くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ちはやふる」末次由紀

2010-06-16 00:05:18 | コミック
出ましたね、9巻!
「下の句かるた」、知ってます。でも、そういうルールがあるとは知らなかった。わたしが見たのは会津の資料館でしたが、確か「白河かるた」と呼ばれていたような。札も一枚だけ持ってます。「しろきをみれば夜ぞふけにける」。
新入部員が加入して、新たな曲面を迎えたかるた部。太一の本気ぶりと新の真剣さがよかったので、ついコンビニで掲載誌を立ち読みしてしまいました。坪口さんが顧問! なんだか楽しい部になりそうですね(笑)。
つい気になって、1巻から続けて読み直してみました。
そしたら、おぉっ、という発見が結構あって驚きです。北野先生、こんな前から出てたんだ! 周防久志が挑戦者の回もある!
なんていうか、わたしは単行本と本誌の立ち読みを平行して続けてきたのですが、ゆっくり読むのと一気に読むのでは、やっぱり流れが違うんだな、と。こちらの受け取り方なのかも知れませんが、とてもすとんと胸に入ってきたような気がします。
1巻の巻頭から考えると、千早は今年挑戦者になるのですよね? 六年前とたしかに書いてある。末次さん、破綻なく物語をすすめているので、これから先の展開も楽しみです。
で、読んでいて思ったのは、わたしは太一が好きだなあ、と。実際に同級生だったら苦手かもしれませんが、すごい頑張り屋で、見えないところで地道に努力をしているのがわかるのです。例えていえば姫川亜弓タイプ?
それから、「受け継がれていく大切さ」のようなものも感じます。今回ではかなちゃんが百人一首は短歌の型があったからこそ残ってきたのだといっていますが(表現は違いますが、わたしはそう解釈しました)、それに加えて北野先生がこう言っているのが印象的です。
「師を持たない人間はだれの師にもなれんのだ」
師から弟子に伝えられるかるたへの思い。そう、技術には思いが伴うものだと思うのです。
それから、物語全体を通して西田優征の存在感がいい。段々丸っこいタッチになってきてますが。小学生の頃の方が書き込まれているよね(笑)。
でも、いいところで締める。渋いキャラだと思います。
それとね、今回、「いまひとたびのおおこともがなー」と読みが出ていて嬉しいです。「あふ」は「おお」だよね。でもそう思っていない人もかなりいるので、かるた界できちんと伝えてくれていることが分かって、感激しました。
それからそれから、と語り出すと次々出てくるんですけど。そして、ふとページをめくるとこりもせずにまた読んじゃうんですけど。
あー、新、早く太一や千早と対戦したいよね。もう本当に気になってならない物語です。カバー見返しの一首もいいよねー。
って、やっぱりとまらなくなりそうです。すみません。