ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

今を大事に、自然にゆだねる

2024年06月18日 | 医療・福祉
世の中は 今日よりほかはなかりけり
昨日は過ぎて 明日は知られず

今という 今こそ今が 大事なり
大事の今が 生涯の今


故中村仁一医師の『大往生したけりゃ医療とかかわるな』(幻冬舎新書2012年)の詩の一節です。大胆な提言です。
副題は「自然死のすすめ」、著者71歳頃の書。

がんについて「何の手出しもしなければ痛まず穏やかに死ぬ。年寄りには、がん死が一番のおすすめです」「がん死は“死刑囚”である私たちに近未来の執行日を約束してくれている」とも。

私も身内を含めがんによって痛み苦しんだケースを身近にみています。手術、抗がん剤、放射線の治療で一旦は鎮静化させても再び更に武装化したがんの残党が逆襲してくるということもあった・・。

幼い子どもさんや若い人たちと老人とでは、がんへの対処法も明らかに異なります。『70歳からは大学病院に行ってはいけない』(和田秀樹著)でも似たお話を読みましたが、いずれも対象は70歳位からの高齢者に向けての金言でしょう。加齢によって病気が増え重くなることはごく当然のこと、自然の摂理と思います。

高齢者にとっては「早期発見の不幸」「手遅れの幸せ」・・
がんや難病をどうとらえるか、それへの対処法をいかに選択するか。そのようなことを議論できるだけでも幸せです。昔も今も戦争や災害で亡くなっていく人たちのことを思うと治療や生き方について、いかに選択するかを考える猶予の時間をいただいているだけでも、そのありがたさに感謝したいと思います。

枯れている植物に肥料をやりつづけるか、人間の場合無理に苦痛を与えていることをしてはいないか。一年草は花を咲かせて種ができると枯れる。これらを著者は自然界の掟(おきて)と言う、まこと同感。

人間の生命には誰も限りがある。死を止めることはできない。自然死、それがいい。自然の神々しさを気づかされ心穏やかになる書でした。

尚、著者中村仁一先生は2021(令和3)年肺がんでお亡くなりになっています。合掌。


 


きょうの曲は70年代の英国ブリティッシュサウンド10CCのI'm not in love 
矛盾に満ちた少年の恋心です♬

10cc - I'm Not In Love (1975)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦う介護士の声を聞こう

2021年10月05日 | 医療・福祉
経験10年以上の現役介護福祉士(以下介護士)が語る『誰も書かなかった介護現場の実態』(宇多川ちひろ著 彩図社 2021年)を読み現代社会の闇の一部分をのぞかせてもらいました。

凶暴な利用者に指を嚙みちぎられた職員、薬の過剰投与で認知症を悪化させられた利用者、看護師研修の実験台にされる利用者など、時には立場を入れ替えて、利用者の目で見た現場も描かれている。

介護士を取り巻く過酷な労働環境も十年一日あまり変わり映えがしていません。低賃金、人手不足、対利用者、対職員、肉体的にも精神的にも大きな負担を被っています。

利用者から施設職員を見れば、幼児でもないのに童謡を歌うことを強要されることの苦痛屈辱。私は大人だ、「どんぐりころころ」など無理強いしてほしくない!

禁忌(タブー)としては「性欲」も大きなテーマ。また誤嚥性肺炎で亡くなる方が多いのも食事介助に十分な時間が取れない現実、職員数も足りないのだ。

「介護とは戦いの連続だ。行政や政策、法律、公的機関の視察員などと戦う。利用者や家族の要求やすれ違いと戦う、同僚と介助、人生観など支援方法の違いで戦う、部署間での力関係の差、押し付けと戦う、利用者からの暴力、危険な問題行動と戦う」

著者はあえて、「闘い」ではなく相手と競い合う「戦い」を用いて現場状況を表現しています。

著者はそれらの戦いに対して「怒りを感じても、必死に理性で抑え込んで我慢する。そして怒りを通り越して限界を迎えると、自分の心を守るために無感情となり、いつしか利用者を人ではなくモノとして・・・人の尊厳よりも業務の効率を優先するようになってしまう者もいる」と吐露。

「人は等しくいつか死ぬ。介護士はその事実と日々向き合っている。そして表面だけを見て介護は素晴らしい仕事だなどと褒めないでほしい。死ぬことが怖いのは私たちも同じ。先人たちの最期から学び、私たちとともに考え、ともに人生の終わりと向き合ってほしい」と著者はむすんでいる。

現役の介護士、福祉の道を志す学生、いずれ利用者になるすべての人たちに参考となる一冊でした。




  
プレスリーはロカビリー、ロカビリーはリハビリー♪
介護現場も選曲は、定番の「青い山脈」や「童謡」ばかりでなく多様化していただきたいものですね。ポップス世代も増えていますから。

ロカビリーがリハビリー/ビリー諸川&HARVEST MOON
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年は腹7分目で行こう

2020年01月08日 | 医療・福祉
飽食な時代、ましてお正月はおせち料理にお餅、満腹でだらっとしていました。
『腹7分目は病気にならない』(米山公啓著 PHP新書)では、赤毛ザル60匹の飼育実験で「腹7分組」は「満腹組」に比べ目つきは鋭く体温低く動きは活発、満腹組より死亡率が半分だったと書かれています。


長寿国家は滅びるか否か


60歳以上の多い国は新しいものを生み出せない、そうだろうか?実際は長寿になることで経験は豊富となり、単に労働力という見方でなく経験を必要とする高度な器械生産などにはむしろ有利。高齢になっても半数は健康で働けるのであるから悲観的になる必要はないはず、と著者は言う。


定年イコールリタイアという見方を変えなければならない時期に来ていた。私もこの点は見誤っていた。年齢、定年という枠をあまりにも意識しすぎていた。


デジタル化への遅れで後退したフィルムメーカーのコダックを例に指導者が先を読まなければ組織は次第にダメになってしまう。日本の大手家電メーカーもその壁に当たってしまった、と手厳しい。


高齢者の多くが「こんなに長生きしても」と言いながらも本音は長生きしたい。これは人間の本能的な使命感のようなもの。そして配偶者の死も乗り越えなくてはいけない。一人で生きる覚悟を持つ。健康面だけを追求しても長寿を楽しむことはできない。多くの人とのつながりを作り続けることが重要、と著者はむすんでいる。まったくおっしゃる通りと思います。


今年は腹7分目、せめて昔から言い伝えられている「腹八分」を目標に腹ペコハングリー精神で精悍に行きましょう。新春の第一冊、大いに参考になりました。


なぜかジョニー・ソマーズの『内気なジョニー』が浮かんできた。原題は「怒ってよジョニー」の意味。内気な国民・有権者も、もっと怒らないと。。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔




 

Joanie Sommers - Johnny Get Angry
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

桜の会、ノーベル賞も無縁だった中村医師

2019年12月10日 | 医療・福祉
中村哲さん死因「被弾で出血多量」遺体調査の医療従事者

ほんとうに世の中には立派な人がいるものだと敬服する一方、世の中にはほんとうに悪いヤツがいることも強く知ら示させられる中村哲医師の銃撃死事件でした。

「桜を見る会」や「ノベール平和賞」にも十分値するのに、そのようなものには縁のなかった中村医師。

銃撃事件の生存者がいた。事の解明の足がかりができ今後の犯行グループの逮捕、またその背景が明らかになることを願います。

一日200人以上診たお医者さん

医師としての中村さんは年間7万人を診察したという。休日なしで単純計算しても一日190人の患者を診たことになる。それだけでもずごいことなのに飲料水や農緑地回復のため用水路の建設もされた・・。


フランス外務省は「人道支援の担い手への攻撃」として非難声明を出している。それに比べて肝心の日本政府はどうか。どうもその割に対応が冷ややかな感じがしてならない、なぜか。


武力によらない自立支援を身をもって実践された中村哲さんはある意味、憲法9条の精神をもっとも体現し行動された偉人といえます。
中村さんは生前、新聞記者に「日本人は権力に弱い。国民は憲法に従う義務はあるが政権に従う義務はない」と語ったことがあるようだ。(TBSラジオ12/7鳥越俊太郎氏の話)


これまで中村さんの政治的な発言は聞かれなかったが至極まっとうなご意見だと思います。今の政権の対応が鈍いのも合点がいきますね。
改めて中村哲医師のご冥福をお祈りいたします。




【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真の貢献を体現した中村哲医師

2019年12月05日 | 医療・福祉
アフガニスタンで活動されていた中村哲医師の銃撃死亡のニュース、大変に驚き悔やまれます。

医療のみならず飲料水や農業振興のため用水路建設に取り組むためペシャワール会(NGO)を結成し、その代表を務めていた中村哲医師。ほんとうに世の中には立派な人がいるものだとかねがね敬服していました。

当通信舎でも過去2回中村さんについては紹介させていただいていました。3回目がこのような形になるとは・・・

2016年9月12日『中村哲さんこそノーベル平和賞を』
https://blog.goo.ne.jp/ikatsu2006/d/20160912


2010年7月5日『アフガンに命の水を』 
https://blog.goo.ne.jp/ikatsu2006/d/20100705


折しも『フランス外人部隊』(野田力著)を読んでいるところでした。
実際に外人部隊を体験した著者がアフガニスタンに派遣された時、現地アフガン兵と食事をした場面での会話です。

「アフガニスタンは好きか?」と聞かれたので「好きだよ。山が美しいから。日本もアフガニスタンみたいな山国なんだ」すると、こう返されました。「日本は平和な国、アフガニスタンは戦争の国(Japan is Peace Country. Afghanistan is War Country)」
「いつか発展していい国になるから希望を捨てるなよ・・日本も本当にひどい状況だったんだよ」と著者。すると英語のわかるアフガン兵から私の言葉を訳してもらった炊事兵は声をあげました。「ヒロシマ!ナガサキ!」アフガニスタンという戦地で聞いた著者には忘れられない言葉だという。

12月1日の読売新聞の1面トップの見出しから。
【海自中東派遣 閣議決定へ、調査・研究 政府、今月中旬に。護衛艦、年明け日本出発】

政府は中東に平和貢献のための派遣だと言いたいのでしょうが、果たしてそうなるでしょうか。中村さんのペシャワール型の貢献は決して軍事を背景としたものではありませんでした。

「途中で通過した村に住む人たちはアフガニスタンの民族衣装を着ていました。通過する我々をじろじろと見ています。憎しみの色は感じられなくても、笑顔はありません」(前掲「フランス外人部隊」の著書から)
現地の人から笑顔で迎えられる貢献、それこそが中村哲医師の大切な遺志のように思えてなりません。合掌。



【中村 哲】1946年福岡市生まれ。九州大医学部卒、専門は神経内科。現地では内科、外科もこなす。1984年パキスタンのペシャワールにライ病治療で赴任。1986年からアフガニスタン難民のための事業。2007年「緑の大地計画」第一期工事完成。年間診療者数7万人(ペシャワール会報参照)





 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

患者・同志を支え抜くこと

2019年10月08日 | 医療・福祉
同じ(がんの)患者経験をしていても価値観は同じでない。いかに人は、一人ひとり異なる存在かということを改めて実感するとともに支え抜こうと決意を固めてきました。」

組織の創始者がピンチに陥った時、その後継者が個人的な価値観?考えの違いはあっても同じ志をもつ組織者としては、あくまで支え抜くという積極的な心持ちはりっぱだと思いました。

『賢い患者』(山口育子著 岩波新書 2018年)を読んでの感想です。
そこに反応?と言われてしまうかもしれませんが(笑)
もちろん本はタイトルが示すように患者の視点から医療の現状を改革したいとする市民組織の運動の軌跡。賢い患者に必要な定義などが書かれた良書です。

20代からがん患者として闘病をつづけてきた著者が所属するNPO法人ささえあい医療人権センター(COML=コムル)の創始者、辻本好子氏自身が、がん患者となり精神的に動揺したのかそれまでには見せなかったマイナスの部分を側にいた著者は知ることとなる。しかし離れずに「支え抜こう」と決意を固める。。

継続し発展する組織は、会社にしろ団体にしろ後継者で決まる。COMLは辻本氏のあと山口育子氏を得たことで今も私たち患者の視点をもって活動してくれている。組織は人なり、後継者なり。


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「お焦げは食べない」は削除

2019年05月04日 | 医療・福祉

いつの頃からか、焦げたものは食べないように、といわれてきました。それまでは子どもの頃から私はご飯も魚でも丸焦げの物でも平気で食べていました。警告となった根拠は1970年代に定めた「がん予防12箇条」(国立がん研究センター)に「焦げた部分は避ける」が掲げられてからだったのですな。

同センターの動物実験から導き出された予防法だったのが、人についてはリスクが疑われるとして最新の「予防法」からは削除されたということでした。(東京新聞2019/4/2参照)

スポーツ選手の水分補給も180度、指導法が変わりました。がん予防の対処法もはまだまだ発展途上のように思えます。

さてはともあれ「お焦げ物」に神経質になることはなさそうです。もっとも最近、炊飯器や料理法が向上したせいか「お焦げ物」にお目にかかることはめっぽう少なくなりましたね。

 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

 

亡父ナットキングコールも“飛び入り”の、ナタリーコールのルート66 ♪

Natalie Cole 【 Route 66 】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紛争地の看護師、白川さん

2018年08月07日 | 医療・福祉

同じ人間で、こうも勇敢な生き方を選択し献身している人がいることに頭が下がります。

7歳の時にテレビのドキュメンタリー番組で「協力・国境なき医師団(MSF)」のクレジットを見たのが同医師団への志望のきっかけであったといいます。7歳といえば・・小学校一年生ですね。

商業高校から定時制の看護学校を卒業。語学力を養うために豪州の大学(看護学部)に進む。一時はメルボルンの大病院に勤めるも、初心にかえって国境なき医師団(MSF)へ参加をする。自身、恋の“犠牲”もあった・・。

七章で「世界一巨大な監獄で考えたこと」は特に印象的です。パレスチナ自治区のガザ地区に国境なき医師団(MSF)の看護師長として赴任する。そこでパレスチナとイスラエルの厳しい対立の現実を知る。ガザ地区は、「世界一巨大な監獄」のようだ。ホロコーストの悲劇を受け継ぐイスラエルの人びとがなぜ、現代社会に至っては弾圧の側に回ってしまうのか。全世界を敵に回しても戦ってでも生き残るイスラエルの異常な論理・・。

著者が任務を終え帰国する時はテルアビブ空港の取調室で真っ裸にされた。ガザで接触した人物の評価や連絡先。ポーチのレシート1枚まで取り出された。パソコンのデータも。
しかし多くを知った著者は、そのことを一方的に責める気にもなれない。湧き出た涙には、そこまで警戒してチェックするユダヤ人に対する同情の悲しい涙も混じっていた・・。

私の日常とはあまりに想像を絶する紛争地。そこで活躍する医療団。問題をたくさん突きつけられました。

 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

紛争地の看護師
白川優子 著
小学館

 

国境なき医師団・看護師 白川優子さんインタビュー(上)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北欧生まれの新精神療法OPD

2016年09月20日 | 医療・福祉

『現代思想』(青土社)9月号の特集「精神医療の新時代」は良かった。読み応えがありました。略語や専門用語が多く辞書を横においての熟読となりました。

薬物中心の医療実態に新提言

「オープンダイアローグ」(OPD)という新しい精神医療の提言がメインでした。このOPDはフィンランドの臨床心理士ヤーコ・セイックラが中心となってつくりだしたもの。急性期の統合失調症に効果が認められます。これまでの1対1(モノローグ)ではなくチーム医療による複数による「開かれた対話」療法です。即入院、薬物中心の現在の医学とは時に対峙する形ともなる方法です。頭の固い既成の医療体制には一石を投じるものだけに、日本でも、どこまでこの療法を取り入れることができるかは未知数です。

本書を読んで精神医療を支えるスタッフの専門領域の広さに感心しました。表象精神病理、哲学、医療社会学、神経科学、臨床精神医学、臨床心理士、精神科医、精神病理学、ソーシャルワーカー、当事者研究、医療人類学・・

現代思想的には、OPDはポスト・モダニズムの影響を受けていると言われているようです。OPDの普及拡大で精神医療の景色がガラッと変わるといいですね。精神医療は芸術(アート)との関連性、類似性もあるのですな。医学のほかに心理、政治経済、哲学思想、芸術とまさに学際的な特徴が強い分野であることも理解できました。

OPD療法で友は治っていたかも

私には統合失調症で30年近く入院生活を送っている親しい友人がいます。時々見舞いに訪れますが、薬の副作用のせいか鈍い動きで精気が感じられません。もし発症の時に、家族、医療スタッフ、友人の私などが彼を囲んで、動画のような開放的なODP療法を行っていたなら、きっと改善していたのではないかと思われるのです。急な幻聴も一過性のものだったのではないかと・・私から見て家族間の対話の少なさ、親しいもの達との理解(共有)不足が思い当たるからなのです。入院するのは早すぎたように感じました。また一旦入院してしまうとなかなか出られない・・。そんな身近な事例があるだけに新しいチーム医療OPDを知り、その可能性に惹きつけられました。

注目します!オープンダイアローグ療法



現代思想 2016年9月号
特集=精神医療の新時代―オープンダイアローグ・ACT・当事者研究…
青土社


きょうの一曲はOPD療法のセイックラ氏と同じフィンランド人のバンドThe Soundsの『Lonely Guitar』 

 【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

『開かれた対話』フィンランドにおける精神病治療への代替アプローチの (Open Dialogue, Japanese subtitles)

 

The Sounds - Lonely Guitar

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イイネ!とねちゅー

2016年09月13日 | 医療・福祉

入院している孫の見舞いに利根中央病院(群馬県沼田市沼須)を訪れました。
地元の人からは「とねちゅー」と呼ばれ親しまれている病院です。一度院内をみたいと思っていました。
新築移転してちょうど1年のようですね。

全体の感じがどことなく足利赤十字病院にも似ているような・・。
事業母体は「利根保健生活協同組合」。病院のほかに北毛地域で歯科診療所や介護老人保健施設なども運営。利根中央病院と同じ場所には院内保育所からスタートし一般の子ども達もいる保育園(どんぐり保育園)もあります。

生協機関紙『利根の保健』には「一人は万人のために 万人は一人のために」のスローガンが・・。共助共済の組合らしくて好感がもてる。

病院の歩みは1954年(昭和29年)利根中央診療所として開設、時に医師2人職員5人。1958年群馬県労生協と合併。差額ベッドを徴収することは無い。安心できる医療機関だと思いました。院内にはかわいい図書室も。スタッフの人たちの感じもとても良い。なんだか入院したくなってしまいました(笑)

イイネ!とねちゅー
がんばれ!利根(ノ^^)chu-☆

 

利根中央病院完成イメージビデオ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中村哲さんこそノーベル平和賞を

2016年09月12日 | 医療・福祉

NHK・ETV特集9/10放映「武器ではなく 命の水を~医師・中村哲とアフガニスタン」をみて感動しました。

「診療所を100個つくるよりも用水路を1本つくった方が、みんなの健康に役立つ」と白衣を脱いで“治水工事人”に変身した中村医師。

そして有言実行、水なし地獄の砂漠を緑地に変える。

子ども達の栄養状態が良くないのも、衛生状態が良くないのも水が足りないからだ、と。水で洗うことで皮膚病は改善される。作物も収穫できる。

偉い人がいたものです。改めてこの人こそノーベル賞を受けるにふさわしいと感じました。


中村哲さんについては「ポポロの広場」2010年7月5日でも触れています。


【中村 哲】1946年福岡市生まれ。九州大医学部卒、専門は神経内科。現地では内科、外科もこなす。1984年パキスタンのペシャワールにライ病治療で赴任。1986年からアフガニスタン難民のための事業。2007年「緑の大地計画」第一期工事完成。年間診療者数7万人(ペシャワール会報参照)

 

天、共に在り
中村哲
NHK出版

 

アフガニスタン 永久支援のために 中村哲 次世代へのプロジェクト

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「保育園落ちた」にみるブログの力

2016年03月07日 | 医療・福祉

保育園の入所選考に落ちた東京在住30代女性の産休明けの職場復帰を前にした怒りのブログが大きな反響を呼んでいます。

これに関して安倍首相の発言がそっけなかったためさらに抗議の輪が広がった。ブログは「保育園落ちた!!!日本死ね!!!」という題から感情的で反日的な表現になっているものの内容についての主張はごもっともです。「日本死ね!!!」の言い方はマズイが、今の政治に対しての不満、とりわけ保育福祉行政の遅れは実感をこめて指摘しています。

それにしても一つのブログがここまで大きく取り上げられたということには驚きです。無名の働く若いお母さんのストレートな本音のブログに共通の悩みを持っている人たちが共感したということ。あらためてブログのもつ力を知る思いです。


【写真】毎日新聞・中村かさね記者撮影 (3/5国会前での抗議集会)

 

「保育園落ちた日本死ね!!!」 ネット上で激論

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

群馬大病院、女性看護師も犠牲者に

2015年10月27日 | 医療・福祉

群馬大病院で同じ男性医師が手がけた患者が相次ぎ死亡した問題で、外部の委員7人で構成される改革委員会の中間報告が出ました。
「発言しにくい風土ができあがっていた」など閉鎖的な体質が指摘されました。群馬県民には信頼の厚い大学病院の失態だけに残念です。

現役看護師遺族の無念

これまで18例とされていましたが、新たに12例加わり同じ医師だけで30例になっていました。その中には群大病院の看護師だった人も含まれています。当時25歳のその人は急性すい炎の診断で緊急入院。2、3週間で退院できると言われ同意して手術を受けた。遺族のお兄さんは「手術で死に至るリスクなんて聞いていない。妹は何が何だか分からずに死んでいった」と怒る。お兄さんは「病院に一人で立ち向かっても勝ち目は無い」と疑念をぶつけられずにいたといいます。(東京新聞2015.10.3参照)

知っていて知らんふりか

ひどい話です。命を生かすはずの医師が、下手な手術で何十人も患者を死亡させる。同じ病院の看護師さんが亡くなられているのですから噂になっていないはずはありません。そのを見て、知っていても何も言えない病院関係者たちと院内の雰囲気・・倫理観もきびしく問われます。根は深いですね。医者の世界のエリート主義、大学病院の権威主義、秘密主義が少しも改善されていないように思います。群馬大学病院以外でも似たことは起きているのではないでしょうか。

過去、大学紛争の発端は医学部改革でした。エリート集団にありがちな独特の秘密主義は、大学病院も例外ではありません。こうした事件が明るみになっただけでも一歩前進ととらえ、これから先も改革を続けてほしい。患者、県民もしっかり見守っていきましょう。

【写真】宣伝部長のぐんまちゃんも心配しています。

医学部の大罪 (ディスカヴァー携書)
和田秀樹 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美容福祉論の実践(移動美容福祉車)

2015年09月15日 | 医療・福祉

当広場2007年10月24日では、すでに美容福祉について触れました。
あれから8年経ちます。まだ美容福祉論は山野美容芸術短大やいくつかの福祉系専門学校に講座がある程度でその歩みはまっすぐではありません。まるでカニさんのようです。ただ美容福祉の考えはこれから注目が集まると思います。

美しく加齢を・・

移動美容車「そらいろ」が動き出しました。
「美容室があなたの福祉施設、医療施設に出張します! 群馬県経営革新計画承認の移動福祉美容車 そらいろ http://sorairo-55.com/ があなたのもとへ伺います!」

福祉、医療施設へ身体の不自由な方を対象とした出張美容サービス。大型車両内が美容院となっているので、そのまま居ながらにして利用できる。バリアリアフリーでカット、シャンプー、カラー、パーマ、フェイスケア等が楽しめる・・これこそ、まさに私が考え願っていた「美容福祉」の実践です。

移動車は群馬、埼玉、栃木を中心に活動を開始!!
ちなみに巡回CMソング「そらいろ美容室のカニさんテーマ曲」の唄は桂宏美です。

お問い合わせ : 移動福祉美容車『そらいろ』
ホームページ http://sorairo-55.com/

本部: 群馬県邑楽郡大泉町朝日5-4-24
TEL 0276-62-6566
FAX 0276-62-6586
8:00~17:00 (月~土)
ブログ そらいろ放浪記 (http://sorairo.blog.jp/

 

生きるほどに美しく―美容福祉の真髄
山野正義(山野美容芸術短大学長)
IN通信社

 

「そらいろ美容室」のカニさんテーマ曲

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

介護職場の多くはブラックか

2015年02月03日 | 医療・福祉

製造メーカーから早期退職で介護職に転じた友人がいます。介護を志す人は概して心優しい。友人も例外でなくあたたかいハートの持ち主で、今度の職場の方がむしろ向いているかもしれないと期待をふくらましていた。しかし希望をもって就職したものの施設の厳しい労働状態に早くもびっくりしたと、今悩んでいます。

毎日新聞オピニオン欄(2015/2/2)にまったく良く似た東京都杉並区に住む菊川さんという介護職員の人の意見が載っている。「人手不足の施設の惨状にあぜん・・残業はほとんどないと言われたが実際には時間通りに帰れることはない。・・利用者の記録作成や風呂の掃除がある。夜勤の職員が、そのまま残って日勤をしていたり昼食休憩時に、カップ麺をかっ込みながら見守りをしていたりと・・人手不足→過重労働→職員が辞めていく→人手不足という負のスパイラルなのだと悟った・・」とあります。

サービス残業はたっぷり、それでいて肝心の給料が格安ではとてもやっていられない。全産業に比べ介護職は平均5万円以上低い。離職率は他産業より高い。こんなことでは「介護現場はブラック企業」といわれても言い返せないのではないかな。

わずかな国の補助金は施設で止まってしまい、現場で働く人たちに回ってこない。ピケティ先生の指摘する「格差拡大問題」は、低賃金で苦しむ職層所得の構造からもその要因になっているように思えてなりません。

 

にほんブログ村 日本経済 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする