本当にそう思います。三洋「らしさ」をパナに反映してほしい。
ちょっと古い本ですが『松下に呆れアップルで仰天したこと』(2003年)を読んでいますと、アップル社ならず三洋と松下(パナソニック)とのちがいを感じてしまう。
著者竹内一正氏は松下電器に新卒で入り、その後アップル社、ゲートウェイに移った人。松下電器は、組織的な会社で社員は勤勉、まじめで良く働く。しかし融通性が利かず・・・。
政治団体、政党のように綱領、信条、七精神が松下電器には定められている。朝会では全員でそれらを読み上げ「社歌」を歌う。ちなみに七精神とは、産業報国、公明正大、和親一致、力闘向上、礼節謙譲、順応同化、感謝報恩。今も続いているかどうかはわかりませんが、かつて新入社員はカバンでなく「風呂敷」を持って通勤した。伝統を大事にする創業の精神がしっかり受け継げられ守られているという。
自由闊達だった(東京)三洋電機
三洋電機は戦後生まれの松下電器(パナソニック)より若い会社。そのせいか精神主義的なものを社内で強調されることはなかった。中でも群馬の東京三洋電機においては「自由闊達」が社風になっていた。そういう意味では三洋はアップル社のようにチャレンジスピリットにあふれステレオOHHOやミニコンポWOシリーズ、ダックスフント型のラジオカセットテレコUFO、トイ商品ROBOシリーズなど一世を風靡する斬新な企画をたくさん輩出した。大泉町の巨大なソーラープラント、岐阜のソーラーアークなども時代を先取りしていた。伝統のあるパナソニックが、在野的で革新性が旺盛だった三洋のDNAを上手く活かせれば、これは鬼に金棒となるでしょう。
エネループに見える不安
しかし心配です。たとえば三洋が開発したエネループは、パナソニックのブランドとなって引き継がれ店頭で今も信頼を得てはいる。しかし良く見ると文字はパナソニックのスペルが大きく、エネループの字は極めて小さくなってしまった=写真。これなどは、パナが前に出過ぎて三洋らしさを追いやってしまっている一例ではないかと・・。パナは勝者の余裕と度量でもって三洋らしさを十分に活かし発展につなげてもらいたいと願います。
松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実 | |
竹内 一正 著 | |
日本実業出版社 |
確かソニーの社訓もそうでしたよね。
何事も恐れない、何でも言える精神のベンチャー企業の走りだと思います。
三洋電機の創業者は松下幸之助の奥さんの弟だったと思います。
そうですね、ソニーと同じように戦後の町工場からの出発でした。
創業者と幸之助さんとは奥さんを介して義理の兄弟です。
コメントありがとうございました。、これからもよろしくお願いいたします。