天気が良かったので外で靴磨きをしてもらったら、こんでもいない電車でその日のうちに靴を踏まれた。
すみませんのスの字もなければ、
ごめんなさいのゴの字もない。
東京人の昨今の礼儀知らずマナー知らず躾け無知には慣れているものの、うんざりすることもある。
人の靴を踏みつけておいて、スもゴも言わない人間は、200パーセント以上の確率で、小汚い薄汚れた履物を履いている。男の場合は。。
自分の足もとに関心がない人間が他人の足もとに関心があるはずがない。
家庭で磨いてもらった靴、外で500円払って磨いてもらった靴。
コギタウスヨゴ人間もたまには理解しなければならないこともある。
500円払って靴を磨いてもらう、ということはどういう意味なのか。
自分本人が出来ることを、500円払い他人に掃除してもらうのである。
親からもらったお小遣いから500円払って磨いてもらう人はいない。
自分の力で稼いだお金から500円払い、他人に自分の汚れた靴を磨いてもらうのである。これはこれで自立のしるしなんだ。
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今は昔と違いなにもかもが多様化してしまい、革靴を履いた学生など見たこともないし、かといってサラリーマンも自由な服装に適当な履物といったケースが散見される。
仕事が終わって、足元をチェックされるようなお店に通う人間が、満員の通勤電車に乗るとも思われないし、その意味では落ち着くところに落ち着いているということか。
ピカピカの靴で焼き鳥屋の煙では足が向かないし、下駄箱のある居酒屋で帰りに靴をボロボロにしてくれるようなところも遠慮。
サラリーマンなんておめかしなんかしちゃだめで、小汚いドブネズミルックが一番いいのかもしれない。
でも、ブランド好きな日本人のこと、ブランド皮靴買っておいて、いつ履くの?
年に数回?それなら何足も持つ必要もないよね。
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女性も思いっきり踏みつける。
ピカピカのヒールで気持ちよく踏みつけてくれる。
スもゴも無い。
そこに足があったのが悪いっ、
と、
目で一喝されこちらがひけておわり。
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先週、ぶらっと山野楽器にいったら写真のようなCDがあった。
厳密にはCDではなくXRCD24というもの。
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ブルックナー作曲交響曲第5番
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ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮
チェコ・フィル
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録音1970年
価格¥4,200
2枚組
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オリジナルマスターを使用して、XRCD24という方式で作成されたもの。
通常のCDプレイヤーで24ビット相当の再生が可能。
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XRCD24はSACDではないが、これまたベラボーに音が良いので、昔のLPの価格帯ながら、結構たくさん持っている。ストコフスキーのラプソディーズなど普通のCDとは、かけ離れた良質のサウンドで甦っているものが多い。
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今回のブル5は枚数やデザインがほぼLPイメージ。全体のサイズは違うけど。
ブツは見開きジャケにCDが昔のLPのごとく2枚納まっている。
第1,2楽章で1枚、第3,4楽章で1枚。
ものの見事にLP感覚。
違いと言えばA面B面のひっくり返し動作がいらないこと。
音は、スプラフォンやDENONなどからでている通常のCDとは比べ物にならないぐらい、いい音。
全く違うということはないが、ザラザラした肉厚感など、目から耳から鱗だ。
ただし演奏内容は通常CDと同じ。あたりまえだ。
剛直、質実剛健、ブンブン、という感じで、全く香りのない強面の解釈だ。
ライナーノーツは宇野さんの絶賛の言葉がのっているが、
演奏はハッキリ言って、時代おくれ。
というか、現代の解釈とは180度異なる。
いつまでもべたほめしているのもどうかと思う。
今の潮流というのは、スローなテンポで一つずつかみしめ、すべての音符を鳴らしていくスタイルが主流。
早い話、(日本語の意味で)スマートな演奏が多勢。
多勢に無勢とはいわないが、あまりにもかけ離れているため、天然記念物みたいないものだが、そんなことをいったらクラシック音楽自体が天然記念物みたいなものなのだから、それを崩さない程度の範囲で、話を進めていかなかればならない。
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オペラを振っていた人間にとって交響曲なんてホントに簡単なもの。
どんなしろものでもだいたい、サッと振れてしまうものだ。
総合芸術ではないので、オケと曲のことだけ考えていればすむ。
だから、交響曲・管弦楽は、演奏の解釈がされやすい。
オペラ指揮者にとって、交響曲は自分の主義主張を簡単にぶち込むことができる手っ取り早い音楽媒体なのだ。
だから、このような豪放磊落な演奏も簡単にできてしまう。
まぁ、やろうと思ってやっているわけだからその意味では成功した、ということになるのであろう。
オペラはそうはいかない。
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それにしても37年前のブル5を高音質化して出さなければならないほど、今の指揮者の才能は無いのだろうか。
無いのであろう。きっと。。
オペラを通り抜けてきた指揮者(昔はみんなこんな感じ)の振る交響曲は、
いと易し、
ではあるが、棒に限りない自信が植え付けれているため、確信をもった演奏であることが多く、サイケデリックな演奏にも、比較的容易に納得できる部分がある。
生まれつきのコンサート指揮者は、交響曲管弦楽ばかり振っていると、
ふと、これでいいのかしら、と思うことがあるかもしれない。
あったほうがいいと思う。
征爾小沢のように後付けオペラで、ウィーンの音楽監督になるなんてアンビリーヴァブルなパターンもあるが、日本で有料の練習をしてから現地で同じ出し物を振ってるんじゃないかぁ。ほかに練習する場所がないからしょうがないと言えばしょうがないが、そのとき無いと思っていたツケもあとでまわってくることがあるものだ。
彼のオペラの棒はあまりよく知らない。残念だ。。
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ということで、日本では宇野さんの影響の大きい指揮者マタチッチであるが、
極度の美化は滅亡をまねく。
心にばい菌を。
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新国立歌劇場のニュープロダクションのローゼンカヴァリエを観た。
今回の公演は6回公演。
日取りはこんな感じ。
2006-2007シーズン
2007.06.06
2007.06.09
2007.06.12
2007.06.15
2007.06.17
2007.06.20
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公演は06.09を観たが、公演が継続中であるので軽く書き流します。
これから観る人はこのブログはすっとばしてください。
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2007年6月9日(土)2:00pm
新国立劇場
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シュトラウス作曲
オペラ ばらの騎士
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元帥夫人/カミッラ・ニールント
オックス男爵/ペーター・ローゼ
オクタヴィアン/エレナ・ツィトコーワ
ファーニナル/ゲオルグ・ティッヒ
ゾフィー/オフェリア・サラ
マリアンネ/田中三佐代
ヴァルザッキ/高橋淳
アンニーナ/背戸裕子
テノール歌手/水口聡
他
新国立劇場合唱団
NHK東京児童合唱団
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ペーター・シュナイダー指揮
東京フィル
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第1幕で元帥夫人がオクタヴィアンに向かって、あなたにはこれからきっと、私より若くてもっと美しい人があらわれる、というとき、3千円の担保、5百円の借り料で手に入れた左右別々の調整がきかないチープなオペラグラスで覗いた元帥夫人の美貌と胸にすでにやられている我々聴衆としては、そんな美人なかなかあらわれないだろうなと思いつつ、美貌の発言は妙に説得力がある、などと感じたりするから人間の心持は不思議なものだ。
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帽子屋とか動物商とかテノール歌手とか、いりみだれてはいってきたら、急に音楽が停滞してしまったのはなにゆえか。
外国から招いた主役級3人に対して、入り乱れてはいってきたのが全員日本人であったため?
そんなことはないと思うが、全くウィットが感じられないのは一体どうしてなんだろう。
聴衆もそうだ。劇のシャレに全く反応しない。オペラではたまにあるが、今日はノリの悪い客の日、かも。
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それでも、第3幕終場の女声三重唱(劇上は女二人、男一人)で舞台は一気に盛り上がった。
続く最後の二重唱も息の合ったものであり、見つめあう二人の男女(女女)の眼は妙にリアル。
最後まで、元帥夫人、ゾフィー、オクタヴィアン、見事であった。
この3人では、元帥夫人のニールントが声の線が一番細い。
ゾフィーのやや太めで芯のある声は聴衆に安定感を感じさせる。
またオクタヴィアンはやや硬質ながら、前面に出てくる声で自己主張がはっきりしている。
途中から消えてしまうオックス男爵のペーター・ローゼは性格俳優的なところを無理やり作りこんでいるようなところがあり、笑いが出るのはあらかじめそのストーリーを知っている人たちからだけ、といったところか。大柄のわりにはあまり印象的ではない。
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バイロイトで名をあげた指揮者ペーター・シュナイダーは、音楽のつぼを心得ている。
たとえば第1幕後半、元帥夫人による禅問答みたいな歌詞の連続する静かな箇所があるが、ピアニシモをドラマティックに表現できるのはさすがだ。
ピアニシモの音楽で聴衆を黙らせることができる。まさにワーグナーそのもの、といった音楽への強い集中力を聴衆に移植していく様は傾倒に値する、といってもその演奏の最中は聴く方としてもそんなことは全く考えてなく、場面転換などではっと我に返ったとき、それまでの静かさのドラマを感じとるということになるのである。
第2幕で、ゾフィーとオクタヴィアンの目が合うときの転調の表現のしなやかさも素晴らしかった。さすがシュナイダーだ。
シュナイダーは昔、日本でトリスタンとイゾルデを振ったことがある。
ここに書いてます。
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最初に書いたようにこの公演は終了しておらず、20日まであるので、是非見てほしい。
上質のオペラを納得のプライスで。
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ブロムシュテットは、ブル8のこのSACDでゲヴァントハウスを退任し、後発のレコーディングはないと思っていた。
そしたら今度はこんなSACDがでた。
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ブルックナー作曲交響曲第7番
(ハース版)
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ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
ライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
2006年11月23-25日 ライヴ
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SACDハイブリッド・レコーディング
前後の拍手。楽章の間も収録されている。
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ゲヴァントハウスの常任は2005年シーズンまでで、その後は名誉指揮者になっているようなので、退任しても機があれば振るということなのだろう。
それにしても1927年生まれの菜食主義者の充実度は普通ではない。
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一言で言って、
全く素晴らしい、
という言葉以外見つからない。
第1楽章の空気感。
森林浴、音楽浴。
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スローで角が取れ、柔らかな音が心地よく響く。
などと書くと、昔のカラヤンのキャッチコピーのように聴こえるかもしれないが、何もかも明らかに違う。このすなおで清涼な空気感。
ホールの余裕のある響きも一役かっているようだ。
それにSACDサウンドのなんともいえずこれまた余裕のフォーマット。
素晴らしいの一語に尽きる。
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ブロムシュテットの第3拍を早めに切り上げる振り方はどうであれ、4拍目のアウフタクトの呼吸を素直に感じることができるし、また、オーケストラ全体、特に第1ヴァイオリンにリラックスした運動の響きを感じとることができる。
それに中弦、特にチェロの安定感、多彩なニュアンスは類を見ない。
いずれにしても中身は買ってのお楽しみ。
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ブロムシュテットのブルックナーは昔のドレスデンとのものは別にして、ゲヴァントハウスに就任する際に9番をいれている。
これはロンドン・レーベルであり普通のCD。ロンドン特有のクリアでやや硬質なサウンドであり、今回の8番、7番のような雰囲気はいまひとつでていない。
ゲヴァントハウスとブロムシュテットの組み合わせとしては、7番8番9番と出揃ったということかもしれないが、今回の8番7番の素晴らしさを聴くにつけ、もういちど9番を入れなおしてほしいものだ。
今回と同じレーベルで当然SACDでの収録を望む。
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ブルックナーの7番は演奏が充実すればするほど、構成のバランス感がいまひとつであると感じる。
第1楽章の3つの主題の提示、展開、再現の強固な構築感。
第2楽章の5部形式。
そのあと定型的に3,4楽章が進むが、第1,2楽章の充実度があまりにも素晴らしいため、第3,4楽章は展開度、長さ的にも今一歩であり、しりつぼみ的な傾向は否めない。
曲の構成感を第1とする指揮者ほど、後半2楽章の弱さがでてしまう。スクロヴァチェフスキーが読響を振ったときも、あまりの素晴らしさとバランスの悪さを同時に感じたものだ。
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とにもかくにもこの7番は必聴だなぁ。
おわり
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初台の新国立劇場に今行くと写真のガイドブックがいたるところ山積みされている。
1997年10月10日オープンから今度のシーズンで10周年だそうだ。
写真のガイドブックの中央のようなロゴも決まり、
また劇場の愛称も、
オペラパレス、
と決まったようだ。
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今秋から若杉がオペラ芸術監督になり、演目も10演目発表されている。
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タンホイザー 6回
フィガロの結婚 4回
カルメン 6回
ラ・ボエーム 4回
サロメ 4回
黒船 3回
アイーダ 6回
魔弾の射手 5回
軍人たち 3回
椿姫 5回
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詳細はHPをご覧ください。
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これを全部見たら10個のオペラを観たと、心なしか自慢できるけれども、一つ残念なのは、レパートリー方式でないため(不可能なため?)、日取りが直列であり、また隙間ができてしまうこと。
たとえば、サロメ、を例にとると、
サロメ 2008.2.03
サロメ 2008.2.06
サロメ 2008.2.09
サロメ 2008.2.11
となっていて、これらの日程の間にとりたてて何かオペラがあるわけではない。
つまり、2008.2.03初日の何日か前から、主役クラスが来日し練習を行い、初日のあと、喉の回復をまって2回目の公演2.06をむかえる。といった感じだと思う。
従って内容的にはレヴェルは高い、高品質のものを観れる反面、1シーズン10演目だけか、といった不満もある。
キャッチコピーの、
上質のオペラを納得のプライスで。
というのは正しいと思う。
回数が増えればレヴェル保持できなくなるのはどこの世界でも同じことかも。
ただ、タンホイザーの後半日程とフィガロ前半日程は一部重なっている。
日帰りできないところに住んでいて複数観たいときは、このような日取りだと一泊などで効率よく観れる。
また、オペラだけのことを書いたがバレエとかほかのエンタメもあるのでまるっきり何もやっていないということでは、むろんない。
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それとオペラ芸術監督というのは、どこまで権力を行使出来て、どこまで影響をおよぼすことができるのか知らないが、若杉が芸術監督といいながら、振るのは、山田耕作の黒船とツィンマーマンの軍人たち、の2本だけ。これもどうなんだろう。
N響常任はアシュケナージといいながら、録音以外の演奏会の回数など常任の名に恥じる形骸化された回数だったのをみるにつけ同様で余計な心配をしたくなる。
オペラ専用ホールはいいが、専属オーケストラがいるわけでもなく、専属棒振りがいるわけでもない。10年前と何が変わったのだろうか。
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その相手は、自分が思っているよりも、こちらのことを深く考えていた、ということがある。
逆に、自分の思いの深さほど、相手は考えているわけではなかった、ということもある。
前者の場合、相手はどう思っているかというと、当然こちらも同じぐらい考えていてくれてる、と思う。
後者の場合、自分の思いと同じだけ相手も考えていてくれてる、と思っている。
これはなにも男女のお話に限ったことではない。
男同士、女同士、先輩後輩、上司部下、親子、親戚。
でも、そのとき、直面しているとき、は、そんなことはわからない。
考えることもない。
初対面の興奮は男女間の場合のとき、より大きい。
1896年にトスカニーニが初演のタクトをとってから、あしかけ3世紀経つラ・ボエームは、
第1幕中盤、ミミがコツコツとドアをノックしてから、劇の上では、約20分ぐらいでロドルフォに落ちる。
世の中、こんなに簡単に物事が成就するのなら、ローソクを1000本でも2000本でも買うなぁ。
オペラのストーリーというのは、事象を象徴的に表すので20分で落ちるケースもあるわけだ。
ディナーは、はやっているレストランで食べたいもの。
第2幕のイヴはゼッフィレルリのような華やかな演出のほうが、その前後との落差が明確であり印象的。
でもそのにぎやかさも、第3幕のシンシンとした情景の中、オーケストラが大きな弧を描いて悲劇の縁取りを形作っていくとき、すでに涙腺がゆるむ準備ができているのかもしれない。
そして第4幕、コラージョ。
ミミとロドルフォの思いは一致していた。命の長さはちがったが。。
ムゼッタとマルチェルロはどうだったのか。彼らはなにかお互いに外部の出来事により、
自分たちの思いのベクトルが同一方向を向いたりする。
その意味では、彼らは見られることにより愛を確かめ合っていたのかもしれない。
それを、見せかけ、というのはたやすい。
でも、それもひとつのかたち。
4人によるかけあいの第3幕の素晴らしさ、イタリアのオケでなければ絶対出ないような弦摩擦音のうなる音楽。
第3幕こそボエームの真骨頂。
ボエームの素晴らしは、生活は貧しいけれど、心の感受性にあふれた人たち、そして、お互いの思いの深さが見事に一致した人々、その思いが見るものの心を震わせる。何度でも。。
それにしても、思いの深さを理解できないまま、別れるのはつらいと思う。
深ければ深いほどよい、というものではないが、少なくともそのようなことを相手は考えている、ということを真剣に理解しなければならない。
思いの深さが違っていることを相手だけが認識し、それが別れの原因なら、悲劇はボエームどころではない。
おわり
昨日のブログで、ニューヨーク・フィルハーモニックの1962-63シーズン頃のラジオ放送網を紹介しましたが、今日は当時のメンバー表をアップしました。
写真をクリックすると拡大できます。
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コンマスはジョン・コリリアーノです。
現代作曲家の同名氏は息子です。
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ほかのメンバーをちょっとピックアップしてみます。
ヴァイオリンのケネス・ゴードン、この人もあやしいですね。
ヴィオラのトップは言わずと知れたウィリアム・リンサーです。
チェロはいまひとつぱっとしません。ローン・マンローはもっとあとですし。
ベースにはジーパン男ジョン・シェーファーさんが既にみえますね。
フルートにはペイジ・ブルックがいます。
オーボエには、ハロルド・ゴンバーク。
クラリネットは、1948年入団で現在も現役!のスタンリー・ドラッカーさんが当然おります。
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ホルンは、ジェイムズ・チェンバースとヨゼフ・シンガーで決まりです。
そしてトランペットは、強烈な紳士ウィリアム・ヴァッキアーノさん。
などなど。
この当時、団員はまだほぼ男性社会です。
昨年2006年の来日公演を見に行かれた人は知っていると思いますが、弦は三分の二ぐらい女性です。ウィンドも女性が多い。
ブラスは男任せ。
それでかどうか、音の強さのバランスがブラスがあまりにも圧倒的で、ときとして弦が聴こえなくなる箇所がありました。ディクテローさんもヤサオトコですからね。
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いずれにしても、これらのメンバーで、バーンスタインのエネルギッシュな棒を追いかけていたということになります。
バーンスタインが常任の12年間はあまりにも充実し過ぎ。
ほぼ出ずっぱりのサブスクリプション・コンサート。
そして、多量の録音。
貧乏でなくても暇はなかった。ということになります。
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それで、昨日のブログでは、1962年12月15日のマゼールのコンサートを紹介しましたが、その一週間前はなんだったんでしょうか。
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1962年12月8日(土)8:30PM
フィルハーモニック・ホール
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ハイドン/チェロ協奏曲第2番
チェロ、アルド・パリソト
マーラー/交響曲第9番
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ジョン・バルビローリ指揮
ニューヨーク・フィルハーモニック
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よだれの出そうなプログラムですが、CBSで放送されているわけですから、倉庫を探せば録音テープが出てくるかもしれませんね。
それでなくても個人の愛好家、または未来に向けた商売人がエア・チェックをとって保存しているかもしれません。
この演奏会の録音に河童の咳ばらいがはいってかどうかは、現在、検証の術がありません。こまったものです。
おわり
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当時のニューヨーク・フィルハーモニックのサブスクリプション・コンサートのアメリカ国内放送エリアの一覧です。
NEW YORK PHILHARMONIC BROADCASTS,
SEASON 1962-63
CBS RADIO NETWORK
戦後18年ぐらいなわけですが、この数見ただけで絶対戦争に負ける感じがしますね。
当時はCBSによるラジオ放送。
NEW YORK州(2枚目)は13ステーション。
うちNEW YORK郡をピックアップしてみると。
局WCBS&FM 周波数880/101.1
放送日 毎週日曜日の夜9:10~
収録は毎週3~4回あるサブスクリプションのうち、土曜日のコンサート(夜8:30スタート)をとったものを流していました。
今の音楽監督ロリン・マゼールは、昔もニューヨーク・フィルを振ってました。
たとえばこんな感じ。
1962年12月15日(土)8:30pm フィルハーモニック・ホール
メンデルスゾーン/交響曲第5番 リフォメーション
ベルク/ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン、クリスチャン・フェラス
ベートーヴェン/交響曲第5番
ロリン・マゼール指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック
両5番でベルクをサンドウィッチ。休憩はどこでとったんでしょう?
ということで、時代は変わり、1962-63シーズンの20年後は1982-1983シーズン。
この頃のブロードキャストは、毎週日曜日の午後WQXR3:05スタートでした。
その前の時間帯はWNCNで午後1:00-3:00シカゴ交響楽団の放送を毎週やってました。
両方エアチェックとろうと思ったら結構大変。
おわり
ごほうびをいただきました。
今回は水戸からです。
吉原殿中というのは商標のようですね。
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徳川斉昭が、農人形にお供えしてあるお膳をみて、お膳の始末を女中の吉原にきいたところ、乾飯にしておいたものを煎って飴でこねて黄粉をまぶして斉昭に差し上げた。
それが、吉原殿中、由来のようですね。
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もち米と水飴風の太めで7センチほどのお菓子。きなこがまぶしてあるが、オブラート風にくるんであるのでこぼれなくて食べやすい。
お茶だけでなく紅茶にも合う。
見た目も大きく食べ心地もわりと胃にくる。
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冷蔵庫にいれると固くなりそうなので、早めに食べきってしまおう。
なんでも、おいしいものは、おいしいうちにさっと食べるのが賢い食べ方。
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2007年の文化庁支援事業となるリゴレットを観た。
事業名がいかにもお役所らしく長い。
<平成19年度文化庁芸術創造活動重点支援事業>
≪舞台芸術共同制作公演≫
ということで一般企業であれば考えもつかないような長ったらしい名前の事業。
一か所ミステイクを指摘するとすれば、
平成19年ではなく、
平成十九年としたほうがより徹底度が増すというものだ。
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いわゆる、藤原歌劇団公演、である。
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4回公演5/25、5/26、5/27、6/3
主役クラスはダブルキャスト。
初日を観た。
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2007年5月25日(華金)18:30
東京文化会館
ヴェルディ作曲リゴレット
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リゴレット/アルベルト・ガザーレ
マントヴァ公爵/エマヌエーレ・ダグアンノ
ジルダ/高橋薫子
他略
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演出 ニコラ・ジョエル
再演演出 パトリック・ラッサル
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藤原歌劇団合唱部
リッカルド・フリッツァ指揮
東京フィル
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前奏曲に続いて大規模なバンダが裏で奏でられて体が弾んだりするが、それよりも、第3幕の幕が上がり間もなくマントヴァ公によって歌われる女心の歌は、あまりにも有名すぎてそこだけ聴くと陳腐な雰囲気がなくもないが、しかしひと通り歌い終えたところで、フル弦のユニゾンによる同一メロディーのリピートを、一階席前方で床を伝わってきた振動として体で感じる時、なにか本格的なシンフォニックなものを聴いているような錯覚に陥る。ヴェルディの音楽にはこのような魅力がほかのオペラにもいたるところにある。
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リゴレットは第1幕のストーリーが少し複雑で、これから出てくる話の前段をとりあえず全部だしてしまおうというようなところがある。
しかし、第2幕、第3幕のストーリーはいたってシンプルなので、終末の大悲劇に向かってわかりやすいが、全体のストーリーのバランスは少し悪い。
でも、このオペラは好きなオペラだ。音楽と劇の緊張感が素晴らしく、自然に引き込まれるものがある。拡散系のオペラとは大違い。
タイトルロールのガザーレはリゴレットが十八番(オハコ)だと思われる。音楽のフレーズ、メロディーラインを熟知した身のこなし、何よりも生き残ってしまった悲哀が体全身からでているのが良い。
第1幕は調子が出ず、少し外れ気味なところもあったが、ジルダの高橋薫子が整ったピッチでリゴレットを矯正していた。息が合ってて最初から好ましい。
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ジルダがピュアなのか、マントヴァ公がワルなのか。
ジルダは従順な娘なのか本当はリゴレットから独立したいのか、マントヴァ公はプレイボーイなのかある部分ピュアなのか。
なんだか、それぞれの性格の鏡の部屋にはいっているような感じだ。
もしかして、どちらも普通の人たちという雰囲気で、単にお互いの思い入れの度合い、深度が違っているだけのような気もする。
リゴレットの思いはいたってシンプルなものだと思うが、心の轍(わだち)のようなものがあり観ている方も心が痛む。
このオペラは人の心の内面をよくあらわしたものであり、音楽が見事に心のあやにからんでくる。
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マントヴァ公のダグアンノは声は細く最初は少し心配したが、リゴレット同様役になりきりうまく歌いきった。
ジルダ、ジルダ、とリゴレットに終始心配されるジルダであるが、高橋のジルダは劇的な部分で少し欠けるところがあるものの、ピッチの正確性が心地よい安定感を感じさせた。
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指揮のフリッツァは初めて見聴きする指揮者だ。
若いわりに頭に毛がない。立って振りっぱなしなので、ピットから上半身が出てしまい少し目ざわり。
棒で気になったのは、ヴェルディ特有の速いテンポのリズミックなフレーズを2拍子で振りかなりのスピードになってしまう。第1幕をはじめ合唱がついていけない箇所が散見されたが、乱れれば乱れるほどエキサイティングに振りまくるのでますます乱れる。これからは、整える棒を勉強した方が良い。現場ライブでテンポを整えることができるようになれば大指揮者になれるかもしれない。
ピットでは少し目ざわりだったが、最後のカーテンコールにでてきた姿は、かなりの長身でびっくりした。ピットから上半身があふれていただけだったのだ。
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演出 ニコラ・ジョエル
再演演出 パトリック・ラッサル
となっており、これがどのような意味なのかよくわからないが、リゴレット想定内の演出で特に可不可もない。横の動き、上下の動き、奥行き感、それぞれ特質をだしており、ほどよい暗さが悲劇にふさわしい。
おわり
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フルトヴェングラーは脂がのりきっていたときに、ニューヨーク・フィルの定期を3シーズン振った。
1924-1925シーズン(ニューヨーク・フィル83年目)
1925-1926シーズン(ニューヨーク・フィル84年目)
1926-1927シーズン(ニューヨーク・フィル85年目)
2回目のシーズン1925-1926シーズンは下表に書いたような感じ。
2051回(1926.2.11)から2082回(1926.4.2)まで、2057回目を除く、31回を振っている。
フィラデルフィア方面への演奏旅行も含め、約一ヵ月半の間、独占状態。
昔は交通手段が今ほど発達していないから、一度ある場所に落ち着いてしまうと、そこで長く演奏会に従事することになる。それにしても、ほぼ常任指揮者のような感じだ。
曲目も充実している。特に、2077th、2078thがすごい。今ならこのようなプログラムビルディングはありえない。また、最後の2回はエロイカで〆ている。
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ニューヨーク・フィルハーモニック
CH:カーネギー・ホール
BAM:ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック
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2051st 1926/2/11 Thur 8:30 PM .CH
ベートーヴェン エグモント序曲
モーツァルト アイネクライネ
ブラームス 交響曲第4番
ワーグナー マイスター前奏曲
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2052nd 1926/2/12 Fri 2:30 PM .CH
同 2051st
--------------------------------------
2053rd 1926/2/13 Sat 8:30 PM .CH
ベートーヴェン エグモント序曲
ヴァレンティーニ チェロとオーケストラの為の組曲
チェロ、ハンス・キンドラー
ブラームス 交響曲第4番
*学生のための12回のコンサートシリーズの9回目
--------------------------------------
2054th 1926/2/14 Sun 3:00 PM .CH
ドヴォルザーク 新世界
ヴァレンティーニ チェロとオーケストラの為の組曲
チェロ、ハンス・キンドラー
ワーグナー マイスター前奏曲
--------------------------------------
2055th 1926/2/18 Thur 8:30 PM .CH
ハイドン 交響曲第13番
シューマン ピアノ協奏曲
ピアノ、Guiomar Novaes
シュトラウス 家庭交響曲
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2056th 1926/2/19 Fri 2:30 PM .CH
同 2055th
--------------------------------------
2058th 1926/2/21 Sun 3:00 PM .CH
ウェーバー オベロン序曲
モーツァルト アイネクライネ
ブラームス 交響曲第4番
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2059th 1926/2/23 Tue 8:30 PM ウォルドルフ・アストリア
モーツァルト アイネクライネ
シューベルト ロザムンデから
ドヴォルザーク スラブ舞曲
ブラームス ハンガリー舞曲(2曲)
シュトラウス 皇帝円舞曲
*軽音楽の夕べ
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2060th 1926/2/25 Thur 8:30 PM .CH
ベルリオーズ 海賊序曲
レスピーギ リュートの為の古い歌と舞曲、第2集
チャイコフスキー 悲愴
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2061st 1926/2/26 Fri 8:30 PM .CH
同 2060th
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2062nd 1926/2/28 Sun 3:15 PM .BAM
ハイドン 交響曲第13番
ベートーヴェン エグモント序曲
ブラームス ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン、ヨゼフ・シゲティ
ワーグナー マイスター前奏曲
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2063rd 1926/3/4 Thur 2:30 PM .CH
モーツァルト フィガロ序曲
シューマン 交響曲第1番
シュトラウス インテルメッツォから間奏曲とワルツ
ブラームス ハンガリー舞曲(3曲)
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2064th 1926/3/5 Fri 8:15 PM .CH
同 2063rd
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2065th 1926/3/7 Sun 3:00 PM .CH
ハイドン 交響曲第13番
メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン、Scipione Guidi
シュトラウス ティル
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2066th 1926/3/8 Mon 8:15 PM .Academy of Music, PA
ブラームス 交響曲第4番
シュトラウス ティル
ワーグナー マイスター前奏曲
*フィラデルフィアにおける第3回定期
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2067th 1926/3/9 Tue 4:30 PM .National Theatre
同 2066th
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2068th 1926/3/10 Wed .Baltimore
同 2066th
*ボルティモアにおける最初のシーズン
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2069th 1926/3/11 Thur 8:15 PM
.Strand Theatre Reading, PA
ベートーヴェン エグモント序曲
シュトラウス ティル
チャイコフスキー 悲愴
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2070th 1926/3/12 Fri eve .Syria Mosque, Pittsburgh
ウェーバー オベロン序曲
シューマン 交響曲第1番
レスピーギ リュートの為の古い歌と舞曲、第2集
ブラームス ハンガリー舞曲(3曲)
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2071st 1926/3/13 Sat aft .Syria Mosque, Pittsburgh
ハイドン 交響曲第13番
ドヴォルザーク 新世界
ワーグナー マイスター前奏曲
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2072nd 1926/3/14 Sun 3:00 PM メトロポリタン・オペラハウス
ブラームス ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン、ヨゼフ・シゲティ
チャイコフスキー 悲愴
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2073rd 1926/3/18 Thur 8:30 PM .CH
ベートーヴェン レオノーレ序曲第3番
シェーンベルク 浄よめられた夜
ドヴォルザーク フス教徒 序曲
ラヴェル スペイン狂詩曲
ワーグナー さまよえるオランダ人 序曲
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2074th 1926/3/19 Fri 2:30 PM .CH
同 2073rd
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2075th 1926/3/20 Sat 8:30 PM .CH
ウェーバー オベロン序曲
シェーンベルク 浄よめられた夜
シュトラウス ティル
ドヴォルザーク スラヴ舞曲(3曲)
*学生のための12回のコンサートシリーズの10回目
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2076th 1926/3/21 Sun 3:00 PM .CH
シューマン 交響曲第1番
サン・サーンス チェロ協奏曲第1番
チェロ、レオ・シュルツ
ベートーベン レオノーレ序曲第3番
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2077th 1926/3/25 Thur 8:30 PM .CH
ブルックナー 交響曲第4番
モーツァルト ピアノ協奏曲26番
ピアノ、ワンダ・ランドウスカ
ハイドン ハープシコード協奏曲
ハープシコード、ワンダ・ランドウスカ
ウェーバー オイリアンテ序曲
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2078th 1926/3/26 Fri 2:00 PM .CH
同 2077th
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2079th 1926/3/27 Sat 8:30 PM .CH
ベートーヴェン 交響曲第7番
ラヴェル スペイン狂詩曲
ワーグナー さまよえるオランダ人 序曲
*学生のための12回のコンサートシリーズの11回目
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2080th 1926/3/28 Sun 3:15 PM .BAM
レスピーギ リュートの為の古い歌と舞曲、第2集
ラヴェル スペイン狂詩曲
チャイコフスキー 悲愴
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2081st 1926/4/1 Thur 8:30 PM .CH
ヘンデル コンツェルト・グロッソ第5番
ウェーバー 舞踏への勧誘
ベートーヴェン 交響曲第3番エロイカ
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2082nd 1926/4/2 Fri 2:30 PM .CH
同 2081st
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5.26 新
東京タワー
最新音楽発信塔
TOWER渋谷店が、
リフレッシュOPEN!
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という、わけがわかるようなわからないようなキャッチコピーのフライヤーが、CDを買った袋にはいっていた。
どうも、一階と二階がリニューアルしたようだ。
クラシックフロアは六階なので関係ない。
ただ、ダブルポイントとオリジナル品をゲットする恩恵にあずかった。
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オリジナル品は、
<タワーレコード渋谷店限定
オリジナル・パスケース>
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黄色いケースにパスモを差し込み、赤いストラップで首からぶら下げて歩く。そんなことしないなぁ。
でもせっかくだからもらっておこう。
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パスモですが、これは非接触型なので、駅の改札のところにベッタベッタたたきつけなくても感じてくれるのに、若者から年寄りまでまんべんなくベッタベッタやって、わざわざ汚れをつけて、サラリーマンの場合、ワイシャツの前ポッケにしまいこむ。汚れをつけてワイシャツでふき取る。
まぁ、個人の勝手だからどうでもいいですが、一度試してみてください。読み取り機から5センチぐらいのところでセンスしますから。これだと機械もワイシャツも汚れませんね。
なかにはストレス解消気味にベタッバタッとやるのがいるから、あれで解消されるなら小言をたれた上司も救われるというものだ。
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ということで、残業22時までやって、23時クローズの塔レコでゲットしたCDは5タイトル。
うち1タイトルは、ヨゼフ・クリップス指揮アムステルダム・コンセルトヘボウによる、モーツアルトの交響曲。
21番から41番まで6枚組。
日本人向けとは言えないクリップスではあるが、さてさてどんな棒かな?
残り4タイトルは教えられない。
NO MUSIC NO LIFE
おわり
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あれだけ濃かった1990年も、このコンサートであっけなく終わった。
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勧角証券クラシック・コンサート
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1990年12月9日(日)2:00pm
サントリーホール
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スメタナ/モルダウ
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク/交響曲第9番新世界より
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ヴァイオリン、ヴァツラフ・フデチェック
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ペトゥル・ブロンスキー指揮
チェコ国立ブルノ・フィル
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このようなオケまできたバブル時代。
このコンサートのS席は一万円だ。どんなオーケストラでも最低このぐらいしたんだろう。17年も前に。。
曲目的には、小学校の音楽の時間向けにちょうどいい感じだ。なんでこのような演奏会にわざわざいったんだろうか。特に得るところもないだけに、ご招待かなんかだったんだろうか。
プログラムも変なもので、7~8ページの解説だけ。当日の曲目がちょろっと書いてあるけど。
日付も何も書いていない粗末なもの。
日本で何回コンサートを行うのかもわかりようがない。
証券会社の完全かんむりコンサートだったんだろう。きっと。
客は証券会社のお客、社員の家族、といったところだ。きっと。
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演奏は2.5流程度。中身は推して知るべし。
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ということで、1990年は、
1990-1から1990-28まで都合28回にわたって書いたが、実際に河童が潜入した演奏会はこれが全部ということではない。国内オケのものなど書いていないものも多々ある。
ブログは自分中心というか、自分がどれだけのコンサートにいったかということであって、実際日本にきた外国オケは、この当時、多量であり、半分ぐらいしか聴いていないと思う。
全部聴こうと思っても、財布も続かなければ、同日・異ホールのコンサートなどもかなりあり、物理的に不可能といったこともあった。
結局、自分好みを厳選して行ったものについて書いてきた。
1990年前後の外国の来日演奏団体の数は異常である。感覚的なものいいではあるが。
オーケストラ、オペラ団体、室内楽系、ソリスト、など全部合わせるととんでもない数のはずだ。
異常ではあったけれども、では、何が正常なのか。昔みたいにパラパラと来るのが正常なのか。そうではない。異常が正常になってしまったのが2007年昨今なのである。
おかげで、耳の感覚は麻痺してしまい、どんなオケがきてもみんなおんなじ音に聴こえたりする。
インターナショナル化などというとなんとなく、きこえがいいが、早い話、
文化の平板化、
なのであり、どこへいっても常に素晴らしいオケの音を聴ける悲劇にそろそろ気がつかなければならない。カジュアルないでたちで北極へ行き、水洗トイレがない、と騒ぐ自称文化人たち、みたいになりさがらないようにしなければならない。
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今日のようなオケはわざわざ日本に来なくてよいとおもう。
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おわり
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