ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

売却される“鳥取三洋電機”

2015年01月29日 | 経済

なぜか北海道新聞のニュースです。

「三洋テクノが年金独自運用 パナソニック、売却交渉加速へ」と。三洋テクノと言えば旧鳥取三洋電機のこと、一時期は鳥取一番の優良企業とまでいわれた会社です。グループ内では「とりさん」と呼ばれ独自の「トリサン」ブランドまであったほど。東の東三(とうさん、こと東京三洋電機=群馬大泉)と並び西の「鳥三」は三洋電機グループの中核会社の一角でした。

幾多の変遷を経てこの会社も売りに出されています。三洋の企業年金からも脱退されるようで誠に残念なことです。かつて鳥取三洋電機を訪問した時、素朴な鳥三社員の案内にどこか大泉の東京三洋と良く似たローカルな親しみやすいイメージを感じたものです。

ゴールドマンサックスなど金融3社の事実上の支配下に入りその後の三洋電機は“宗主国”パナソニックの完全子会社となってからはSANYOブランドは消え、次々に事業体はバラ売りされてきました・・。なんともため息だけが出るばかりです。


【写真】大泉町内の愛称「サンヨー体育館」のプレート

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三洋テクノが年金独自運用 パナソニック、売却交渉加速へ 2015.1.25 北海道新聞

 三洋電機の子会社で電子基板を生産する三洋テクノソリューションズ鳥取(鳥取市)が、ことし3月末で三洋電機の年金基金から脱退することが25日、分かった。従業員約200人は2013年に三洋から三洋テクノ社に転籍済みだが、三洋の全従業員が4月に親会社のパナソニックに転籍するのに伴い独自運用に切り替える。

 パナソニックは、15年度中の三洋テクノ社の売却を目指して交渉を加速。売却されれば、三洋が直轄する事業体はなくなる。

 三洋テクノ社の企業年金は、三洋電機企業年金基金と中小企業向け退職金積立制度の「中小企業退職金共済(中退共)」の2制度を運用している。

 

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日々無聊(ぶりょう)茫々60有余年・・

2015年01月27日 | 研究・書籍

定年後7年目のリアル』ーーー本のタイトルに親近感をおぼえ読んでみた。著者、勢古浩爾氏は昭和22年大分生まれ。明大政経卒業後、洋書会社に34年勤務、2006年退職。今は住んでいる埼玉の自宅付近を奥の細道ならず近所の細道を自転車で駆け巡る。

退職2年後に前作『定年のリアル』を書き『定年後7年目のリアル』はその続刊。小5で剣道部に入ったという、私も剣道を習いに道場に通い始めたのが同じ頃、おそらく人気漫画の少年剣士、赤胴鈴之助の影響だったではないかな。著者の皮膚感覚は手に取るように分かる(笑)

戦争がなかった日本で良かった

日本に生まれて良かったか、との自問には「最大の幸運はやはり戦後の日本に生まれたことだろう。端的に戦争がなかったことである。飢餓もなく国を二分するような政治的紛争もなかった」と。多くの人々が戦火で死傷し避難を余儀なくされている中東紛争地の人々を思うとまさにその通り。

どうでもいい、好きか嫌いか

勤めがなくなってからは義理の必要はない。何事も「好き嫌いだけが基準」にも同感。音楽はもっぱら60年代、70年代ばかり。クラシック音楽が好きになり囲碁ができればよかったとも思うがそれもどうでもいい。やっぱり最後に残るは読書・・

著者勢古さんの口ずさむ曲は、生きていることはじんわり心地よし、とルイアームストロングの「ウォタ・ワンダフル・ワールド(この素晴らしき世界)」

【写真】ひとりだ!でも淋しくないと木工さん (撮影:田口大輔)

文庫 定年後7年目のリアル (草思社文庫)

勢古浩爾 著

草思社

Louis Armstrong: What A Wonderful World 

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「イスラム国」の呼称から整理

2015年01月25日 | 研究・書籍

にわか知識ですが、今回の日本人殺害脅迫事件でいろいろなことが見えてきました。

17日、エジプト・カイロでの安倍首相の会見をみますと「ISIL(アイシル)と戦う周辺の各国に2億ドルの支援をお約束します」と日本語でスピーチをしている。ここでは「イスラム国」とは呼ばず「ISIL」を用いている。

テロリズム経済を専門とする女性エコノミスト、ロレッタ・ナポリオーニの著『イスラム国 テロリストが国家をつくる時』に呼称についての詳しく記述がありました。

IS(イスラム国)・・米TV局PBSが使用
ISI(イラク・イスラム国)
ISIS(イラクとシリアのイスラム国)・・米メディア使用
ISIL(イラクとレバントのイスラム国)・・米大統領官邸、英国首相官邸が使用
ほかに豪州の一部メディアでは「イスラム国集団」と呼ぶ。国家ではなくあくまで武装集団にすぎないと強調したいから。英語ではISよりISISやISILの発音が聞き取りやすい事と、自分たちはテロリストでなく国家だとする「イスラム国」側の主張を認めたくないからだと。

日本の安倍首相はISILを使った。Islamic State of Iraq and the Levant(al Sham)の略。Levantは地中海の東部沿岸地方シリア、レバノンなどの地域を指す。

まず呼称からしていくつもあり複雑に感じます。しかしいまや中東問題は、お茶の間に飛び出して来たわけですから知らないで済まされない。一つひとつ勉強して行くこととしましょう。

ロレッタ・ナポリオーニさんの動画がありましたのでアップします。彼女の専門はテロリズム経済学・・特異な分野ですね。ローマ生まれの人で幼なじみがテロリスト幹部として逮捕されたのをきっかけにテロ研究家になったとか。彼女はイスラム国について「歴史上初めてテロリストが国家をつくることに成功するかもしれない」との発言で注目された人。テロ経済学的にはイスラム国は「決算報告書を持つほど潤沢な資金源がある」。ちなみに支配地域の原油だけでも1日200万ドル以上をビジネスとしているらしい。

第一次大戦前まではオスマン帝国、さらに古代中世はイスラム帝国として栄えた中東の大国。イスラム国はその時代の領土まで回復させようと試みる。私は世界史図説の『タペストリー』(帝国書院)を横においてイスラームの出現の歴史をひたすら紐解いています。

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最新世界史図説
タペストリー

帝国書院

 

イスラム国 テロリストが国家をつくる時 (文春e-book)
ロレッタ・ナポリオーニ著 池上彰解説
文藝春秋

Loretta Napoleoni: The intricate economics of terrorism

【写真】中東問題にもっと関心を持とう、と話す木工さん (写真:田口大輔) 

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スマートグリッド革命で雇用創出

2015年01月23日 | IT関連

3.11原発震災直後、元気な麻木久仁子の早朝ラジオ番組で「スマートグリッド」の考えを聞いた。当広場でも「スマートグリッドでエネ新運用2011/6/5」で取り上げました。その後、時々「発・送電分離」とか「スマートメーター」の話は耳にするものの、この国ではスマートグリッドの時代にはまだまだ、ほど遠いところにいます。

震災の2010年に発行された『スマートグリッド革命』(加藤敏春著)を読んでみました。すでに大震災前にもうここまでの技術的構想があったことに、まず驚く。

スマートグリッドとは、電力、インターネット、通信など各種技術を融合させて電力を需要側、供給側の双方向でやりとりする次世代の電力網。

ユーチューブそしてユーエネルギー!

動画サイトのYouTubeを例にとると分かりやすい。ここでは大衆が映像を見るばかりの受けて一辺倒でなく自ら発信することもできる。YouTubeとは、「あなたが作るテレビ(映像)」の意味。
スマートグリッドの考えは、You Energy!つまり誰もがエネルギー作りに参加できること。個人がエネルギーを作り配電して楽しむ、まさにYouTubeのエネルギー版です。

ゼロ戦の失敗を教訓に

日本でスマートグリッドが進まないのは、「わが国では、すでに電力は高いレベルで運用されている、いまさら不安定な再生可能エネルギーの導入や発・送電分離の必要はない」という自信にあふれた見方が支配的だからだ。著者は「ゼロ戦の失敗を繰り返すな」と警鐘する。
開戦時には、世界最高水準の優秀な戦闘機が、終戦時では敵機に時速100キロも引き離されてしまった。最大の理由は当初段階で完成度が高すぎたことして改良をする技術的余裕がなかったからだと。これと同じようなことにスマートグリッド、エネルギー分野でもならないようにしないと。

再生可能エネルギーの供給安定は蓄電池システムによって解決することができる。日本の電力システムは最高だからとの慢心は、大きなビジネスチャンスを逃がす。

スマートグリッドの効果は
(1)ピークカットやピークシフトで電力設備の有効活用
(2)ユーザーの省エネ、節電を促進し電気料金の低減
(3)再生可能エネルギーを大量導入
(4)プラグインハイブリッド車、電気自動車等の普及
(5)関連する新産業を創生し雇用の増大が見込まれる
(6)電気保全、品質の確保

You Energy で脱原発

すでにスマートメーター=写真(ウキペディアより)は欧州では普及していてイタリア、スウェーデンでは全家庭に設置され、個人が電力会社も自由に選べるようになっている。メーターだけとってもこの需要は莫大なもの。日本でも原発メーカーである東芝はスマートメーター市場もしっかりにらんで手がけている。

いまの状態は、電力会社が発・送電を握っていて消費者個人は参加していない。YouTube状態の反対。スマートグリッドに本格参入することで、再生可能エネルギー分野は飛躍的に発展を遂げ新しい雇用が同時に生まれる。そうすれば、これ以上原発に依存しないクリーンなエネルギーサイクルが実現し、まさにエネルギー・ウェブ時代の大変革の到来となるでしょう。めざせ、You Energy!!

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スマートグリッド革命――エネルギー・ウェブの時代
加藤敏春 著
NTT出版
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殺害脅迫で中東問題が茶の間に

2015年01月22日 | 政治

今日(1/21)は衝撃的な写真が新聞一面に載りました。

中東の過激組織「イスラム国」が2人の日本人殺害予告の写真。
国際日本ブログ村の住人、ポポロとしても驚きました。

中東問題は、複雑でどのように把握すれば良いのかむずかしい。
イスラム国がこれまでの過激派組織と大きく異なっているのは、「国」を自認していることだ。それはオスマン帝国が滅びた後、英仏露の大国によって線引きされた現在の中東諸国の地図を、国境を超えボーダレスに新たなイスラムの国家を建設しようとしているところ・・。

今や地球はひとつ。日本村の住人にとっては遠い出来事のように受け取りがちな中東情勢が、一瞬にしてお茶の間に飛び込んで来た感じ。
それにしても論評するには余りにも予備知識が足りないことに気づく。「イスラム国」と何なのか、なぜかくも恐ろしい非人道的な脅迫で要求を突きつけてくるのか、ことの本質を早急に考えなくては・・。

 

イスラム国 テロリストが国家をつくる時 (文春e-book)
ロレッタ・ナポリオーニ著 池上彰解説
文藝春秋
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ピケティ『21世紀の資本』を30分で読む

2015年01月19日 | 経済

昨夏から話題になっていたフランスの経済学者トマ・ピケティ『21世紀の資本』の“30分解説本”を読んでみた。

本書の3つの重要な点を3分でまとめると
(1)経済成長率よりも資本収益率が高くなり、資本を持つ者にさらに富が蓄積する傾向がある。
(2)この不平等は世襲を通じて拡大する。
(3)この不平等を是正するには世界規模で資産の課税強化(累進課税)が必要。

格差拡大を警鐘するピケティ理論

ウォール街で「われわれは99%だ」をスローガンにした所得格差反対デモが報じられたが、本書がアメリカで早々にベストセラーになったことからも、その運動の支柱になったのはピケティのこの理論だとも言われている。

ピケティの理論は、資本論(マルクス著)の「労働者窮乏化論」にも似ている。しかしピケティが言いたいのは資本主義の否定ではなく、反道徳的で規律のない資本主義を戒めている点だ。「資本主義は民主主義に隷属するものであって、その逆ではない」と。
本書では、格差のギャップのもとを以下の式で表している。

 r > g

(資本収益率>経済成長率)

私は、もう一つ彼の理論を式で示すなら 

民主主義>資本主義

とも読めた。わずか30分にして(笑)

久しぶりに電子書籍で、この“30分要約本”を読んだ。電子書籍では『21世紀の資本』の英語版はデジタル化されているが日本語版はまだのようだ。読む価値のある本だということは良く分かった。


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トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!
週刊東洋経済eビジネス新書
東洋経済新報社

 

<トマ・ピケティ講義>パリ白熱教室 第1回「21世紀の資本論」~格差はこうして生まれる~

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三洋の「らしさ」をパナは活かせ

2015年01月18日 | 経済

三洋のDNA―「らしさ」パナに生かせーの記事

本当にそう思います。三洋「らしさ」をパナに反映してほしい。
ちょっと古い本ですが『松下に呆れアップルで仰天したこと』(2003年)を読んでいますと、アップル社ならず三洋と松下(パナソニック)とのちがいを感じてしまう。
著者竹内一正氏は松下電器に新卒で入り、その後アップル社、ゲートウェイに移った人。松下電器は、組織的な会社で社員は勤勉、まじめで良く働く。しかし融通性が利かず・・・。
政治団体、政党のように綱領、信条、七精神が松下電器には定められている。朝会では全員でそれらを読み上げ「社歌」を歌う。ちなみに七精神とは、産業報国、公明正大、和親一致、力闘向上、礼節謙譲、順応同化、感謝報恩。今も続いているかどうかはわかりませんが、かつて新入社員はカバンでなく「風呂敷」を持って通勤した。伝統を大事にする創業の精神がしっかり受け継げられ守られているという。

自由闊達だった(東京)三洋電機

三洋電機は戦後生まれの松下電器(パナソニック)より若い会社。そのせいか精神主義的なものを社内で強調されることはなかった。中でも群馬の東京三洋電機においては「自由闊達」が社風になっていた。そういう意味では三洋はアップル社のようにチャレンジスピリットにあふれステレオOHHOやミニコンポWOシリーズ、ダックスフント型のラジオカセットテレコUFO、トイ商品ROBOシリーズなど一世を風靡する斬新な企画をたくさん輩出した。大泉町の巨大なソーラープラント、岐阜のソーラーアークなども時代を先取りしていた。伝統のあるパナソニックが、在野的で革新性が旺盛だった三洋のDNAを上手く活かせれば、これは鬼に金棒となるでしょう。

エネループに見える不安

しかし心配です。たとえば三洋が開発したエネループは、パナソニックのブランドとなって引き継がれ店頭で今も信頼を得てはいる。しかし良く見ると文字はパナソニックのスペルが大きく、エネループの字は極めて小さくなってしまった=写真。これなどは、パナが前に出過ぎて三洋らしさを追いやってしまっている一例ではないかと・・。パナは勝者の余裕と度量でもって三洋らしさを十分に活かし発展につなげてもらいたいと願います。

 

松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実
竹内 一正 著
日本実業出版社
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保育士不足を国試2回に求める予算案

2015年01月16日 | 医療・福祉

保育士不足解消のために現在1回の国家試験を2回に増やすことが予算案で決定された。試験制度に助成金を出すという。お金をかけるところが全然わかっていない人の机上の愚策です。

保育士の労働条件は厳しい

17年度末までに69,000人の保育士が必要だから国試2回??保育士が足らないのは他産業に比べ賃金が低く、臨時やパートの増加で身分も不安定。将来に希望が感じられないからだ。免許を持っているか否かが問題ではありません。もともと保育士の業務は「名称独占資格」。資格がなくてもその業務に従事する事は認められている。ただし保育士と名乗ることはできないない資格。ですから国家試験を倍にして保育士資格者を増やしたから定着率が良くなり充足するといものではありません。最近では男性保育士も増えましたが保育士資格をもっていても、賃金的に高い他産業に流れる人がけっこういます。免許だけ持っていて現場から遠ざかっている潜在的な資格者も少なくない。末端の保育士の給料アップに直結する補助金が、今必要なのです。

国試2回の必要性は看護師の方

国家試験を2回やると言うのなら、むしろ看護師試験の方が緊急性があるでしょう。年度によって合格最低ラインが変動する現在の試験で、落ちた受験生は1年の浪人を強いられ看護師の仕事には就けない。こちらの方が先ではないだろうか。現場を知らない人の考えが実行に移されると言うのは、なんともとんちんかんなことですね。

ついでに介護報酬2.27%カットにもあきれます。過去最大の2.3%の引き下げを求めた財務省の主張は認めなかったからとして、「介護報酬、最大下げ回避。首相、現場の混乱に配慮」(読売新聞1/12 3面見出し)。首相を持ち上げるマスコミもマスコミです。最悪を回避すれば、それが最高指導者のお力、ご配慮ですか。なんとも上手な表現です。演出力です。敗退を「転戦」と言い換えた「大本営文学」を彷彿させます。

同じマスコミでも、今度の予算案は「未来の道が見えない。3年連続増の防衛費や前年度並みの公共事業などからも厳しい財政規律を守る姿勢がうかがえない・・」とした毎日新聞(1/15社説)。果たして今後、事態はどのように推移するものなのでしょうか。

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【写真】15年度予算案を語り合う木工さん達(撮影:田口大輔)」

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群馬大学病院に立入り検査

2015年01月15日 | 医療・福祉

肝臓の腹腔鏡を使った手術で8人、同じく開腹手術で10人の人が死亡している問題で厚生労働省、県、前橋市が群馬が医学病院に立ち入り検査に入ったという。

本当のことを知りたい、患者らに驚き広がる」の見出し(読売新聞1/14群馬版)

群馬大学病院は、群馬県民からは強い信頼が寄せられている権威のある医療機関です。私が初めて花粉症を患った70年代、まだこの病気が一般化していない時代だっただけに内科、眼科などで診察しても一向に病名が判らない。7つ目に訪れたのが群馬大学病院。ここの耳鼻科で「花粉症!!」と一発で正確に診断をしていただき薬を処方してもらった。さすが群大(ぐんだい)!と「病院の格」を感じさせられたものです。

事故の根底に共通するものは・・

医師とはいえ皆がブラックジャックのような神技を持つわけではありません。失敗もあるでしょうしそのことを一概には責められません。これまでも全国的に大学病院での事故はけっこうあるものです。心臓外科医によって4人が死亡した事件、技術的に未熟な医師がマニュアル見ながらの内視鏡手術で死なせた事件、人工心肺の操作ミスで患者が死亡、そしてカルテ改ざん、最近では人工呼吸中の小児へ禁止されている鎮静剤を投入して12人が死亡した事例など事故はしばしば露見されている。そこには何か共通した要因となるものがあるのではないだろうか・・。

病院の態勢も含めて原因を徹底究明し問題点を公表してほしい。立ち入り検査の結果に注目しています。

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大学病院のウラは墓場 (幻冬舎新書)
久坂部羊(医師・作家)
幻冬舎
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原発に頼らない雇用、経済成長を

2015年01月13日 | 原発震災・原発問題

今年も「原発」と「拉致問題」には、強い関心を持ちつづけます。どちらも日本として緊急に解決しなければならない大きな問題だと思うからです。

原発関係の本2冊読む

『原発と大津波 警告を葬った人々』(添田孝史著・岩波新書)
津波に焦点を絞り、幅広い視座のもと産官学共同体の無責任体制に鋭く切り込んだ視点が、東電福島第一原発崩壊の必然性を描出し、日本の病巣をえぐりだした注目の書(東京新聞2014/12/28書評)。
原子力産業で地震学の科学的予見は、なぜ活かされなかったのか。その後のプレートテクトロニクス理論導入期において、どのような議論で「補強せず」の方針が採られたのか・・。プレートテクトロニクス理論とは1967年に地球の表面が全部で10数枚のプレートで敷き詰められてて年間数センチづつ離れたり近づいたりしていることが周知となった理論のこと。

「阪神・淡路」の教訓も活かせず


著者、添田氏は基礎工学専攻のサイエンスライターだけに、具体的な数値と実証データをもとに論を進めている。それだけに真実がはっきり示される。
阪神・淡路大震災でも「日本の構造物は安全」といわれていてあの惨事。3.11原発震災では、大津波の起きる可能性は指摘され原発の安全性についても対策がとれていたはずなのに・・。2008年、津波地震について「無視するのも一つ」と発言した東大名誉教授もいた。本書は、どうしょうもない無責任な、おエラい人々の存在をリポートしている。

原発と大津波 警告を葬った人々 (岩波新書)

添田孝史 著(科学フリー記者)

岩波書店

エネルギー転換で経済成長へ

もう一冊は『原発に頼らなくても日本は成長できる』(円居総一著・ダイヤモンド社)。暗い気持ちになっていた後につづけて読んだせいか、こちらは元気が湧いてきた。試算データ上も原発はコスト安で安定供給できる電力でないことを証明。あらかじめ利益を積み上げした「総括原価方式」や発送電一体の独占状態を改革が必要。脱原発で関連市場を喪失するようなことは無い。将来性の高い代替エネルギーへの転換で単なるエコに留まらず「EcoーGrowth」(エコ成長)として捉えられ、国連のデータからも世界的に雇用が増大できる。

商業原発は安保上必要か

核と国防との問題については、原子炉研究所の人材は確保する。しかし大型商業ベースの原発の継続性の必然性は見出しがたい、と。設置地点は公然と知らされ露出されている原発。これらをこれからも増設すると言うのは、標的にこそなれ国防上も理がある策と果たしていえるのだろうか。

2冊とも良い本でした。前者はこれまでの暗い誤りだらけの原発産業の問題点を指摘、後者は原発に頼らない成長パスで日本復活をめざすために技術面、財政面から代替案を提起しています。読む順序も合っていました。

原発に頼らなくても日本は成長できる
円居総一 著(日大教授)

ダイヤモンド社     

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鏡開きも合理的に

2015年01月11日 | 教育・文化

きょう1月11日は、正月行事のひとつ鏡開き。
鏡餅(かがみもち)を下げて雑煮や粉汁にして食べる。それを口にすることによって新たな生命力がつくという年初めのならわしだ。

わがファミリーの鏡餅もそれに習いました。びっくりしたのは餅の形がそのままの丸形でなく、食べやすいように予め個々に小さく包装した形になっていました。正月も10日を過ぎますと餅も固くなって毎年加工するのが大変でした。いつの頃からでしょうか、鏡餅も合理的に〝近代化〟されていました。


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群馬県民は必見かな『花燃ゆ』

2015年01月09日 | 映画・芸能

今年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」は初代群馬県令(群馬県知事)楫取素彦(かとりもとひこ)とその妻、文の物語だという。群馬県人としてはこれは見ないわけにはいかない。
予備知識として角川の文庫本『楫取素彦と吉田松陰の妹・文』を読んでみた。新春の初読書です。

まず最初に「楫取」の字が読めなかった。「かとり」は長州(山口県)萩の人の姓。楫取素彦は吉田松陰の義弟で、松陰が投獄された後事の松下村塾を託された人物であり、後に群馬県令(群馬県知事)にもなり群馬県とはゆかり深い偉人。

吉田松陰に比べ楫取素彦はその功績に比べ知名度が低いと言われている。著者、一坂太郎氏はそのことについて、「松陰は天才肌で思いついたら即行動、信念を貫くためなら法を犯すことも常識を打ち破ることも厭わない。感情の起伏も激しくそれゆえ30歳で逝ってしまった。一方、楫取はコツコツと努力をする秀才タイプであり、決して道を踏み外すような言動はなく、だから藩主も安心して身近に置いて仕事をさせたのだ」と評している。
楫取は長州藩主の側近として、坂本竜馬を桂小五郎に紹介して薩長同盟の端緒役にもなっている。

県庁は高崎か、前橋か

本書で面白かったのは「県庁は高崎か、前橋か」の節。明治9年、楫取は熊谷県に着任し熊谷県令となる。がすぐに熊谷県は廃止になり栃木県管下となっていた東毛三郡を戻して群馬県が生れた。楫取も熊谷県令から群馬県令に肩書が変わる。当初、県庁所在地は高崎にと中央政府は決めていた。しかし高崎城は陸軍の直轄で県庁舎は各地に分散、また高崎に県庁が来ると言うことで物価や地代がにわかに上がった・・。前橋では新築したばかりの約16万坪の前橋城が廃藩置県で無用の長物なっている。楫取“知事”は前橋の生糸商人の下村善太郎(後の初代前橋市長)ら有志に前橋城を県庁舎とすることの他にいくつかの条件を出した・・。
てっきり高崎に県庁が来るものと信じていた高崎住民たちの怒りはすさまじかった・・。

今年の大河はどんなストーリーが群馬との関わりで展開されるのか楽しみです。姉の死後、後妻に入り群馬でも久しく生活を送る文の役は、われらが明大OGの井上真央。ドラマは楫取素彦ではなく文が主役のようだ。

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楫取素彦と吉田松陰の妹・文 (新人物文庫)
一坂太郎著(萩博物館学芸員)
KADOKAWA/中経出版

        

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家電生産の国内回帰に期待

2015年01月07日 | 経済

(パナソニック 国内回帰進む 家電40機種生産検討 東京新聞2015年1月5日夕刊)

パナソニックは海外で生産し逆輸入している洗濯機、エアコンなどの家電製品約40機種について国内生産に移す検討に入ったという。円安の進行で海外の労務費が上昇したことも国内回帰の理由だとしている。

私はかねてから、同じような輸出型構造の主要製造業でありながら自動車産業と家電産業との栄華と衰退の差は何かを考えていた。一口で言うと家電産業は、海外シフトをやり過ぎたと思う。途上国を信用しノウハウ・技術の移転も加速させた。結果は・・。

一方自動車は、海外への生産シフトは行ってはいるもののその歩みは遅い。またコアとなる重要なテクノロジーの移転は、かなり慎重に見えた。短期的な収益にとらわれず、長い目で見たら、その位の警戒心を保持していたことが今も、自動車産業のプレゼンスをしっかりしたものとして位置付けられていることにつながっているのではないかと思われる。
パナソニックが国内生産へ回帰することは望ましいことです。このことは、当然国内の雇用増加にも寄与することでしょう。
パナソニックに限らず、家電各社もこの方向を選択してほしいものです。

(写真:大泉町の三洋電機正門前)

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会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから
 
日経BP社
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新春、三洋クラブハウスの前で

2015年01月05日 | 地域・一般

三洋電機の再編(統廃合)が進んでいます。

親会社のパナソニックの機構改革で、守口本社ビルは大阪府守口市に売却が決まりました。三洋博物館の「SANYO MUSEUM」は昨年12月に閉館。本社機能は今年2月末までに大阪府大東市の三洋電機大東事業所に移転の予定。

三洋電機の社員たちは4月1日付で全員がパナソニックへ転籍。当面は三洋電機の法人格は存続すると言いますが、その先は・・。

「三洋電機の本社ビル売却、社員のパナソニックへの転籍によって三洋電機の統合は最終段階を迎えた」(AV Watch ニュース

三洋関東体育館(群馬県大泉町)並びの「三洋クラブハウス」前を通りました。武家屋敷風の日本的な造りで外国からのお客様をおもてなしする迎賓館的な役割を果たしてきた。館内は豪華な調度品で彩られ室内の窓越しからはラグビー部の練習風景もみることができた。いろいろなことが思い出される・・。

総合グランド場の大きな案内板も撮ってみた。茶色のさびが時代の悲哀を物語っているようで感傷を誘う。諸行無常。企業の寿命も永遠にあらず・・。

 

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親「に」なること、親「と」なること

2015年01月03日 | 教育・文化

「親になることと、親となることの違い」について昨年12月18日、28日、毎日新聞の読者投稿欄で書かれていました。

親になる、と親となるの意味の違い。親なるは自然の成り行きとしての状態、親なるには積極的な意思が表現されてくることになります。投稿された長崎市の主婦、藤井さんは年賀状の文面も「良い年なるよう」と書いていたものを「良い年なるよう」と書き直したといいます。
たしかに助詞の使い方一つで内容が異なってくる日本語は、意味の深い言語ですね。

さて親についてですが「産みの親より育ての親」といいます。「に」と「と」にはそれに類した重さの意味合いを感じます。
親になった後は、名実ともに親となるようにしなければと思います。親は本当に親「と」なっているといえるのかどうか。自戒を込めて年の初めに当たり考えてみました。

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【写真】前橋へ向かう車窓から見た今日の浅間山。(本文とは関係ありません)

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