民主党には派閥というのがなくて、グループがあるのだという。そんな言い方一つにしても、マスメディアの偏向振りがうかがわれる。しかも、民主党内での争いは、政策などではなく、あくまでも小沢か反小沢かでしかない。菅直人首相を支持するグループにしても、松下政経出身者が多かったりして、国民には分かりにくい。菅首相は左派に担がれていると思ったら、前原誠司国土交通大臣や野田佳彦財務大臣も後押しをしているのだという。小沢一郎憎しだけの政局で、本当にいいのだろうか。菅首相や仙谷由人官房長官は、自民党の加藤紘一や谷垣禎一総裁に接近する動きを見せている。ハト派としての連携を念頭においているのだろう。これに対して小沢は、中曽根康弘元首相から評価されているだけあって、自民党の分断を策しているようだ。この国を救うために政界再編は避けては通れないが、だからといって、自民党がズタズタになれば、日本の保守派は壊滅する。今は我慢することが大事ではなかろうか。民主党政権は、自分たちで墓穴を掘っており、延命に手を貸すと、かえって国のためにはならない。政権交代によって民主党が統治方法を身につけるのでは、という国民の期待は裏切られた。民主党内にもまともな保守派がいたにもかかわらず、防衛大臣や国家公安委員長、外務大臣に就任したのは、信念の持ち合わせていないエセ保守派ばかりであった。ようやく、国民も気づきつつあるが、ここまでくれば、民主党が自壊するのを待てばいいのである。ドラステックな政界再編は、その後でもおそくはないわけだから。
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