランド・ロマン、愛と嫉妬と友情と家族と責務と政治と世界と理想と希望、といったモチーフ、です。
 音楽的には『バラの国の王子』とかほど退屈しませんでしたが、やっぱりもうちょっとメリハリのある楽曲が作れないものかねえ、とは音楽に疎い私でも思いますし、仮面舞踏会の場面があるくらいでダンスナンバーに見るべきものはないからミュージカルとしてはまったく貧相です。
 でもとにかくロマンが、ロマンスがあるから、宝塚歌劇はそれでいいのだと私は思う。というかまずはそれがないことには始まらないのだ、ということです。
 現代劇とかもっと泥臭い愛憎劇だってもちろん好きだけれど、外部で観られるものは外部で観ればいいので、たとえ歌入り絵芝居っぽく見えたとしても今回の観劇は私は楽しかったし、満足でした。
 ハンドダンスもおもしろかった。ちょっと長いかな、とかは思いましたが、フランクな王子と彼を慕う民衆、というものを表現する手段としてもとても適格だったと思いました。

 というワケでタイトル・ロールのキムですが、当然ですがよかったです。人間味あふれる正統派の王子様をきっちり演じてくれて揺るがない、素晴らしい。
 生まれてすぐに母親を亡くし、父親からは遠ざけられて、ちょっとさびしんぼうの、でもとても明るくまっすぐで温かい人柄の王子様。
 伯母フアナ(涼花リサ)のもとで一緒に養育され、今は王妃の女官となっているレオノールを幼い日からずっと愛しているけれど、自分が王国の後継者であり、国のためにいずれ政略結婚をしなければならない義務もきちんとわきまえていて、恋心を簡単に表に出したりしない、この世では結ばれないのだとわきまえている思慮深さもちゃんとある青年です。
 狩りの一行から離れてちょっとアンニュイになっての登場は「ロミオ?」って感じでしたが、物語にありがちなああいうカーッとなる若者ではなくて、自分にまつわるいろいろなことをちゃんとわきまえているキャラクターなことが、私はとても好感を持ちました。キムはそれをきっちり見せてくれていました。歌もいいし。
 ツイッターで見ていた「カルリートだよ」も、わかっていてもきゅんとしました。

 王子の幼なじみで、今は王妃に使えているレオノールのミミちゃんは、お衣装がいつも女官姿であまり派手でないことが残念でしたが、演技がぐっと良くなってきた気がしました。
 彼女ももちろん王子を愛している。望めば愛人の座に収まることは簡単だったことでしょう。でもそんなことも望まない。自分の思いは胸にしまって、ただひたすら王妃のために働いている女性。賢くて、健気で、いじらしい。素晴らしかったです。
 石垣をよじ登ってまで獄中の王子を訪ねちゃう勇気、元気もいい。すべて黙って引き受けて死ぬことで事を荒立てず決着をつけようとする王子に、
「男の人は勝手です!」「生きて! 死なないで!!」
 と言い募れる強さも素晴らしい。てかキムシンがこんな台詞を書くなんて…! イヤこの人反戦思想はけっこうあるけどね、でも女性側からのこういう視点を導入できるとは正直驚きでした。
 ミミちゃんは今やお姫様役ももちろん上手くこなすでしょうがね若くて現代的なんだし、普通の女の子をやると一番輝くのかもしれません。キムに添い遂げたりしないでね、ぜひ残ってね!

 お話の二番手格は明らかにまっつだよね。というか本当はフェリペ2世を主人公にしたお話をやりたかったのかもしれないね。
 だとしたらこれを父と息子の話ではなく兄王と弟王子の話にして、いつかの時代のどこかの国の架空の物語にして、トップ娘役が演じる王妃をヒロインに、トップスターと二番手男役でやればよかったんじゃないのかなあ、と思わなくはないです。チギがキムの父親ってのは無理があるからこういう配役になったんだろうし、お話上の役の比重も考えられていますが、いかにもつらい…
 さてしかしまっつはいいのですよ。第一声からどういう王様かとてもよくわかる。
 つまるところこれは「家族の会話は家でやれ」という話なのですが、そうはいかないのが王室というところなのでしょうし、ちょっとした家族喧嘩が国際紛争につながりかねないところがドラマチックでもありおもしろいところでもあるわけです。
 王は王子の出産で命を落とした最初の妻を愛していた。気を取り直して再婚したものの、これも病気か何かで死に別れたのでしょうか? それで彼はすっかり臆病になってしまったのですね。愛してもいずれ失われる、そうすれば傷つく。だから三番目の妻は愛さないようにした…
 三番目の王妃イサベルはフランス王家の出身で、政略的に王子カルロスの婚約者とされていました。歳もひとつ違いで似合いだったことでしょう。でも状況が変わり、イサベルはフェリペと結婚した。娘ふたりにも恵まれ、表面上はうまくやっている。でもそれはあくまで表面上にすぎないことだったのです…
 傷つきたくないから愛さない、でも完全に忘れ去ったり手放したりできない、冷酷になりきれない気弱な王様…情けないギリギリの四十男を好演するまっつ、萌えずにおられましょうか!!
 いやあよかった。

 王妃イサベルは…でも、よくわからなかった…申し訳ないけれどあゆみちゃんには役が大きすぎたのではあるまいか…
 設定や立場はあたりまえですがよくわかるのです。親子ほど歳の離れた男に国の貯めに嫁がされ、でも懸命に仕えて愛して、なのに相手は亡き妻との思い出に浸ってばかりで自分をきちんと見てくれない…
 それが王子に相談しようとするわけですが、そんな立場や状況の彼女が、どんな人間なのか、どういう性格のキャラクターとして演じられているのかが、私には見えなかったのです。
 どうも王子との会話には実際にはなかった気がするのですが、異端審問では自殺を考えたことも語っていますよね。だったらそれくらい、つまり「愛されないなら、必要とされないなら、こんな私なんかいらない!」とか言っちゃえるような情熱的な女、とかの強い性格付けをしてしまった方があゆみちゃんには演じやすかったかもしれませんね。
 あるいはもっと、言いたいことも言えなくてなんでもかんでも我慢しちゃうような、弱々しい女にするとか、とにかくなんかもっと特徴的な色付けが欲しかったのです。
 それがあって彼女が魅力的に見えて共感しやすくなったほうが、ドラマの求心力が増しますよね…ううむ、残念。

 それでいうとポーザ侯爵(早霧せいな)もキャラクターが見えなかったんですよね、私には。
 王子の親友で、貴婦人たちや女官たちからは「気難しい方」と評されてはいます。でもたとえばまっつの第一声が、ちゃんと国王の峻厳で冷酷そうな性格を漂わせていたのと違って、チギの「午後からお見かけしていません」(だっけ?)の台詞にはそれ以外のなんの情報も含まれていませんでした。
 王子が狩りの一行からはぐれていることを、心配しているのか? 苦々しく思っているのか? 困ったことだと思っているのか? 仕方ないと思っているのか? 全然わからなかった。
 のちにネーデルラントの新教徒弾圧について語るあたりとかも、かわいそうだとか問題だとか思っているのはわかるんです、でもそんなの当たり前だよね。知っている少女が焼身自殺なんかしたら驚くに決まってます。だけど彼はこういう性格のこういう考え方をする人間だから、だからこういう行動に出たのだ…というのが私には見えませんでした。
 本当に心優しくて人道派で、どうしても彼らを救いたかったから、その立場を得るために王の密偵になったのか? それとも単に出世欲に駆られた男で、そういう目的でやっているのか…?
 彼と王子の友情と対立は見所のひとつのはずだし、異端審問後の和解はハイライトシーンのはずですが、そこまでの盛り上がりには欠けていた気がしました…物語の中で王のポジションが重くなってしまっているのを撥ね退けるくらいの輝きを、こういう役でしっかり見せられると、チギも二番手としてしっかりしてきたよ!次期トップスターの座も安泰だね!!と思える…のだけれどなあ…ううーむ…

 ちなみのチギアユ場面はとても楽しく萌えて観ましたが、実は消化不良でもあって…脚本の意図が実はよくわからなかったのです。
 ポーザ侯爵は妻子持ちなんでしょうか? まあ普通はそうですよね、王子の親友だから若いのかもしれませんが、王子は結婚していてもいい歳頃なのに渋っているらしいので、逆にポーザには妻がもういてもいいでしょう。
 でもどちらにせよ、この時代のこの宮廷で婚外子の存在ってそんなに問題じゃないと思うんですよね…というか私はそう思ったのですが、だとするとふたりのやりとりが何を巡ってのものなのか、実はよく追えなかったのです。
 ポーザはネーデルラントでの経験がショックで、一時帰国したときに心が弱っていて、なんとなくエボリ公女(愛加あゆ)と寝ちゃった、ということのようですが、エボリの方は彼のことが好きだった、ということ?
 そして彼の子を産んだ。対外的には夫の子とされているし、彼女は王の愛人でもあるので(と設定されていると聞いた気が…実際にはそういう台詞はなかったかと思いますが)実は王の種だろう、と周りには思われている。
 そして彼女は、ポーザの頼みを聞く代わりに子供の認知を迫った。するはずがないとおもっていたからですよね? 相手にとってやりにくいことを交換条件に出すんじゃないとヘンだもんね? つまり彼はエボリとデキていたことを公にはしたくないと思っていた、ということですよね? それは何故? 王の手前?
 でも彼はあっさり書類にサインしました。それは何故?
 嫌がると思っていた認知をあっさりしてくれたことで、あのときなんとなく流されて自分と寝ただけに見えたポーザが、ある程度は自分にもきちんと愛情を持ってくれていたのだ、と思えたからこそ、エボリは満足し、その書類は破棄し、彼の依頼も引き受けることにしたんですよね。それはわかる。彼女は彼の庇護など必要としてはいなかったからです。かつての愛を確かめたかっただけ、そのプライドが満足させられたから、もう彼には用がないのです。
 でもポーザがやっていることがよくわからないんだよなあ…???
 ともあれあゆっちは素敵でした。史実やスターシステムにくわしくない観客からしたら、ちょっとやりすぎなくらいキャラクターを濃く作ってしまっていたかもしれませんが、こういう仕事もちゃんとできるんだと示せていることは素晴らしいと私は思いました。

 あとは…これで卒業のリサリサがやはりさすがで、情愛あふれ賢くかつ控えめな王妹フアナをきちんと見せていました。
 夫に死に別れたためとはいえ婚家から実家に戻り兄の宮廷のホステス役を務め、父親がかまわない子供たちを養育したしっかり者。でも彼女がちゃんとしてしまっていたからこそ、イサベルには立場がなかったのかもしれませんね。
 そういうドラマも感じさせました。

 キタさんやコマ、せしるは役不足だったかもしれないけれど、まあ仕方ないし、その中で確実にきっちり見せてくれていました。
 きんぐやがおりもさすがにちゃんとしていました。
 さきちゃんよりはナギショの方が使われているのかなあ、とか野次馬根性の見方をしたり…
 あすくんやレオくんは顔を覚えられたかな。
 ナガさんやにわにわもさすがでした。

 ラストはしかし、無罪と有罪は大違いだと思うので、布告はやはり無罪で、でも王子たるものが異端審問にかけられるなんてのがそもそも問題なのでしばらく謹慎させる、とするくらいでいいんじゃないの?という気がしました。
 ともあれ主役カップルが手に手を取って、明日への希望と世界の理想を胸に旅に出る…美しいエンディングでよかったです。
 史実はともあれ、ね…


 グランド・レビューは作・演出/中村一徳、作曲・編曲/西村耕次、甲斐正人。
 正しく中村Bショーでしたがとっても楽しかったです。まだ上半期も終わっていませんが、ラインナップからして今年のマイ・ベストショーはこれになるかもしれません…

 プロローグはやや間延びして見えましたが、そしてお衣装もつい最近別の組で観たばかりな気もしましたが、でも手堅い。楽しい。
 クラブの場面は、未だ舶来信仰がお恥ずかしいですがやはり粋で素敵でした。チギもとても良くてダンスは良くなったなーと思います。でも主にコマを観ていた…(^^;)
 残念なのは背景というかセットがうるさくてダンスの邪魔をしていたように見えたこと。せっかく振りがいいんだからもっとシンプルでいいんじゃないのかなあ。ショーガールたちが現れるところ、もっとシルエットだけでドキドキしたかった。セットや電飾に埋もれちゃってたじゃん、もったいない。
 男役の振りで股間の前に筒状に仕立てを置くのには、つかむものないけどね!と思った私。娘役の振りでバックを誘うようにお尻を突き出すのもわああかなのコードギリギリでは…!と思いましたが楽しく観ました(^^;)。
 あゆっちも素晴らしかったけれど、ナガさんとゆめみ姐さんにいい仕事させているのがまた素晴らしかった!

 続くアンダルシアでは、セリ上がるヒターナのキムの白と金のスパニッシュ衣装の似合いっぷりに震えました。
 故郷に戻るとかつての恋人は別の男と…という定番のドラマ仕立ての場面ですが、キムが今の男(バレーロのまっつ)を実力行使で追い払うというか死に至らしめる…?のがなかなか斬新だなと思いました。普通はヒール側がナイフとかだすもんじゃん…素手で勝つってすごいなキム(^^;)。
 アデーラのミミちゃんが、だからってヒターノをずっと好きだったの、みたくばっと抱きついて終わり、とかキスして終わり、とかじゃなくて、なんかヒターノと睨み合っているようにも見える対峙で暗転、というのがまたなかなかよかったです。
 ここの赤い砂のあゆみちゃんは絶品。カクダン役者(そんなものが!)だよねえ…!
 あとヒメの歌もよかったです。

 そして中詰めへ。
 キタさんが、せしるが、コマが、まっつが、チギとミミちゃんが…とスターたちが歌い踊り継ぐ、いいですねー!
 キムは客席出で沸かせてくれました。

 銀橋にきんぐとあゆっちが残って、ラテンのデュエットというより昭和歌謡な感じがまたよかった…!
 というか全体にあゆっちの確固たる二番手娘役っぷりと、きんぐが鮮やかさを増したことが個人的に目に付いたショーでした。私はアラミスも好きだったし『インフィニティ』で間近に観てきんぐ識別能力が上がったというのもあるとは思うけれど、でも一本筋が通ったというか一皮剥けたというか、色気とオーラが出てきた気がします。

 続く光と影もおもしろかったな。想像していたのとは違う音楽、振り、展開で。
 だからキムの鬘は長髪じゃなくてもよかったんじゃないかな、とかは思いましたが…あんなにベタベタにギリシアの美神ふう、とかにしなくても、さ…

 中詰めで銀橋に出してもらえていなかったコマを歌わせ渡らせ、続いてロケットボーイのナギショにまで歌って渡らせ、銀橋ひとり渡り大判振る舞いに震えました私。宙組だったらありえない…カチャですらやらせてもらえたら快挙なんじゃないの?
 「パダン・パダン」の黒燕尾ねカッコいい!
 ミミちゃんも「踊り明かそう」で銀橋渡り。卒業のスミカがやっていないのに…(ToT)
 さらに「シェルブールの雨傘」でたっぷりのデュエダン。大階段には青空と入道雲、いいですね。ここのカゲコーラスもとても素敵でした。
 エトワールはさらさちゃん、パレードもセンター折りがたくさんいて楽しかったです。
 若いスターがたくさんいてかつ働き場所をもらっていて、にぎやかで楽しいレビューだなあ、と幸せになりました。いい観劇でした。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Intermission

2012年05月20日 | 大空日記
 わりと大劇場千秋楽直前まで、階段下りは黒燕尾でも紋付袴でもどちらでもいいな、と思っていました。
 男役にこだわるタイプか意外に素はフェミニンなタイプか、とかでは意外に区分けできない、と、20年近く見てきて思っていましたし、正直どちらとも予想がつかなかった。
 最近だとまとぶんやきりやんが袴でしたね。最後は宝塚の一生徒として、というような理由だったかと思います。
 私も、大空さんが選ぶならどちらでもいいわ、とかしか思えなかったし、どちらも似合うだろう、としか思えないでいました。

 それが、ラスト遠征で、やっとなんだか芝居のでのカッコよさやショーの黒燕尾の気迫にほだされるようにほろりとするようになってから、こんなに「男役・大空祐飛」を作り上げることに最後の最後まで熱心で集中している人なんだもん、そして私はそれに泣かされているんだもん、板の上では最後の最後まで男役姿が見たいよ…と、急に「絶対黒燕尾がいい派!」になってしまったんですね。
 黒燕尾は芝居でもショーでも見せてるからいいじゃん、というなら、そもそもそのあとのパレードは絶対に袴なワケだし…まあ舞台化粧で袴というのも味があるので捨てきれない、というのはありますが…
 そんなワケで
「なんか袴な気がする」
 とツイッターでもつぶやきましたし、千秋楽、組子の呼びかけへの返事が明るくて可愛かったのに
「まさか素でくる? 袴でくるの!?」
 と思ったときには瞬間的に
「ヤダヤダ黒燕尾が見たい!」
 と思い、その瞬間に視界に入ってきたズボンの脚に心底ホッとしたのでした。

 のちの記者会見で大空さんが
「なんの迷いもなく黒燕尾と決めていたので」
 と語っているのを聞いたときには、いかにもらしくて、なんか力抜けちゃって笑っちゃいましたけれどね。
 一番男役らしい衣装だから、男役として緞帳を下ろしたかったから。舞台の上では最後の最後まで男役として。
 だからこそ、素化粧になって紋付袴で一生徒としてパレードに現れた大空さんは、あんなにも何もかもをうっちゃってしまったような、軽やかで透明で美しい笑顔をしていたりですね。大劇場での舞台でやるべきことはやり終えたから。
 普段の入り出やたとえばお茶会とかだって、もうちょっと「ファンの前に立つタカラジェンヌの大空祐飛」を作っていたというかやっていたと思うのですよ。それが仕事だしね。
 でもあのときはなんかもうそういうのもちょっと肩から下ろしちゃってた。そしてそれか素敵だった、輝いていた。
 本人の友達でもなんでもないから全然知らないんだけれど、でもファンはやっぱり「大空祐飛をやっている人」、本人そのものも愛しているんですよ。そのことをここへきてやっと信頼してもらえて、あんな顔を見せてくれた気がしました。
 まだまだ東京公演があるし、まだまだ最後じゃないよ、と思っていましたが、やはり大劇場ラストということには意味があるし、ラストじゃないと出てこないことってあるもんなんだねえ、と今さらに思ったり、しました。

 それでいうと、よく生徒さんが言う、芸を磨くことで人間性を磨いている、高めている、みたいなことって、本当にそうなんだろうな、と思ったりしました。
 好きなだけで入って、社会人としては全然子供で。でもいろいろ覚えていてって、できることが増えていって、ちゃんとしていって。芸も、人としても。
 そうやって人を育てている場所なんだろうな、宝塚って、と思いました。
 
 なので最後の最後のディナーショーは、その人間性全部で勝負する場所になっていたんだろうな、と思ったり。勝負というか披露というか。
 いや芸がなっていなかったと言っているんじゃないですよ(すみませんでも私はホントいつもあの人の歌とかダンスとかを心配している困ったファンでディナーショーはホントに心配だったんですよ。よもやホントにあんなに楽しめようとは思っていなかったんですよ!)、そういうのとにかく全部何もかもひっくるめてひとりの存在すべてになっている、ということですね。
 だって芸としては歌・ダンス・演技で言ったら明らかに演技の人じゃないですか。少なくともダンサーだとか歌手だとかに認定されたことはただ一度としてなかった人だと思う。そういう芸の秀で方はしていない。そして演技と言うのは一番巧拙が判断しづらいし、観るほうにも好みの壁があるものだと思うのです。
 なのにショースターになりえた不思議。それが『NICE GUY!!』でした。そこまで到達した。そしてさらになお、ディナーショーですよ。
 一芸に秀でたタイプでも、まったく優等生タイプの人でもなかった。でも、それでも、伊達に長い年月かけていないというのもありますが(^^;)、磨き続けられてきたものがあって、それがあの場を十分成立させていた、ということです。

 ディナーショーは「YUHI’s Bar」のオーナー・大空祐飛が客を迎えてトークしたりデュエットしたり、合間にひとりで歌ったり、といった態をとっていました。
 でも別にあの人、「大空祐飛役」の演技をしていませんでした。舞台化粧しているのに。タキシードとか着ているのに。なのにただの本人だった。
 そしてそれが、客はファンばかりだからとかコーラス陣も仲良しの下級生だからという環境があるにせよ、十分に魅力的で、場を成立させていた。それってすごいことだと私は思いました。
 素でショーを成立させられる人間的魅力を持った人なんて、絶対そうそういませんからね。
 こういうところに最後に到達するために、みんながんばるのかもしれない。この姿を見るために、ファンはみんな応援し続けるのかもしれない…そんなふうに思いました。
 あの場を本当に堪能させていただきました。ホントにホントに楽しかったなあ。また東京があるなんて、本当に嬉しいなあ。
 
 そのあとは、いよいよ東宝好演です。とりあえず芝居にちょっとでも修正・追加がなされるといい、としか今のところ考えられてなくて、演じる人のことはまったく心配していません。
 自分も、仕事のアクシデントとかがないようなんとかがんばって、元気に通いまくりたいと思っています。
 そしておそらく最後の最後まで、やめないでみたいな涙は流すことはないでしょう、私は。
 どういうダダ泣きを自分がするのかはたまたしないのか…やっぱりワクワクしてしまっていて、想像するだにどよよん、とかなれません…

 ところで、近年ではシメさんとノンちゃんは大劇場千秋楽と東宝千秋楽では階段下りのお衣装を替えたそうですね(ところで黒燕尾で下りたのは大地真央から始まったというのは本当なのでしょうか? 教えてトリビア)。シメさんは黒燕尾から白燕尾?へ、ノンちゃんは黒燕尾から袴へ。
 私はやっぱり黒燕尾がいいな、と今は思っています。今は、でまた直前になったら、大空さんが選ぶならなんでもいいわ、とか言い出しているかもしれませんが。
 薔薇の色は替えてほしいかな。いっそ白百合なんてのも素敵かもしれません。

 そこまで、一日一日、大事にすごしたい。そして7月2日になって、タカラジェンヌ・大空祐飛がいなくなってしまっても、存在し続けるあの人を愛し続けたい。芸能活動を続けても続けなくても。また会えても会えなくても。
 不思議な恋ですねえねまったく。私は片思いは厳密には恋ではなくて、なんらかの双方向性がなければ恋愛ではないのではないかと考えているのですが、スターとファンとの関係は十分に恋愛だよね、とは思ったりします。
 ああ、困った濃いですよホント。イヤ本音で言うと困っていない、そこが問題なのかもしれません…(^^;)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大空祐飛ディナーショー『YUHizm』

2012年05月17日 | 大空日記
 宝塚ホテル、2012年5月16日ディナー。
 構成・演出/藤井大介、音楽/青木朝子、振付/若央りさ。

 311まとぶんDSランチ回以来のDS、そして実は大空さんDSに初参戦です。
 実はもっといたたまれない思いをするのかもしれない…と心配していたんですね。歌がヨレたりトークに変な間があいたりするたびにヒヤヒヤするに違いない、という…(^^;)
 でもぜんぜん平気だった。ただただ楽しかった。
 それは私が単にファンだから、ということではなくて、大空さんが本当にプロフェッショナルなスターとして、パフォーマーとして、この域にたどり着いていたから、です。
 よく考えると曲数は少ない方だったのかもしれないし、お衣装変えも少なかったかもしれません。
 でも、「こういうショーを作りたい」みたいなのは、もう過去3回でさんざんやったんだと思うんですよね。
 だからもう趣向を凝らして、みたいな感じではなくて、もう素で勝負、というか。決して手抜きとかではなくて、でもただそこに「大空祐飛」としてナチュラルにいられる、それでこの時間と場所が保つ、芸とキャラクターと人間性をここまで磨き上げてきて、それで成立しえたショーだった、ということです。
 タイトルは藤井先生がぽんとつけたものだそうですが、まさにズバリで、要するに大空祐飛その人を指していて、大空さんが生身の剥き出しの姿で場に向かっていってその場を満たす…そんなショーになっていたのです。満足じゃ!

 10人掛けのテーブルが52卓出ていました。
 二列目センターテーブルにすっしぃさんやともちん、テル、えりぃにもちもち他何人か生徒さん。黒でキメたともちんとテルは美しすぎてレプリカントにしか見えなかった…
 開演直前には最高列に並べられた椅子席に藤井先生やミツエさん、スミカやみっちゃん大ちゃん他生徒さん20人ほどが入りました。


 さて、まずプログラムより。食事メニューはこの回はフォアグラのテリーヌ、鰆と手長海老のポワレ(美味しかった!)、牛フィレステーキ。そしてデザートが「赤のユーヒズム ウォリスキーの宝石」となっていてまず爆笑!
 イヤ素敵でしたけれどね? ツイッターに写真上げましたが、カップの真ん中あたりにチョコレートで天井を作って、その下に指輪が入っていて、上にはチェリーとかが飾られていて…というものでした。もちろん指輪も食べられます。食料という意味では偽物ではなかった!(^^;)

 オリジナルカクテルは「夕陽」。コアントローとオレンジの優しいショートカクテルでした。

 舞台上手にカウンターが設置されていて、プログラムによればこれは「YUHI’s Bar」ということらしいです。
 定刻通りに始まって、まずは白いタキシード(コートを肩にひっかけていた…かも? もはや記憶が曖昧…)の大空さんがゆるりと現れて『カサブランカ』の「As Time Goes By」。ここはリックのカフェでもあったんですね。黒燕尾は今回の公演でさんざん堪能しましたが、白タキシードもやはりいいわあ。
 続く「Cry Mea River」は私は大好きな曲なんですが、この間チエちゃんがフィナーレで歌ったものの方がよかったな(^^;)、ごめん大空さん。こんなこと言ってるけどファンなんですホント。イヤ色っぽくて素敵だったよ?
 「Americano」にはメンバーが加わりました。ちーちゃん紺のタキシード、カチャは茶のタキシード、あおいちゃんは紫せーこは赤のドレス。
 「Speak Low」をシブく歌ううちに、バーの最初のお客としてまずカチャが再度現れて、カウンターでトークタイム。というか下級生に場を持たせて自分は休憩する大空さん(^^;)。カウンターに肘突いて、スツールに腰掛けて、長い脚組んで、ブランデーに見えるおそらくはウーロン茶をガブガブ飲んで…あああ何もかもがカッコいいわ!(^^)
 お稽古段階ではもっとほわわんとやっていたそうですが、本番では「ほらしゃべって、早く」みたいな感じのビシバシっぷりで、カチャも「わー大空祐飛さんって感じやわー」とかウケてました。
 イヤこの優しいSっぷりがキャラなんだよね。愛ある鞭で下級生を鍛えてるんですよ。
 カチャは大空さんと出身校が同じで…という話題から。こんな素敵な先輩がいるんだ、と憧れていたら(大空さんは、私の方こそ私とは全然違って後輩に主席になるような人が、と混ぜ返していましたが)、初舞台公演が『シニョール ドン・ファン』で、大空さんが演じたスティーブの「OK、わかってる」という台詞が初舞台生の間で大流行していた、ということでした。
 大空さんはそのことをけっこうあとになって知ったらしく、「そんな流行語大賞を取っていたなんて、ねえ!」と笑っていました。
 あとはカチャがいたずらっ子で、大空さんのバイキンマンがにかーっと笑った柄の靴下を見て、すぐ虫歯にしてやった、とか…(^^;)
 持ち時間が決められているらしくベルが鳴ったらナンバータイム。カチャが持ってきていたコートを大空さんに着せて、タイトルどおり「ニコライとプガチョフ」になって歌いました。
 先日、スカステで放送されていた『黒い瞳』新人公演を観て、大空さんの熱演もさることながら作品として本当にいいなあ、よくできているなあと改めてしみじみしたのですが…歌はやっぱりまだ危なっかしかった(^^;)。やっぱ代役と新公で歌っただけだもんね、歌は場数だよね、てか再演全ツのキムまつは歌がホントにすばらしかったよね…!
  …脱線。
 てか歌詞一箇所怪しくてごまかしたよね!?

 カチャが引っ込み、大空さんは客席に降りて『太王四神記』より「炎の巫女」、『あかねさす紫の花』より「恋の歌」(前奏が流れた瞬間に私がミホコの気分になって脳内で「はっ」と息を入れたのはナイショです)、『大江山花伝』より「うす紫の恋」。

 ステージに戻ると次のお客せーこがいますが、「どーぞどーぞ」とカウンターに誘導しちゃったりしてオーナーを乗っ取りそうな勢い(^^;)。「キミの店か!」というつっこみに本人も「せーこイズムだ!」とか喜んじゃってるし。
 でもせーこのトークが一番ぐだぐだだったけどね(^^;)。今回のポスターのポーズがカッコよくて…という話から、元男役なんだしせーこもやってたでしょ!みたいな。でも気障なポーズをつけるのが恥ずかしくなっちゃって転向したんです…など語り、大空さんも「中身が伴わないと恥ずかしいんだよね、私もこてこてのポーズは苦手で、ちょっとハズしたりしている」と引き取ったりしていました。
 デュエットナンバーは『エリザベート』より「僕はママの鏡だから」。よく見えなかったんだけれど、カチャベートから借りた髪飾りをつけていたようです。せーこのパートが少なくて、ちょっともったいなかったかな。
 でもいいお芝居仕立てになっていました。スイッチはいると変わるんだよなあせーこも。不思議…

 スイッチと言えば、そこからの大空さんはまた多彩で次々変わっていって…『ヴァレンチノ』の「ボンジョルノ・自由の女神」のキラキラさ、『誰鐘』の「君は小兎 君を愛す」の包容力…そして出ました『ラスパ』の「LIFE」! これが絶品でした!!
 だって今の声で歌った方が断然聞かせるもん! ホント上手くなってるし味があるし美しいしで、爆泣きしました…!

 ひたっているところにいい感じでポーズをつけてちーちゃんが入ってきて、がらりと空気を変えてまたトークタイム。ちーちゃんはさすがそつなくトークを回すので安心できました。
 ホテルのボーイさんばりに美しく酒を注いでみせたりして…で、スツールに腰掛けようとしたのですが、高いんだか斜めになってるんだかで前に滑り落ちそうになっていて、これまた笑いを取っていました。
 バーにこうしていると『カサブランカ』のときを思い出すようだし、『TRAFALGAR』では撃ち殺させてもらったし『シャングリラ』では逆に撃ち殺していただいて、よく絡ませてもらって…とニコニコ語るちーちゃんが可愛い。大空さんも「やってやられて、やり返すみたいな、ねえ!」と受けて可愛い。
 しっかり者のちーちゃんはお稽古でまだ振りが怪しい大空さんにアゴでビシビシ指示を出していたらしいですが、これはのちの話題だったかも…

 ナンバーは月組に初組子として入った『グランドホテル』より「Maybe My Baby」。カゲコーラスばかりで出演はまったくしていなかったそうで、でも出てみたい場面歌いたい大好きな曲がたくさんあった思いでの公演だそうです。ミュージカル志向があったとはちょっと意外でした。この曲は粋で素敵でキレイにハモっていてよかった!

 続けて『グランドホテル』から「Love Can’t Happen」、続いて「We’ll Take a Glass Together」。これは四人がコーラスに入って、そこで大空さんは一度引っ込んだと思います。

 で、客席出でおちょこ傘に青と黄色のレインコート! フードかぶって黒縁メガネで『ファンキー・サンシャイン』の「たどりついたらいつも雨降り」!! ぎゃああ可愛いいいぃ!!!
 カメラマン役としてハンディカメラ持ったちーカチャが大空さんにまといつき、と思ったらわずかの暗転の間に(舞台ではせーこがひまわりお天気キャスターをやっていた)早変わりしてギンギラスーツになり、『銀ちゃんの恋』より「主役は俺だ」! わきましたねー!!

 ステージに戻って、最後のお客はなんとナイスリー・ナイスリー・ジョンソンのピンクのチェックスリーピースを着たあおいちゃん。「主役は俺だ!」「おまえは誰だ!」みたいな。
 『ラスパ』で宙組から月組に振り写しして、月組がやるのを宙組に見てもらうときがあって、そのときの大空さんが「目が入っちゃってて全然笑わなくて、この人このまま終わらせる気?みたいな」と笑っていました。いつ笑うんだろう、笑ったらカウントして正の字を作ろうかと観察していたのに、一本も線が引けなかった、と。のちに宙組で一緒になって、宙組の中では学年も近い方なのに、なかなかうちとけられなくて、笑ったら寄っていってみようと思ってて。でもまゆたんが組替えして化粧前が隣になってから、ぐっと仲良くなったそうです。
 バイキンマンがアンパンマンの着ぐるみを着たぬいぐるみ(だったかな?)をある日あおいちゃんが大空さんに渡し、「これって私ってこと?」「そう!」と言うので、あおいちゃんはドキンちゃんなんだそうです(^^;)。
 ベルが鳴らされてもしばらく時間オーバーしてしゃべっていました、さすが上級生(^^;)。

 『ガイズ&ドールズ』より「Fugur for Tinhorns」を綺麗に掛け合って、続けて「このひととき~初めての恋」「運命よ 今夜は女神らしく」とメドレー。懐かしい! そしてこの人はやはり月組のヤング王子様だったのよ確かに…!とまた泣く(^^;)。
 四人がコーラスで黒タキシードと赤ドレスで登場しました。
 ガイつながりで『NICE GUY!!』より主題歌、また客席に降りて。このとき手の持った帽子の縁でともちんのほほ撫でてたよね? 萌えたわ!

 そしてラストの五人揃ってのトークタイム。
 あおいちゃんとのナンバーのときに、大空さんが帽子をカウンターに置き忘れたまま歌に入ろうとして、それをあおいちゃんが戻って取ってあげたりしていてさすがと思っていたのですが、それは袖から他の三人が気づいて必死にブロックサイン(^^;)を送ったもので、それをあおいちゃんがさも自分が気づいたように手柄にしたんだ…とここでバラされて、爆笑でした。
 また、大空さん以外のメンバーがみんなB型ということで、うまく振り回してもらっている、みたいなことも。このあたりはスカステニュースの稽古場レポでも言っていましたね。
 トーク部分など公演中に合間を縫って奈落でお稽古したりしていたそうで、「明るい地上に慣れなくて…」とか言っていたのもおかしかったです。
 あと、カチャがなんか妙なタイミングで話に割って入ったりして、「カチャの入り方ってホントにワケわかんない!」と爆笑していたりとか…仲良しだなあ、ニヤニヤ。

 ラストの曲は「That’s LIFE」。オリジナル曲だったのかな? 「自分らしくこの道を歩き続けたい」みたいな歌詞でした。
 
(※追記※ ツイッターで教えていただきましたが、もともとはシナトラの歌で、カリンチョさんが旧大劇場サヨナラの際に歌った曲だそうです。初舞台公演のトップスターさんですものね…!
 さらに再追記。スカステで見たのですが前回ディナーショー「SORA」でもラストに歌っていましたね、お気に入りなのですね)

 そしてアンコールは白い裾飾りがとても綺麗な薄紫の変わり燕尾で「セ・シャルマン」でした。
 なんて古風な、でもみんなクラシカルなレビューの主題歌も意外と似合う大空さん…うっとり…

 カーテンコール、とは言わないかもしれないけれど、何度か挨拶に出てくれて、そして綺麗に締めてくれました。
 とにかく全体にすっごくちゃんとしていたよ! 感動した、感激した!!


 …それで言うと来週スミカMSに行きますが、そっちはやっぱり不安だわ(^^;)。決して歌が上手いタイプじゃないしさ、でもまりもほどダンスに特化してこないだろうし。女優としては天下一品だと思うんだけれど、ディナーショーって素で見せる要素がすごく大きいんだなと今回改めて思ったので、それはトッフ娘役といえどまだ若く幼い人間にはなかなか荷が重いんでないかい?と老婆心ながら心配です…
 まあカイちゃんあたりが上手く回してくれるといいんだけれど。あと、なんにせよただデレデレする心づもりはあるのでいいんだけれど。


 そんなわけで怒濤のスケジュールですが、元気にこなせているしまったく悔いてはおりませぬ。ファン活動って楽しいなあ!(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする