ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

小学生のプログラミング教育

2020年01月28日 | IT関連
今年4月から小学校でのプログラミング教育が開始されるといいます。
果たしてどのような内容をどの程度まで教えることになるのだろうか。

児童たちもさることながら先生たちにとっても初めての試みでどんな授業になるのか、先生たちの過重労働が指摘される中でさらに事前学習も追加され、さぞたいへんなことだろうと察します。それにしてもテキストはどんなものを用いるのか、外野の方が関心をもってしまいます。

『電脳会議vol200』(技術評論社)によりますと「プログラミングというとプログラミング言語を使ってプログラムを書くコーディングのイメージが強いですが、小学校では言語を覚えることが目的ではなくプログラミング的思考を育成するため」とあります。「文科省の手引き」によると論理的に考えていく力だという。

として5年生算数の単元、円と正多角形ではコンピュータを使って正多角形を描く、この目標を達成するための手段としてプログラミングの体験を用いる、順番や命令を修正し何度も挑戦する、この試行錯誤の過程が大切、と説明されている(同誌)。

果たしてどんな教育が始まるのか、小学生たちよりも周りの大人たちの方が興味をもってしまいそうです。それにしてもこどもたちは順応性がありますね。わがファミリーのこどもたちもスマホのゲームを瞬時に覚えてしまう=写真。


最初少し一緒に遊んだものの、たちまち追い越されてしまった。ゲームは仮想の遊びと思うと私にはどうも真剣味が湧きませんが、こどもたちはまったく違う。ちょっと心配になるくらい没頭している。その「副作用」には十分に注意をして節度を持たせることは大人たちの責任と思う。

プログラミング教育によって、こどもたちがITと正しく向かい合っていける「作法」を身につけてもらえたらと切に願います。


それにしても4月からの新教育、注目です。


 
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「人生9回の裏」最期のさいごまで力投だ

2020年01月23日 | スポーツ・健康
エモやんこと江本孟紀氏の新刊『人生9回裏の戦い方』(竹書房2019/11)を読みました。

いいですねぇ、江本節がさえていますな。

人生は長い暇つぶしをさせてもらったと思えばイライラしない
捨てる神あれば拾う神あり
人生トントン
明けない夜はない

頑強だった彼も胃がん宣告から2年、最終イニング9回裏を迎えた心境のようです。
阪神タイガース時代に「ベンチがアホやから」の放言はリアルタイムで私は偶然TV中継を見ていた記憶があります。ベンチに戻るなり帽子を叩きつけるようにしたしぐさも印象的だった。
本書にはあの試合のことも詳しく書かれていた。

対ヤクルト戦。先発で投げていた江本、8回のピンチの大事な局面でベンチに目をやると監督(中西太)が姿を消した。いわば采配放棄の態度。敬遠策も考えられたが自分の判断で強行策、うまく打ち取ったと思ったら野手がハンブル(落球)、同点にされたところでピッチャー交代を告げられた。江本が怒るのは無理ない事だったと思う。

彼は大学時代も監督と衝突、プロでも監督とウマが合わない。しかし上司とは対立しても選手会長に押されるなど持ち前の正義感には、それなりの周囲から支持もあったと思えます。


やがて政界に進出。スポーツ平和党を皮切りに国民新党までいくつか党は渡ったが非自民に徹したところはブレていない。
68歳で大型二輪免許を取りハーレーを乗り回す。高齢者免許返上の風潮には反発を覚える。粋な元気ジジイの彼には余計なお世話と映るだろう。ただそんな彼も人生9回の裏に立っている自覚はある・・。

率直で痛快な書下ろし、ますます好感が持てた。
エモやん、われら共に「9回の裏」だね。同志愛を感じるぜ。
さいごのさいごまで、カッコよく頑張るべ!



【江本 孟紀(えもと たけのり、1947年7月22日 - )
高知県生まれ、高知商ー法政大。元プロ野球選手(投手)元政治家、野球解説者。
愛称は「エモやん」


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔





 
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戦争は「どっちもどっち」か

2020年01月14日 | Weblog
2018年10月に解放された安田純平さん。ポポロ通信舎(2018年10月26日)でも「カタールに感謝。安田純平さん解放」と題して触れました。その安田さんと、同じジャーナリストの藤原亮司さんによる新書『戦争取材と自己責任』が昨年11月発行され、さっそく読んでみました。

約3年半の監禁に耐えて帰国した安田さん、あれから1年以上たっての真相語りです。実行犯グループは?身代金デマは?紛争地ジャーナリストの二人が思いを語る。

日本政府が動いた形跡はなくもちろん身代金についても無縁だったようだ。ではカタールが払ってくれたのかというとそうでもなかった・・。
当時の報道各社は、「身代金」に関心を向けていた。私自身も今ブログを読み返すとそのような感じがしている。

安田さんは言う。
結局、事実なんかどうでもいいのだー。シリアでの人質生活から帰国し、日が経つにつれて実感している。拘束中から解放直後までさまざまな報道があったが、根拠の乏しい憶測やデマによるものが多く、その後それらの検証はされず新たな事実は出てきていない・・


「戦争はどっちもどっち」は誤り、の見出しの項では藤原亮司さんが語っている。
日本人は戦争についてどっちもどっちというイメージを持っているかもしれないけれど、圧倒的に力のある者が圧倒的に力のない者を叩き、抑圧している場合がほとんどですね・・・
そうか、それだけにその真相を現地で直視し記録し広報するのだ。危険地帯に踏み込むことは「自己責任」だと言われようとも。

お二人の報道に携わるものの勇敢な覚悟、不屈な熱意というものを改めて感じさせられた。今後ますます戦争取材は困難を増す時代になると思う。せめて私たちは紛争地ジャーナリストを応援こそすれ、彼らの行動を「身代金」で測ったり「自己責任論」で見捨ててはならないと思う。もちろん日本政府も。


 
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なぜに行く、海自中東へ

2020年01月10日 | Weblog
米国とイランが武力抗争を始めての年明けとなってしまった。
イランの報復攻撃に対して米国が慎重になったからと言ってこれですべてが収束するようなわけではない。

そのような折も折、日本政府は海上自衛隊を閣議決定のみで中東に派遣する。活動期間は今年12月まで約1年間、けっこう長い。護衛艦と哨戒機2機など隊員260人規模。目的は船舶の安全に向けての情報収集、調査研究が名目なので国会の承認は要らないそうだ。
調査目的が理由と聞くと以前、捕鯨でも同じようなことがあった覚えがありますが、海自の派遣とは分けがちがいますね。民間の漁業者と軍服を着た人とでは、その意味合いはまったく異なります。

日本船を守るための「調査研究」って?

相手が海賊の場合は国連海洋法条約に基づき日本の警察権で十分に行使できるという。だが相手が国家であるならば簡単には追い払うことはできない。そのことは「調査研究」するまでもない事だし、仮に調査研究でその勢力を特定できたとしても、それを武力でもって解決するということありえないし、もしそうなれば日本の国是(憲法)に抵触する。

防衛大学校生の卒業論文の作成ならいざ知らず「調査研究」というのは、どうもよくわからない。本当のねらいは調査内容そのものよりも自衛隊をどこまで進めることができるかという「許容範囲の拡大」が本当の目的なのではないだろうか。調査研究リポートもたぶん黒塗りだろう。

大義の見えない派遣に1年間も、当の自衛官たちの中にも当惑している人が少なからずいるのではと察します。世界に誇るべき憲法を有しながら、なんとも困った流れですな。



コーリン・ラベットでヒットした『帰らぬ少年兵』(Just Freckled Face Soldier) を弘田三枝子がカバーしていたとは知りませんでした。訳詞もいいですね♪


弘田三枝子 帰らぬ少年兵 1967 / Freckle Faced Soldier
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今年は腹7分目で行こう

2020年01月08日 | 医療・福祉
飽食な時代、ましてお正月はおせち料理にお餅、満腹でだらっとしていました。
『腹7分目は病気にならない』(米山公啓著 PHP新書)では、赤毛ザル60匹の飼育実験で「腹7分組」は「満腹組」に比べ目つきは鋭く体温低く動きは活発、満腹組より死亡率が半分だったと書かれています。


長寿国家は滅びるか否か


60歳以上の多い国は新しいものを生み出せない、そうだろうか?実際は長寿になることで経験は豊富となり、単に労働力という見方でなく経験を必要とする高度な器械生産などにはむしろ有利。高齢になっても半数は健康で働けるのであるから悲観的になる必要はないはず、と著者は言う。


定年イコールリタイアという見方を変えなければならない時期に来ていた。私もこの点は見誤っていた。年齢、定年という枠をあまりにも意識しすぎていた。


デジタル化への遅れで後退したフィルムメーカーのコダックを例に指導者が先を読まなければ組織は次第にダメになってしまう。日本の大手家電メーカーもその壁に当たってしまった、と手厳しい。


高齢者の多くが「こんなに長生きしても」と言いながらも本音は長生きしたい。これは人間の本能的な使命感のようなもの。そして配偶者の死も乗り越えなくてはいけない。一人で生きる覚悟を持つ。健康面だけを追求しても長寿を楽しむことはできない。多くの人とのつながりを作り続けることが重要、と著者はむすんでいる。まったくおっしゃる通りと思います。


今年は腹7分目、せめて昔から言い伝えられている「腹八分」を目標に腹ペコハングリー精神で精悍に行きましょう。新春の第一冊、大いに参考になりました。


なぜかジョニー・ソマーズの『内気なジョニー』が浮かんできた。原題は「怒ってよジョニー」の意味。内気な国民・有権者も、もっと怒らないと。。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔




 

Joanie Sommers - Johnny Get Angry
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フリカン ナビジャロン 2020

2020年01月02日 | エスペラント
Felican Novjaron Por vi !
(フリカン ナビジャロン ポー ヴィ)
Popolo(ポポロ)のみなさん 新年おめでとうございます!
今年もエスペラントで新春のご挨拶を申し上げました。
恒例となりますが国際語エスペラントの創始者ザメンホフ博士の詩『道』の一節です。


うまずたゆまず
種をまき、種をまく
のちの時代を考えながら・・・


百の種は滅びても
千の種は滅びても
いつもかわらず種をまき、種をまく

「おい、やめろ!」
といって人々は笑う
「やめるな、やめるな」
と心に聞こえる
「がんばって進め!」

孫たちが祝ってくれるのだ
しんぼう強く、しのいだならば

日本の政治状況は相変わらずひどいものですね。
昨年の年頭挨拶時とまったく変わらず国のトップのモラルハザードはもはや慢性化してて救いようのないありさまです。偽証偽造が公然とまかり通っている。


それでも「あきらめない心が必要だ」と毎日新聞の元日社説が訴えている。
「民主政治の再構築」と題し「民主政治のほころびが目立っている」「人権保障、権力分立、法の支配などの基本原理が危うさを増している」「日本は大国ではないが、世界の中で重要なアクター(行為者)ではある。民主政治の旗を掲げ続けることによってこそ、米国に世界秩序への関与を働きかけることができる」とし「あきらめる心にあらがいたい」とむすんでいる。


「あきらめない心」は前述のあきらめず種をまくザメンホフの詩の神髄に通ずるものです。少数派は忍耐力が求められます。


本年もポポロのみなさまのお越しをお待ちしています。

よろしくお願いいたします。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔




伊藤真波さんによる感動のバイオリン演奏です♬ 過去にはパラリンピックの水泳競技で好成績を残し日本初の片腕義手看護師としても活動を行う彼女は多くの人々に「あきらめない心」の大切さを伝えています。

伊藤真波さんのバイオリン演奏
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