ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

「子ども20ミリシーベルト」で抗議辞任

2011年04月30日 | 原発震災・原発問題

小佐古参与が抗議の辞意 子供の被曝基準「容認できぬ」(朝日新聞) - goo ニュース

原発事故対策は、ほんとうに行き詰まっている。「放射能汚染拡がり」は、生臭い政治手法などで解決できるシロモノではないだけに、一方的に現政権だけを責めるつもりはない。

しかし、ソフトバンクの孫正義氏も子供への年間被爆量限度20ミリシーベルト(mSV)改悪には怒っていたが、まったく同感。官僚(文科省、厚労省)が苦し紛れに書き直した基準値アップ、それを追認し定めた政府の対応は、もはや弁護しようがない。

辞表を提出した小佐古(こさこ)内閣官房参与(東京大大学院教授 61歳)は元々、原発推進の立場の学者。過去の原爆症認定集団訴訟などでは、国側の証人として、被害者側の反対に位置していた人だ。この人が今回は、あえて“被害者”側に立っての抗議の意味は重い。

 

小佐古氏の専門は放射線安全学。原子力工学者だけに、放射線の危険を、良く熟知している。それだけに、子どもたちへの被曝基準を20ミリシーベルトに引き上げたことには我慢がならなかったのだろう。先に、福島原発の惨状を見かねて16人の推進派シニアが発した緊急建言の気持ちと同一線上、いわば研究者の呵責からの嘆きのように思われる。

小佐古参与が涙の辞意表明 政府の原発対応批判

 

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原発国難の時、孫正義氏の良心

2011年04月26日 | 原発震災・原発問題

きょうは、チェルノブイリ原発事故からちょうど25年。今も同原発の周辺地下水の汚染は止まらないという。一方、福島第一原発は、依然収束からは程遠い深刻な状態がつづく。「放射性物質の放出量は1時間当たり100億ベクレルの高レベル。(読売新聞4/26夕刊)」

 Ustreamで、ソフトバンクの創業者、孫正義氏の講演(記者会見)をみつけました↓↓

自由報道協会主催 孫 正義 記者会見←(クリックしてご覧ください)

率直な原発への認識を反省。プロパガンダ(政治宣伝)だった原子力エネルギー。コストの面では、太陽光が原子力を昨年逆転している。子どもたちに対しての配慮のない「20ミリシーベルト」への怒り。人間事業家、孫正義の良心を感じました。

送電と発電の分離、やれるところから改革です。知って行動せざるは後世の人たちに対して罪。氏の発言の数々にまったく同感です。

 

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全核兵器よ なくなれ!

2011年04月25日 | 研究・書籍
なぜ核は、原子力兵器はなくさねばならないのか。それは核が個人を殺すだけでなく、人類そのものを絶滅させかねないからだ。今、世界には2万発の核兵器が存在する。これらの核の脅威によって、地球上の60数億の人類は常に危機にひんしている・・

『全核兵器消滅計画』中島彰著(2005年)を読みました。

マンハッタン計画で長崎に投下したしたプルトニウム原子爆弾製造の際、「未熟爆弾現象」で開発者たちは悩まされた。ここに着目したのが、ニュートリノ(中性微子)の立案者、菅原寛孝氏(ハワイ大学物理学教授)。
地球上のあらゆる核兵器をなくすには、素粒子・ニュートリノを用いて、意図的な未熟爆発で核を封じるという壮大な構想です。地球の裏側からニュートリノを発射して、途中でプルトニウムに照射。するとプルトニウムの塊内部で核分裂反応が徐々に進行、大量の熱が発生、その熱でプルトニウムが蒸発して消えうせる・・

(もし実現できるなら)すばらしいプランです

物理学者の贖罪として、「祈り」から「行動」の形として考え出されたニュートリノ。ただ、実用化にはまだまだ課題が・・。

もしニュートリノで、福島第一原発を沈静化できたら夢のようですが・・。


【写真】“原発安全神話”恐怖の崩壊。森本清彦・画



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放射雲、北半球を覆う

2011年04月23日 | 原発震災・原発問題
顔見知りの仲良しだった日系人が、急にブラジルに帰国した。
良い人だっただけに別れが、とてもつらかった。
ニュースでは、留学生たちも学業半ばで日本を離れているという。

福島第一原発事故から放出された放射性雲の流れを、ドイツ気象環境研究所の動体地図で確認できます↓↓
http://wordp.relatividad.org/de/Wissenschaft/radioaktive-Cloud-nach-Nuklearunfall/

ドイツのこのサイトから見るに、すでに放射能雲は、北半球をおおっています。
こうなると思想、宗教、人種、民族、敵も味方もありません。放射雲はひたすら地球を漂っています。チェルノブイリのときは、放射雲は地球を一周でなく、何度も回り降り注いだといいます。私たちが、等しく共通の「地球人」であることを、自覚する時です。

放射能汚染は、距離ではなく風向きと地形に左右される。
放射線量測定地点が群馬県内でも前橋市上沖町以外に、高崎市綿貫町、中之条町中之条、片品村鎌田、邑楽町中野、桐生市天神町が加わった。測定値から見て、単純に「距離」でないことが伺われます。


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原子力の社会史

2011年04月22日 | 研究・書籍
1999年発行の『原子力の社会史』を読みました。

著者、吉岡斉(よしおかひとし)1953年富山生、九州大教授。理学部物理学(東大)の出身。

日本の原子力研究は、初期は物理学者茅誠司(東北大理学部出身)らが中心であったのが次第に工学者主導に移ったという。新潟の柏崎原発でも立地条件をめぐって、地(震)学者と工学者の対立があったと聞くが、学者間での専門領域からの立脚した流れ、見解の相違、というものが「原子力」をめぐってもあったのかと思う。

日本の原子力の研究では京都大、東京工大から始まる。学部レベルでは京大工学部の原子核工学科(1958年)が古い。大学院レベルでは大阪大、東京工大、京都大が先鞭。それに対して理、工、農、医の総力で横断的な研究構想をつくろうとしたのが東京大学。たしかに原子力は学際的なアプローチで、という発想はとても優れた考えと思えるがその後、東大では工学部が独走して原子力工学科を設置(1960年)、さらにこれまた工学系研究科に原子力工学専攻を置き総合力構想は消えてしまった(1964年)。

このところ原発問題の解説者としてマスコミ報道に登場する専門家と称する人士に東大出身者が目立つ。なんとも自信たっぷりに「この程度は安全です」と。前述のような「独走」の歴史とまったく無縁でもないように思う。原子力研究者のおごり、過信が今、問われている時なのに。

先進国では日本だけが敗戦後の統制経済の延長で、原子力開発を国策で進めてきた。ここにも不幸があった。原発設置予定地の地元民には上意下達、一方的に「理解」と「合意」を要請された。なんだか、一連のダム建設の構造とそっくりだ。
1999年の著書であるが、この本も今日的な意義を失っていなかった。


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チャイナ・シンドロームより先に・・

2011年04月18日 | 映画・芸能
原子力発電所の事故を描いた米映画「チャイナ・シンドローム」1978年制作。

この映画はスリーマイル島事故(1979年)よりも先に完成したもので、それだけに先見性をもった社会派作品として当時、その評価はとても高かったようです。原発事故をテーマにした物語は希少です。

TV局の女性キャスター(ジェーン・フォンダ)がカメラマンたちと、原発を見学するところからお話は始まる。
深刻な事故を、決して事故とは認めない電力会社上層部。しかし電力会社を愛しながらも安全性については疑問を抱いているベテランの技術社員(制御室長)の苦しい立場。そこには、巨大な利権がからむ経営・採算の論理と点検・安全の論理がぶつかり合う。

原子力規制委員会の査問もあるが、おざなり。
もし万一事故が起これば州(カルフォルニア)が廃墟になる・・
今日的にも意義のある傑作です。ぜひ一度、みなさんにもご覧いただきたい。

ふりかえって今、わがレベル7の状況に遭遇していますと、この映画が発した警告の「先」まで私たちは来てしまったような気がしてならない・・

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心配!プルトニウム3号炉

2011年04月15日 | 原発震災・原発問題

福島第1原発3号機圧力容器の一部で急激な温度上昇 保安院「直ちに問題はない」

きょうのニュースでは「3号炉圧力容器のフランジと呼ばれる接続部分が、2日間でおよそ80度、温度上昇。原子力安全・保安院は、直ちに問題はない」とはいうものの、その原因や影響については不明としている。

どの炉も決して油断できませんが中でも3号機は、特に心配です。そてはプルトニウムにウランを混ぜたMOX燃料を再利用したプルサーマルだからです。

プルトニウムについてもっと知りたかったので、今から17年前、1994年発刊の広瀬隆氏が訳した『プルトニウム人体実験』を読んでみました。

プルトニウムは、惑星の冥王星(Pluto)にちなんで命名された94番目の人工元素。冥王、つまり死後の世界の王、という意味。比重がきわめて高い元素、融点640度、生まれは1941年米国カルフォニア大学バークレー校。プルトニウムは地上で最も毒性の高い化学物質というわれている。プルトニウム239は半減期は24,065年で核兵器、原発用、プルトニウム238はさらに放射レベルが高く宇宙での熱源や発電用。

『プルトニウム人体実験』(原題The Plutonium Experiment)は米国のAlbuquerque Tribune紙の女性記者アイリーン・ウェルサム(Eileen Welsome)が、マンハッタン計画の一環としてプルトニウムによる人体事件を追った取材レポート。彼女は、これによりジャーナリストの最高級栄誉といわれているピューリッツア賞を受賞している。

詳細は置くとして、核兵器としてのプルトニウムは、1945年8月9日長崎に投下された原子爆弾だ。それに先だって約1カ月前の7月16日、プルトニウム製原爆実験がニューメキシコ州アラモゴードで行われている。18人の人体事件も同じ時期、同年4月から始まり1947年にかけて。自国の兵士や医療関係者、科学者たちを守るためが大義のようだった。

訳者の広瀬隆氏は「(プルトニウムを使った)このような科学を輸入し、高速増殖炉『もんじゅ』の臨界報道に喜ぶ日本の原子力学者たちは、本書の主人公(人体事件を行った医師たち)とどこがちがうのか。それを知らなかったわれわれ日本人にこれから何が起こるのか・・」1994年の言葉であります。。

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マンハッタン計画―プルトニウム人体実験
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推進派シニア16人の緊急建言

2011年04月12日 | 原発震災・原発問題

昨夜は中之条町を震源地に、震度こそ3でしたが地震がありました。群馬が震源地と言うのは、めずらしい。地震が活動期に入ってきた表れと感じます。

地震のたびに、福島以外の他の全国各地の原発も気になります。浜岡原発(静岡県御前崎市)などは、震源域の真上に立っています。直下型と予測される東海地震が起きたら、浜岡原発は瞬時に爆砕されるのではないでしょうか。

今、ラジオのニュースが放射性物質の放出が、国際基準で「レベル7」、チェルノブイリ原発事故と同じと報じました。依然、福島第一原発は原子炉の不安定状態が4週間以上も継続しています。チェルノブイリは約2週間、スリーマイル島が約1週間で安定したのと比較してもこの評価は当然でしょう。

先日、これまで原発を第一線で推進してきたシニア専門家16人が、緊急提言を発表しました。深刻な事態は今も変わっていません。
自責の念がにじみ出ている田中俊一氏(前原子力委員会委員長代理、日本原子力研究開発機構特別顧問)=写真=の会見。シニアが現役に代わって態度を表明したことは評価できます。しかし事故が起きてからでは・・気付くのが遅すぎました。。

福島原発事故原発推進の専門家16人の緊急提言


【福島原発事故についての緊急建言】

 はじめに、原子力の平和利用を先頭だって進めて来た者として、今回の事故を極めて遺憾に思うと同時に国民に深く陳謝いたします。

 私達は、事故の発生当初から速やかな事故の終息を願いつつ、事故の推移を固唾を呑んで見守ってきた。しかし、事態は次々と悪化し、今日に至るも事故を終息させる見通しが得られていない状況である。既に、各原子炉や使用済燃料プールの燃料の多くは、破損あるいは溶融し、燃料内の膨大な放射性物質は、圧力容器や格納容器内に拡散・分布し、その一部は環境に放出され、現在も放出され続けている。
 特に懸念されることは、溶融炉心が時間とともに、圧力容器を溶かし、格納容器に移り、さらに格納容器の放射能の閉じ込め機能を破壊することや、圧力容器内で生成された大量の水素ガスの火災・爆発による格納容器の破壊などによる広範で深刻な放射能汚染の可能性を排除できないことである。

 こうした深刻な事態を回避するためには、一刻も早く電源と冷却システムを回復させ、原子炉や使用済燃料プールを継続して冷却する機能を回復させることが唯一の方法である。現場は、このために必死の努力を継続しているものと承知しているが、極めて高い放射線量による過酷な環境が障害になって、復旧作業が遅れ、現場作業者の被ばく線量の増加をもたらしている。
 こうした中で、度重なる水素爆発、使用済燃料プールの水位低下、相次ぐ火災、作業者の被ばく事故、極めて高い放射能レベルのもつ冷却水の大量の漏洩、放射能分析データの誤りなど、次々と様々な障害が起り、本格的な冷却システムの回復の見通しが立たない状況にある。
 一方、環境に広く放出された放射能は、現時点で一般住民の健康に影響が及ぶレベルではないとは云え、既に国民生活や社会活動に大きな不安と影響を与えている。さらに、事故の終息については全く見通しがないとはいえ、住民避難に対する対策は極めて重要な課題であり、復帰も含めた放射線・放射能対策の検討も急ぐ必要がある。

 福島原発事故は極めて深刻な状況にある。更なる大量の放射能放出があれば避難地域にとどまらず、さらに広範な地域での生活が困難になることも予測され、一東京電力だけの事故でなく、既に国家的な事件というべき事態に直面している。
 当面なすべきことは、原子炉及び使用済核燃料プール内の燃料の冷却状況を安定させ、内部に蓄積されている大量の放射能を閉じ込めることであり、また、サイト内に漏出した放射能塵や高レベルの放射能水が環境に放散することを極力抑えることである。これを達成することは極めて困難な仕事であるが、これを達成できなければ事故の終息は覚束ない。
 さらに、原子炉内の核燃料、放射能の後始末は、極めて困難で、かつ極めて長期の取組みとなることから、当面の危機を乗り越えた後は、継続的な放射能の漏洩を防ぐための密閉管理が必要となる。ただし、この場合でも、原子炉内からは放射線分解によって水素ガスが出続けるので、万が一にも水素爆発を起こさない手立てが必要である。

 事態をこれ以上悪化させずに、当面の難局を乗り切り、長期的に危機を増大させないためには、原子力安全委員会、原子力安全・保安院、関係省庁に加えて、日本原子力研究開発機構、放射線医学総合研究所、産業界、大学等を結集し、我が国がもつ専門的英知と経験を組織的、機動的に活用しつつ、総合的かつ戦略的な取組みが必須である。
 私達は、国を挙げた福島原発事故に対処する強力な体制を緊急に構築することを強く政府に求めるものである。

平成23年3月31日

青木 芳朗  元原子力安全委員
石野 栞   東京大学名誉教授
木村 逸郎  京都大学名誉教授
齋藤 伸三  元原子力委員長代理、元日本原子力学会会長
佐藤 一男  元原子力安全委員長
柴田 徳思  学術会議連携会員、基礎医学委員
住田 健二  元原子力安全委員会委員長代理、元日本原子力学会会長
関本 博   東京工業大学名誉教授
田中 俊一  前原子力委員会委員長代理、元日本原子力学会会長
長瀧 重信  元放射線影響研究所理事長
永宮 正治  学術会議会員、日本物理学会会長
成合 英樹  元日本原子力学会会長、前原子力安全基盤機構理事長
広瀬 崇子  前原子力委員、学術会議会員
松浦祥次郎  元原子力安全委員長
松原 純子  元原子力安全委員会委員長代理
諸葛 宗男  東京大学公共政策大学院特任教授

(写真)福島第一原発 米DigitalGlobe社提供

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怖いのはCO2より死の灰だ

2011年04月10日 | 原発震災・原発問題

徹底しない「計画停電」。

計画停電にはどうも「発電には原発が不可欠」と思わせる意図を感じる。

火力発電所は、今でも稼動にたっぷり余力があるのにCO2発生するからダメ?
ならば原子力発電所なら、CO2を出さないからクリーン?
とんでもない!原発はCO2の代わりに「死の灰」=放射能を撒き散らす。

CO2は「地球温暖化」、しかし、死の灰は「地球破滅化」だ・・

小出裕章氏(京都大)のような、出世を返上し“万年助手”ながらも

信念を曲げなかった原子力研究者たちの言葉だけが今、心に響く。

それにしても福島第一原発1号機の急な異変、目が離せない・・

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原発なしでも電力足りてる 小出裕章先生(京大・助教)

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忌野清志郎も原発ノー

2011年04月08日 | 愛しのオールディーズ

チェルノブイリ後の1988年のRCサクセッションのアルバムから。

「サマータイムブルース」と「LOVE ME TENDER 」

サマータイムブルースは、これまで所属の東芝EMIからは発売できず、インディーズレーベルから世に出す。反原ソングを許容するほど原発メーカー、東芝には度量がなかったということか。

このとき日本の原発は37基(現在54基)。もし清志郎のダンナが今、生きていてこの福島の惨状をみたらどんなコメントをしたものか、聞きたかった。

「電力はいらねぇ~電力は余っている」に疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、それについて一言。

日本の発電量は、今でさえ原子力に負っているのは20%台。原子力は小回りがきかず、フル稼動か止めるしかない。需要の変化に合わせて上げ下げできないという大きな弱点があります。決して他の発電設備が能力がないのではなく、原発をフル出力で動かすしかない。そのため天然ガス、石炭、石油、水力などの他の発電所は、電気を作らせてもらえず遊んでいる状態です。また原発はクリーンかといえばそうではありません。稼動に当たって準備、後始末等に多大な化石燃料の使用を前提としています。つまりこの歌詞に誤りはないということになります。

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RCサクセション サマータイムブルース~LOVE ME TENDER

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“時限爆弾”だった原子炉

2011年04月05日 | 原発震災・原発問題

『原子炉 時限爆弾 ~大地震におびえる日本列島~』広瀬隆著。
ページが進むにつれ、次第に戦慄を覚えた。
こんな読書経験は、初めてだ。

それだけ、この本の内容は真実性があり予言、的中の説得力を持っていた。

著者、広瀬隆氏は68歳。
「私にとって冥土の土産にこのまま沈黙を保っていればすむことである。たとえば、である。幼稚園の庭に大きな時限爆弾が仕掛けらていることを知ってしまってその場を立ち去ることはできない。・・孫を見ればこの子たちの将来を決して奪ってはいけないという熱い思いが胸を刺す」

「原発震災」は地震学者、石橋克彦氏が使った言葉。同氏は東海地震は「明日起きても不思議ではない」と述べている。
その3段論法は
(1)原発の大事故は起こり得る。
(2)大事故が起これば日本はほぼ壊滅する
(3)その可能性の原因は大地震

「天災は忘れたころにやってくる」(寺田寅彦=漱石門下の文人、物理学者)

著者広瀬氏は、メーカー技術者からノンフィクション作家に転じて30年、原発事故が起こす可能性が高いことを警鐘を鳴らしてきた。チェルノブイリ後に発行した『危険な話』はベストセラーに。最近では石橋克彦と同じように東海地震が予想される浜岡原発(静岡県御前崎市)の危険性を強く訴えている。もちろん老朽化の進んだ福島原発も例外ではなかった。

「救うのはあなただ!」と叫んで結んだ本書は2010年8月6日にペンを置く。
『まだ、まにあうのなら』の甘蔗珠恵子さんといい、広瀬隆氏といい先駆的な原発警鐘者の意見に耳を貸さなかったことは、なんとも残念無念としか言いようがない。

【写真】広瀬隆さん(社会新報4/6号)

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原子炉時限爆弾
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原発はいらない

2011年04月02日 | 原発震災・原発問題

謹んで大震災のお見舞いを申し上げます。
お亡くなりになられた人々に、哀悼の意を捧げます。

『まだ、まにあうのなら Is It Too Late ? 原発はいらない』は1986年のチェルノブイリ原発事故を、一男一女の母、甘蔗珠恵子(かんしゃたえこ)さんが、その想いを長い手紙風にして書き綴った原発への疑問と不信の警鐘の書。

スリーマイル島の事故を
ソ連は「アメリカの原発はお粗末。ソ連製は世界一」

チェルノブイリ事故を
日本は「ソ連の原発はお粗末。日本製は優秀で安全」

そして今度の福島原発・・
この惨状を誰が、今なんというのであろうか。

甲状腺にはヨウ素131 半減期8日
肺にはプルトニウム239 半減期は2万4千年
骨(白血病)にはストロンチウム90 半減期28年
肝臓はコバルト60 半減期5年
生殖腺(不妊)セシウム137 半減期30年

著者、甘蔗珠恵子さんはふつうの主婦の立場から、健康、生活、子どもたちに対して恐ろしい影響を与える放射能被害に多大な関心を寄せる。

原発に囲まれた状況を「高級な家具、装飾品に囲まれて一見、わたしたちは幸福に満ち足りた生活をしていても、家の周りが燃えている事実に気づきましょう。消し止められるうちに・・」。
地球の破滅に導く原子力は無用、原子力は人類と共存できません、と結ぶ。

この書(長い手紙)を書かれたのは1987年!! 5月

今読んでも少しも古くない、読みやすい本です。

It is too late. 

 

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【写真】気仙沼沖で発見された3週間漂流した犬

まだ、まにあうのなら―私の書いたいちばん長い手紙
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地湧社

 

 

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