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●漫画・・ 「少年台風」

  

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 台風が来ているので、今回の漫画は、「少年台風」。「少年台風」と書いて、少年タイフーンと読ませます。確か。またまたエライ古い漫画を持って来て、恐縮します。「少年台風」は、僕が小さい頃、ようやっと漫画を読み始めた頃の、光文社の月刊誌「少年」に連載されていました。実は、僕はこの頃、この漫画は読んではいませんでした。小さな子供の僕が、雑誌「少年」を購読するのは、お目当てが「鉄人28号」と「鉄腕アトム」で、「少年台風」のような、大きな船や潜水艦の出て来る、超人や無敵ロボットのヒーローが出て来ない漫画には、興味が持てなかったのです。「少年台風」は多分、当時の、小さな子供には設定が難し過ぎたのでしょうね。まあ、元々、僕の出来が、あんまし良くなかったからかも知れないけど。だから、同じ作者の、他誌、「少年サンデー」に同時期、連載されていた、「サブマリン707」も当時、読んでいないんですけど、もう少し経って同じ「少年サンデー」に連載された、「青の6号」は読んでいます。漫画家・小沢さとる氏による「少年台風」も「サブマリン707」も「青の6号」も、ジャンル的に同じ、海洋冒険漫画です。ただ、「サブマリン707」と「青の6号」は潜水艦中心の漫画です。「少年台風」にも潜水艦は出て来ますけど。「少年台風」の台風とは、太平洋上に起こる熱帯低気圧の、大型の強風のことではなくて、台風という名の空母のことです。少年台風とは、その空母に乗り込む少年隊員のことです。

 とはいえ、僕は読んでいないから、「少年台風」の、内容は解らないんですよね。検索して、「少年台風」のストーリーを詳しく紹介してくださっているサイトを見つけ、それを読んだから、連載時から数十年も経って、今頃、ストーリーが解りました。無論、幼少時から漫画雑誌そのものが大好きだった僕には、当時、本屋さんから買って来る、雑誌「少年」例月号に別冊付録として付いている、「少年台風」の漫画の内容が、海洋での戦艦などの、大きな船が舞台の、現代漫画だとは解っていましたし、主人公たちの服装も水兵服でしたが、太平洋戦争中の時代の話ではなく、当時の、今の時代が舞台だとは解りました。ひょうっとしたら、少しは読んでいたのかも知れません。ただ、僕自身が幼過ぎて、話に着いて行けなかったのでしょう。この当時の、月刊誌「少年」には、別冊付録という、A5(B6)版サイズの薄い冊子が、だいたい5冊くらい着いていました。人気の高い看板漫画は、本誌のカラーページから続くスタイルでした。僕が雑誌「少年」を読み始めた頃の別冊付録漫画は、本誌から続く、「鉄人28号」「鉄腕アトム」「ストップ!兄ちゃん」と、わちさんぺいさんの愉快漫画、「ナガシマくん」も本誌から続いていたかも知れない。白土三平さんの忍者漫画「サスケ」は、ほとんどが別冊付録のみ、でしたね。「少年台風」も、本誌から続いた時もあったでしょうが、だいたい別冊付録だけでの継続連載だったのだと思います。「少年台風」が光文社の月刊誌「少年」に連載されていたのは、1962年から63年の時期ですからね。僕が漫画を読み始めたのが、だいたい63年の初頭頃からだと思います。

 

 今、調べてみたら、漫画「少年台風」が、雑誌「少年」に連載されていた、はっきりした時期は、1962年1月号から64年6月号まででした。けっこう長い間、連載されていたんですね。やっぱり僕は、「少年台風」は読んでいなかったなあ。長期の連載でしょうねえ、上記で書いた、読ませていただいた、「少年台風」のストーリーを詳しく書き込んだサイトには、その内容がけっこう凝った、子供向けとしては緻密なお話で、それが何篇かのエピソードに別れていますから。読ませてもらったサイトの内容じゃ、あのストーリーじゃ、小学校中高学年でないと理解出来ないよなあ~、って思いました(このサイトで詳しいストーリーが解りました『既に閉鎖されていますね』)。何度もいいますが、まあ、僕自身もあんましアタマの良い子供じゃなかったのは、そうなんだけど。調べると、小沢さとるさんの代表作の一つ、「サブマリン707」は、小学館の週刊少年サンデーにて、1963年の1月から65年の9月まで長期に連載が続いています。「少年台風」と、連載時期が重なっていますが、僕は、「サブマリン707」は毎号連載では読んでいないけど、1965年頃当時の、増刊少年サンデー、あるいは、別冊少年サンデーという誌名の、連載分を一気にまとめたもので、「サブマリン707」は読んでいるような気がする。ただ、漫画作品としては、僕の好きなジャンルのものではないので、非常に印象が薄い。ひょっとすると、65年くらいのサンデー毎号の掲載分では、もう、読んでいたかも知れない。ただ記憶にないなあ。その後、少年サンデーで始まった、「青の6号」は間違いなく読んでいる。「青の6号」の、少年サンデー連載期間は、1967年の1月から10月いっぱいまでになっています。

 

 僕が、小沢さとるさんの漫画を見始めた頃は、横山光輝さんによく似た漫画だなあー、と思っていましたが、後に、横山光輝さんの代表作の一つである、「ジャイアント・ロボ」等は、小沢さとるさんが描いているブロックがあるそうです。漫画評論なんかの紹介ではよく、「横山光輝の弟分にあたる小沢さとるは‥」などと解説されています。小沢さとるさんは、横山光輝さんの光プロ所属だったのかなあ?確かによく似た画風でした。小沢さとるさんは、多分、漫画家デビュー当時は、超多忙の横山光輝さんのアシスタントをしていたのでしょう。僕が、小沢さとるさんの漫画で、印象深く憶えている作品は、月刊誌「まんが王」連載の忍者漫画、「二つ伊賀」。それと、月刊誌「ぼくら」連載の「サイピート」。それから週刊少年マガジンに連載された「エムエム三太」。「サイピート」と「エムエム三太」はSF探偵スパイ活劇ものです。調べると、「二つ伊賀」の連載期間は、月刊誌「まんが王」に1963年9月号から64年5月号。「少年台風」と連載時期が重なりますが、こっちは面白く熱心に読んでいるようです。やはりジャンルの好みですね。「サイピート」は、月刊誌「ぼくら」連載が、64年7月号から66年4月号となっている。えっ!?そんなに長く連載が続いたのか?「サイピート」は、当時の近所の友達に、とにかく面白いからと紹介したほどで、印象深く憶えているが、何だか連載期間は短かったように記憶するのだが‥(?)。

 小沢さとるさんの60年代前半の漫画作品、「少年台風 -Typhoon-」のドラマ設定ですが、少年台風とは、宇宙開発時代のパイオニア要員を養成する訓練機関みたいなものらしくて、その本拠地が原子力空母、台風らしいです。主人公の二人の少年は、少年台風第二期生に選ばれ、空母台風に乗艦し、巨大潜水艦乗っ取り襲撃事件などの、海洋を舞台とした数々の破壊テロ事件に立ち向かって行く、海洋冒険活劇漫画ですね。僕も、漫画に空母がよく出ていたのは、しっかり憶えているのですが、漫画の内容は全くといっていい程、知りませんでした。雑誌「少年」に、「少年台風」という漫画が連載されていたので、子供の頃、少年雑誌の企画で、「海洋少年隊」というクラブみたいなの、の隊員を募集していたのは、光文社の「少年」だと思い込んでいたのですが、よく考えてみると、秋田書店の雑誌「まんが王」のような気もして来て、調べてみたら、光文社の「少年」は思い違いで、「海洋少年隊員募集」をやっていたのは、秋田書店の「まんが王」の企画でした。「まんが王」では時折、「海洋少年隊」のイベントを行い、隊員に入会するとバッジや手帳が貰えてました。無論、僕は、子供の頃、そういうことに興味は無く、応募してません。この「海洋少年隊」には昇級昇格があり、バッジもそれに合わせて替わって、豪華になって行くという、まるで海軍のようなシステムになっていたようです。僕も、子供時代に雑誌で読んだ記事で、たくさんの種類のバッジがあったのはよく憶えています。イベントで集まった子供たちには、当地の実際の場で、階級制があったのかなあ?全然、知りません。ただ、戦後十数年から二十年くらいの時代ですから、イベントといっても、なかなか地方の子供は来れなかったでしょうね。おそらくは、関東近辺だったのでしょう。

Photo_184  「少年台風」の主人公の少年は、事故で、片腕を失い、サイボーグ手術で複成している。だからその改造右腕は、ものすごい力を発揮できる。ドラマには、そういうSF的な設定もあるそうなんですねえ。これなら、僕が、当時、もう少し大きくなっていたら、面白く読んで楽しめたんじゃないか、とも思います。僕は、子供の頃から、少しでもSF的な味付けをした漫画には、目がありませんでしたから。こういう、自分の身体の一部をサイボーグ的に変えて、無敵の片腕にしている、普通の少年という設定では、大阪日の丸文庫の貸本短編集誌「オッス!」に、確か掲載されていた、当時、日の丸文庫の貸本漫画家・篠原とおるさんの「アイアン太郎」を思い出させます。ドラマ設定は小沢さとるさんの「少年台風」の方が先ですけど。「アイアン太郎」は同じ日の丸文庫の雑誌、「まんがサンキュー」の方だったかなあ?いや、篠原とおるさんは、当時、「まんがサンキュー」には「黄金バット」を連載していたから、やっぱり「オッス!」の方だろう。と思う。篠原とおるさんの「アイアン太郎」は好きな漫画でした。主人公の太郎少年は、事故で失った方の片腕が、鋼鉄製で無敵の力を発揮して、悪人たちをやっつけて事件を解決するんですよね。確か、そういう漫画でした。小沢さとる氏の代表作、二大潜水艦海洋活劇漫画、「サブマリン707」「青の6号」、共にアニメ化されているんですね。特に「青の6号」のOVA作品は、設定をがらりと変えて、近未来海洋SF活劇として、98年から2000年に掛けて、何作もOVA「青の6号」が、制作されて話題になっています。

 この季節の台風にしては、大型で風力も最強クラスであり、列島をほぼ直撃といってもいい進路、という、例年にないタイプの台風4号ですが、またまた、九州各地に被害をもたらしているようです。梅雨期に入っても、なかなか雨が降らずに、空梅雨が続き、生活用水の不足などが心配されていましたが、まるで熱帯雨林の如くに、ドドッとまとめて降る、いちどきの多量の雨に、山間部や海沿いの地域は被害を被っていますが、これは本年だけの話ではなく、ここ何年かは夏季の、こういう気象状況が起き続けています。やはりこれは地球温暖化による、地球規模の気象・気候の変化でしょうね。夏季のまとめていちどきに多量の雨が降るのは、日本が、熱帯化して行っているからなのでしょう。今回の大型の台風4号にしても、こういう形になった原因の一つには、発生進行域の海水温が、通常よりも高いということがあるそうです。アメリカのハリケーンも大型化して、各所に大型の竜巻が起こったりしているし、日本の台風も大型化して来ているみたいだし、日本が亜熱帯化して来ているというし、太平洋のいくつもの小さな島は海水面の上昇により、生活が困難になっているし、地球温暖化も全地球規模で、大変な問題ですね。ということで、今回はカテゴリ分け、60年代漫画作品、小沢さとる先生作画の、海洋冒険漫画「少年台風」でした。しかし、「環境問題はなぜ、ウソがまかり通るのか?」で騒然とした話題を提供して、一躍有名になった、市民生活レベルの環境エコの無駄を唱える、中部大学教授・武田邦彦先生の話には、興味ありますね。ベストセラーになった、あの本、読んでみたいな。

 

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