ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(債券投資の専門家)

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今後の投資はどうしたらいいのか?

2011年09月07日 | 資産運用 
今後の投資はどうしたらいいんでしょう。


「そんなことがわかれば苦労ないよね」
「わかるわけないじゃん」

それがみなさんの偽らざる思いでしょう。

  今後このブログで私はそうした不安対する対処の方法や投資のヒントをみなさんに提供していきたいと思っています。

「大きく出たね」
はい、出ましたよ。

ではまず、世界の証券投資の全体像はどうなっているかのお話から始めます。これをつかまえていくことができると、投資の方針も当然立てやすくなります。



  8月初旬の米国債のダウングレード以来、世界の金融市場はかなり荒模様になっています。株は先進国、新興国を問わず値下がりし、為替は円とスイスフラン高になりました。そして今は何よりもユーロ圏の国々の債務問題が最大の懸念材料になっています。特にイタリー問題がこのところ大きく取り上げられています。

  こうして荒れている金融市場は、果たして懸念材料の解決で落ち着くのでしょうか。私はそうは思っていません。米国債問題がひと山越えればユーロ圏の問題が起こり、それがヤマを越えれば米国のリセッション、新興国市場の変調、そしてユーロ圏の問題が再度噴出するというようなことが繰り返されるでしょう。

  最近の気象変動の激化と似ています。夏は限りなく暑くなり、冬には大雪が降り、大地震・大津波・原発事故、そして最近のスローな台風による大被害と、今までとは違うスケールの変動が繰り返し襲ってくる。

  気象変動の激化は、温暖化の影響だとか、太陽の黒点がどうしただとか言われますが、はっきりと断定できるほどの原因特定はできていません。しかし金融市場の変動激化は原因の特定がある程度できています。

  原因は、世界の投資マネーの巨大化です。日本の金融資産が1,400兆円くらいに高止まりしているのはみなさんもご存知ですよね。原油価格の値上がりからオイルマネーが潤沢になり、中国などの新興国マネーが巨大化し、それら余剰資金が利益を求めて激しく動き回る。その大部分は金融市場に流れ込む。そのマネーがあらゆる相場の変動をより大きくする原因になっています。

「そのマネーの大きさって、どれくらいあるの?」

次回はそれをテーマししましょう。

コメント
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