ななしさんと秋生さんへの回答です。
ななしさん、お久しぶりです。
賢いお母様の賢い運用方法こそ、普遍の真理に通じるかもしれませんよ。その血を受け継ぎ、数字に強いななしさん、向かうとこ敵なしじゃないですか。
テール・リスク、今の米国債デフォルト騒ぎがちょうど「まさかのテール・リスク」のように見えますね。
日本の重税リスクに対して、何をもってヘッジするか?
円資産のリスクはドル資産でヘッジできますが、重税に対しては移住以外に手立てなしでしょう。最近私の友人夫婦がリタイア早々、突然マレーシアに移住しました。移住は本当なら高い円を上手く使えたら一番いいのでしょうね。
さて、ななしさんの質問にあったCDSですが、以下のサイトで見ることができます。
http://www.markit.com/en/about/news/commentary/cds/cds.page
markitという金融情報会社のサイトです。英語ですが、国名と数字だけなので、見るのに困難はないと思います。
最近の動きを見ますと、米国のCDS5年物は、9月20日ころまで落ち着いていて22bp(日本60)だったのが、9月27日に31(日本61)と上昇、10月2日に35(63)になりました。
日本がプラス3なのに対して、プラス15ですから、デフォルト騒ぎに一応敬意を表しているというところです。しかし、本当にデフォルトが近付くと数百bpにもなりますので、いまだ「ピクリ」とした程度と言ってよいでしょう。
(注)CDSはデフォルトに対して掛ける保険で、料率の35bpとは年率0.35%を払えば、倒産の時は損失分の保険金を払います、というもの。プロ同士の相対取引です。
しかし一方肝心の米国債の金利ですが、11年8月同様、ピクリともしていません。きのうのNYで、10年物の金利は前週から引き続き2.6%台です。
ではこの先をどう見るのか。秋生さんのご質問にも回答させていただきます。
私は今の騒ぎの本質は、11年8月の初めての騒ぎと同じだと見ています。その時、S&Pだけがあわてて格付けを下げましたが、最近になり先行きの見通しをネガティブから安定的に変更しました。そのせいか、またデフォルトが近付いたようです(笑)。なんだか彼らはいつも逆を行っていますね。
「人の行く、表に道ありS&P」
では何故私がいつも楽観的に見ているのか?
別に「米国債を買え」と言っちゃったからではありません(笑)。安全だから「米国債を買え」なのです。
11年8月出版の著書に書いたのは、
「デフォルトなんかしっこない。たとえしてもそれはスリップダウンだ」
つまりダウンはカウントなどされないスリップしたダウンだということで、その見解は今も全く同じです。
日本の報道は特に面白おかしく書きたてます。今日メールをいただいた方からは、「産経新聞を読むとリーマン以上の世界恐慌になるぞと書いてある」そうです。NYタイムズには共和党の反対派急先鋒の議員10人程度の顔写真入りで、「このバカ騒ぎをいいかげんにヤメロ」と書いてあります。
本質的に政争であって、経済・金融問題ではありません。
ですので心配いりません。
ななしさん、お久しぶりです。
賢いお母様の賢い運用方法こそ、普遍の真理に通じるかもしれませんよ。その血を受け継ぎ、数字に強いななしさん、向かうとこ敵なしじゃないですか。
テール・リスク、今の米国債デフォルト騒ぎがちょうど「まさかのテール・リスク」のように見えますね。
日本の重税リスクに対して、何をもってヘッジするか?
円資産のリスクはドル資産でヘッジできますが、重税に対しては移住以外に手立てなしでしょう。最近私の友人夫婦がリタイア早々、突然マレーシアに移住しました。移住は本当なら高い円を上手く使えたら一番いいのでしょうね。
さて、ななしさんの質問にあったCDSですが、以下のサイトで見ることができます。
http://www.markit.com/en/about/news/commentary/cds/cds.page
markitという金融情報会社のサイトです。英語ですが、国名と数字だけなので、見るのに困難はないと思います。
最近の動きを見ますと、米国のCDS5年物は、9月20日ころまで落ち着いていて22bp(日本60)だったのが、9月27日に31(日本61)と上昇、10月2日に35(63)になりました。
日本がプラス3なのに対して、プラス15ですから、デフォルト騒ぎに一応敬意を表しているというところです。しかし、本当にデフォルトが近付くと数百bpにもなりますので、いまだ「ピクリ」とした程度と言ってよいでしょう。
(注)CDSはデフォルトに対して掛ける保険で、料率の35bpとは年率0.35%を払えば、倒産の時は損失分の保険金を払います、というもの。プロ同士の相対取引です。
しかし一方肝心の米国債の金利ですが、11年8月同様、ピクリともしていません。きのうのNYで、10年物の金利は前週から引き続き2.6%台です。
ではこの先をどう見るのか。秋生さんのご質問にも回答させていただきます。
私は今の騒ぎの本質は、11年8月の初めての騒ぎと同じだと見ています。その時、S&Pだけがあわてて格付けを下げましたが、最近になり先行きの見通しをネガティブから安定的に変更しました。そのせいか、またデフォルトが近付いたようです(笑)。なんだか彼らはいつも逆を行っていますね。
「人の行く、表に道ありS&P」
では何故私がいつも楽観的に見ているのか?
別に「米国債を買え」と言っちゃったからではありません(笑)。安全だから「米国債を買え」なのです。
11年8月出版の著書に書いたのは、
「デフォルトなんかしっこない。たとえしてもそれはスリップダウンだ」
つまりダウンはカウントなどされないスリップしたダウンだということで、その見解は今も全く同じです。
日本の報道は特に面白おかしく書きたてます。今日メールをいただいた方からは、「産経新聞を読むとリーマン以上の世界恐慌になるぞと書いてある」そうです。NYタイムズには共和党の反対派急先鋒の議員10人程度の顔写真入りで、「このバカ騒ぎをいいかげんにヤメロ」と書いてあります。
本質的に政争であって、経済・金融問題ではありません。
ですので心配いりません。
コメント文中に、句読点を入れ忘れ、私が数字に強いみたいに見えますが、母のみが数字に強いです(因みに父も)。
それぞれに対するヘッジ方法、有難うございました。
CDSを見るサイト
http://www.markit.com/en/about/news/commentary/cds/cds.page
ですね。(今頃尋ねてるわ~~汗)
リテラシーも無い、よって数字も読めない私が見続けて、何が判るでもなく・・
>日本の報道は特に面白おかしく書きたてます
>本質的に政争であって、経済・金融問題ではありません
そうなんですね。
そういえば、今回も以前同様、ドルではなく新通貨「アメロ」が誕生するか・・みたいなのも、中にはありました・・
「おっちょこちょいのななし」は今回みたいなイベントをチャンスに、着々と米国債購入準備(外貨)をしておきます^^
話変わりますが、税制改悪?により、今後ゼロクーポンの米国債の課税方式も例に漏れず、今までどおりとは行かなくなるみたいですね。(2015年以降だったかな?為替差益にも超厳しい)
お金の住む国、人間の住む国、心が住む国・・よ~~く考えとかないと・・ポジションの取り方が一筋縄ではいかないですね
>最近私の友人夫婦がリタイア早々、突然マレーシアに移住しました。移住は本当なら高い円を上手く使えたら一番いいのでしょうね。
本当にそのとおりですね。
日本からの年金送金を海外ロングステイの主な生活の原資にしている海外移住者(特に公務員など)は、今後、海外を終の棲家と考えているなら、死に際に地獄を見るでしょう。
日本から海外送金する年金の、為替のヘッジは出来ないので。
同じ海外移住でも、さっさとご自分の金融資産と一緒に、五年以上をメドに移り住めばれば良いかもですね^^
そういえば昨夜テレビで、ギリシャの現在の様子が流れてました。
そのあと、ご丁寧にも、実は日本も借金大国だけど、国民が買い支えているから日本はギリシャと違って大丈夫!・・って流れてました。
私には「担保は国債になってる国民の預貯金だよ^^」と言っているようにも聞こえて・・・オーバーでしょうか?
林様、自分のアホっぷりも含め、こまめにヘッジする癖えをつけます。
こんな私に説明してくださり有難うございます。
林さんの書き方が曖昧だと思っているのは、私だけでしょうか。
「デフォルトなんかしっこない、してもそれはスリップダウンだ」とご著書には書かれましたね。今回の書き方は、「本質的に政争であって、経済・金融問題ではない」でした。
では、デフォルトしないのは、土壇場で、政治的妥協が図られるからなのか、それとも妥協がなされず、デフォルトした場合でも、最終的に回復が図られるから、事実上、デフォルトしないからなのか、どうにも文章からは読めないのです。
これまでは、林さんは、いかなる時でも、曖昧にわかりにくくは説明されませんでした。これは意図的に、そのようにお書きになられているのでしょうか?
1.デフォルトなんかしっこない
2.たとえしてもスリップダウンは実質ノーカウントだから、本当の意味でのデフォルトじゃない。
それだけのことですが。
大事なことは瞬間風速でテクニカルにどのようなことになろうが、世界が転覆するような経済的・金融的意味でのデフォルトではないということです。
株でもないのに「ドル安に金利高のオマケがつく」暴落なんて、世紀の大チャンスだと私も思います。
人の行く裏に道あり米国債・・・by ななし
だからといって、それを祈ったりはしませんが(笑)
日本のように借金で真っ赤なわけではなく、あくまで政治闘争が理由だから、ギリギリのところで妥協案か他の策が出されるのでしょうね。自国の打撃になるのにデフォルトなんてさせないですよね。
しかし、日本のマスコミはなぜ両面を報道しないのでしょうか。