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「竹下村誌稿」を読む 319 産業 15

(散歩道のカエンキセワタ 11/21撮影)

カエンキセワタは漢字では「火焰被綿」と書く。初めて見る花であった。

午前中、アクアの点検後、また渋柿を買ってきた。53個で1400円。さっそく縁側で加工する。これで合計318個となった。渋柿の季節が終るのと競争だが、400個まで行くだろうか。

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「竹下村誌稿」の解読を続ける。

       二 栽  培

播種(はしゅ) 二月または十一月に於いて、播種す。蒔き方は輪蒔き、節蒔きの別あり。今は節蒔きとするもの多し。播種量は一反歩当り四斗内外とす。

耕耘(こううん) 三月より八月まで、数回の浅耕作をなし、九月已後十一月まで、深耕作をなす。

施肥 二月下旬より三月上旬に亘り、豆粕、鰊粕(にしんかす)などを水肥として施し、発芽を促し、一番茶摘採後、人糞尿アンモニアなどの即効性液肥を用い、七月後は豆粕、油粕など、便宜これを施し、また敷き草をなすなど、凡て合理的経済的に施肥す。
※ 水肥(すいひ)- 液状の肥料。液肥。みずごえ。
※ 便宜(べんぎ)- そのときに適したやり方。


剪枝 一番茶摘採後と二番茶摘採後との二回に行なうを常とす。剪枝の順序によりて、翌年の発芽の進遅を来たすが故に、剪枝を二回に行い、その順序によりて摘採し、労力の分配を図ると同時に、茶葉をして硬化ならしむるなどの虞(おそ)れ、至って少なきのみならず、従前の剪枝を行なわざる当時に在りては、一人の摘採量平均二貫目位なりしが、剪枝の行われし以来は、一人にて大概四貫目乃至六貫目を摘採す。また近年、器械刈をなすものあり。一人十貫乃至二、三十貫を摘採するに至る。而して、剪枝を行なう茶樹は、肥料経済と摘採上の便とにより、株作りを低くし、高さ一尺五、六寸より二尺四、五寸までをとす。
※ 進遅(しんち)- 進むことと、遅れること。
※ 度(ど)- 物事のほどあい。程度。


除虫 近年漸く、病虫害の駆除及び予防として、ボールド液、その他薬剤を調製し、噴霧器を以ってこれを施すに至れるは、斯業の進歩なりとす。


読書:「最後の勧進旅(一)」 大石出穂 著
西行が、その東北への最後の旅で、静岡県を通り、鎌倉まで下った足跡を追った記録である。その旅とは、西行が小夜の中山で、
  年たけて また越ゆべしと 思いきや 命なりけり 小夜の中山
と詠んだ旅である。
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