草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

世界は自国民を守るのが精一杯の「救命艇状況」に突入した!

2020年03月06日 | 感染症

政府が昨日、中共、韓国、イランからの入国を制限した。日本国内でも武漢肺炎の感染が拡大をしており、我が国としてはやむを得ざる処置であった。安全保障上の観点からは当然の帰結なのである▼公文俊平は『転換期の世界』において、ゲーム理論の「見えざる手状況」「囚人のジレンマ状況」「救命艇状況」という観点から世界を論じていた。それぞれの状況は「共用地の使用水準の増大に伴って生じる変化に対応している」というのである▼共有地の活用が低レベルの場合は、各主体が使用水準を引き上げれば、万人の状態が改善される。それが「見えざる手状況」である。共有地の使用水準がかなり高くなっている場合には、各主体が使用水準を引き上げようとすれば、各自の利潤が減少することになり、協調が大切になってくる。それが「囚人のジレンマ状況」である▼深刻なのは共有地の容量に比べてそれへの使用水準がすでに高い場合である。もはや各主体が引き上げる余地はなくなり、生き残りを最優先せざるを得ない。難破船を例とするならば、一部を犠牲にするしかないというのが「救命艇状況」である▼助け合うどころでなく、トランプのアメリカがそうであるように、自国を第一と考えることになるのだ。厳しい現実に我が国もまた直面しているのであり、国家として身構えなくてはならず、お花畑では国民の命を守ることはできないのである。

コメント (1)
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