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やったぜ、サムライジャパン!

2022年11月24日 | ニュース・コメント

  うれしい嬉しい勝ち点3ですね。

  私は決してサッカーファンとは言えない人間ですが、さすがにワールドカップのドイツ対日本戦はしっかりと見ていました。

  勝利した瞬間、前々回のワールドカップ・ラグビーで日本が優勝候補の南アフリカを破ったのを思い出しました。その時、ペブルビーチのゴルフ場で知り合った南アの友人にメールを送ると、「南アは喪に服しているよ」と返事が返ってきました。きっと今ドイツはそんな状況なのかもしれませんね。  

  前半を見ていた限り、ドイツの一方的勝利かと思わせる展開でした。しかし後半のメンバー交代以降、全く攻守が逆転しました。森安監督の戦略がピタリとはまったのでしょう。これで森安批判をする人はいなくなるに違いないと思います。

 

  このドイツ戦の勝敗を、数値を使い冷静に分析した番組をNHKが放映していました。試合の前々日のNHKスペシャルです。分析したのは世界中で行われる試合やサッカー選手のデータベース「Wyscout」を運営するHUDL(本社アメリカ)のサッカーアナリスト、トム・グッドル氏です。氏はサッカー分析の専門家でイギリス人、世界最高峰とされるイングランド・プレミアリーグのクラブで9年間アナリストとして対戦チームの分析などに従事した人物です。

  番組では彼の分析手法に従って両チームを評価し、番組の最後に結論でNHKの担当者に向かって言っていたのは、

「日本はドイツに全くひけを取らないことをデータが示した。むしろ世界の中でも最高水準に達している。それなのに、なぜあなた方は弱気になるのか。日本が自分たちのプレーを体現できれば必ず勝てる」

という言葉でした。

  数字ヲタクの私は様々なデータから導かれる両チームの試合運びと展開予想に感服し、すっかり「こりゃー勝てるかも」と説得されました。では一体どんな数値を使っているのか。たとえば、

「走力は日本がドイツを上回る」

   これに使われていた数字は、一人の選手が1分間にどれだけの距離を走るか、そしてまた全力疾走ではどれだけ走るかの2つを組み合わせ、個々人の走力を計算しています。それを図表でプロットすると、日本選手がドイツ選手よりかなり上位に位置していました。

  今回の試合での2点目、浅野選手がゴールに向かって相手と競り合い、まさに瞬発力とスピードで勝って得点を挙げた、あの競り合いを数値化して分析していたのです。

  また別の例ですが、今回の日本チームの戦い方の特徴として指摘していたのは「ハイプレス」、高い位置でのボール奪取、つまり敵陣の深い位置で相手ボールを奪い取り、すぐゴールする。ドイツ語では「ゲーゲンプレス」です。両チームが相手ボールを奪った位置を何百かプロットし、それを積み上げて平均値を取ると、これはほぼ互角。

  さらに相手がボールを奪ってから5秒以内に奪い返した回数は、6試合で日本388回、ドイツ390回と互角。

  とまあ、こうした分析を数多く積み上げ、日独は互角だと結論付けていたのです。そしてトム・グッドル氏最後の言葉を繰り返しますと、

 

「日本はドイツに全くひけを取らないことをデータが示した。むしろ世界の中でも最高水準に達している。それなのに、なぜあなた方は弱気になるのか。日本が自分たちのプレーを体現できれば必ず勝てる」

 というものでした。

この分析はNHKの以下のサイトで概要を見ることができます。

https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/prxRoG8EO5/

もちろんデータはあくまで過去のデータですから、そのとおりになるとは限りません。しかし私はデータ人間なので、前半を終えてドイツの猛攻を見ながらも決してあきらめず、どこかで反攻に転じるに違いないと勝手に解釈し、自分を鼓舞しました(笑)。

  このあとのコスタリカ戦、そしてスペイン戦も楽しみに見たいと思っています。

コメント
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