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四半世紀前に一世を風靡したコーラス・ライン。ブロードウェイのシューベルト・シアターで興行されてました。
バックステージものはあまり好きではなく、また、セリフが多く、なんで日本でも流行ったのかよくわかりません。日本で流行ったのはだいぶあとで、字幕が普及してからだったんですかね。
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フォーティーセカンドストリートは今でもたまに日本で興行を行っているようですが、これもバックステージものですが、歌が多く、ストーリーもわかりやすく、また当然字幕もつくので人気があるようです。
ただ、本場の連中が来てやるぶんにはいいのですが、日本人興行ですとどうしても学芸会の様相を呈するのは一体どうしてでしょう。
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今頃、カーネギーホールも音楽にあふれているでしょうね。
秋冬シーズン。
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この絵は1981年頃の絵。
残念ながら河童作ではありませんが、やわらかいタッチで冬の音楽の暖かさが感じられます。
絵の右方向は西、左方向が東、絵に向かって南、57丁目通り。
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BSをみていたら今年2007年NHK音楽祭のハイライトをやっていた。
ネロ・サンティの棒による名演やインタビュー、サンティのインタビューは面白かった。
トスカニーニを敬愛し師とするサンティのお話は歴史を超えて迫ってくる。
後半は、ファビオ・ルイジ指揮ドレスデン国立歌劇場によるコンサート。
前半がオペラ断片で、後半がワルキューレ第1幕。
このワルキューレをみてやっぱり反省してしまった。
この日11月14日はゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場オーケストラの公演とダブっており、かなり考えた末、ゲルギエフの方の魅惑的なプログラムを選んでしまったのだ。
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でも、このBS放送(12月30日ハイライト)をみて少なからず反省。
やっぱりヴォルフガンク・シュミットの歌うジークムントに行くべきだったと。
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2007年11月14日
NHKホール
(プログラム後半)
ワーグナー/ワルキューレ第1幕
ジークムント、ヴォルフガンク・シュミット
ジークリンデ、エヴリン・ヘルリツィウス
フンディング、クルト・リドル
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ファビオ・ルイジ指揮
ドレスデン国立歌劇場
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なんといっても一番すごいのがオーケストラということになるのだが、それは横に置き、ヴォルフガンク・シュミットの正確な歌と隙間のない光り輝くヘルデン・テノールの声、声、声。
ヘルリツィウスのジークリンデもかなりものすごいものだったが、上には上があるというかシュミットの人間業とは思えない圧倒的な正確性と輝く声。
全く素晴らしい、の一語に尽きる。
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人間業とは思えない、と言えば、彼が歌うジークフリートのジークフリート。
バイロイトでシュミットはさかんにジークフリートを歌っている。
1994年からレヴァインのリングでも5年連続ジークフリートを歌っている。
あの鉄火場のような燃えたぎるジークフリートを無尽蔵のエネルギーで歌っていた人物だ。
レヴァインのあと2000年からのバイロイトでもジュゼッペ・シノポリの棒のもと歌ったが、その後、というのはこちらのせいだが、正確な時刻掲載で定評のあったFMファンが廃刊となりNHKのバイロイト放送のタイミングもわからなくなりエア・チェックをやめたり、また、シノポリがその後、別の公演でアイーダを振っている途中で、ゴロン、と、死んでしまったりでバイロイト中継そのものを聴かなくなってしまって久しい。
でも、シュミットの歌うジークフリートはしっかりテープにとってある。絶滅に近いDATテープに。。
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話があらぬ方向にいってしまったが、やっぱり、NHK音楽祭のシュミットの方に行くべきだったかなぁ、少なからず反省している。
NHK音楽祭のこの公演は1回しかなかったと記憶するし、他方、ゲルギエフの公演のプログラムも東京ではこの日だけだったようだし、11月14日、恨むぜ。
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第九の日は寒い日でした。
携帯デジカメ、こんな言葉あるんですかね、でも320万画素の携帯カメラですから、それなりに高品位。携帯メール添付のときにガクッと品質を落としますから、この写真は、いたって普通の写真になってしまいました。
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昨日書いた第九のときの、音響極悪NHKホール前でのものです。NHK放送センターも古くなりました。ホール建て替え、センター建て替え、でお願いします。ホールつくるときは間違っても多目的は作らないこと。マイク、拡声器を使うような催しものは、今のホールでやればいい。新たなホールはもちろんクラシック専用ホールでなければならない。それもあんまり欲張らないこと。ただし、トイレはもっと増やすべき。上野のホールよりはましだが、女性の要求にこたえて女性用が増えてしまい、それも男性用を潰して増やしているわけで不便極まりない。男があんなに並ぶトイレの列を見ることのできる会場も珍しい。
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別に年末に第九をわざわざ聴きに行く必要もないのだが、カパコのこともあることだし、それにリットンの棒ならちょっと興味がなくもない。
ということで、N響4回公演のうち最後の日のチャリティーコンサートに出かけてみました。
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2007年12月27日(木)7:00pm
NHKホール
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ベートーヴェン/交響曲第9番
(ベーレンライター版)
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ソプラノ、角田裕子
メゾ、石津なをみ
テノール、カン・ヨセフ
バリトン、キム・テヒョン
合唱:国立音楽大学
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指揮:アンドリュー・リットン
NHK交響楽団
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第4楽章のバリトン・ソロが高らかに響いたとき久しぶりの大惨事が起きるかと思ったが、その極度にはずれてしまったピッチを次のバーで無難に修正してきた。とはいえ、聴くも無残な姿から持ち直すのは容易なことではない。
ソロ4人ともに全く知らない歌い手、それはそれでいいのだが、全部だめ。あまりにも小ぶりな歌い口であり、年末だというのにN響らしくないラインナップとなってしまった。
N響はこのようなことをたまにする。何年か前のN響定期オープニング・ナイトのろくでもない某若手。オープニング・ナイトといえば華やかなイメージのガラ的コンサートをイメージするのだが、日本ではそのような心わくわく感は企画ともども全くない。それでも、初日にぶつけるような指揮者じゃないだろ。あんなの。。なんともさえない演奏で、聴衆もひどい拍手だった。まばらとでも言おうか。指揮者によりガラッと変化するN響はプロだと思うのだが、指揮者レベルまでわかるように演奏するとは、プロ中のプロなのかもしれない。
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ということで、今日の指揮者は一流どころのアンドリュー・リットン。
僕の前にいるべきオーケストラは一流であるはずだ、という前提条件は彼の脳裏では意識にさえのぼらないようなことなのだ。演奏するほうも大変だ。
今日のスコアはベーレンライター版ということで、スコアは見たことがないが、快適なテンポで突き進む。速度が推進力を持ち、スイングするような響きになるところがあり、そのノリノリ感に爽快さを感じる。
第2楽章のすっきり演奏は何物にも代えがたいが、ただ、なぜか、ときとして、テンポが一定しない個所がある。それらしき個所ではないのに少し停滞したりする。ウィンド・アンサンブルのあたりかな。まぁ、突き進むけど、手加減しているなぁ、という感じ。
第3楽章もあっというま。この時節、第九を聴きに来る客の中には、歌が始まるまで3楽章も待たなければならないのか、といった無知蒙昧な連中が多いので、この第3楽章のスピード感はちょうどいいのかもしれない。
そして第4楽章は、最初に書いた通りあまりほめた演奏ではなかった。
リットンとしては普通の交響曲の演奏だったのだろうが、日本人の受け止め方はまるで異なるのであり、その辺の異様さに気がついたかどうか。
いずれにしても、生煮えの演奏であった。
どちらかというと駄演の部類にはいる。
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NHKホール2階前方やや右の席であったが、オーケストラ右方向は、店村さん率いるヴィオラ群、その後ろにコントラバスが8本ほど陣取っているのだが、全く響かない。悲しくなるほどの迫力のなさ。生々しさなど求めるべくもなく、音響などという言葉を口にするのもおこがましいひどいホールである。いったいこのNHKホールにおいて、日本一うまいN響がいつまで演奏し続けなければならないのか。ほかの楽器の音など聴こえるとは思えない拡散系の最悪ホールで、誰がどのように演奏を行っているのか。他の楽器、ほかのプレイヤーの音が聴こえない(と思われる)ホールでどうやってアンサンブルしろというのか。
N響のプレイヤーの実力は一流であり、さらに尊敬すべきは、忍耐、であるのかもしれない。
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終演後、NHKホールをそそくさとあとにして、いつもは気にならない渋谷のガキ連中が妙にわずらわしく、タクシーをつかまえて、六本木まで直行した。入った鮓屋ではいろいろと話をして盛り上がっていたようだが、カパオの盛り上がりはいま一つ。2軒目にうかがったバーでさほど飲んだわけでもなかったが、鮨屋の日本酒が戻ったらしく、酔いがまわり、意識もうろうとしたなか、帰ったようだった。
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年末を締めるにはふさわしくない第九が多い昨今ですが、やっぱり聴きにいってしまいました。音楽を聴く緊張感はなく、年一度の行事を傍から見ている趣。
公演の後、NHKホールから六本木まで移動して、鮨とお酒、それにバーにはしご。
まだ感想が書ける状態ではありません。
しばらくしてからアップします。
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来年はもうすぐそこですが、その2008年に、ニューヨーク・フィルハーモニックとカーネギー・ホールのコラボによるバーンスタイン祭りがおこなわれるようです。
BERNSTEIN
THE BEST OF ALL POSSIBLE WORDS
SEPT 24-DECEMBER 14,2008
2008年は、バーンスタイン生誕90周年、また、ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督についてから50周年、という記念の年にあたるため大々的にとりおこなわれそうです。
9月24日から12月14日までの間に30回以上のイベントがおこなわれます。
詳しい内容はおいおい書いていきますが、2008年のこの期間、日本からわざわざ聴きに行きたくなるような内容ですが、その期間が足かけ4か月にわたるため、やはりこのようなイベントは当地に住んでいる人たちのものなのかもしれません。
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昨日のブログで来年2月に北朝鮮で行われる予定の公演について書きました。
が、
その後、盛り上がるようなお話はさっぱりありませんね。
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プログラムは、パリアメと新世界は決まっているようですけど、おそらくもう一曲あるでしょうね。いや、両国国歌吹奏を行う予定のようですから、この2曲だけかもしれません。あとはきっとアンコールの山とか。
また、ニュースが出たら書きます。
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写真はエイヴリー・フィッシャー・ホールのグランド・プロムナード、入口ロビーでの2007.12.11の記者会見の模様。外の左奥に見えている建物がメトロポリタン・オペラハウスですから、写真を撮っているほうはブロードウェイの方角になります。写真の左外側はシティーオペラです。
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記者会見から2週間ほどたってしまいましたが、記者会見内容です。
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フィルハーモニック 北朝鮮で公演へ
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12月11日、ニューヨーク・フィルハーモニックは、朝鮮民主主義人民共和国においてアメリカのオーケストラによる初めての公演を2月26日に行うとアナウンスした。
48時間の訪問で最も重要なことは、音楽学生へのマスタークラス、そしてオープンリハーサルである。
公演はアジア2008年における台湾、香港、中国へのツアーの後ただちにおこなわれる。
北朝鮮への歴史的公演の後、ニューヨークに戻る前2月28日にソウルでキャンペーンコンサートを行う。
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フィルハーモニック代表であり常務理事であるザリン・メータは次のような発表を行った。
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ニューヨーク・フィルハーモニックは世界中から多くの公演招待を受けている。私たちはその招待に感謝している。私たちはその一つ一つについて可能性を調査している。アメリカで一番古いオーケストラであり、私たちはアメリカの文化大使として常に仕えている。しかしながら、私たちの役割が高度なレベルになることはそんなにあることではない。
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私は話を進める前に、合衆国アシスタント・セクレタリーであり、多くの面倒なことの相談、助言を行うための東アジア、大西洋、合衆国部門の大使であるクリストファー・R・ヒル氏が、私たちがここ数カ月直面したことに対応してくれたことに感謝したい。さらに、大使ドナルド・グレッグ、エヴァンス・レヴィエ、ここ数カ月助言をしてくれたニューヨークの韓国協会のフレデリック・キャリエーに感謝したい。
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2007年8月、ニューヨーク・フィルハーモニックは首都平壌において公演を行ってほしい旨、朝鮮民主主義人民共和国から招待を受けた。皆さんがご存じのとおり、大部分のアメリカ人、世界中の大半の人々と同じように、この閉ざされた国のことはほとんど知らないため、この招待には慎重にそして疑念を持ちながらアプローチした。この事業を行うための問題点に加えて、次の三つの疑問があった。
・政府はこの招待を喜んでくれるか?
・ニューヨーク・フィルハーモニックが平壌で公演を行うことで、両国国家の話し合いの成り行きに貢献できるのか?
・そうであるならば、私たちは平壌でどのような状況に直面するのか?
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10月に、私は関係者を連れて平壌を5日間にわたり訪問した。その7人のメンバーというのは、オーケストラの団員、合衆国の正式な部門の人、韓国協会の代表であった。私たちは、コンサート会場、ホテル、音楽大学、などを訪れた。さらにフライトや運搬のことからステージの音響、ライトのことまで、国際放送契約のことまで、事業実施運営に関して多くの情報で有益な会議をもった。
私たちは明確に次のように言った。もし私たちが来たなら、ここの音楽学生やプロの音楽家と直接契約を望むかもしれないので、出来るだけ多くの人たちと直接連絡を取ることができるようにしたい。さらに国際的な新聞各社に随行してもらいたい。
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10月10日、外務省議員委員会のチェアマンであるトム・ラントス議員から手紙を受け取った。ラントス議員は次のように言っている。
「私は、ニューヨーク・フィルハーモニックが北朝鮮で公演を行うかもしれないという報告に力づけられてこれを書いている。私はこのような出来事に対し強力なサポートを表したい。ニューヨーク・フィルハーモニックを平壌へという機会は、北朝鮮に世界で最も偉大な芸術的公演を見せる素晴らしい出来事になる。また、北朝鮮の体制という側面において前例のない公開を促進することになる。我々が持っているものとは異なる点のある国そして政府に約束を取り付けなければならないなかで、芸術を通して政治的土俵の外で北朝鮮に約束を取り付けたあなた方の努力に拍手を送るものである。ニューヨーク・フィルハーモニックが平壌に演奏旅行を敢行し、その努力をもって成功裏に成し遂げられることを望むものである。」
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これらの過程を通して、私たち理事とオーケストラ団員には、討議、交渉の進捗が継続して知らされた。2007年12月11日の火曜日、私はチェアマンのポール・B・グンター、国連の朝鮮民主主義人民共和国大使パク・ギル・ヨン氏、同席のもと、エイヴリー・フィッシャー・ホールのグランド・プロムナードにおいて記者会見を行い、ニューヨーク・フィルハーモニックは2008年2月26日の火曜日に平壌において演奏会を行う旨アナウンスした。音楽監督ロリン・マゼールが指揮をする。プログラムにはガーシュウィンの‘パリのアメリカ人’、‘ドボルザークの新世界より’が含まれる。いうまでもなく‘新世界より’は、ニューヨーク・フィルハーモニックが1893年にニューヨークにおいて世界初演を行ったものである。演奏に先立ち、朝鮮民主主義人民共和国とアメリカ合衆国の国家が演奏される。2007年2月25日から27日にかけての48時間の訪問では、オープン・リハーサルに学生を招待し、また、平壌の音楽大学においてマスタークラスを実施すべくニューヨーク・フィルハーモニック団員に段取りを行っている。
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ニューヨーク・フィルハーモニックは、平壌のコンサートに続き、大変うれしいことに大韓民国のソウルに移動し、2月28日キャンペン・コンサートを行う。指揮はこちらもロリン・マゼールである。
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これが実現できるまで多数の出来事で多くの人たちを煩わした。ニューヨーク・フィルハーモニックを代表して次の方々に深く感謝の意を表するものである。
ようこ・ながえ・セシナはニューヨーク・フィルハーモニックの非常に重要なパトロンであり、アシアナ航空で平壌までの費用を負担してくれた。そのアシアナ航空は運搬を提供してくれた。さらに財政的な支援を行ってくれた大韓民国のMBC、Munhwa ブロードキャスティング・システムに。
合衆国の顧問補佐部門は、過去数カ月にわたり韓国協会と一緒に多くの複雑な問題に取り組んでくれた。皆様方の支援に最大の敬意を表するものである。
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今回の演奏旅行は、人々の心をつなぐための音楽の力の表出からきたものです。今回の旅行がそれぞれの国家の人たちの間に新たな時代の始まりを告げることになればと切に願うものです。大使ヒルはニューヨーク・タイムズに次のように述べている。「今回のイベントが、その国を世界の中に迎え入れるのを支援した出来事として顧みられることになるであろうことを望むものです。」
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おわり
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いつ頃からなのかよくわからないのだが、演奏会でプログラムが終わった後、プレイヤーが指揮者を盛り上げるようになった。
普通、指揮者がプレイヤーを立たせ聴衆の拍手に応える。目立つソロ楽器がある場合は、その人だけ立たせたり、またセクション、アンサンブル毎に立たせたりする。
そしていつ頃からなのか、指揮者が何度も拍手喝采に応えてでてきて、プレイヤーに立って立ってとアクションしても、誰も立たない。足音ドンドンさせたり、聴衆と同様拍手したりするプレイヤーが座ったままで指揮者を盛り上げ、指揮者は、ありがとうありがとう、とプレイヤーにお辞儀をする。
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これってどうなの。
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招へい指揮者に対する歯の浮くようなお世辞なのか。
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それとも、
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我々プレイヤーはプロなんだからうまくて当然。この我らのような性能のよい楽器を使って、あなた指揮者が素晴らしい解釈をして聴衆を満足させたのだから、称賛を受けるのは指揮者なのです。といっているのかしら。。
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後者でいいのではないか。(前者も後者も同じようなもんだが)
プロゴルフ大会の常連優勝者は、いくらいいゴルフボールを使っていても、それを観客に向かって投げ放つ。なんの未練もない。
優勝ボールに未練があるのはアマチュア。アマならコレクションにいいかもしれないけど、プロはコレクションにしてしまったらもうそれまで。これから何度も何度も優勝を目指すにはそんなものいちいち記念にとっておいてもしょうがない。
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ボールは演奏のプレイヤーではないけれど、よくて当然。ゴルファーを満足させるもの。
演奏のプレイヤーはゴルフボールではないけれど、よくて当然。指揮者を満足させるもの。
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それでいいのではないか。
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ただその風景かちょっとだけ、ヤニっぽく見えたりするのは、プレイヤーが聴衆を無視して指揮者を讃えているから?
プレイヤーは指揮者の一番近くにいるけれど、全体が必ずしも見えているわけではない。全体を俯瞰できるのはもしかして聴衆のほうかもしれない。
だから仕事でプロジェクトのリーダーを昔多数経験した人々や、崇高な経営者たちは指揮者になって100人をコントロールするのが夢、などと言ったりするのをよくきく。
これは妄言でもなんでもない。全体を俯瞰して仕事を進めてきた人たちの本能。
聴衆をすべて受動的な人々だけと思うのは大間違い。
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というわけで、プレイヤーが指揮者を盛り上げてもいいと思う。
招待した指揮者の場合だけ盛り上げて、自分たちのオーケストラの音楽監督に対しては、どうだろう、あまりそんなことしないよね。ファミリーの一員だものね。ここらへんは難しいところがあるよね。
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イタオペを全部暗譜で振れるんじゃないかといった感じのネロ・サンティの棒をBSのN響定期でみた。彼の顔はすごい。
サントリーホールのようなワインヤード型でP席に座っている人は、顔、表情がわかるのだろうが、一般的には演奏前後しかわからないのが普通。
曲が終わった後のサンティの破顔は、今の演奏の素晴らしさに満足している様子がうかがえるが演奏中の顔はほぼ全く見えない。こうやって放送で顔を見ると実に興味深いものがある。
半開きにしたまぶた、鋭い目つき、あまり動かない指揮姿、長い指揮棒、要所を押さえた冴えた棒さばき。
聴衆のほうを見たときとはまるで別人の顔がカメラを通して飛び込んでくる。恐ろしい顔だ。
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太めで動きの悪そうなおじいさん、見た目そんな感じがあるのだが、全く異なる世界がそこにある。
N響は、このようなやや職人気質で、指揮姿は派手でなく、能ある鷹は爪を隠しているような、こうゆう指揮者が好きだ。
N響に近年、頻繁に棒を振りに来るのは、たぶんN響のほうが頼んでいるのだろう。
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サンティを最近聴いたのは、このBSで放送された2007年11月の定期ではなく、2003年5月のヴェルレク。
2007年は11月はものすごい海外の演奏団体来日ラッシュと重なってしまい、N響は残念ながらスキップした。
2003年のときのヴェルレクではあまりの素晴らしさにぶっ飛んでしまったが、それよりも昔々ぶっ飛んでいる。メトに頻繁に出入りしていた頃、サンティの棒で、リゴレット、蝶々夫人、ツァンドナイのフランチェスカ・ダ・リミニなど結構観ている。と言っても、ファミリーサークルから脚立付きの双眼鏡を使ったりしていたので彼の表情はいま一つ不明なところはあったのだが。。
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彼の棒さばきの素晴らしは、背後からは分からずプレイヤーにだけわかる。棒というのはそれでいいと思う。
横を向いたり、はたまた聴衆の方まで振り向いたりいろいろな芸をする指揮者がいるがあれはあれで別に悪くはない。目をつむれば本当の音が聴こえてくる。但し、オペラではそうもいかないが。。
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サンティの棒で思い浮かぶのは、フリッツ・ライナーである。
完全に掌握しきったシカゴ交響楽団を前に眠りについたフクロウのような目と、かすかに動くような気がする棒で、なんであんな音が出るのか。
サンティはライナーより数倍よく動くが、それでも昨今の指揮者に比べたら柱時計みたいなものだ。
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ちょっと気になるのは、サンティの棒のときに聴衆のフライング・ブラボーが多いような気がすること。
今では日本人の生き恥遺伝子となって生息し続けるフライング・ブラボーであるが、このブラボーバカもサンティの演奏がこんなに素晴らしいと予測していなかったせいか、本当に感動して絶叫しているらしく聴こえるときがあるのだ。
バカコもだまる演奏、なんだからやっぱり静かにして欲しいな、とは思うけれど。
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サンティの棒はやっぱり生で体験しないとそのよさがわからない。こんなすばらしいおじいちゃんがいたのか、って、絶対、納得。
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マックの期間限定メガトマトのメガスマイルセット¥780にトライしてみた。
全然小さい。というか、横幅がなく縦に長くて食べづらいだけ。サーロインじゃないんだから、ナイフ使うわけじゃないし。
このハンバーガー、ガブリついても蛇みたいにあごがはずれるわけじゃないから一気に食らいつくのは無理。直径の小さいものなので、横とか底から中身がはみ出てきてすぐに口の周りがきたなくなる。
期間限定失敗作。
¥780だと立派なハンバーグ定食が食える。
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やっぱり直径サイズが大きめで、少し平べったい方が食べやすい。ハンバーガーは最初に指で少し押して、ガブリついて口でさらに押して、地盤を固めて食べやすくしてから、ゆっくり食べれるほうがいい。日本のハンバーガーは小ぶりでダメ。そもそもガブリつくと中身がはみ出るという日本様式にかなわない食い物なんだから、日本サイズにすることがどうかっていうこと。
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芸術の秋がすぎてようやく風邪をひいたようだ。
風邪なのか、昼食った焼き魚定食のせいなのか、とにかく強烈な下痢で一晩で3キロ減。
熱もあるようだし、きっと風邪だろう。
今迄の経験から、大事なコンサート、オペラのあたりでは風邪はひかないことになっており、12月は一服感もあり、ちょっと緊張の紐がほどけたようだ。
12月はこのまえ、尾高さんのエルガーを聴いただけ。そのことはまたあとでアップするとして、残り少ない12月は第九だらけで、ほかのプログラムはほとんどない。演奏会的には冬枯れ状態。
1月の後半になると、再び来日ラッシュとまではいかないが、かなり多くの演奏団体がくる。それまでにゆっくりとなおしておくか。
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このまえ消滅したDドライブであるが、
ソフトの購入もとであるロキシオと使用マシンの東芝に同じ質問を投げかけてみた。
結果はどちらも同じ回答で、早い話がRegeditでレジストリーをいじれ、というもの。
それでどちらの回答を採用したかというと、東芝である。
ロキシオが従来通りの返信メールでの回答であるのに対し、東芝は時間帯指定で電話がかかってきて、今から、遠隔操作サービスを行います。というもの。
パソコンの回線をつないでこちらのパソコンに侵入してくるのであるが、直接操作するのではなく、たとえばレジストリーのディレクトリを表示させておいて、「ここのファイルを消してください」と電話口で言いながら、該当するディレクトリをラインマーカーのようなもので丸印して示すのである。これは話が早い。あっという間に終わってしまった。
書き込みソフトの場合、ソフトをアンインストした際に、ごみが残るケースがあり、ドライバーを削除そして再インストしてもだめで、このような感じで行うみたい。
すぐになおったので安心してねむることができた。
それに、無料だったんだけど、東芝のヘビーユーザーだからかしら。。
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それで東芝の電話予約であるが、パソコンから予約画面にはいると一時間間隔で、どの時間帯が東芝からの電話が可能か表示される。だいたい、日曜日の夜10時過ぎとかは空いてますね。
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昔、パソコンの回線が一つしかなかった頃、故障でインターネットにつながらなくなったので電話してヘルプを頼んだら、「ホームページに修理方法が載ってます」といわれて爆発しそうになったことがあったが、その時代とは雲泥の差ですね。
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