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やったね、英樹!

2021年04月12日 | ゴルフ

  今朝のマスターズ中継、ご覧になりましたか。彼のマスターズでの勝利は、コロナ禍の中で日本中を明るくするほどの快挙ですね。

  最終日の14番ホールまで完璧なゴルフを続けて、残る4ホールで5打差もつけるとは、本当に驚きでした。見ていて、これじゃサンデー・バック・ナインの独特の緊張感なしに終わるのかと思いました。

  しかしオーガスタの魔女はやっぱり出てきましたね。比較的易しい15番のパー5のホールで、まさかの池ポチャでボギー。残り4ホールでなんと3つもボギーを叩くとは。貯金が効いて、やっとの勝利でしたが、勝てば官軍。日本人初めてのメジャー・トーナメントの勝利を他でもないマスターズで飾るとは、いくら褒めても褒めたりません。

 

  一番感動的だったのは優勝シーンではなく、実況中継のアナウンサーと解説の中島常幸、そしてゲストの宮里勇作の3人が優勝の瞬間に泣いてしまい、3人とも言葉に詰まってしまったことでした。もちろん私も見ていて感動の涙が出てしまいました。

  松山は苦節10年、10回目のマスターズですが、ゴルフファンの私は河野高明が出場した70年くらいから見ていましたので、苦節50年(笑)。リトル・コーノと呼ばれた河野高明がすごかったのは、21位以内に入ると翌年自動的に招待されるのですが、その権利を自力で3回も得たことです。ちなみに日本人の最初の出場者は戸田藤一郎、1936年のことでした。

  松山の勝因はドライバーからアイアン、そしてパットまでのすべてが揃ったことですが、それにプラスして特筆されることは、コーチを付けたことでしょう。

  私はプロゴルファーでも絶対にコーチを付けるべきだと思っています。彼は学生時代に習ったことはあっても、プロになってからほとんど自己流で去年まできました。それが昨年秋に初めて日本人コーチを付けたのです。現在のオリンピアンでコーチのいない人はほとんどいないのと同様、プロゴルファーでも男女を問わずほとんどのプレーヤーがコーチを付けています。どんなに優れているプレーヤーでも、独学のみでは絶対に限界があると私は思っています。もちろん自分自身も長年同じコーチに習っています。

  ゴルフは自己流ではなかなかうまくなれません。特に最近のコーチング技術の発達は目覚ましく、フィジカルもメンタルもサポートは非常に重要です。またコーチが使用するスイングや飛球の分析マシンの発達は驚くほどの革新があり、高額なためプロでも自分で保有するのは大変なほどです。そして使いこなすのに専門家のアドバイスは必須です。

  今回見ていて彼のスイング自体にまだ大きな変化は読み取れませんでしたが、差が出ていたのは表情です。真面目過ぎるほど真面目な彼はコース上で笑うことなどなかったのが、今回はショットの後、うまくいってもミスをしても笑みがありました。これはとても大きな違いです。ちょっとした笑みがきっとドーパミンを出して、次のショットにプラスの効果をもたらしていると思われました。

  彼は自分にシビアーなプレーヤーとして有名で、ちょっとしたミスでも自分が許せません。そのため解説者はショット直後の表情やしぐさで、「ミスショットのようですね」と言葉を発するのですが、結果は普通のプロであればナイスショットの範囲にボールが落ち、「また騙されました」と言訳していました。しかし今回は違いました。自分が満足できなくても、ミスしたという顔を一切しませんでした。これは大きな進歩です。

  ゴルフはメンタルスポーツのさえたるものです。ショットを治すには何年もかかるかもしれませんが、表情やしぐさはすぐ治せます。きっとこれはコーチのおかげだろうと私は想像しています。

  彼のゴルフが一皮むけて、今後も快進撃が続くことを祈ります。

 

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