岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

我が郷の権現さま

2019-01-13 12:00:40 | いなか暮し

 新春松の内に、我が郷では、地元胡四王神楽の権現さまが、家々を回り、その年の災いを祓ってくれます。
 権現さまは神様が、仮の姿として現れると言われ、獅子頭にはその神様が宿ると言われています。
 朝から、家々を回る神楽の太鼓、笛、手平鉦の音が、遠くから聞こえてきます。
  氏神さまの前に、権現さまを迎える準備ができた頃、
 神楽衆が冷たい北風の中を、歩いてきてくれます。
 昔からの農家では、大抵、庭の一角に氏神さまがあります。
 氏神さまの前でお神楽奏上の後、玄関に向かい、家人と年始のあいさつの後、権現舞を行いますが、昔の農家は土間が広く、悠々と舞うことができましたが、昨今の玄関は手狭になり権現さまも少々、窮屈に舞います。 
 子供がいれば権現さまに頭を噛んでもらい、健やかな成長、健康、学業成就などお願いします。
 舞が終わって、手桶に入った水を、家や車庫などの建物に柄杓で水をふり掛けて防火を祈念します。
 昨今は家族数も少なくなり、せっかく権現さまがおいでになっても、留守と言うことも多々ありますが、家人がいなくとも権現さまは、「ちゃんと」厄除け、お祓いをしていただけます。
 こちらからお詣りに行くのではなく、神様の方からおいでいただき、今年一年の災いから護っていただく。
 お祓い済ませて、松の内の行事が終わり、見上げる空は幾分明るく、暖かさも感じますが春はまだまだ・・・・
 専業稲作農家のお年寄りは、まだまだ、「冬眠」が続きます。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする