河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

426- ファウストの劫罰 パリ管2 1991-23

2007-09-30 23:15:00 | 音楽

2

1991年のパリ管来日公演のことを書いてます。

425-に全日程等を書きました。

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さて、この年のパリ管初日の公演に潜入してみました。

初日はこんな感じ。

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19911031()7:00pm

東京文化会館

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ベルリオーズ/ファウストの劫罰

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マルガリータ/ワルトラウト・マイヤー

ファウスト/デイヴィット・レンドル

メフィストフェレス/ジョン・トムリンソン

ブランダー/ジョン・ポール・ボガート

天上の声/エレーヌ・ブリュール

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パリ管弦楽団合唱団

セミヨン・ビシュコフ指揮

パリ管弦楽団

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総勢280人の布陣。

うち合唱団が120人。

巨大な陣容で迫る。

ソリストだけ見ればなにやらワーグナーでも始まりそうな雰囲気。

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トムリンソンとマイヤーがはいってきた。マイヤーはスコアを持っていない。

ちょっと不安になったが、彼女は頭の良いソプラノ。そんなことはわかっていても、歌いっぱなしの曲ではなく、オペラ風なので暗譜はかなり努力がいるはずだ。プロンプターがいるわけでもないし。。

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全曲公演である。

421場。

ブラバンでもよくやるラコッツィ行進曲は1部終場、といっても2場構成だから、聴きものラコッツィは演奏が始まって割とすぐに終わってしまう。

あとは禅問答が続くというわけだ。

このときの公演ではプログラムとは別に歌詞対訳、いわゆるリブレットがついていた。

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パリ管のウィンドというのは、なんというか一聴、空虚な音を出すことがある。

否定的な意味合いではない。

フルートとかバスーンとかピッコロとかクラリネットなどが、いかにもトンネルの中を音がそのまま抜けてきたような素の音が他の音と混じりあうことなく響いてくる。

ハーモニーにならない、ブレンドしない、みんな勝手にやっている、そんな感じだが、たしかに昔のフランスのオケは団員各人が好き勝手にプレーしていると言われるようなことがしばしばあった。

指揮者の無能力さとは別なところで、団員がやる気を出したり出さなかったりしている。

他日ボレロの公演があったが、あのトロンボーンは、気持よく吹きながら、きっとしゃべっていたと思うよ。誰も俺の邪魔をするんじゃねぇよ。って言う感じでね。

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それでファウストの劫罰だが、第1部のラコッツィ行進曲が済んだ後は、ほぼ演奏会形式のオペラ、今でいうホールオペラ風に進んでいく。

但し、舞台の上は凝ったものではなく通常のオーケストラ公演と同じように整然と進んでいくのだが。

ベルリーズ独特の引き延ばした小節、いきなりストップする合唱。全てが魅力的。

この曲の全曲を生聴きできるチャンスはほぼないので、貴重な体験だ。それもとってもハイレベル。

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ウィンドは気ままにやっていると言ったけれど、アンサンブル重視ではなく個人技で迫ってくるわけだが、これはこれで音楽の輪郭、縁取りが明確に聴こえてくるため理解しやすい。

特にこの日のような曲の場合、功を奏する。

ブラスも途中から気のせいか耳のせいか、合唱の声の一部になったように聴こえてきた。

歌と一体化したブラスの個人技、個人技でしか合唱に同化することはできない、と思わせるようなものすごい説得力。

それにソリストが加わって、完全なるファウストの劫罰の一体化した演奏のすごみを味わった。

うまく表現できないのだが、ソリストの一人ずつ、合唱団のパートずつ、オーケストラの各楽器ずつの力関係、音圧関係、バランス感覚が全く一様であり、各人のさえた技があまりにも見事なため、逆に全体としては一様に聴こえてくる。

音楽が波打ってうねりを伴って進んでいくのではなく、そこかしこで花火のようにキラキラ光輝き、一つずつも美しいが、遠くから眺める全体風景もあっちから光が、こっちからも光が、いたるところからキラキラ光が、それぞれ輝くのだ。

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それでは指揮者はなにをしていたのかしら。

(続く)

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425- ビシュコフ パリ管1 1991-22

2007-09-29 23:44:54 | 音楽

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ムーヴィングでバタバタしてましたが、少し落ち着いたので、久しぶりに生聴きシリーズをアップします。

今書いているのは1991年の生聴きからピックアップしたもの。

1991-21以前のものは左の全項目一覧の過去ログに一覧がありますのでそちらを見てください。といってもまだ1987年頃からのものしか書いてませんが。。

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この年、パリ管が唇の厚いセミヨン・ビシュコフとともにやってきました。

11回公演で、プログラムは3本。うち、ベルリオーズ狂気のファウストの劫罰を3回敢行しました。

長くなるので何回かに分けてアップします。

今日はとりあえず、来日の日程など。

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1991年の来日公演は以下の日取りで行われました。

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1991

1031()東京文化会館●

 特別プロ ファウストの劫罰

111()東京文化会館●

 特別プロ ファウストの劫罰

112()神奈川県民ホール

 特別プロ ファウストの劫罰

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113()サントリーホール●

115()サントリーホール●

116()東京文化会館

118()名古屋市民会館

119()フェスティバルホール

1110()岡山シンフォニーホール

1112()群馬県民会館

1113()聖徳学園川並記念講堂

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セミヨン・ビシュコフ指揮

パリ管弦楽団

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●は河童潜入

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初日から三日続けてベルリオーズのファウストの劫罰を敢行しましたが、これは2回聴きましたので次回書きます。

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パリ管、この独特な響き。

昔はパリ管と言えば、きらびやかで、ブラス、ウィンド、ストリング、全ての楽器がキラキラと輝くようなサウンドで他国のオーケストラとは明確に一線を画す。

パリ管、と日本語で発音するだけで何かワクワクするようなイメージが膨らむ独特な響きをもっていました。

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シャルル・ミュンシュ

ヘルベルト・フォン・カラヤン

ゲオルグ・ショルティ

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ミュンシュのEMIのブラ1、幻想、ではじまったパリ管だが、そのミュンシュはあっというまに亡くなくなってしまい、カラヤン、ショルティも任期3シーズンほどでいずれも短い。

次の、

ダニエル・バレンボイム

1975年から1989年と長かった。

バレンボイムがオペラに目覚め、バイロイトでも振り始めた頃だ。

彼にとってのパリ管はどうだったのだろうか。

彼のバイロイトのリング・サイクル初年は1988年であるので、ちょうど区切りのようになっているのかもしれない。

バレンボイムで忘れ難いのが、スクリャービンの法悦の詩。

たった20分の曲ながら最後の究極のフィナーレに向けたあの圧倒的なサウンド、音圧。

そしてパリ管のめくるめくような、天から星が降り注ぐような、トンデモ演奏。

あれの上は今でも無い。

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そして、バレンボイムのあとを継いだのがビシュコフ。

彼はこのとき初来日のはずだが、河童は既にニューヨーク・フィルハーモニックの演奏でビシュコフを聴いたことがある。それはまた別のときに。

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それはそれとして、いきなり、ファウストの劫罰、3回公演から始まる。

内容は次回のブログで。

(続く)

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424- はじめてのかたへ

2007-09-28 23:00:00 | 音楽

このブログをはじめて覗く方へ。

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1842年生まれ河童が語る昔話。

今日はこんなことがあった。というものではなく、このようなコンサートが行われたのはこの日だった。という変な日記です。

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ほぼ昔話ですが、ときおり最近の話も混濁します。

音楽レビューは、基本スタンスとして生聴きしたものを掲載してます。

CDレビューは基本的に載せません。多すぎます。CDが。。

1万枚オーバーですからね。

新譜で気にいったCDがあったときは紹介したりしてますが。

CDではなくなるべくSACDを取り上げるようにしております。

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あと、生聴き出来なかったものでプログラムが残っているものに関しては、得意の河童ワープで過去へ遡り、評を載せてます。

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今まで書いたログ、といっても2006618日からですのでたいしたことはありませんが、ブログページの左側に、全項目一覧(過去ログ)、というリンクをはってますので、そこを目次にしてもらってみれば少しは見やすいかもしれません。

全項目一覧(過去ログ)のリンクは、河童メソッド2の板の方に飛んで行きます。

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内容はもともと昔話だらけですから、いつどれからみてもあまり違和感はないと思います。というか、全部違和感だらけかもね。

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一覧からもわかるように、全く一貫性がなくバラバラと書いてますので読むのも大変かも。というか誰も読まない?

そのわりにはブログランキングはわりと上の方だったりして。。

いまのところ、一番多いレビューはニューヨーク・フィルハーモニックのものですが、これ、まだまだ、5%ぐらい。

エイヴリー・フィッシャーや、メトロポリタン・オペラものはこれから少しずつアップしていきます。

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あと、国内のレビュー分も1987年頃からのものを、やたらとまとまりのない状態で書いてますので、こちらはそのうち年度別の一覧のリンクをはる予定です。

実は河童メソッド2のほうには、1988年と1989年の一覧リンクをいれてます。

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このブログはメモと思ってます。

時間ができれば、自分のサイトがいつの間にか立ち上がるかもしれませんね。

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さて、そろそろ芸術の秋に突入。

今は、ダニエル・バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンの来日でいきなり本格シーズンが始まりました。

初台の新国立も10月いきなりいいプログラム並べてますから大変です。

トリスタンはシュターツカペレで、贖罪のタンホイザーは新国立で、といったところですね。

おわり

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423- DB/SB初日

2007-09-27 23:00:00 | 音楽

今日927()は来日しているダニエル・バレンボイム、シュターツカペレ・ベルリンの初日でしたね。

歓送迎会があっていけませんでした。

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明日からのオペラ公演を前に、腕慣らしで今日の公演はこんな感じ。

2007927()7:00pm

サントリーホール

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4

ベートーヴェン/交響曲第3番エロイカ

ダニエル・バレンボイム指揮、ピアノ

シュターツカペレ・ベルリン

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初日のプログラムはこんな感じだったようです。

どなたか感想を聞かせてくれるとうれしいですね。

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あと、103日、1012日のオーケストラ公演はゲット済み、3日のシュトラウスのドンキホーテ、ベト512日のマラ9、どちらも楽しみですね。

肝心のオペラ公演は、928()が初日。ドン・ジョバンニ。引き続き、930日、102日、6日と4公演ひかえてます。

そして、あと2本、トリスタンとイゾルデ、モーゼとアロン、こちらの方も期待できますね。

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昔、スイトナーのころのシュターツカペレの音というのは、ちょっとメタリックで黒いビロードのじゅうたんを敷きつめたような、何とも言えない、引き締まった、研ぎ澄まされた、それでいて、必ずしも几帳面というわけではなく、素の音。いい味でした。

ちょっと目には、スケールが小さくまとまっているような錯覚に陥るのですが、良く聴くとそんなことはなく、音たちがステージの中心点に向かって集中するような、本当にいい感じのアンサンブルでした。ヴァント指揮するハンブルクもそのようなところがありましたね。

ところで今のシュターツカペレはバレンボイムのもと、絶好調が15年ぐらい続いてるでしょうか。

オペラを振れる指揮者の説得力は何しろすごいものがあるわけだし。

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一番幸せな人は誰か。もちろん、指揮者です。

でも、プレイヤーもみんな満足なんだと思いますよ。ゲルギエフのもとにあるキーロフなんかもそうでしょう。

そして、その次に幸せなのは聴衆です。

1988年から5年連続で振ったリングを現場で見ていた人たちは幸せの極みだったことでしょう。

その後もワーグナーを振り続けているわけですが、今回はトリスタンだけもってきたようです。

ちょっと前になりすが、アバド、ベルリン・フィルのトリスタンはあまりの緊張凝縮音楽に打ちのめされながら、例えば第2幕などあっという間の出来事でしたね。時の短さを恨んだりしたものでした。

バレンボイムのトリスタンはもうすこしドラマがあります。テンポは伸縮自在、ダイナミックレンジもものすごく、それでいて歌い手は歌いやすい。レヴァインの棒も同じで歌い手とオケが同じタイミングで呼吸しているように思えたりします。

とにかく楽しみな一か月が始まりましたね。

おわり

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422- 職場のオーケストラの味は?

2007-09-26 23:51:08 | 音楽

日本随一の巨大企業に職場オーケストラがあるみたいだ。

某所で、その定期のポスターを発見。

その名も、

日本IBM管弦楽団

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11月に定期を行うらしい。

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プログラムにエロイカがはいっているので、並み以上だと思われる。

棒は手塚幸紀で、常設オケの選任指揮者なしだから、これからのびていくのだろう。

シューマンのピアノ協奏曲と、ドビュッシーの牧神もビルディングされており、かなり本格的。

大学でオケをやっていた連中が腕まくりして参加しているのだろう。

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今度の定期が11回目らしく、それまでの演奏曲目も本格的、ヨーロッパ的オーソドックスなものばかり。みんな体験した音の曲だ。

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ただ年2回の公演だと、イベント性が強く、レパートリー制はとれない。

そのため昔の工場の屋根みたいな技術の波がでて、定期に向けて盛り上がる音楽レベルが、終了とともに何もなくなり、また定期が近くなると盛り上がる。

技術力が継続的に保持されていれば、あとは指揮者と練習回数の問題さえクリアすれば、音楽レベルは徐々にではあるが上がるが、日本のプロオケでも、イベント性が強いコンサートが多く、彼らの場合さすがにスキルレベルは常に高いが、音楽的感興が聴衆をいつも真の感動の渦に巻き込めるわけではない。

まぁ、そこらへんがいつも難しいわけであり、両側が見える峰からどっちを見るかということだろうね。

2002年創設ということだから、これからの頑張りに期待してるよ。

おわり

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421- むつめ 二十六日目

2007-09-25 22:35:00 | ?ムーヴィング日記

そろそろオーディオからの音が聴きたくなった。生の方は10月から一気に始まるが、それはそれとしてたまにはスピーカーから出る音も聴きたいものだ。

配線が全然できてないし、そもそもセッティングも決まっていない。

アンプのめかたが32キロ、プリメインのめかたが28キロ、合わせて60キロ。

なんというか重ければいい、という感じだが最近のアキュフェーズはどうなんでしょうか。めかたは。

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今使っているのは30年前のヴィンテージものですから、内部の鉄の塊が、オームの法則なみにR(抵抗)が徐々に大きくなってきているでしょうね。

どんよりした感じはあったかと思われます。

以前はスピーカーの下にブロックを2個ずつ置いて音を引き締め、音場を定位させていたのですが、でもあれやこれや考えると、新しく買った方がいいのでしょうか。なんとも言えません。

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アナログディスク再生用のレコードプレイヤーは新しいものを買おうかと思っているのですが、昔もっていたヤマハのダイレクトドライブはいまいちだったけど、ところで、ベルトドライブというのはまだあるのでしょうか。

しばらく使わないでいるとゴムベルトがターンテーブルの内側にべっとりとくっついてしまったような記憶もあるのですが、それよりもレコードプレーヤーは、昔は重ければ重いほどいいということでしたけれど、今はどうなんでしょう、というか、売ってますかね。

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CBSのシックス・アイ、いわゆる、むつ目、のヴィンテージのヴァイニル(日本語ではビニール、これは、レコードそのものをさします。)、あれ結構持ってるんですね。

昔はキンキンいってとんでもない音のものが多くあまり食指が動かなかったのですが、今は昔、今となってみれば、再生装置さえよければそれなりの音がするような気がします。

いずれにしてもシックス・アイ、ダブル・アイはほとんどニューヨーク・フィルのヴィンテージものですから、そもそもキンキンなのかも。

でもやはり1950年だいのもの、いい味出してますよね。はやく聴ける環境作ります。

おわり

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420- CDラック追加 二十五日目

2007-09-24 23:17:54 | ?ムーヴィング日記

CDを全部片付けてからでないと本が整理できない状態です。

CDの段ボールがまだ8箱、約2000枚、放置状態です。

デカサイズのCDラック6台駆使してますが、とにかくあと2000枚を収納しなければならないので、ラック1台注文しました。

土曜日に到着予定ですが、これだと600枚ぐらいしか収納できません。

でも例の裏ワザで全部埋めるつもりです。

裏ワザといっても、早い話、プラケースを全部捨て、中身だけを専用ビニール袋に移し替えるだけなのですが、そうすると、なんということでしょう、厚さが約三分の一になります。

これで1800枚無理やり押し込みます。

あとの200枚ぐらいは、そこらへんに転がしておきます。

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ということでCDは今週末でけりがつく。

そのあとは、本の整理だが、まだ全然開けていない。

一部はそのまま河童別蔵に転送しようと思ってます。読んだもの、これから読むもの、どれこれ構わず別蔵行きです。一気に整理しないと、10月中旬からまた別のことでバタバタするので、ね。

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419- 誰も見ない映画2題 二十四日目

2007-09-23 22:55:00 | ?ムーヴィング日記

荷物片付けもままならないなか、DVDVHSの映画を例のハイブリッド・マシンで鑑賞しました。

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DVDのほうは、昔レーザー・ディスクで一度見て、もう二度と観るまいと思っていた「惑星ソラリス」。

二度と観るつもりがないのなら、DVDが発売になったときに何故買ってしまったのか。

今でも理由は不明だ。

もう一度はまってみたい、そのような時期が来るかもしれないので、出たときに買わなければいつ買えるかわからない代物だけに、とりあえずなんにも考えずに買ってしまったのだろう、か。

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それにしても暗い、というか、青い。

水の惑星のお話なのだからかどうか、タルコフスキーの色なのか。

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この映画、観たい人は観れば、投げやりな言い方だがそういうしかない。

表題にとらわれてスペースものを期待したら500パーセント裏切られるからそのつもりで。

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全編2時間40分あまりのうち冒頭30分ぐらいのところでバートンが乗る車が走る場面が相当長く映し出される。

1972年の作なのに、ロシアには高速道路がなかったのか、東京の高速道路が未来都市的な道路として撮影されているのは今となってみれば笑うに笑えない。

たしかに交錯する道路、トンネルの中を走る車などうまくはまっている箇所もあるが、「銀座方面へ」などと書いた表示や、ビルに日本語の看板がデカデカと映っているあたりを観るとしらけないでもない。

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VHSのほうは、「ビリー・バスゲイト」。

ブルックリンのバスゲイト育ちのビリーがダッチ・シュルツにひょんなことから気に入られて、裏表を知っていく。

VHSはずいぶんと昔手に入れたが、なかなか見ないでいた。

というのもこれは同題の本が出ていて、そっちの方を先に読んでいて、本の方は最初の展開から生き生きしており躍動感があり好ましかったのだ。

VHSはかなり画像が悪い。1930年代のブルックリンの街並みなどが見事に再現されているのでこれはDVDで買い替える価値ありだ。

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ビリーの母親は週4ドルで洗濯の仕事をしている。

洗濯と言っても大きな工場ようなところでの作業であり、また、いわゆるクリーニングとも違うようだ。

昔ブルックリンにいたころ、下着を洗濯屋に朝預けて、帰りに出来上がっている。下着をいれるでかい袋はそこの洗濯屋に売りつけられて。そんな記憶が遠くからこだまする。

下着の洗濯屋というのは日本では身近ではないだけに違和感があったが慣れれば平気になるものだ。コインランドリーはまた別の世界だ。

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ということで、ストーリーとしては、結果的にビリーはうまくいった。というよりも、そのような若者を通して観る映画なのだから彼には生きてもらわなければならない。

ダッチ・シュルツとお目付け役のオットーはいい味をだしている。ダッチはダスティン・ホフマン。

おわり

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418- New York Philharmonic Tchaikovsky Festival 2007/9/26-10/16

2007-09-22 23:49:41 | 音楽

マゼールのニューヨーク・フィルハーモニックはいよいよ終盤をむかえているが、その20072008年シーズンのオープニング・ナイトも終え、これから佳境となる。

いきなりチャイコフスキー・シリーズが開催。

THE

TCHAIKOVSKY

EXPERIENCE

A Philharmonic Festival

Sept 26 - Oct 16

チャイコフスキー体験!

フィルハーモニック祭

926日~1016

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ニューヨーク・フィルハーモニック

ロリン・マゼール指揮

エイヴリー・フィッシャー・ホール

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2007

926()7:30pm

927()7:30pm

ピアノ協奏曲第1

 ピアノ、Simon Trpceski

交響曲第1番冬の日の幻想

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928()2:00pm

929()8:00pm

ピアノ協奏曲第1

 ピアノ、Simon Trpceski

交響曲第2

マンフレッド交響曲

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103()7:30pm

104()7:30pm

ヴァイオリン協奏曲

 ヴァイオリン、Janine Jansen

交響曲第3番ポーランド

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105()8:00pm

-->


417- オリンピックの野球 二十三日目

2007-09-21 22:31:50 | ?ムーヴィング日記

昨日のブログで書いた野球のことで、もうひとつ。

オリンピックの野球競技ですが、あれ、やめた方がいいと思います。もうやめるみたいですが、あんなにオリンピックにあわない競技もない。

スポーツに違いないのでしょうが、体を動かすことだけでは半分も成り立たなくて、どちらかというと頭を使うゲームの側面が強い。もちろん肉体、技術力、などがないといけませんが、歴史を持っている国ではインフラが出来ているので、みんな同じようなレベルに達している。ヨーロッパでは全く人気のないゲームであるが、究極のスポーツは文化レベルが高い国で、複雑なルールを理解できるような頭の優秀な人種の国でなければならない、ということでヨーロッパがそれをクリアしていないとも思わないので、原因は別のところにあるのだろう。いずれにしても、野球の独特の間、テンポ、などオリンピックの種目で瞬発力、耐久性を競うようなものとはかなり異なる。

でも、野球後進国の人たちに、振り逃げの意味や成立ケースなどを説明しはじめたらたぶん一日がかりになるだろうなぁという気がしないでもない。

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オリンピックの野球で日本人選手は審判の受けが非常に悪いそうである。

ストライクやボールで首をかしげるでしょ。あれ、絶対、やめた方が良い。

日本人はあのしぐさのDNAが完全に出来上がっていて本人はおろか見てる人たちも審判も誰もかれも何も、なんとも思わないが、外国ではそうはいかない。

審判の判定にいちいち首をかしげるのである。おかしいなぁ、なんであれがストライクなの?といった感覚なのだろうが、ルール的には審判がいて彼らが判定する。それで終わり。

なのに、おかしいなぁ、といったしぐさをすると審判が、否、野球というオリンピックゲームが馬鹿にされたような錯覚に陥る。なんで君たち選手がいちいち首をかしげるの?これ外国の普通の感覚。日本人選手が嫌われてもしょうがない。

自分たちは野球のことをよく知っているという自負のあらわれなのかも知れないが、普段の国内の野球でも同じしぐさをするので、そうゆう部分ごうまんでプライドが変に高い民族なのかも知れない。

おわり

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416- わっしょいNYY 二十二日

2007-09-20 23:50:03 | ?ムーヴィング日記

あまり片づかないまま二十二日目に突入。

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40型で見るBS放送はさすがにきれい。

MLBの生中継はちょっと落ちるがそれでもそれなりの画像だ。

ヤンキースはギリギリのゲームを毎日続けているが、シーズンはじめのダッシュがなかった分だけ今苦労している。

松井もいまいち。勝負所でチームの流れに乗りきれない。どちらかというと分断してしまうようなバッティング。

チームを引っ張るというにはほど遠く、やはりジーターのようにはいかない。

彼は守りで流れを作り、バッティングでも要所で活躍する。流れをさらに大きくするような力を持っている。ジオンビーもそうだ。

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ところで、BSのヤンキース戦の生中継ですが、スタジアムの声援も聞こえてくるのだが、いつもの雰囲気とは別に、

わっしょいわっしょい、

という声がグループで発しているようにきこえるときがある。

どこかの日本人グループが発しいるのだろうか。非常に聞き苦しい。

日本のプロ野球の応援強要、うるさすぎ、などが原因で球場に足を運ばない人がいると思われるが、あれを想起させ、非常に聞き苦しく見苦しい。

他人に強要されることを嫌うアメリカ人の横で、わっしょいわっしょい、と声を発しているとすれば、最初のうちは賑やかでにこやかなアメリカ人も、だんだんと不機嫌になってくると思われる。日本ではないのだ。

日本人がわっしょいわっしょい、とやっているのなら即座にやめた方が良い。日本の恥だ。

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それにしても、日本の球場の鳴り物、高校野球のようなまとまった人間による応援、応援強要、2度と球場に足を運ぶことはしたくないし、テレビでも消音あるのみ。

消音にすれば、限りなくどうしようもない解説者やアナウンサーの声も一緒に消すことができるので便利だ。

というか、日本の野球はもう、見なくなって久しい。

これからも見ることはないだろう。

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ということで、レッドソックスとヤンキースの熾烈な争いは、残り試合がいよいよ一けた台になったが、レッドソックスが有利ではあるが、何が起こるかわからない、時としてあまりにもあっけなく終わってしまうこともあるが、最後まで興味が尽きない。

ワイルドカードで問題無しなんだろうが、やっぱり最後まで戦いヤンキースに勝ち抜いてほしい。

おわり

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415- ブッチャー 二十一日目

2007-09-19 23:09:00 | ?ムーヴィング日記

昨日のブログでプロレスのことを書きましたが、そのプロレスでもう一試合思い出しました。

ドリー・ファンク・ジュニアとテリー・ファンクの兄弟、対、アブドラザ・ブッチャーともう一人誰かとの、22マッチ。

あの試合で、ブッチャーはテリーの利き腕ではない右腕をフォークでずたずたにしました。

まともに見ていられない試合でしたが、あれでプロレスに対する見方が変わりました。

あれを転機にプロレスはあまり見なくなりました。

なぜかというと、試合ではなく別の感情の発露であり、それならば利き腕の左腕を、いや、目をさせばいいのです。

逆に言うと、肉体がぶつかる格闘技でプロレスほどルールのきついものはない。

どうやれば体が不自由になり、殺せるかを知っていての抑制された感情、ルールの尊守がプロレスであり、人間感情の本質に沿ったものでありそれなりに楽しめたものだった。

それがあのフォークで何かが180度変わってしまった。

ルールがなくなった。

ブッチャーの罪は非常に重いといわざるを得ない。

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現在の異種格闘技で人間感情の抑制というルールの美学に彩られたプロレスが、なんでもありの格闘技に負けるのは当然である。

弱いのではなくて、非常にきついルール、人間感情の抑制というルールでやっている彼らは勝てないのだ。

ブッチャーがフォークをタイツに隠し、異種格闘技にでたら勝つであろう。彼が行った行為はプロレスではないのだから。

おわり

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414- 馬場 二十日

2007-09-18 23:44:28 | ?ムーヴィング日記

とうとう二十日目になりました。

昨日、ビデオの話をしましたが、ビデオが昔もっと気軽なマシンであったらとっておいて今ぜひ見たいと思うプロレスがあることを思い出しました。

三つほど印象的な試合があるのですが、全部、ジャイアント馬場ものです。

力道山ものはなんで空手一発でノックダウン、フォール、となるのか当時も今もいまひとつ理解できないものがありました。

馬場はギスギストロトロしておりましたが、外国レスラー招聘には欠かせない人物であったらしい。

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その昔、ジン・キニスキーと戦ったとき、馬場は得意のヘッドロックを多発し、キニスキーはほぼグロッキー状態になったのですが、それに乗じてヘッドロックでさらに締め上げたその瞬間、油断大敵、キニスキーが最後の力で、リングの真ん中で、バックドロップを炸裂させたのでした。

馬場はその切れ味鋭い技にもんどりうってスリーカウントをきく羽目になった。

当時、日本のリングで日本人が負けることはなかったので、観客はこの番狂わせに怒り、ベルトをもったキニスキーが小首を前に下げ、手で体を覆うようにして、観客の投げ込むものをよけていたのです。

なんという真摯な姿。

あの試合は印象的でした。

馬場の負け。

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これも馬場が負けた試合ですが、アイアン・クローのフリッツ・フォン・エリックが馬場のこめかみをつかんだまま離さず、馬場が場外で横倒しになっているその巨体を、アイアン・クローでこめかみをつかんだまま馬場をリングまで吸い上げたとんでもない試合。

結局、馬場はこめかみから噴き出す血を自分で感じることもなく、フォールされることもなく仰向けのままスリーカウントをきいたのでした。

すさまじい試合でしたね。

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そして三つ目は、馬場が勝った試合です。

当時かなり価値のあったNWAのベルト戦です。

相手はジャック・ブリスコ。

馬場が日本人ではじめてこのベルトを巻いた大技は、ネック・ハンギング・ドロップ(こんな技あったっけ)

あれを一発で決めて、スリーカウントをきくのが早いか、リング下にいた弟子たちが駆け上がるのが早いか、あれはあれで感動的でしたね。

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二つ目と三つ目の試合はカラーで見ましたから日本テレビの倉庫にビデオがあると思われますが、キニスキーのはあるのかどうか。

あればぜひ見てみたい。

おわり

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413- バラ 十九日目

2007-09-17 23:00:00 | ?ムーヴィング日記

昨日は、VTR&HDD&DVD複合マシンで見た「フィフス・エレメント」の話を書きました。

今日はVHSを見ました。

同じブルース・ウィルス主演で、日本ではあまり知られていないもの。

既に答えは知っていますが国内レンタル落ちヴィディオのサスペンスもの「ばらの素顔」。

原題はColor of Night

昔のブラウン管テレビで見ていたときはあまり感じなかったのですが、40型液晶で観てみると、あまりの画質の悪さに辟易します。

ヤフオクでゲットしたレンタル落ちヴィディオですので文句は言えません。

その後たしかDVDが国内で発売されていたかと思います。

サスペンスものの場合、答が分かってしまうとおもしろくありませんのでここでのなぞ解きは無しです。

ただ、ストーリーの中間に一見唐突とも思える部分があり、それやこれやで日本では話題にならなかったのかも。

同じウィルス主演の「シックス・センス」は、深みにはまると衝撃の大きいストーリーですが、そのレベルには達しておりません。

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いずれにしても、マシンの性能が良いほどソフトの粗が出るという感じで、コンピュータの技術でもそうですが、ハードが先行、ソフトが追っかけるという構図はここでも同じ。

だから、ブルーレイとかHD DVDとかが出てくる気持ちよくわかります。

マシンにソフトが現時点では追いついていないわけで、情けない限り。

多量にもっている昔のメトロポリタンオペラのヴィディオをDVDに焼き付けようと思っていたのですが、VHSの画質を考えるとちょっとちゅうちょしますね。

もう少しいろいろと見てみます。

おわり

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412- フィフス・エレメント 十八日目

2007-09-16 22:57:00 | ?ムーヴィング日記

昨日のブログで書きましたが、待望のてんこ盛りマシンVTR一体型HDD&DVDが届きましたのでさっそく「未来世紀ブラジル」を見ようと思ったのですが、肝心なDVDが見つかりません。

荷物の整理状況がいまだ50%ぐらいの進捗率であるため、どこかに埋もれているのでしょう。

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CDプラケースサイズの「フィフス・エレメント」はすぐに見つかりました。

それでさっそくこのDVD40型で上演してみました。

昔のブラウン管ぼろテレビで見ていたのと本当に同じものなのか、あまりのクリアな映像に目を奪われました。

といっても1997年のスペースものだから10年後の今、40型へ30センチぐらいの至近距離で見てみると解像度がいまいち。

やっぱり3メートルから5メートルぐらいの距離は保ちたい。

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内容はリュック・ベッソンによる地球存亡にかかわるものだが、ストーリーはブラックギャグというか、かなり笑える内容だ。

悪役ゾーグは見た目がヒットラーとオーバーラップするし。

300年後、人口5000億、というのがすごいが、マンハッタンのビルは超超高層ビルだらけであり、上下に走る乗り物が見ものだ。

もちろんテープを巻いたリー・ルーがビルから落ちる有名なシーンは迫力あるなぁ。

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後半盛り上がったところで異型のソプラノシンガーがオペラ座で歌うのはドニゼッティのルチアであると思われる。(ランメルモーアのルチア)

かなりエキセントリックでキモイシーンではあるが、聴衆をシーンとさせる迫力がある。それに彼女の両手であるがあれはコンピュータグラフィック的な拡大された奇妙さがある。

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最後のハッピーエンディングはあまりの駄作ぶりにもろ手をあげて反対する。

おわり

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