アメリカはやるときはやるのである。それを世界に示すことで、国益を守ろうとしているのだ。イラン革命防衛隊のソレイマニ将軍を殺害したことで、世界に大きな衝撃が走ったが、その一方では、ロウハニ体制下で圧迫されているイランの民衆や、ソレイマニ将軍の見境の付かない暴力で犠牲になったイラクやシリアの人たちからは、「悪の元凶」を排除してくれたアメリカ軍への感謝の声が上がっているのである。全てのことは両面があるのであり、それを無視してはならないのである▼トランプの決断がどのような結果を引き起こすかが問題なのである。イラクでは昨日、駐留するアメリカ軍やイラク大使館に向けてロケット弾が発射された。イラン革命防衛隊による報復としても、あくまでも限定的なものであった。どこまでエスカレートするかは予測が付かない▼我が国の唯一の同盟国はアメリカである。今回のことに関して、中東の民衆の反応は様々である。その点を考慮して安倍内閣は外交を行うべきである。マキアヴェッリは『君主論』(黒田正利訳)のなかで、中立を選ぶ君主は破滅し、決然としてどちらかに味方するのを明らかにする君主は、信頼されるということを書いている。日本はアメリカの側に付くことで、日米同盟の絆をさらに強化すべきなのである。
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