2015年4月25日(土) 2:00pm サントリー
ブラームス ピアノ協奏曲第1番ニ短調 22′13′12′
ピアノ、アンジェラ・ヒューイット
Int
ブルックナー 交響曲第7番ホ長調(ハース版) 22′25′10′14′
ピエタリ・インキネン 指揮 日本フィルハーモニー交響楽団
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ヘヴィー級のプログラムが2本並びました。例の計測によるとブラームスの合計が、ブルックナーの前半2楽章と同じ経過時間。また、この前のカンブルランを引き合いに出すのはアレかもしれないが、アレとはタイミングがまるで異なる。
2015.4.10カンブルラン(ノヴァーク版)、18-18-10-10 t 56
2015.4.25インキネン(ハース版)、 22-25-10-14 t 71
15分違う!版違い芸風違いによるわけですが、インキネンのブルックナーはひきずるような歩みでもないし胃にこたえる重さがあるわけでもない。むしろさわやかな風が吹いているような進行具合で、目で見るタイミングと感じる音楽はだいぶ距離があったように思う。
その開始、原始霧は聞こえなくてよいというインキネンの理解だと思います。対向セカンドヴァイオリン、確信的なピアニシモからのスタートとなりました。音を出すというよりも体の動きのセットアップで、音楽が始まるというのがわかる雰囲気。これでいきなり空気が変わってゆく感じを体感できました。
第2主題はカンブルランよりも速いぐらい。第3主題の鳴らし方にかなり時間をかけているのと、後半に進むに従い、ゲネラル・パウゼが長めにとられてゆく。
全体的に丁寧な運びで一つずつ味わいながら進む。テンポを噛みしめる感じで後ろ髪ひくようなところはない。重心もストリングのベース中心にズシンとくるが、ブラスセクションは塗りたくる感じは無い。
それからウィンドが別働隊みたいな感じで、別枠で動いていく。ウィンドのアンサンブルと言うよりも集合体のようなものをかなり意識した流れになっていたように思います。セクション単位の感覚と言いますか。
こんな感じで、ばらばらのパーツがスポークを形成していくように音が絡められていき、スポークの骨組みで車輪が出来上がってもまだチャリとはならないわけですけれど、その全体構築のところはこれからといったところです。
ただ、例えば第4楽章は3主題がシンプルなのと展開・再現が、第1,2楽章に比べて練り不足で短い、というのをインキネンはわかっていて、あのようなゆっくり目の表現になったかと、全体バランスを考える指揮者だと思います。
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前半の協奏曲、シンフォニックすぎる曲で、ピアノ交響曲とでも名前をかえたらどうかとたまに思う。だいたいそのつもりで聴いている。そのほうが構造的理解が進むというより、それに関心を余計に払っている分だけ気が散らないで集中できる。大業な曲ではある。
響きが内向きで積極性をもって聴かないとはいってゆけない。本格シンフォニー派にとってはこれも一つの醍醐味。
ヒューイットは昨年、カンブルランがトゥーランガリラを振った時にピアノをつとめた女流ピアニスト。響きが太いと思ったが、今回の協奏曲ではちょっと埃っぽいと言いますか、もっと締まったサウンドが欲しい。この曲の伴奏オケに埋もれることは無いが、デカ音に自然さが無い、強引な強音を紡ぎだしているようなところが見受けられる。鋭く響かせて一音ずつ際立たせていくのが今風な明快な演奏と思う、それが出来るか出来ないか、するかしないか、出来る、する、といったあたりの選択肢を少しく見せてほしかった。
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ブルックナーが終わって指揮者が最初に奥に引っ込もうとした瞬間、2階LA席のかぶりつきから物が投げ落とされました。私の席は1階センター前寄りですので一部始終が見えたのですが、ドスンという感じで、最初は外で配っているチラシの束を誤って落としたのかと思いましたが、花束を下を歩くインキネンに投げたのでした。この無知で不注意なオバサンの行為で、下のヴァイオリン奏者の楽器を持つ手にあたってしまい被害を受けた模様でした。サントリーでこの種の野蛮行為は初めて見ました。あのオバサンはフィギュアスケートでプレイ後に観客が花束を投げ入れるような感覚だったのかもしれません。
自分が近くに座っていたら厳罰に処していたと思います。演奏後とはいえ退場ものの行為で、そのようなことも不理解のまま、さっさとLAかぶりつきから階段をのぼり消えていきました。
いいとか悪いとか、許すとか許さないとか、言う前に、丸出しなんですよね、アフォ。
指揮者、奏者、このオバサン以外の聴衆、みんな大人の対応でその場はあまり不快感をもつことなく過ぎていったのですが、時間が経つごとに気分が悪くなっていった一夜でした。
ワインヤードならではの行為で、そういう意味では30年に一人の逸材といえるかもしれません。
おわり
2015年4月23日(木) 7:00pm サントリー
シューマン ピアノ協奏曲イ短調 15′5′10′
ピアノ、ベルトラン・シャマユ
(enocre)
メンデルスゾーン(リスト編曲) 歌の翼に 3′
Int
ブルックナー 交響曲第4番変ホ長調 20′16′10′23′
ミヒャエル・ザンデルリンク 指揮 NHK交響楽団
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この指揮者はおととしドレスデン・フィルと来日した時、いきなりベト7から始めた人ですね、後半がブラ1で。(2013.6.25)
クルトの息子さんなわけですが、見た目の割とスタイリッシュな雰囲気に似合わず、そうとうコアなオーケストラル、シンフォニー指揮者のような気がします。
後半のブルックナーはノンヴィヴ奏法で進めていたと思います。チェロだけは結構かけていたようですけれど。ここらへんの統一感はよくわからない。
鳴りはストレートで、柔らかいという感じはなくて、この4番の埃っぽい面が強調されていたように思います。
本格派のシンフォニー指揮者らしく、形式面から攻めつつ強固な構造を浮かび上がらせる。奇を衒うことのない正面突破の組立てです。すぐれたフレーム感覚での構築となりました。
第2主題はゆっくりと、第3主題は速め、主題内の加減速は無し。4番の静止画像的な側面が強調された揺らさない演奏。抜群の安定感。シンフォニー経験が多くない指揮者は振れない棒です。日本人指揮者でこのようにブルックナーを振れる人はあまりいません。振るとなったら、どうやっていいのかわからないというのが本音でしょう。
この指揮者はお父さんのように、マーラー10番全曲版振りまくり、ショスタコーヴィッチ15番振りまくりといった方向には進まないような気がします。古典は古典のフレーム中でおさめておく。そんな感じかな。
前半はブルックナーにたびたび組み合われるシューマン、ピアノとかチェロのコンチェルトが一緒のコンサート多いですよね。
この日はピアノコンチェルト、このピアニストはオーケストラ伴奏が無いときとあるときでテンポが違い過ぎる。前にも同じようなピアニスト聴いた記憶ありますけれど、リサイタルの延長なのかなと思ったりします。
下手とか上手いといった話ではなく単に気になるだけですが。
おわり
2015年4月18日(土) 6:00pm みなとみらいホール
オール・シベリウス・プログラム
組曲カレリア 4′8′4′
ヴァイオリン協奏曲 16′8′9′
ヴァイオリン、三浦文彰
(enocre)
バッハ 無伴奏パルティータ2番からサラバンド 3′
Int
レンミンカイネン 17′16′9′7′
レンミンカイネンとサーリの乙女たち 17′
トゥネラのレンミンカイネン 16′
トゥオネラの白鳥 9′
レンミンカイネンの帰郷 7′
ピエタリ・インキネン 指揮 日本フィルハーモニー交響楽団
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指揮者自国ものオール・シベリウス・プログラム。大作揃いました。申し分ないプログラムです。
レンミンカイネンの全曲はネーメ・イエルヴィ&エーテボリ響で聴いて以来と思う。イエルヴィで聴いたときの印象は全部つながっている波打つ巨編みたいな印象。今回のインキネンはすっきり4章と言う感じ。随分と印象が異なる。曲順や譜面いろいろあるとのことでしたが、インキネンのとった順序は上記のとおり。ちょっと頭でっかちな順序で、最初の2編で30分越え、ここまででほぼ山を越えるといったところ。
カレワラは若い時に岩波文庫の2分冊一束のものを買って読んだことがあるが内容は完全に忘却。曲は切り取った章のシーンをそれぞれ音にしたもの。クッレルヴォと同じようなスタイル。シベリウスの作品はシンフォニックな形式曲やこのような交響詩のようなものでも、基本的にこれ以上は続かないというところまでギリギリ追い詰めた作品が多いと思う。オペラは書かないというか、オペラサイドからの視点、感情を音楽に詰め込む視点といったあたり得意ではない、スタイルではないといったところか。ぜい肉もたまにはあったほうがいいときもあると思ったりしますけれど、シベリウスのようにそぎ落とした曲はエキスのみ。エキスの50分。標題とストーリーの描写。
インキネンの作り出す絵音はスッキリとしているが終わってみると結構時間がかかっている。オーケストラをかなり引き締めていてハーモニーの美しさやアンサンブルに気を使いながらかなり細かく表情づけしていて、濃い味ではないが味わい深く全てくまなく響かせる。だれることなく表情を一つずつ押し出していく。シベリウスの曲想ですね。まぁ、見事なものです。オーケストラの反応もいいですね。快活さからウエットなものまで表現が多彩でした。
前半のコンチェルトの三浦はピッチに不安定なところがあるもののソリストの自覚があるところが堂々としていて良い。もっと大胆に恐れずに表現の振幅を大きくとっていってもいいと思う。
伴奏のオーケストラは黙るところでのピアニシモが雄弁。シベリウスの伴奏はこうでなくてはいけません。旋律を浮かび上がらせていくスタイルはふとムラヴィンスキーを思い浮べる。
通常ならこれら2曲で満腹になるところ、冒頭にカレリア組曲、劇音楽作品の残った断片ピース、どうしても長い作品は今一つのシベリウス、こうやって残ったものは馴染みのあるもので3曲目の行進曲はアンコールピースでよく取り上げられるしみんな知っている。このようにまとまりとして、わざわざプログラム冒頭に置いてくれるインキネンには称賛あれ。
おわり
2015年4月18日(土) 2:00pm サントリー
小山実稚恵 デビュー30周年記念
ウェーバー オベロン序曲 9′
ショパン ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 14′8′9′
ピアノ、小山実稚恵
Int
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調 17′10′14′
ピアノ、小山実稚恵
(enocre)
ドビュッシー 「小組曲」から第1曲、小舟にて 3′
ピアノ連弾、小山実稚恵、大野和士
大野和士 指揮 東京都交響楽団
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小山デビュー30周年の演奏会は色々あるようですがこれもその一環。前半も後半もコンチェルトメインの演奏会で、普段はこのようなスタイルはほぼ無い。
曲のレベルがあまりにも違いすぎて、どうかと言うところがありましたが、そんな聴き方したらだめですね、特にこのような演奏会では。
とは言え、皇后陛下御臨席となった催し、後半のみのご臨席。因果関係があるかどうかはわかりませんが。
ここ半年で聴いたラフマニノフ3番コンチェルトは、及川、辻井、小山。及川は制御からの開放が過ぎるところがありますが迫力ありました。佐渡の伴奏指揮がご本人のメインディッシュのプログラムと同じ振り方で、伴奏指揮のような具合でないのが気になりました。
辻井は指揮のペトレンコそれにリヴァプールのオケと呼吸が同じなのが新鮮な驚きでした。
この日の大野都響は、前半のショパンがいくら伴奏とは言えさっぱりさえない演奏で彼らにこの音楽は合っていないのがよくわかる。後半のラフマニノフは水を得た魚のようになりまるで別オケみたいな生き生きとした伴奏でした。これだけ落差があるオケも珍しい。
小山のピアノは全く技巧を感じさせないもので、滑らかに飛び跳ねる。軽くならず重くならず、ソフトな感じというよりも角度をつけたメリハリのあるもの。重心が下がらないなかなかスペシャルな演奏でした。
最後の爆発前のひとときの祈り、静寂ニュアンスが歌心と言いますか完璧な弾き具合でいたく感動しました。
大野の棒は鬼気迫る感じ、シリアスで透明で、節度あるプレイから後半の開放までお見事でした。
前半後半、曲の密度、構成レベル等かなりレベルの違う曲で、たしかにショパンはショパンでいいところありますが、これは、もう、小山の十八番(おはこ)と言うことで。
小山はショパンもラフマニノフも、スキルに余裕があるというか、もう3回ぐらい弾けそうな気配、辻井の演奏とはずいぶんと違いました。一音ずつ粒立ちよく聴こえてきて、すごいものですね。
大野は終わってすぐに連弾アンコール用の譜面を用意するあたり、気持ちが良かったのでしょう。
おわり
2015年4月17日(金) 7:15pm トリフォニー
シュトラウス ティル=オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら 15′
ヴァレーズ アメリカ 25′
Int
ヴァレーズ アルカナ 18′
シュトラウス 死と変容 25′
インゴ・メッツマッハー 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
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この日と翌日の同プロで、メッツマッハーのNJPミュージックアドヴァイザーとしてのお仕事は終わり。惜しい限りです。これまで上昇カーヴを築いてきた組合せ最後の最高演奏でした。
プログラムの妙、ここに極まれり、そんな感じです。が、
それよりもなにより、
最後の曲、死と変容、なんと言うか、夢の中にいるような演奏でした。
あまりに深刻に素晴らしすぎて声にならない。ブルーに輪郭をなめるような妖しいフレージング、透明でそれぞれのインストゥルメントが一本ずつの紐のように分解されながら奏でられていく。分解サウンドは、ときにふくらみを感じさせつつ、だんだんと、一つの個体の動きのようにまとまりを魅せていく。音楽のこの多彩なニュアンス。もつれほぐれる響きのあや、音の変容。心底、あ然とする演奏。
最後とは言わない。メッツ&NJPが上昇カーヴのなかで聴かせた名演奏ではあるが、もっと回数を重ねれば今回の演奏も中腹だったのかもしれないと思わせたかもしれない。名残惜しくもウルトラ美に彩られた名演奏だったと思います。
美味しすぎるプログラムですが、ホルンさんトップ不在で1曲目のシュトラウスは大阪フィルのかた、ちょっとだけ滑りましたが概ね良好で、体つきに似合わず割と軽くというか転がっていくタイプの吹き手ですね。
あと2番の女性のかたは1月に聴きに行った名古屋フィルの2番さんですね。こちらはこの4月からの契約とのことですから先々まで腰を落ち着けてやるのでしょうね。
今後、インストゥルメントのプリンシパルはきっちりと固定していってほしいものです。
ティルはジャジーなところが中間部にありますけれど、ヴァレーズのアメリカの先出でしょうか。
アメリカはアルトフルートに導かれたメロディーが通奏低音風に最初から最後まで鳴っている。破天荒になりつつ、リズミックにゴムの伸びちじみのような音のたたきつけで強烈に終わると思いきやごく短くピアニシモのサイレンが余韻を残しエンド。
色々なものが交錯する音楽ですが、自分としては割と聴きやすい。長さを感じさせない曲。
巨大な編成に目を見張るでかいサウンドながら音による暴力性のようなものは感じない。むしろ古さを感じさせるようなところもありますね。時代の移り変わりで陳腐になったよな箇所というのは、ヴァレーズの後、よく使われるようになった手法のパーツと言えるかもしれない。
真の音の暴力とでもいうべき、フラブラ、フラ拍、この日は4曲ともに全くなし。このアメリカのサイレン・エンド終止もよく味わえました。
後半の最初の曲はアルカナ。
最初の5分を中心に全般に渡りストラヴィンスキー火の鳥の全曲版でも聴いているかのような錯覚に陥る。雰囲気がよく似ている。
アメリカよりこちらの方が精緻と言うか整然としている。また響き自体も古典からの親近感のようなものが感じられる。
この2人の作曲家、頭の中で鳴っていたものをこうやって外から聴くことが出来るのは本当に良い試み。全く別の音楽世界があったんでしょうね。
・シュトラウス 1864-1949
・ヴァレーズ 1883-1965
ティル 1895
アメリカ 1920
アルカナ 1927
死と変容 1889
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メッツマッハーは明日千秋楽、これまでこんなに素晴らしいプログラムを次から次と連発してくれた指揮者はそうはいない。比するのはカンブルランぐらい。
さらに、
考え抜かれたプログラムビルディングもさることながら、演奏が良い。曲の中身をえぐりだす才覚がずば抜けている。これはとりもなおさずトレーナー的練習による効果も大きいと思います。なれ合いにならず、ルーチンワークの世界にもはまらない。妥協しない。このようなことの効果は大きいと言わざるを得ない。基本的なことなのですが、このような忘れていたことを思い出させてくれた功績は限りなく大きなものでした。それはオーケストラにとってだけでなく、聴く聴衆サイドにとっても同じように感じられたものでした。
思えば、インキネン&jpoと超バッティングとなったワルキューレ第1幕、あすこから始まりましたね。
メッツマッハーさんいろいろとありがとうございました。
おわり
2013-2014シーズンほぼエンドまでの合計です。
全部で28116回!!
1000回越え!!が2演目。圧倒的なのは何と言ってもボエームとアイーダ。
1000回に迫る勢いなのが、カルメン、椿姫、トスカ、リゴレット、蝶々夫人。
ワーグナーは12位にローエングリンが顔を出します。27位にパルジファル295回。このうち20回弱は観るほうで参加。
86位のラクメなんて一番最近の上演が1947年。
数字を見るだけでも歴史がわかる。
ボエームの初演が1896年、メトが出来たのが1883年、それにしてもすごい。
日付は、MM/DD/YYYYです。
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1-80
82-158
162-223
236-308
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順位 | 回数 | 演目 | 初日 | 最近 | |
1位 | 1259 | La Bohème | 11/09/1900 | 04/18/2014 | |
2位 | 1132 | Aida | 11/12/1886 | 12/28/2012 | |
3位 | 985 | Carmen | 01/05/1884 | 03/01/2013 | |
4位 | 984 | La Traviata | 11/05/1883 | 04/06/2013 | |
5位 | 937 | Tosca | 02/04/1901 | 12/28/2013 | |
6位 | 863 | Rigoletto | 11/16/1883 | 12/07/2013 | |
7位 | 855 | Madama Butterfly | 02/11/1907 | 05/09/2014 | |
8位 | 752 | Faust | 10/22/1883 | 04/05/2013 | |
9位 | 712 | Pagliacci | 12/11/1893 | 04/10/2009 | |
10位 | 671 | Cavalleria Rusticana | 12/04/1891 | 04/10/2009 | |
11位 | 637 | Il Trovatore | 10/26/1883 | 01/24/2013 | |
12位 | 618 | Lohengrin | 11/07/1883 | 05/06/2006 | |
13位 | 607 | Il Barbiere di Siviglia | 11/23/1883 | 01/05/2013 | |
14位 | 591 | Lucia di Lammermoor | 10/24/1883 | 06/19/2011 | |
15位 | 538 | Don Giovanni | 11/28/1883 | 12/20/2012 | |
16位 | 537 | Die Walküre | 01/30/1885 | 05/06/2013 | |
17位 | 471 | Tannhäuser | 11/17/1884 | 12/18/2004 | |
18位 | 458 | Le Nozze di Figaro | 01/31/1894 | 11/17/2012 | |
19位 | 455 | Tristan und Isolde | 12/01/1886 | 12/20/2008 | |
20位 | 417 | Die Zauberflöte | 03/30/1900 | 01/04/2014 | |
21位 | 409 | Die Meistersinger von Nürnberg | 01/04/1886 | 03/13/2007 | |
22位 | 384 | Der Rosenkavalier | 12/09/1913 | 12/13/2013 | |
23位 | 329 | Roméo et Juliette | 04/16/1884 | 03/26/2011 | |
24位 | 325 | Otello | 11/23/1891 | 03/30/2013 | |
25位 | 297 | Un Ballo in Maschera | 12/11/1889 | 12/14/2012 | |
26位 | 296 | Turandot | 11/16/1926 | 01/10/2013 | |
27位 | 295 | Parsifal | 12/24/1903 | 03/08/2013 | |
28位 | 287 | La Gioconda | 12/20/1883 | 10/09/2008 | |
29位 | 284 | L'Elisir d'Amore | 01/23/1904 | 02/01/2014 | |
30位 | 273 | Boris Godunov | 03/19/1913 | 03/17/2011 | |
31位 | 271 | Siegfried | 11/09/1887 | 05/08/2013 | |
32位 | 266 | Manon | 01/16/1895 | 04/23/2012 | |
33位 | 264 | Hänsel und Gretel | 11/25/1905 | 01/07/2012 | |
34位 | 256 | Les Contes d'Hoffmann | 01/11/1913 | 10/19/2010 | |
35位 | 236 | Götterdämmerung | 01/25/1888 | 05/11/2013 | |
36位 | 230 | Fidelio | 11/19/1884 | 04/13/2006 | |
36位 | 230 | La Forza del Destino | 11/15/1918 | 03/23/2006 | |
38位 | 226 | Samson et Dalila | 02/08/1895 | 03/02/2006 | |
39位 | 223 | Die Fledermaus | 02/16/1905 | 02/22/2014 | |
40位 | 215 | Manon Lescaut | 01/18/1907 | 02/23/2008 | |
41位 | 209 | Don Carlo | 12/23/1920 | 03/16/2013 | |
42位 | 187 | Così Fan Tutte | 03/24/1922 | 05/08/2014 | |
43位 | 185 | Andrea Chénier | 03/01/1921 | 04/12/2014 | |
43位 | 185 | Falstaff | 02/04/1895 | 01/11/2014 | |
45位 | 168 | Das Rheingold | 01/04/1889 | 05/04/2013 | |
46位 | 157 | Salome | 01/22/1907 | 10/16/2008 | |
47位 | 156 | Norma | 02/27/1890 | 11/01/2013 | |
48位 | 154 | Der Fliegende Holländer | 11/27/1889 | 05/14/2010 | |
49位 | 148 | Eugene Onegin | 03/24/1920 | 12/12/2013 | |
50位 | 139 | Simon Boccanegra | 01/28/1932 | 02/05/2011 | |
51位 | 138 | Gianni Schicchi | 12/14/1918 | 12/12/2009 | |
52位 | 135 | Don Pasquale | 12/23/1899 | 02/19/2011 | |
53位 | 129 | Les Huguenots | 03/19/1884 | 04/26/1915 | |
54位 | 116 | Martha | 01/04/1884 | 02/03/1968 | |
55位 | 114 | Pelléas et Mélisande | 03/21/1925 | 01/01/2011 | |
56位 | 110 | Mignon | 10/31/1883 | 05/18/1949 | |
57位 | 109 | La Fille du Régiment | 01/06/1902 | 01/06/2012 | |
58位 | 104 | La Fanciulla del West | 12/10/1910 | 01/08/2011 | |
59位 | 101 | Elektra | 12/03/1932 | 12/29/2009 | |
60位 | 99 | Le Prophète | 02/12/1884 | 10/26/1979 | |
61位 | 98 | Macbeth | 02/05/1959 | 04/09/2012 | |
61位 | 98 | Orfeo ed Euridice | 04/11/1885 | 05/14/2011 | |
63位 | 94 | Ernani | 01/28/1903 | 02/25/2012 | |
64位 | 91 | Ariadne auf Naxos | 12/29/1962 | 05/13/2011 | |
65位 | 86 | Luisa Miller | 12/21/1929 | 04/01/2006 | |
65位 | 86 | The Bartered Bride | 02/19/1909 | 02/20/2011 | |
67位 | 81 | La Sonnambula | 11/14/1883 | 04/01/2014 | |
67位 | 81 | Werther | 03/29/1894 | 03/15/2014 | |
69位 | 80 | Il Tabarro | 12/14/1918 | 12/12/2009 | |
70位 | 74 | Suor Angelica | 12/14/1918 | 12/12/2009 | |
71位 | 73 | Adriana Lecouvreur | 11/18/1907 | 02/28/2009 | |
71位 | 73 | Thaïs | 02/16/1917 | 01/08/2009 | |
73位 | 71 | Africaine | 12/07/1888 | 02/24/1934 | |
73位 | 71 | L'Africaine | 12/07/1888 | 02/24/1934 | |
73位 | 71 | L'Italiana in Algeri | 12/05/1919 | 03/17/2004 | |
73位 | 71 | Peter Grimes | 02/12/1948 | 03/24/2008 | |
73位 | 71 | The Queen of Spades | 03/05/1910 | 03/26/2011 | |
78位 | 70 | La Juive | 01/16/1885 | 12/19/2003 | |
79位 | 69 | Wozzeck | 03/05/1959 | 03/22/2014 | |
80位 | 68 | Die Entführung aus dem Serail | 11/29/1946 | 05/07/2008 | |
80位 | 68 | Le Coq d'Or | 03/06/1918 | 05/03/1945 |
順位 | 回数 | 演目 | 初日 | 最近 | |
82位 | 67 | Idomeneo | 10/14/1982 | 12/09/2006 | |
82位 | 67 | Mefistofele | 12/05/1883 | 02/26/2000 | |
84位 | 66 | L'Amore dei Tre Re | 01/02/1914 | 01/15/1949 | |
85位 | 65 | Die Frau ohne Schatten | 10/02/1966 | 11/26/2013 | |
86位 | 63 | Lakmé | 02/22/1892 | 05/01/1947 | |
87位 | 58 | Arabella | 02/10/1955 | 04/24/2014 | |
88位 | 57 | Dialogues des Carmélites | 02/05/1977 | 05/11/2013 | |
88位 | 57 | I Puritani | 10/29/1883 | 05/10/2014 | |
88位 | 57 | Nabucco | 10/24/1960 | 11/17/2011 | |
91位 | 55 | L'Oracolo | 02/04/1915 | 01/20/1933 | |
91位 | 55 | Oracolo | 02/04/1915 | 01/20/1933 | |
93位 | 54 | La Périchole | 12/21/1956 | 05/27/1971 | |
93位 | 54 | Porgy and Bess | 02/06/1985 | 12/06/1990 | |
95位 | 52 | Louise | 01/15/1921 | 02/05/1949 | |
96位 | 49 | Verdi Requiem Mass | 02/17/1901 | 09/18/2008 | |
97位 | 47 | Billy Budd | 09/19/1978 | 05/12/2012 | |
98位 | 46 | Die Königin von Saba | 12/02/1885 | 04/16/1906 | |
99位 | 45 | I Vespri Siciliani | 08/23/1967 | 12/11/2004 | |
99位 | 45 | Jenufa | 12/06/1924 | 02/17/2007 | |
99位 | 45 | La Clemenza di Tito | 10/18/1984 | 12/10/2012 | |
102位 | 44 | Les Troyens | 10/22/1973 | 01/05/2013 | |
103位 | 43 | Francesca da Rimini | 12/22/1916 | 03/22/2013 | |
104位 | 39 | Königskinder | 12/28/1910 | 04/18/1914 | |
104位 | 39 | Rise and Fall of the City of Mahagonny | 11/16/1979 | 12/09/1995 | |
106位 | 38 | Khovanshchina | 02/16/1950 | 03/17/2012 | |
106位 | 38 | La Cenerentola | 10/16/1997 | 05/10/2014 | |
108位 | 36 | Lulu | 03/18/1977 | 05/15/2010 | |
109位 | 35 | Fedora | 12/05/1906 | 05/01/1997 | |
110位 | 33 | Giulio Cesare | 09/27/1988 | 05/10/2013 | |
110位 | 33 | La Rondine | 03/10/1928 | 01/26/2013 | |
112位 | 31 | L'Enfant et les Sortilèges | 02/20/1981 | 03/28/2002 | |
112位 | 31 | Le Rossignol | 03/06/1926 | 02/21/2004 | |
112位 | 31 | Les Mamelles de Tirésias | 02/20/1981 | 03/28/2002 | |
112位 | 31 | Parade | 02/20/1981 | 03/28/2002 | |
112位 | 31 | William Tell | 11/28/1884 | 12/05/1931 | |
117位 | 30 | Der Freischütz | 11/24/1884 | 04/19/1972 | |
118位 | 28 | Semiramide | 03/22/1892 | 01/16/1993 | |
119位 | 27 | Rusalka | 11/11/1993 | 02/15/2014 | |
120位 | 26 | La Damnation de Faust | 02/02/1896 | 11/17/2009 | |
120位 | 26 | The Merry Widow | 02/17/2000 | 01/17/2004 | |
122位 | 25 | La Favorita | 11/29/1895 | 06/09/1978 | |
123位 | 24 | Bluebeard's Castle | 06/10/1974 | 05/21/2000 | |
124位 | 23 | Oedipus Rex | 12/03/1981 | 02/21/2004 | |
124位 | 23 | Stiffelio | 10/21/1993 | 01/30/2010 | |
124位 | 23 | Stravinsky | 12/03/1981 | 02/21/2004 | |
124位 | 23 | The Rake's Progress | 02/14/1953 | 05/03/2003 | |
124位 | 23 | Zazà | 01/16/1920 | 04/22/1922 | |
129位 | 22 | Le Sacre du Printemps | 12/03/1981 | 02/21/2004 | |
129位 | 22 | Peter Ibbetson | 02/07/1931 | 04/04/1935 | |
129位 | 22 | Rodelinda | 12/02/2004 | 12/10/2011 | |
132位 | 21 | Rienzi | 02/05/1886 | 02/26/1890 | |
132位 | 21 | Rinaldo | 01/19/1984 | 06/27/1984 | |
134位 | 20 | Sadko | 01/25/1930 | 04/16/1932 | |
135位 | 19 | A Midsummer Night's Dream | 11/25/1996 | 10/31/2013 | |
135位 | 19 | Iphigénie en Tauride | 11/25/1916 | 03/05/2011 | |
135位 | 19 | Kát'a Kabanová | 02/25/1991 | 01/01/2005 | |
135位 | 19 | Madame Sans-Gêne | 01/25/1915 | 04/08/1918 | |
135位 | 19 | Prince Igor | 12/30/1915 | 03/08/2014 | |
135位 | 19 | The Siege of Corinth | 04/07/1975 | 01/24/1976 | |
141位 | 18 | Alceste | 01/24/1941 | 02/11/1961 | |
141位 | 18 | Der Barbier von Bagdad | 01/03/1890 | 01/08/1926 | |
141位 | 18 | Der Zigeunerbaron | 02/15/1906 | 05/31/1960 | |
141位 | 18 | The Makropulos Case | 01/11/1996 | 05/11/2012 | |
141位 | 18 | Vanessa | 01/15/1958 | 04/13/1965 | |
141位 | 18 | War and Peace | 02/14/2002 | 01/03/2008 | |
147位 | 17 | Hamlet | 02/21/1884 | 04/09/2010 | |
147位 | 17 | The Enchanted Island | 12/31/2011 | 03/20/2014 | |
147位 | 17 | The King's Henchman | 02/17/1927 | 03/28/1929 | |
150位 | 16 | Iris | 12/06/1907 | 04/09/1931 | |
150位 | 16 | Petrouchka | 02/06/1919 | 04/17/1926 | |
150位 | 16 | The Last Savage | 01/23/1964 | 05/24/1965 | |
153位 | 15 | Armida | 04/12/2010 | 03/05/2011 | |
153位 | 15 | Death in Venice | 10/18/1974 | 02/26/1994 | |
153位 | 15 | Lady Macbeth of Mtsensk | 11/10/1994 | 03/30/2000 | |
153位 | 15 | Mârouf | 12/19/1917 | 05/27/1937 | |
153位 | 15 | The Emperor Jones | 01/07/1933 | 04/05/1934 | |
158位 | 14 | Die Ägyptische Helena | 11/06/1928 | 04/07/2007 | |
158位 | 14 | Il Segreto di Susanna | 12/13/1912 | 04/27/1922 | |
158位 | 14 | Le Comte Ory | 03/24/2011 | 02/05/2013 | |
158位 | 14 | Satyagraha | 04/11/2008 | 12/01/2011 |
順位 | 回数 | 演目 | 初日 | 最近 | |
162位 | 13 | Capriccio | 01/09/1998 | 04/23/2011 | |
162位 | 13 | Dido and Aeneas | 02/17/1973 | 03/09/1973 | |
162位 | 13 | I Gioielli della Madonna | 12/12/1925 | 02/12/1927 | |
162位 | 13 | Oberon | 12/28/1918 | 01/06/1921 | |
162位 | 13 | Philémon et Baucis | 11/29/1893 | 01/27/1903 | |
162位 | 13 | Syllabaire pour Phèdre | 02/17/1973 | 03/09/1973 | |
162位 | 13 | The Ghosts of Versailles | 12/19/1991 | 04/21/1995 | |
162位 | 13 | The Nose | 03/05/2010 | 10/26/2013 | |
170位 | 12 | Anna Bolena | 09/26/2011 | 02/04/2012 | |
170位 | 12 | Die Tote Stadt | 11/19/1921 | 02/26/1923 | |
170位 | 12 | Four Saints in Three Acts | 02/20/1973 | 03/10/1973 | |
170位 | 12 | La Cena delle Beffe | 01/02/1926 | 01/11/1927 | |
170位 | 12 | La Navarraise | 12/11/1895 | 01/09/1922 | |
170位 | 12 | La Ventana | 11/06/1967 | 12/30/1967 | |
170位 | 12 | Moses und Aron | 02/08/1999 | 12/23/2003 | |
170位 | 12 | The Bat | 05/20/1936 | 04/06/1938 | |
170位 | 12 | The Blue Bird | 12/27/1919 | 04/02/1921 | |
170位 | 12 | The First Emperor | 12/21/2006 | 05/17/2008 | |
170位 | 12 | The Great Gatsby | 12/20/1999 | 05/11/2002 | |
170位 | 12 | The Voyage | 10/12/1992 | 04/11/1996 | |
182位 | 11 | Der Trompeter von Säkkingen | 11/23/1887 | 02/24/1890 | |
182位 | 11 | I Lombardi alla Prima Crociata | 12/02/1993 | 05/13/1994 | |
182位 | 11 | Le Cid | 02/12/1897 | 04/04/1902 | |
182位 | 11 | Mourning Becomes Electra | 03/17/1967 | 12/28/1967 | |
182位 | 11 | Skyscrapers | 02/19/1926 | 01/21/1927 | |
182位 | 11 | Snegurochka | 01/23/1922 | 04/16/1923 | |
182位 | 11 | The Gambler | 03/19/2001 | 04/12/2008 | |
189位 | 10 | Anima Allegra | 02/14/1923 | 03/28/1924 | |
189位 | 10 | Attila | 02/23/2010 | 03/27/2010 | |
189位 | 10 | Boccaccio | 01/02/1931 | 04/06/1931 | |
189位 | 10 | Erwartung | 01/16/1989 | 02/21/1989 | |
189位 | 10 | Esclarmonde | 11/19/1976 | 12/20/1976 | |
189位 | 10 | Euryanthe | 12/23/1887 | 02/26/1915 | |
189位 | 10 | Loreley | 03/04/1922 | 01/08/1923 | |
196位 | 9 | Armide | 11/14/1910 | 02/11/2012 | |
196位 | 9 | Cleopatra's Night | 01/31/1920 | 02/23/1921 | |
196位 | 9 | Cyrano de Bergerac | 05/13/2005 | 03/16/2006 | |
196位 | 9 | Doctor Atomic | 10/13/2008 | 11/13/2008 | |
196位 | 9 | Don Quichotte | 04/03/1926 | 12/21/1926 | |
196位 | 9 | Fra Diavolo | 12/24/1902 | 04/23/1910 | |
196位 | 9 | Germania | 01/22/1910 | 02/06/1911 | |
196位 | 9 | Il Pirata | 10/21/2002 | 02/08/2003 | |
196位 | 9 | La Vestale | 11/12/1925 | 01/04/1927 | |
196位 | 9 | Lodoletta | 01/12/1918 | 02/15/1919 | |
196位 | 9 | Manru | 02/14/1902 | 04/19/1902 | |
196位 | 9 | Merry Mount | 02/10/1934 | 04/12/1934 | |
196位 | 9 | Sly | 04/01/2002 | 05/04/2002 | |
209位 | 8 | An American Tragedy | 12/02/2005 | 12/28/2005 | |
209位 | 8 | Antony and Cleopatra | 09/16/1966 | 12/01/1966 | |
209位 | 8 | Benvenuto Cellini | 12/04/2003 | 01/01/2004 | |
209位 | 8 | Die Puppenfée | 01/08/1890 | 02/21/1905 | |
209位 | 8 | Donna Juanita | 01/02/1932 | 02/10/1932 | |
209位 | 8 | Il Maestro di Cappella | 12/09/1909 | 04/20/1910 | |
209位 | 8 | La Campana Sommersa | 11/24/1928 | 12/20/1929 | |
209位 | 8 | Le Donne Curiose | 01/03/1912 | 03/20/1913 | |
209位 | 8 | Linda di Chamounix | 03/01/1934 | 03/25/1935 | |
209位 | 8 | Maria Stuarda | 12/31/2012 | 01/26/2013 | |
209位 | 8 | Mazeppa | 03/06/2006 | 03/30/2006 | |
209位 | 8 | Samson | 02/03/1986 | 03/06/1986 | |
209位 | 8 | The Robin Woman: Shanewis | 03/23/1918 | 04/04/1919 | |
209位 | 8 | The Tempest | 10/23/2012 | 11/17/2012 | |
223位 | 7 | A View from the Bridge | 12/05/2002 | 12/28/2002 | |
223位 | 7 | Amelia Goes to the Ball | 03/03/1938 | 01/30/1939 | |
223位 | 7 | Ariane et Barbe-bleue | 03/29/1911 | 03/02/1912 | |
223位 | 7 | From the House of the Dead | 11/12/2009 | 12/05/2009 | |
223位 | 7 | Jonny Spielt Auf | 01/19/1929 | 04/04/1929 | |
223位 | 7 | L'Heure Espagnole | 11/07/1925 | 01/08/1926 | |
223位 | 7 | Lobetanz | 11/18/1911 | 02/09/1912 | |
223位 | 7 | Mona Lisa | 03/01/1923 | 02/18/1924 | |
223位 | 7 | Robert le Diable | 11/19/1883 | 04/15/1884 | |
223位 | 7 | Schwanda, the Bagpiper | 11/07/1931 | 12/30/1931 | |
223位 | 7 | Susannah | 03/31/1999 | 04/22/1999 | |
223位 | 7 | The Canterbury Pilgrims | 03/08/1917 | 04/21/1917 | |
223位 | 7 | Two Boys | 10/21/2013 | 11/14/2013 |
順位 | 回数 | 演目 | 初日 | 最近 | |
236位 | 6 | Alessandro Stradella | 02/04/1910 | 02/25/1910 | |
236位 | 6 | Cyrano | 02/27/1913 | 04/23/1913 | |
236位 | 6 | Doktor Faust | 01/08/2001 | 01/29/2001 | |
236位 | 6 | L'Amico Fritz | 01/10/1894 | 12/22/1923 | |
236位 | 6 | L'Attaque du Moulin | 02/08/1910 | 03/09/1910 | |
236位 | 6 | La Serva Padrona | 02/23/1935 | 01/14/1943 | |
236位 | 6 | Le Roi d'Ys | 01/05/1922 | 03/06/1922 | |
236位 | 6 | Le Roi de Lahore | 02/29/1924 | 04/19/1924 | |
236位 | 6 | Le Villi | 12/17/1908 | 03/03/1909 | |
236位 | 6 | Madeleine | 01/24/1914 | 03/25/1914 | |
236位 | 6 | Madonna Imperia | 02/08/1928 | 04/07/1928 | |
236位 | 6 | Masaniello | 12/29/1884 | 02/19/1887 | |
236位 | 6 | Nixon in China | 02/02/2011 | 02/19/2011 | |
236位 | 6 | Saint Elisabeth | 01/03/1918 | 03/13/1918 | |
236位 | 6 | Tiefland | 11/23/1908 | 01/09/1909 | |
236位 | 6 | Zar und Zimmermann | 11/30/1909 | 04/06/1910 | |
252位 | 5 | Asrael | 11/26/1890 | 01/02/1891 | |
252位 | 5 | Dinorah | 11/18/1891 | 02/03/1925 | |
252位 | 5 | Ero e Leandro | 03/10/1899 | 03/14/1903 | |
252位 | 5 | Fra Gherardo | 03/21/1929 | 04/12/1929 | |
252位 | 5 | Giovanni Gallurese | 02/19/1925 | 03/24/1925 | |
252位 | 5 | Goyescas | 01/28/1916 | 03/06/1916 | |
252位 | 5 | Il Carillon Magico | 12/02/1920 | 01/01/1921 | |
252位 | 5 | Il Signor Bruschino | 12/09/1932 | 01/24/1933 | |
252位 | 5 | Julien | 02/26/1914 | 04/08/1914 | |
252位 | 5 | La Fille de Madame Angot | 12/14/1909 | 02/23/1910 | |
252位 | 5 | La Notte di Zoraima | 12/02/1931 | 01/12/1932 | |
252位 | 5 | La Reine Fiammette | 01/24/1919 | 03/18/1919 | |
252位 | 5 | La Vida Breve | 03/06/1926 | 04/05/1926 | |
252位 | 5 | Merlin | 01/03/1887 | 02/11/1887 | |
252位 | 5 | Phoebus and Pan | 01/15/1942 | 03/04/1942 | |
252位 | 5 | The Dance in Place Congo | 03/23/1918 | 04/26/1918 | |
252位 | 5 | The Fair at Sorochintzy | 11/29/1930 | 01/15/1931 | |
252位 | 5 | The Man Without a Country | 05/12/1937 | 02/17/1938 | |
252位 | 5 | Versiegelt | 01/20/1912 | 04/12/1912 | |
252位 | 5 | Violanta | 11/05/1927 | 12/22/1927 | |
272位 | 4 | Crispino e la Comare | 01/18/1919 | 02/10/1919 | |
272位 | 4 | Das Goldene Kreuz | 11/19/1886 | 12/22/1886 | |
272位 | 4 | Dresden China | 01/30/1891 | 03/06/1891 | |
272位 | 4 | Fernand Cortez | 01/06/1888 | 01/14/1888 | |
272位 | 4 | Il Vassalo di Szigeth | 12/12/1890 | 12/27/1890 | |
272位 | 4 | L'Amore Medico | 03/25/1914 | 04/17/1914 | |
272位 | 4 | L'Histoire d'un Pierrot | 12/28/1909 | 01/26/1910 | |
272位 | 4 | La Giara | 03/19/1927 | 04/14/1927 | |
272位 | 4 | La Habanera | 01/02/1924 | 03/04/1924 | |
272位 | 4 | La Wally | 01/06/1909 | 02/04/1909 | |
272位 | 4 | Le Preziose Ridicole | 12/10/1930 | 01/15/1931 | |
272位 | 4 | Les Pêcheurs de Perles | 01/11/1896 | 12/13/1916 | |
272位 | 4 | Messaline | 01/22/1902 | 02/07/1902 | |
272位 | 4 | Mireille | 02/28/1919 | 04/16/1919 | |
272位 | 4 | Mona | 03/14/1912 | 04/01/1912 | |
272位 | 4 | The Island God | 02/20/1942 | 03/12/1942 | |
288位 | 3 | I Compagnacci | 01/02/1924 | 02/16/1924 | |
288位 | 3 | In the Pasha's Garden | 01/24/1935 | 02/13/1935 | |
288位 | 3 | La Dame Blanche | 03/12/1885 | 02/13/1904 | |
288位 | 3 | Messiah | 12/22/1895 | 01/19/1902 | |
288位 | 3 | Salammbô | 03/20/1901 | 03/26/1901 | |
288位 | 3 | The Legend | 03/12/1919 | 04/04/1919 | |
288位 | 3 | The Legend of Azyiade | 12/20/1910 | 01/06/1911 | |
288位 | 3 | The Pipe of Desire | 03/18/1910 | 03/31/1910 | |
288位 | 3 | The Polish Jew | 03/09/1921 | 03/25/1921 | |
288位 | 3 | The Taming of the Shrew | 03/15/1916 | 04/13/1916 | |
288位 | 3 | The Temple Dancer | 03/12/1919 | 04/04/1919 | |
299位 | 2 | Apollon Musagètes | 02/04/1938 | 02/16/1938 | |
299位 | 2 | Caponsacchi | 02/04/1937 | 02/10/1937 | |
299位 | 2 | Der Wald | 03/11/1903 | 03/20/1903 | |
299位 | 2 | Diana von Solange | 01/09/1891 | 01/12/1891 | |
299位 | 2 | Elaine | 12/17/1894 | 01/05/1895 | |
299位 | 2 | Errante | 03/12/1936 | 03/20/1936 | |
299位 | 2 | Il Matrimonio Segreto | 02/25/1937 | 03/05/1937 | |
299位 | 2 | Swan Lake | 12/19/1911 | 12/26/1911 | |
299位 | 2 | The Warrior | 01/11/1947 | 01/31/1947 | |
308位 | 1 | Cecilia Valdes | 07/17/1965 | 07/17/1965 | |
308位 | 1 | Die Lustigen Weiber von Windsor | 03/09/1900 | 03/09/1900 | |
308位 | 1 | Gallia | 04/09/1922 | 04/09/1922 | |
308位 | 1 | Lucrezia Borgia | 12/05/1904 | 12/05/1904 | |
308位 | 1 | Messe Solennelle | 04/04/1920 | 04/04/1920 | |
308位 | 1 | Mors et Vita | 04/08/1917 | 04/08/1917 | |
308位 | 1 | St. Francis Assisi | 04/15/1917 | 04/15/1917 | |
308位 | 1 | The Happy Prince | 08/21/1967 | 08/21/1967 | |
308位 | 1 | The Telephone | 07/31/1965 | 07/31/1965 | |
合計 | 28116 | 2013~2014まで |
2015年4月12日(日) 2:00pm サントリー
シェーンベルク 5つの管弦楽曲 2′5′3′2′4′
ヤナーチェク シンフォニエッタ 2′5′6′3′7′
Int
バルトーク 管弦楽のための協奏曲 10′6′7′5′9′
インゴ・メッツマッハー 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
●
メッツマッハーと新日フィルの組み合わせも最終局面、ミュージック・アドヴァイザーも来週で終わり。
このコンビは回を追うごとによくなってきて、練られたプログラミングもさることながら、トレーナーとしてこのオーケストラが本来備えていたレベルのスキルを彼ら自身に思い出させてくれた。引き締まった演奏は他の指揮者の場合でも感じられるようになり、本当にこのオケに寄与してきたと思います。
この日のプログラムは3本で、すべて5楽章もの。
最初のシェーンベルクはリズミカルでダイナミックでエネルギッシュ、多彩な変化。音色旋律主体の第3曲が一番ダークという不思議な印象に聴こえた。この種の曲は長さ的にはこれぐらいが限界で、現代音楽につながっていくある種の「長い曲は無理」的な発露のようなものだが、メッツは大曲然としたおもむきで本当に聴き応えがある。オーソリティとしての面目躍如といったところか。
オーケストラの響きの奥行き感に余裕があり、思い出したスキルの充実感を感じる。特に第2ヴァイオリンやベースをはじめとしてよく磨きがかかっている。
曲、演奏、指揮、このように揃うとシェーンベルクの作品は全部聴いてみたくなるものですね。
席の位置関係で指揮者と同じような角度でオルガン前の通路に陣取った13本のバンダ・サウンドを浴びることが出来るヤナーチェックの迫力と、これまた多彩なニュアンスがやたらと素晴らしすぎる。さらに、
このバンダとステージの本オケのほうのラッパセクションとのバランスが良い。指揮者目線と耳線をそのまま感じられる。
前方の席に座ると音が頭の上を通過してしまう、と言った話をよくするのですが、そうかもしれないが、このようなリアル感はここの席でのもの。
それから、直音(じかおん)を感じ取れるのはもちろんのこと、オーケストラの奥行きがよくわかりこれが結構な迫力。前に弦がいて真ん中あたりにウィンドがいて奥にブラスやパーカス、この遠近感をもろに感じ取れる。個体としてのオーケストラサウンドの神経細胞をみているような感じを味わえる。
ヤナーチェクのブラスと奇妙なウィンド、ハーモニクスの上をいく線、フルオケの醍醐味を満喫。
ヤナーチェクを前出汁にしてと言っては失礼ですけれど、後半はオケコン。
メッツの感情移入の激しさと言うより、この日のプログラムシーケンスから言って、これはコントロールからの開放な訳です。こうゆうところにも彼の練られたプログラムビルディングを感じます。
爆発的によく鳴る演奏で、エモーショナルな動きが濃い。多彩なニュアンスは前半からの流れだし、本当にストーリーテーリングを感じさせてくれる。プレイヤーも気持ちの切り替えと言うより積分していくような心持でしょうな。
バルトークの精緻な音楽がいつになく熱いものとなったパワフルな演奏で、お見事。
ありがとうございました。
2015年4月10日(金) 7:00pm サントリー
リーム 厳粛な歌‐歌曲付き(日本初演) 22′
バリトン、小森輝彦
(演奏順番)
1.厳粛な歌 14′
2.「ヘッセン急使」 (歌曲)
3.「ヴォイツェック」 (歌曲) 2.&3. 8′
Int
ブルックナー 交響曲第7番 ホ長調 (ノヴァーク版) 18′18′10′10′
シルヴァン・カンブルラン 指揮 読売日本交響楽団
●
1時間に満たないブルックナーでしたが、快速に飛ばしたという雰囲気は無くて、筋肉質で響きを凝縮してエコーを抑えるような具合の演奏であれば、パウゼと言ったあたりの話は不要な贅肉が無い中、おのずと消し去られ、その結果としての短時間演奏であったに過ぎないと思う。だから速い遅いといった範疇の話はこのてのレベルのみにとどまる。
とは言え、カンブルランの指揮であれば聴く前からこのような演奏になりそうだというのはある程度分かっていたと言えなくもない。
第1楽章頭から気張りの無い淀み無い響きがあとくされ無く美しく鳴りながら過ぎていく。気張りは無いけれど筋肉風に締まりのいい演奏。どこぞの皮下脂肪はきれいにそぎ落とされていてブルックナーがきれいな線で描かれていく。見事な音響バランス、爽快感。
第1楽章コーダの殊の外、先を急ぐスピード感は次楽章の先取りか。もたれないアダージョ楽章へうまくつながっていきました。
第3楽章のタイミングを見れば、全体が奇を衒うものではないことがよくわかります。バランスです。速度で騙さない締まった演奏は指揮者がオーケストラに反映させたものと言えよう。
終楽章は作品の構造展開が不足している分、整理整頓が容易でコンパクトに鳴る。
日フィルから移ってきたホルンの若者猛者の日橋プリンシパルも心地よく気持ちよく吹いているなぁ。
カンブルランのブルックナーは山の尾根のように線の縁取りをきれいに浮き彫りにしてくれる。きれいな分、際どいバランスであり、右左に滑り落ちないようにメロディーラインの線が流れていく様は恐い美しさと言える。いい演奏でした。
前半のリームはタイトルと組合せが紛らわしい。厳粛な歌という曲の後に歌曲が2曲、最初の厳粛な歌には声は無い。サヴァリッシュからのリクエストで作ったブラームス・オマージュだから高音楽器が無いのかどうかなどというコンセプトについては不勉強につきわからず、もう一度聴きたいなというのはありますね。
つづく歌曲2曲、これも一度だとわかりません。スタイルとしてはオーソドックス風味はありますが、カンブルランさんもリームをもっと取り上げてくれていれば興味ももっとわいたかもしれないが、でも他の現代音楽作曲家も取り上げてくれているのでその一つととらえて興味を掻き立てさせてくれたわけですね。
カンブルランが取り上げてくれた現代音楽系の作曲家の作品ではこのリームが一番インパクトが少ない。
選曲の多様な妙はカンブルランのものですが。
おわり
2015年4月8日(水) 6:30-9:55pm オペラパレス、初台
エミリオ・サージ、リヴァイヴァル・プロダクション
ヴェルディ 運命の力
キャスト(in order of appearance)
1-1.カラトラーヴァ侯爵、バス、久保田真澄
1-2.レオノーラ、ソプラノ、イアーノ・タマー
1-3.クッラ、メッゾ、鈴木滋子
2.ドン・アルヴァーロ、テノール、ゾラン・トドロヴィッチ
3.プレツィオジッラ、メッゾ、ケテワン・ケモクリーゼ
4.ドン・カルロ、バリトン、マルコ・ディ・フェリーチェ
5.グァルディアーノ神父、バス、松位浩
6.フラ・メリトーネ、バリトン、マルコ・カマストラ
他
合唱、新国立劇場合唱団
管弦楽、東京フィルハーモニー交響楽団
指揮、ホセ・ルイス・ゴメス
(duration)
序曲 7′
第1幕 18′
cont 3′
第2幕第1場 20′
cont 1′
第2幕第2場 33′
Int 25′
第3幕第1場 30′
第3幕第2場 18′
sb 3′
第4幕第1場 21′
cont 1′
第4幕第2場 15′
●
三日前に続き2度目の観劇。
2回目になるとだいぶ見通しも良い。印象的だったのは、
第2幕2場の三拍子の聖母のメロディー、
第3幕2場のラタプラン、この演出では一番奥の2段ベッドの上の方の男女のもつれ合いがかなり濃厚すぎて、このオペラのストーリーにはまるで似合わなかった、
最後の、決闘の二重唱、レオノーラのアリア、そしてエンディングに至る三重唱、ハープが美しく付き添う、
といったあたり。
特にハープが美しく奏でられる最終局面のシーケンスはこのオペラのそれまでの内容を帳消し以上の高みまで持っていってくれたといえよう。
歌唱は特に秀でたものはおらずバランスは整っていた。めいっぱいなのか、いっぱいいっぱいなのか、今一つ分からない歌でしたが、全身全霊で歌い尽くす感じがありました。良かったと思います。このやにっこいオペラのしずくのようなものにふれた気がしました。
不思議なオペラ、
おわり
2015年4月7日(火) 3:00-7:50pm 東京文化会館
ワーグナー ワルキューレ
ActⅠ 63′
Int 30′
ActⅡ 83′
Int 30′
ACTⅢ 63′
(In order of voice’s appearance in concert style)
1.ジークムント、テノール、ロバート・ディーン・スミス
2.ジークリンデ、ソプラノ、ワルトラウト・マイヤー
3.フンディング、バス、シム・インスン
4.ヴォータン、バスバリトン、エギリス・シリンス
5.ブリュンヒルデ、ソプラノ、キャサリン・フォスター
6.フリッカ、メッゾ、エリーザベト・クールマン
7.ヘルムヴィーゲ、ソプラノ、佐藤路子
7.ゲルヒルデ、ソプラノ、小川里美
7.オルトリンデ、ソプラノ、藤谷佳奈枝
7.ヴァルトラウデ、メッゾ、秋本悠希
7.ジークルーネ、メッゾ、小林沙季子
7.ロスヴァイゼ、メッゾ、山下美紗
7.グリムゲルデ、メッゾ、塩崎めぐみ
7.シュヴェルトライテ、アルト、金子美香
マレク・ヤノフスキ 指揮 NHK交響楽団
●
2015.4.4に続き、神キャスト、2回目の公演。
タイミングはこの2回目のほうが少し長め、聴いた感触ではずいぶんと長めになった感じ。余裕のようなものでしょうか。
全体的には前回と同じ感想で、神キャストのワルキューレ、もはや満腹感を通り越している。
第1幕の冬扉からスミスとマイヤーの絡み歌は途方もなく素晴らしく、エンディングまで、この絶唱に寄り添うヤノフスキの多段階弱音コントロールはもはや言うべき言葉もない。
スペシャルな語りをこの日も聴かせてくれたシリンスと完全無欠のフォスターの親子愛には口を挟まないが、双子の禁愛は、クールマンのビッグな胸先三寸しだい。この世も神の世もクールマンの胸次第。
この5人のソリストたち白眉の至芸、この世のものとも思えない時を過ごしました。
神キャスト、
ローゲの炎からヤノフスキは確信的なテヌートにギアチェンジ、ごく控えめに終わる、次があるよと。
そして、
神かシリンスか、圧倒的。ぼう然と椅子に座り尽くすフォスター。
音が消え、完全真空エンド。
誰も声も拍手も何もない。唖然、そして、騒然へ!
●
字幕はカナ漢字変換が少し気になりました。聴く、聞く、といったあたりですね。
あと、日本語訳で頭韻を踏むような訳は無いのかと思ったりしますが、それは無いものねだりですね、いずれにしても言葉は先に押さえておきたいところです。ワーグナーでは特にそうでしょう。言葉への理解の努力がいります。
丸山真男のようになるかどうかは自分次第!だけれども彼の夢中感に至る雰囲気はよく理解できます。
それから、吐いているセリフとは別のライトモチーフが現れる多層瞬間、これはワーグナーならではの醍醐味ですけれど、コンサートスタイルではわかりにくいもの。ヤノフスキはライトモチーフを強調することにより絶妙に芝居風味をだしていたと思います。
●
昨年のラインゴールドのヤノフスキは今一つ引っ掛かりがありましたけれど、このワルキューレを聴いたあとでは彼のしたいところはわかりかけてきました。
腰のあたりに手を当てて、ステージ出入りする姿はすこし心配ですけれど、来年のジークフリート、第1幕3拍子鉄火場状態から正方形の4拍子に移り鉄の回転、必殺ジークフリート、ブリュンヒルデの目覚めから、最後の頂点の絶唱二重唱まで、ああ、もう、目に浮かぶわ。
おわり
2015年4月5日(日) 2:00-5:30pm オペラパレス、初台
エミリオ・サージ、リヴァイヴァル・プロダクション
ヴェルディ 運命の力
キャスト(in order of appearance)
1-1.カラトラーヴァ侯爵、バス、久保田真澄
1-2.レオノーラ、ソプラノ、イアーノ・タマー
1-3.クッラ、メッゾ、鈴木滋子
2.ドン・アルヴァーロ、テノール、ゾラン・トドロヴィッチ
3.プレツィオジッラ、メッゾ、ケテワン・ケモクリーゼ
4.ドン・カルロ、バリトン、マルコ・ディ・フェリーチェ
5.グァルディアーノ神父、バス、松位浩
6.フラ・メリトーネ、バリトン、マルコ・カマストラ
他
合唱、新国立劇場合唱団
管弦楽、東京フィルハーモニー交響楽団
指揮、ホセ・ルイス・ゴメス
(duration)
序曲 7′
第1幕 24′
cont 2′
第2幕第1場 15′
cont 1′
第2幕第2場 33′
Int 25′
第3幕第1場 30′
第3幕第2場 16′
sb 4′
第4幕第1場 21′
cont 1′
第4幕第2場 14′
●
これはリヴァイヴァル公演と言うことで前に見ているかと言えば、それはなくて初台では今回が初めて。新国立ではなく他の一発公演は見たことありますが内容は記憶にとどめていない。ということで随分と久しぶりのオペラです。
舞台の中に屋根つきテラス風なセットがまず歌い初めにある。こんな低い屋根の下での歌唱なら声が前に飛んでこないのはリヴァイヴァルの前にわかっていそうな気もするが。
とにかく最初から声が前に飛んでこない。
ストーリーは、これ以下は無いと言えそうな悲劇的な筋、何を言いたいのかよくわからないオペラで、タイトルに足を引っ張られているようなところがあるような気がする。
4幕7場、全て違う場所の設定で、さらに、物語の転換点になりそうな箇所のクローズアップシーンもない。映画風味の流れで、それはそれでドラマのシーケンスを見ていると思えばとりたてて苦になるわけでもない。あとは深刻度をどれだけの緊張感を持って掘り下げできるか、芝居、劇風な流れに身をゆだねる。
序曲以上のふしが見あたらないというのは致命的なのかもしれないとふと思ったりもしますが、ヴェルディの緊張感をそれなりに味わうことは出来ました。
歌のほうは屋根のせいで声が通ってこなくてイライラが募りましたけれど、場幕が進むにつれてよく聴こえるようになりました。
最後のほうはちょっと込み入ったストーリーの大事なシーンが舞台では演じられなかったりして、結局宗教的な要素が膨らんで他のことを押し隠してしまったような舞台、歌手たちも歌わなければいけないので舞台に移動してくる雰囲気で、深刻な劇は深刻な消化不良となりました。
もう一度観る予定です。
おわり
●
2015年4月4日(土) 3:00-7:50pm 東京文化会館
ワーグナー ワルキューレ
ActⅠ 62′
Int 30′
ActⅡ 82′
Int 30′
ACTⅢ 62′
(In order of voice’s appearance in concert style)
1.ジークムント、テノール、ロバート・ディーン・スミス
2.ジークリンデ、ソプラノ、ワルトラウト・マイヤー
3.フンディング、バス、シム・インスン
4.ヴォータン、バスバリトン、エギリス・シリンス
5.ブリュンヒルデ、ソプラノ、キャサリン・フォスター
6.フリッカ、メッゾ、エリーザベト・クールマン
7.ヘルムヴィーゲ、ソプラノ、佐藤路子
7.ゲルヒルデ、ソプラノ、小川里美
7.オルトリンデ、ソプラノ、藤谷佳奈枝
7.ヴァルトラウデ、メッゾ、秋本悠希
7.ジークルーネ、メッゾ、小林沙季子
7.ロスヴァイゼ、メッゾ、山下美紗
7.グリムゲルデ、メッゾ、塩崎めぐみ
7.シュヴェルトライテ、アルト、金子美香
マレク・ヤノフスキ 指揮 NHK交響楽団
●
東京春祭り、まぁなんというかとんでもないオールスターキャスト。でもその前に、
第2幕のエンディングは2回あるといつも言っていますけれど、一つはヴォータンがフンディングを終わらせることによって劇中の過去をクロージングさせる。それが鳴り終わった後に、同じヴォータンが約束破りの娘ブリュンヒルデを懲らしめるために探しに行くという今後の展開を示したところで2度目のクロージング。ワーグナーのストーリーテーリングと音楽は見事と言うほかない。
コンサートスタイルだとこのようなシーンの面白さが半減、また、今回映像付きとはいっても昨今のディープなものとはかけ離れた、見るべくもないもので幻滅。
そして、このシーンに代表されるように、このようなコンディションを補って余りある演奏を展開してくれたヤノフスキはやっぱりえらかった。エンディングを並べた一見奇妙なシーンにおける指揮者の凄まじい説得力。時系列配列なのに、なにか二つのエンディングが同時に見えて鳴っている、そんな錯覚にとらわれました。ヤノフスキの脳内回路をようやく見た気がしました。
ワルキューレは登場人物が少なくてまた、幕毎にちらばってロールが登場するので、綺羅星ソリストたちの歌を堪能できる。この日のキャストはそれにふさわしい。
一人譜面を見ながら歌っていたフンディングのインスンは妙なことかどうかヤノフスキのテンポ感に一番合っていたようでした。他の方たちは譜面なしで、見たところプロンプターやそれに代わるようなものもなかったので、コンサートスタイルでの出入りがあるとはいえ、役どころに相応しい歌いっぷり。みんなお山の大将と言うのはちょっと語弊がありますが、オールスターキャストのグレイト・シンガーたちの見得を切る立振舞いはコンサートスタイルであればこそとも言えるようなところもあり、かっこいい。探したくなるアラなどという邪念は彼方の果てへと木端微塵に飛んで行ったのでありました。
●
それで、まずは3人だけの登場となる第1幕、コンサートスタイルでは一般的にテンポがアップするとはいえヤノフスキのはそんなこととはたぶん無関係に最初から、とにかく速い。これが普通なのだと思うまでには時間がかかるのだろうとは思います。
これに合わせていく歌い手たちは大変だろうなと余計な心配は本当に杞憂なことでしたけれども。
スミスの贅肉の無いスタイリッシュな声質は黒光りのヘルデンテノールサウンドのような輝きが増してくるものとはやや異なり、現代風の歌。舞台の動き付きであればどうなのだろうかと掻き立てられる部分はあります、役どころに慣れていそうですし。
それで第2幕の死の告知の局面まで引き延ばすワーグナー、あすこらあたりでのスミスの解脱感、コントロールされた死のようなものなのか。概ね理知的に制御されている感がありました。第2幕からの出番となるキャサリン・フォスターのような最初からぶっ飛ばしのスタイルとは逆ですね。このキャストの面々、どっちがいいとかは愚問以外のなにものでもありませんが。
スミスの第一声はこの森の中でのスタートに相応しい。物語が動き始める第一声です。
双子兄妹ロールのマイヤーは老けましたがあいかわらず声はでかく健在。CDとか放送録音ではよくわかりませんが、マイヤーは声がでかくてびっくりします。メトで昔聴いたシェリル・ミルンズなんかもそうですね、でかい声。マイヤーもこの声有ってホールの隅々までうならせることが出来たものでした。それは今も変わらない。それに彼女の場合、恐ろしいまでの暗譜。オペラだけではない。ピッチの正確性や安定感などにもうなるばかりで、まぁ、彼女の才はオールオーヴァーにわたる頭の良さからくるところがおおいにあると思っています。
この日この幕の白眉はヴェルゼーを割と軽く通過していって、音楽が奇跡的に長い盛り上がりを見せてくれる冬嵐の前後のあたりから逃避行の最終局面まで、ここでのワーグナーの息の長い盛り上がりは本当に芸術を感じさせてくれるし、この双子ロールは空気の隙間を感じさせないびっしりと詰まった音楽を表現してくれたと思います。これが芸術だ。
それと、早すぎ速すぎとこちらが勝手に言っている指揮者のヤノフスキは歌の伴奏となるあたりでの弱音コントロールが素晴らしくよく効いている。指揮台から横に立っている歌い手たちのことを見て把握しながら、オーケストラのピアニシモ伴奏への配慮が行き届いている。歌が効果的に浮き彫りになり、音楽の演奏表現に膨らみがグッと出てきます。縦の切り口というよりもやはり流れでしょうか、ヤノフスキも。
棒よりも音が極端に遅れて出てくるオーケストラ演奏スタイルが好きでないというヤノフスキですけれど、それがアインザッツの正確性に欠かせないとはいえ、彼が求めるのは細やかにさりげなく風のように、それでいて多彩で微妙なニュアンス、このような多面性を同時に流れるように表現する、それはワーグナーにおいても変わらないのだよ、と言っているかのようですね。
締まった第1幕でした。
コンサートスタイルのいいところは、ノートゥングが抜けなかったらどうしようといった心配をしなくてもいいところですね。
●
第2幕、仁王立ちのキャサリン・フォスターはいきなり聴衆全員をぶっ飛ばすような全力投球の叫びから始まりました。第1幕でマイヤーにしびれた自分もなんだか、上には上がありそうだと一瞬思ってしまいました。グラーネ越えの素晴らしい馬力とピッチ。それに破壊力ですか。これぞ物語のブリュンヒルデに相応しい。スミスの方向とは真逆ながらすべてを包括できるワーグナー音楽、極まれり。無尽蔵のエネルギーパワーに、聴くほうも手応えと心地よい安心感の両方を同時に手に入れた。
第3幕での親子表現より、この2幕のジークムントへの死の告知のあたりのほうがウエット感がにじみ出ていているようでした。冒頭の叫びから、ヴォータンとの約束の反故、それはジークムントに自分の心模様を投影した心的アヤの表現に他ならない、単刀直入的な切込みではあるのですが、そこに至るまで、息をもつかせない緊張感の持続があり得ないレベル。まぁ、聴き手の受け止め方によるところも大きいのですが。
去年クプファーのパルジファルで痛い脇腹表現が白眉のアンフォルタスを5回歌い5回とも観てしまった自分があらためて感心したシリンスがこの日のヴォータン。柔らかくて深いバス、いいですね。余計なりきみがないというか、りきみはあるのでしょうが、それよりも深彫りされた表現が素晴らしい。役になりきると言いますか。
彼のディープで深刻な歌はその柔らかいバスできれいに表現される。アクを感じさせない、存在感のあるヴォータン、語りの部分は最高!深い!きれいなバスだと思います。なんか誠実そうで、そんなところまで身体からにじみ出てくる感じですね。もう一人のヴォータンみたいな感じ。
でも、その前に、山の神がいるのですね。
オールスターキャスト屹立、語りの前にクールマンがいるのです。このフリッカの存在感!、フォスターのハイトーンの叫びを押しとどめてしまうぐらい素晴らしくぶ厚いメッゾ。本当にぶ厚い声でした。ヴォータンはたぶんあの胸にやられたんでしょうとなんだかリアルに感じる、他のロールを圧するメゾソプラノなどと言うものはそんなにめったに聴けるものではない。毒々しさの無いフリッカ、声の説得力がそんなことをはるかに凌駕している。リング劇の大カーヴとなっているワルキューレ第2幕、全てはフリッカに収束し、そして波紋が広がる、そんな感じを大きく抱かせるクールマン、最高でした。
第2幕大詰めは、マイヤー、スミス、シリンス、フォスター、圧倒的な共演、
そして舞台は、最初に書いた2回終止を経て第3幕へ。
●
第3幕、
シリンス、白熱の長丁場。音楽も演奏も歌もなにもかも唖然とするワーグナー作品、これまたここに極まれりですね。
愛と言う名の美酒、ここらあたりのシリンスの見事さは筆舌に尽くしがたいですし、こんな曲を作ったワーグナーはもっとすごい!ちょっと、よくわからないのですが、ここらへんは音符1個単位で転調をしていっている感じで、それも聴いたことも無いような進行和音といつも思うのです。事も無げに歌い尽くすシリンスの凄味が激しい。激しく感動。何度でも味わいたいですね。
ブリュンヒルデのフォスターはたぶんまだ、歌い足りない。
この親子の愛は何だ、舞台だと色々観れますね、やはり槍をもった片目のクールなヴォータン、乞うブリュンヒルデ。父の心を余裕をもって見抜きつつ、若干相手をコントロールしているブリュンヒルデ、親子のウエット感よりもちょっと埃っぽいものを感じなくもない。
第2幕の仁王立ち、グラーネを飛び蹴りする勢いのフォスター、ここにきて細かいニュアンスが出ました。
オーケストラを絶妙にコントロールしつつ、ローゲ・ファイヤー、控えめにわりとあっさりとしたエンディングのヤノフスキ、いつも通り笑みは無いがなんとなくうれしそう。
●
地響き地鳴りのような拍手を久しぶりに味わいました。
例によってフライング拍手ありましたけれど、その大ばか者は良くも悪くも、一旦拍手を止めたわけですから反省はしているのでしょう。拍手の意味を理解したのだと思います。
第3幕はホルン総入替でした。大変なのはわかります。ここはむしろ品質確保優先だったと感じます。
それからヤノフスキのテンポは確かに快速ですけれど、あまり速いと失われるものもあるという事ではなく、出てこない情感があるかもしれないという話。どっちがどうだという話でもないのです。
映像はかなり不満、場毎に変わるわけでもなくて単なる素の描写、工夫の必要大ありです。昨今の他のコンサートスタイルの演奏会のものに比べだいぶ見劣りした。他のものを研究する余地が大きくあると思いました。
ワルキューレ8人衆、堪能できました。
左手サイドに斜めに並びましたので左側の席では見づらかったと思いますし声もどうだったかわかりません。私の席は右寄りでしたので、充実した響きを堪能できました。ワーグナー公演で脇を固めた日本人キャストたち、これまでもこの日もだいたい最高の歌なんです。これがあるから次のステップが生まれるんだろうといつも思います。
充実の公演、ありがとうございました。
おわり
もう1回あります。ゆきます。