すみだパークシアター倉、2025年4月25日19時(初日)。
シェイクスピア・シリーズ(?)、『あの夏至の晩生き残りのホモサピエンスは終わらない夢を見た』の感想はこちら、前回の『ガード下のオイディプス』(これはギリシア悲劇ですが)はこちら。
今回は、マクベス/串田十二夜、マクベス夫人/大空ゆうひ(他にそよ風役と魔女役も)。
原作/ウィリアム・シェイクスピア、翻訳/松岡和子、脚色・演出・美術/串田和美。全1幕。
串田マクベスの上演は今回で6度目だそうですが、2020年に松本で上演した5度目のものを元に、今回上演しているんだそうです。
私は『マクベス』を多分ちゃんと観たことがなくて戯曲も読んでいなくて、下克上の話?みたいなイメージと、マクベス夫人が手を洗うんじゃなかったっけとか、魔女が出てくるんだよねとか、森が動く云々、女から生まれていない者だけが云々みたいな予言が出てくるんだよねとかの、断片的な知識しかありませんでした。今回はマクベス役の串田十二夜以外の8人の役者はみんなそよ風役と魔女役もやるのだけれど、それになんの意味があるのか、全体としては私にはなんかよくわかりませんでした…バンクォー(ノゾエ征爾)とかマクダフ(福本雄樹)とかダンカン(串田和美)とかももちろん出てくるわけですが、お話の展開や台詞がシェイクスピアのもののとおりなのかも、私にはよくわかりませんでした。ヘボい観客ですみません…
大空さんのマクベス夫人は、そらチャーミングでした。おかっぱで、赤いワンピースにブーツ。黒い革ジャンにデニムにブーツというマクベス以外は、みんなリゾート着かなみたいな花柄の派手な色の服をお衣装として着ているので、大空さんもそこに混じるときは花柄のショールを上にまとっていました。
マクベス夫人というのは稀代の悪女というか、夫をそそのかして王位を狙わせるような悪役とされているんだと思いますが、今回の大空夫人は無邪気な童女のようでした。その解釈や演出の意図は私にはさっぱりわかりませんでしたが、ほやほや笑ってくるくる踊る大空さんはとにかく可愛らしかったです、ということです。マクベスが王になって、夫人も喜んで、そのあとマクベスは転落するようですが夫人がどうなったのかは特に描かれていなくて、なのでそれだけでした。
プログラムのコラムにありましたが、マクベスというのは名字で、当人も夫人もファーストネームが設定されていない、シェイクスピア作品の中ではきわめてまれな(というかこの2例だけの)例なんだそうですね。作品タイトルそのものも、「マクベス夫妻」という意味でもあるのかもしれない、など論じられているそうです。
ダークヒーローもので、そのヒーローの陰にいるパートナー、あるいは真の主役のような伴侶、夫人…なんていかにも翻案のネタになりそうですし、この名前のないカップルに特化した、あるいはこの「夫人」に特化した物語が語られるようになると、またひとつ新しいものが生まれて、おもしろいのかもしれませんけどね…など、考えました。
いかにも小劇場、みたいな美術というか装置というか…は、よかったなと思いました。あとは…ホントよくわかりませんでした、ホントすみません。
大空さんは串田さんのミューズになっちゃったのかしらん…とか思っていたのですが、次回公演には出ないようですし、大空さんは久々のミュージカルに出るようだし(ブラック・ジャックでもドクター・キリコでもいいのに、患者の女優役とは残念なような…(笑))、3作やって満足したならよかったです。私も知らない世界が覗けて楽しかったけれど…わからないので、もういいです。ホントすみません。
※ところでこのハコ、「~くら」って読むのかと思っていたら「~そう」だったんですね…! という、どうでもいい気づき…
シェイクスピア・シリーズ(?)、『あの夏至の晩生き残りのホモサピエンスは終わらない夢を見た』の感想はこちら、前回の『ガード下のオイディプス』(これはギリシア悲劇ですが)はこちら。
今回は、マクベス/串田十二夜、マクベス夫人/大空ゆうひ(他にそよ風役と魔女役も)。
原作/ウィリアム・シェイクスピア、翻訳/松岡和子、脚色・演出・美術/串田和美。全1幕。
串田マクベスの上演は今回で6度目だそうですが、2020年に松本で上演した5度目のものを元に、今回上演しているんだそうです。
私は『マクベス』を多分ちゃんと観たことがなくて戯曲も読んでいなくて、下克上の話?みたいなイメージと、マクベス夫人が手を洗うんじゃなかったっけとか、魔女が出てくるんだよねとか、森が動く云々、女から生まれていない者だけが云々みたいな予言が出てくるんだよねとかの、断片的な知識しかありませんでした。今回はマクベス役の串田十二夜以外の8人の役者はみんなそよ風役と魔女役もやるのだけれど、それになんの意味があるのか、全体としては私にはなんかよくわかりませんでした…バンクォー(ノゾエ征爾)とかマクダフ(福本雄樹)とかダンカン(串田和美)とかももちろん出てくるわけですが、お話の展開や台詞がシェイクスピアのもののとおりなのかも、私にはよくわかりませんでした。ヘボい観客ですみません…
大空さんのマクベス夫人は、そらチャーミングでした。おかっぱで、赤いワンピースにブーツ。黒い革ジャンにデニムにブーツというマクベス以外は、みんなリゾート着かなみたいな花柄の派手な色の服をお衣装として着ているので、大空さんもそこに混じるときは花柄のショールを上にまとっていました。
マクベス夫人というのは稀代の悪女というか、夫をそそのかして王位を狙わせるような悪役とされているんだと思いますが、今回の大空夫人は無邪気な童女のようでした。その解釈や演出の意図は私にはさっぱりわかりませんでしたが、ほやほや笑ってくるくる踊る大空さんはとにかく可愛らしかったです、ということです。マクベスが王になって、夫人も喜んで、そのあとマクベスは転落するようですが夫人がどうなったのかは特に描かれていなくて、なのでそれだけでした。
プログラムのコラムにありましたが、マクベスというのは名字で、当人も夫人もファーストネームが設定されていない、シェイクスピア作品の中ではきわめてまれな(というかこの2例だけの)例なんだそうですね。作品タイトルそのものも、「マクベス夫妻」という意味でもあるのかもしれない、など論じられているそうです。
ダークヒーローもので、そのヒーローの陰にいるパートナー、あるいは真の主役のような伴侶、夫人…なんていかにも翻案のネタになりそうですし、この名前のないカップルに特化した、あるいはこの「夫人」に特化した物語が語られるようになると、またひとつ新しいものが生まれて、おもしろいのかもしれませんけどね…など、考えました。
いかにも小劇場、みたいな美術というか装置というか…は、よかったなと思いました。あとは…ホントよくわかりませんでした、ホントすみません。
大空さんは串田さんのミューズになっちゃったのかしらん…とか思っていたのですが、次回公演には出ないようですし、大空さんは久々のミュージカルに出るようだし(ブラック・ジャックでもドクター・キリコでもいいのに、患者の女優役とは残念なような…(笑))、3作やって満足したならよかったです。私も知らない世界が覗けて楽しかったけれど…わからないので、もういいです。ホントすみません。
※ところでこのハコ、「~くら」って読むのかと思っていたら「~そう」だったんですね…! という、どうでもいい気づき…