買ったCDはほとんど1,2回しか聴かないが、久しぶりに同じCDを10回ぐらい繰り返し聴いてしまった。
このCDには不思議な曲が4曲収録されている。
1.Phantasmagoria ファンタスマゴーリア走馬灯
2.To Music 音楽に寄せて
3.Fantasia on an Ostinato オスティナートによる幻想曲
4.3つの幻覚
Eri Klas指揮 Tampere po.
このうち一番衝撃的なのが3番目の「オスティナートによる幻想曲」である。解説などを見る前にまずは聴いてほしい。
河童がこの曲を聴いて即座に思い出したのが、ヘンツェのトリスタン。
天才的なひらめきを感じさせてくれる曲だ。この幻想曲は15分ほどの曲であるが、これよりは長く出来ないだろう。
この種の音楽をはじめて聴く人にとってはかなりのインパクトのある曲だ。
オケの響きがまた素晴らしく、録音の良さとあいまってかなり印象に残る曲である。繰り返し聴きたくなる。
次が4番目の「3つの幻覚」。これはある映画に関する曲だが、そんなことはまず横に置き、曲に耳を傾けて欲しい。
激しい音楽とメランコリック、そして不思議なマンダリンを想起させるこれまた忘れがたい曲。これも15分ほど。
1番目のファンタスマゴーリアはオペラ「ヴェルサイユの亡霊」からの走馬灯。2番目の曲は、またヒントなし。
ところで、この1938年生まれのジョン・コリリアーノはジュニアである。
ジョン・コリリアーノ・シニアはニューヨーク・フィルのコンマスだった。
1943年-1966年の間だから、ロジンスキー、ワルター、ストコフスキー、ミトロプーロス、そしてバーンスタインの棒の下で毎日演奏していた。そして奥さんはアカンパニスト。この両親にしてこの子あり。
コリリアーノの曲が日本で広く受け入れられるようになるのはいつ頃になるのだろうか。