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マイコス米へのコメント

2024年06月05日 | ニュース・コメント

 先日のマイコス米の投稿記事に、バイオマス発電の専門家、F氏からコメントをいただきました。コメントは私がメンバーになっているサイバーサロンに投稿されたもので、お許しを得てブログに転載させていただきます。

 

 F氏は熊本県のご出身で京都大学理学部化学科を卒業されて旭化成に入社されてから一貫して研究者の道を歩まれています。現在は隠岐の島に在住され、バイオマス発電の実現に向け研究をされています。地球の温暖化を防ぎ、地球環に優しいエネルギーをもって地球を救おうという壮大な目的を持たれ、80歳を過ぎた今も現役の研究者としての姿に私はいつも感動を覚えています。

 今回は私の投稿をさらに補強するようなコメントを寄せていただきました。研究者らしい要点をつかんだコメントですので、みなさんへも内容をそのまま紹介させていただきます。

 

引用

 私は農業のことは専門ではありませんが、このマイコス米の件は「脱炭素」事業にとっては画期的な技術です。

  • 日本の特徴的な稲作文化は、これまで水に影響されてきました。「梅雨」がないと稲作はできません。また東北、北陸などは冬の降雪量によって稲作の出来高に影響されてきました。九州でも「梅雨」を待たないと田植えができませんでした。水から解放されますと、コメ、麦、そばなど収穫の種類を増やしますと、日本では3毛作も可能です。
  • コメ、麦、そばなどは10a当たりの収穫量は5㌧と言われていますから、これをCO₂吸収量に換算しますと10a当たり1㌧になり、水稲栽培に拘りを捨てれば日本の耕作面積は3倍に広がり、その3毛作で3倍にしますとこれまでの穀物のCO₂吸収量が9倍に上がります。 
  • 日本政府のノンカーボンエネルギー政策は今でも太陽光発電が主流ですが、この稼働率はわずかに15%しかありません。これまで田畑ばかりでなく野山まで潰して太陽光発電を増やしてきましたが、これらをすべて取り払ってマイコス米や麦、そば栽培に切り替えるべきですね。太陽光発CO₂吸収はしませんから。
  • これからバイオマス発電またはバイマス・ガスから水素製造が流行りますから、その際に副生する灰はカリウムを大量に含んでいます。これを肥料にしますとマイコス米の収穫量はさらに増えてCO₂吸収量もその分増大します。
  • その上で水田での農作業は自動化が進んではおりますが、すごく効率が悪いと言いわれています。耕起作業もいらないならばさらに作業の効率も上がり4毛作も可能かもしれません。
  • これから北半球の人口は減少しますが、global southの人口は増えていきますので、水と食料は奪い合いになり新たな戦争が起こりかねません。マイコス米は「脱炭素」活動にも、水と食糧問題にも救世主になると思います。

 林さんは経済の専門家として尊敬しておりましたが、こういう情報にも鋭敏に反応していただき、「隠岐の島」という情報から隔絶された山村住んでおります私に貴重な情報を与えていただきますことに深く、また厚く感謝申し上げます。隠岐の島は小さい島ですが広大な荒地も残っておりますので、早速若い農業従事者に林さんからいただきました貴重な情報をメールに添付して転送いたします。

引用終わり

 

 以上、隠岐の島からの便りを紹介させていただきました。

コメント
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