ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

3・18セミナーの講演6

2007-03-30 08:53:17 | 日本精神
●戦後、日本人が日本精神を失ってきた理由

 戦前は、指導層が本来の日本精神を踏み外した。しかし、戦後は、国民全体が日本精神そのものを失ってきている。日本精神を失ってきたことは、戦争に負けた以上に大きな誤りを冒し続けているのである。
 戦後、日本人は自己本来の精神を失ってきている。それは、どうしてか。

 日本人は敗戦によって自信を喪失してしまった。欧州の国々であれば、しょっちゅう戦争をしているから、戦争に負けても、またいつかやりかえしてやるというくらいに考えて、善の悪のとは考えない。ところが、わが国は四方を海に囲まれた自然条件に恵まれ、外敵に攻められて敗れるということがなかった。そのため、たった一度の敗戦で自信を失ってしまった。そして、日本の過去のものは、良いものも悪い物も何もかも、封建的だとか古いとかいう理由で捨て去ってしまうという愚かなことをした。

 その背後には、占領軍による占領政策がある。占領軍は、日本が再びアメリカ及び世界の脅威にならないように、日本を弱体化させようとした。
 まず戦争の罪悪感を植え付け、日本人を精神的に骨抜きにしようとした。民族の歴史や記憶を忘れさせようとした。日本人としての誇り、愛国心を消し去ろうとした。
 教育勅語を否定し、修身教育をなくした。教科書から教育勅語は除かれ、日本人の道徳、精神的伝統を教えないようにした。
 憲法までを変えた。GHQがわずか1週間ほどで造った英文の憲法を押し付けられた。銃砲下で言論が規制されるなかで、英文を翻訳して憲法がつくられた。現行憲法は、日本の国の国柄・伝統・歴史にふれていない。前文を読んでも、どこの国の憲法かわからない。天皇の権威と権限を弱め、個人の自由と権利を強調し、責任と義務の少ない規定にした。そのため、国の中心が見失われ、国民が精神的に分裂するようになってしまった。

 戦後の焼け野原から復興するため、父母や祖父母の世代は、苦労した。しかし、経済成長・物質的繁栄が得られると、段々経済中心・もの中心の考え方に陥るようになった。
 国家や公共のことを考えず、個人や私の利益を追求するうちに、個人中心・自己中心の考えが広がった。それが家庭にも及び、家族の中でも個人中心・自己中心の考えが強くなった。その結果、親が子どもをちゃんと教育できなくなった。
 
●日本精神を取り戻すにはどうすればよいか

 こうして日本人は、自己本来の日本精神を失ってきた。このまま進めば、日本はますます傾いていくだろう。
 それでは、日本精神を取り戻し、日本を再建するには、どうしたらよいか。

 日本精神復興促進運動本部は、「日本再生のための三つの提言」をしている。

①国にする誇りを持ちましょう
②日の丸の国旗を立てましょう
③家庭に日本の心をとり戻しましょう

 これらの三つである。これらを実行することによって、日本人が日本精神を取り戻し、日本の再生を進めることができる。

 ①は、誇りある歴史を教える教育、②は、国旗・国歌に関する教育、③は、家庭において伝統を受け継ぐ教育というように、これらの提言は、すべて教育に関わってくる。
 その点で、現在、安倍政権が教育改革を第一の課題に挙げているのは、非常に意義があることである。

 次回に続く。