ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

「東京都立大学」名が良いです

2018年08月28日 | 教育・文化

現在の「首都大学東京」名を2020年4月から旧名の「東京都立大学」に戻すという、良いことだと思います。

2005年に「首都大学東京」が登場したとき妙な名称にしたなと感じたのは長野県佐久市の進学塾でみた合格者発表の表記でした。今は休刊の太田のタウン誌『マイリトルタウン』に掲載された当方の「私のスナップ」=写真=からです。「都立大らが再編統合し改称。「首都大学東京大学」と字数が多くまるで2校に合格したかのように見えます」とキャプションが。

当時、再編統合にあたり大学は校名を公募したという。6割がたが、そのままの都立大であったものを「首都大学東京」に決めた。最終決裁者は石原慎太郎(当時東京都知事)。

しかし英語表記の「Tokyo Metropolitan University」はそのままだった。「首都」なら素人考えで「capital」を入れそうな気もしたが、そこまでは石原翁周辺は気が回らなかったのか。もっとも英語名まで手をつけなくて良かったと思います。国際的な知名度への影響は免れたわけですから。

それにしても2005年から2020年まで。なんとも無駄な校名変更の15年ですね。

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オスプレイが飛んでいる

2018年08月24日 | 研究・書籍

今日の上毛新聞によりますと、今月20日以降に群馬県上空をオスプレイらしきものを見たという報告が6件あったという。太田市周辺でも1件。飛行ルートについては米軍側から明らかにされず確認は難しい。

10月1日からは東京・横田基地に5機の配備が決まっている。

2012年の発行本ですが『オスプレイとは何か 40問40答』(かもがわ出版)を読んでみました。

オスプレイ(osprey)とはもともと鳥のミサゴ。fish hawkとも。空中で静止(ホバリング飛行)、急降下し狙った獲物を捕らえます。転じてヘリコプターと飛行機の両方の特徴を持ち合わせたユニークな軍用機です。

従来のヘリコプターCH-46の代用機の位置づけで、主として米海兵隊用がMV-22、同空軍用がCV-22。

本書発行当時、那覇市長だった翁長さん(今月逝去)は「安保条約には賛成だからこそ、オスプレイには反対」と述べていた。アメリカとの友好関係は保ちたいからこそ、沖縄県民に危害をもたらす恐れのあるオスプレイ問題ではゆずれないと話していました。

オスプレイには、ヘリコプターには常備されているオートローテーション(自動回転着陸)機能が無い。そのためエンジンが異常停止したときに飛行機モードでの着陸は可能としているが危険回避には限界を示しているようです。

CH-46に比べ行動範囲4倍、積載量3倍、速度2倍など抜群に能力アップしたオスプレイですが、開発以来、機体をめぐっていろいろと問題点が指摘されている機種です。

今後は群馬に限らず日本全土をオスプレイが自由自在に飛ぶようになることでしょう。これまで本土に住む私たちは沖縄の人たちの不安や苦しみを十分共有しないで過ごしてきました。これからはますます、増加するであろうオスプレイの運行を前にして沖縄の人たちの痛みをいやでも理解することになるかもしれない。その意味では「良い機会」が飛んできたと言えなくもありませんね。 

 

 

オスプレイとは何か40問40答
石川巌、大久保康裕、松竹伸幸
かもがわ出版

 

オスプレイ配備受け入れ “着陸対価”は100億円(18/08/24)

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高校野球は爽快、政治は偽善

2018年08月22日 | 研究・書籍

正直な大阪桐蔭・金足農戦結果

「あきたこまち」で栄養補給していても最後は、食べ過ぎで消化不良だったのでしょうか。金足農高、悲願の全国制覇はかないませんでした。でも公立農業高校が決勝戦まで進んだことは、痛快な甲子園となり明るい話題を提供してくれました。それにしてもデータは正直。大阪桐蔭は王者にふさわしい総合力をもっていましたね。

ウソ充満の偽善政治

さて、最近の政治状況に目を転じてみます。
安倍一強政治の閉塞感は何とかならないかと『フェイクの時代に隠されていること』を読んでみました。著者は斎藤環福山哲郎。精神科医と野党(立憲民主党)政治家の対話と著述です。

当初のタイトル案は『なぜ政治家は馬鹿になるか』。一つの政権がこれほど高頻度にデタラメをやらかしたことは、おそらく前例が無く歴史に残る汚点では・・

どうしょうもないフェイク(fake=偽物、ペテン)な時代を精神科医からは、注目の精神療法「オープン・ダイアローグ」の手法を用いて新しい民主主義の意思決定のありかたを「処方」する。政治家福山氏からは「前代未聞のフェイク国会、安倍内閣は国会で真実を語らない。安保法制強行採決、すべてはここから始まった」と。

一冊の本から「隠されている」すべてはつかみきれませんでしたが、解決のヒントはいくつか感じ取ることはできました。

 

 

フェイクの時代に隠されていること
斎藤環 福山哲郎
太田出版

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

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「秋田小町」食べて金足農、優勝だ

2018年08月20日 | スポーツ・健康

明日の優勝戦は、金足農を応援します。

全国的に農業高は校名を変え普通高校化している中で「農業」の文字をしっかり名乗りつづけている秋田県立金足農業高校。群馬では勢多農が校名に「農」を称しています。オールドファンとしては、この意気には好感が持てます。

選手の全員が秋田県出身。これも「地産地消」でいかにも地元の農業高校らしくていいですね。右バッターが多く、選手の体型もいろいろ。部活の野球部の本来の姿です。

強さの秘訣の一つは「あきたこまち」を毎日食べ続けていることだという。まるでポパイとほうれん草の関係ですね(笑)

日本農業新聞によりますと「気力と体力、諦めない勝負強さの秘密は、秋田県産「あきたこまち」だ。吉田輝星投手(3年)もその一人。宿舎で毎晩食べており、「体力を維持できたのは、食べ慣れた米のおかげ」と語る」

金足農は宿舎に地元産「あきたこまち」を持ち込み、連日食べているといいます。その根拠は・・

「秋田県農業試験場で米などの作物を研究する川本朋彦主席研究員は、食べ慣れないものを食べ続ければ食欲が減退し、選手のパフォーマンスにも影響するだろう。そういう意味でも県産の米の効果は大きい、と分析する」(同新聞8/19)

勝利の校歌を歌う時の力強く反り返りの姿勢もユニークですね。まるで全員が応援団員のようで。

選手層も厚く総合的な実力では大阪桐蔭が一枚上手なのだとは思う。しかしそれを覆してもらいたい。優勝空白県の秋田にぜひ優勝旗を。明日の決勝戦の応援は金足農に決まり。

がんばれKANANO!!

 

写真: 「日本農業新聞」から

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巨大な牛久大仏さま

2018年08月15日 | 彫像

つくばから牛久に向けての車窓から突然大きな大仏様の姿が見えてきた。

これが牛久の大仏さまだ!
「牛久大仏」は台座を含めて高さ120メートル
総重量4000トン、青銅(ブロンズ)像としては世界最大としてギネスに登録されている。顔の長さが20メートル、耳の長さ10メートル・・

すべてがデカい!

このお盆期間中に拝観できたことは感激でした。

ところでこの大仏様、どこの宗派なのだろうか・・

「浄土真宗東本願寺派 本山東本願寺」

おお東本願寺!それなら真宗大谷派かと思いきや、ノーノーノー。

ウィキペディアに「浄土真宗東本願寺派」の詳細が書かれていました。

なんと真宗大谷派から独立したのが「牛久大仏」の本山東本願寺派。
「南無阿弥陀仏」が大谷派では「なむあみだぶつ」本願寺派では「なもあみだぶつ」。焼香の回数が本願寺派は1回、大谷派は2回・・。

なぜに分裂したのだろうか、部外者には経緯を読んでもさっぱりわかりません。

大仏様の大きな姿には圧倒されながらも宗派内の分裂騒動があったことを知ると何とも血なまぐさい俗物的なものを強く感じてしまいます。

宗教集団にかかわらず、一般に組織に分裂はつきもの。しかし政治党派や企業にも言えることですが大同団結して醜い内部抗争を克服、和解・統一の方向に力を合わせてほしいと願います・・ 合掌。

 

 

 

牛久大仏 茨城県牛久市

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紛争地の看護師、白川さん

2018年08月07日 | 医療・福祉

同じ人間で、こうも勇敢な生き方を選択し献身している人がいることに頭が下がります。

7歳の時にテレビのドキュメンタリー番組で「協力・国境なき医師団(MSF)」のクレジットを見たのが同医師団への志望のきっかけであったといいます。7歳といえば・・小学校一年生ですね。

商業高校から定時制の看護学校を卒業。語学力を養うために豪州の大学(看護学部)に進む。一時はメルボルンの大病院に勤めるも、初心にかえって国境なき医師団(MSF)へ参加をする。自身、恋の“犠牲”もあった・・。

七章で「世界一巨大な監獄で考えたこと」は特に印象的です。パレスチナ自治区のガザ地区に国境なき医師団(MSF)の看護師長として赴任する。そこでパレスチナとイスラエルの厳しい対立の現実を知る。ガザ地区は、「世界一巨大な監獄」のようだ。ホロコーストの悲劇を受け継ぐイスラエルの人びとがなぜ、現代社会に至っては弾圧の側に回ってしまうのか。全世界を敵に回しても戦ってでも生き残るイスラエルの異常な論理・・。

著者が任務を終え帰国する時はテルアビブ空港の取調室で真っ裸にされた。ガザで接触した人物の評価や連絡先。ポーチのレシート1枚まで取り出された。パソコンのデータも。
しかし多くを知った著者は、そのことを一方的に責める気にもなれない。湧き出た涙には、そこまで警戒してチェックするユダヤ人に対する同情の悲しい涙も混じっていた・・。

私の日常とはあまりに想像を絶する紛争地。そこで活躍する医療団。問題をたくさん突きつけられました。

 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

紛争地の看護師
白川優子 著
小学館

 

国境なき医師団・看護師 白川優子さんインタビュー(上)

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電池は産業界のおコメに

2018年08月03日 | 経済

ポポロ君(以下ポ)「産業界のお米といえば、これまでは半導体のことを指したけど、最近では電池もお米入りですね」

ステラさん(以下ス)「そうね。電池と半導体がセットでお米ということも言われるほど重要存在ね」

「電池は車載、BtoB、住宅、家電・・そのなかでも車載のウエイトが高まっているね。車載電池は、もともとは三洋電機が切り開いてきた分野だったよな」

《2009年にパナソニックが三洋電機を子会社化。電池事業もパナソニックに一本化》

「結果的にはパナは良い買い物(買収)をしたということかな」
「そうね」

「中国の車載用リチウム電池メーカーでCATLという会社が浮上しているけど・・」
「CATL、時々目にするわね」

「昨年出荷量でパナソニックを抜いて世界首位に踊り出たって・・。日本の自動車メーカーが続々とCATLに接近しているらしいよ。要チェックだね」
「CATL・・読みはそのままなのかしら?」

頑張れ!日の丸半導体

「日の丸半導体で健闘しているのは、いろいろ言われてはいるけど東芝勢とソニー勢だね。NAND型フラッシュメモリーでは東芝が依然強い(世界2位)。ソニーのCMOSイメージセンサーもね。CMOSはデジカメやスマホには欠かせない中核パーツだもんね」
「ほんと CMOSはおコメよ」

「大泉町にもあるオン・セミコンダクターもCMOSの有力な生産メーカーだ。CMOSはスマホからいずれは自動運転が進むとともに車載向けセンサーでの大きな需要が見込まれている」
「そうなの!」

「それだけに旧東京三洋や三洋電機の事業への着眼点は良かっただけに残念。もったいなかったねSANYO」
「そうね、結局さいごはそこに行くわよね」

ポポロ君ステラさん「(笑)」


(「東洋経済」2018/6/30号参照)

 

週刊東洋経済 2018年6月30日号
[雑誌](怒涛の半導体&電池)
東洋経済新報社

 

ナットキングコールの次女ナタリー・コール。今宵は彼女の声で『Route 66』♪

Natalie Cole "Route66"

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『万引家族』是枝監督の意気に好感

2018年08月01日 | 映画・芸能

映画『万引家族』をみました。
最初、タイトルの「万引」に違和感がありましたが映画を見てなっとく。
良い映画でした。

カンヌ映画祭で最高賞に輝いたことが素直に肯ける作品です。
それぞれが血縁の無いワケ有りの「犯罪者」ながら絆の強い家族。
その集団から見たうわべばかりの冷たい一般社会。
十分に「社会派」な作品でした。

権力とは距離保つ

今回のカンヌ祭の受賞に対して林芳正文科相から祝意の面会申し出があったようですが、是枝裕和監督は、それを辞退した。その理由を同監督は、映画がかつて、「国益」や「国策」と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、大げさなようですがこのような「平時」においても公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています(KOREーEDA。COM)

是枝監督、その意気、気に入りました!!
これからもがんばっていただきたい。公権力とは距離を保って。

 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

 

映画「万引き家族」予告編

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