晩秋の今の時期 田んぼの仕事や野菜の取入れを済ませた頃、恒例の「いとこ会」が、近くのいつもの温泉、いつもの宿で開かれる。
もう20回以上も数えて参加の顔ぶれも世代交代が徐々に進んでいる。
宿のおかみは人数も多いので当日は貸切にしてくれる、カラオケ三昧、騒ぎ放題。
「隣りの宿は静かだね?」 おかみの言うことには
「ご主人が亡くなって開店休業状態なの、隣りばかりじゃないよ、ここ何軒かの宿は後継者がいないの・・・・」とさびしく話す。
60代のこのおかみも実は後継者がいない。
いい湯が豊富に湧いて、こじんまりした宿は常連客も多く結構人気の宿なのに。
近くの神社は昨夜来の雨で落葉が舞っていた。
宿の窓から見ると 向かいの郵便局も、山寄りにあった大きなホテル、自炊客相手のお店屋さんも二次会に行ったカラオケ、飲み屋も無くなった。
ここでも過疎、少子化が進んでいるのだろう。
「来年もいっぱい連れてくるからがんばってよ」
「大丈夫・大丈夫 まだまだ」
元気なおかみの声に送られて我が家に向かう。