ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

『痛くない死に方』とは

2024年05月14日 | 映画・芸能
映画『痛くない死に方』をみました。

2021年日本映画、柄本祐、坂井真紀他。

それぞれの人に、それぞれの死のかたちがある。青年在宅医と平穏死を選んだ患者、そしてその家族の終末期ストーリーでした。

標準治療を断って『痛くない死に方』選んだにもかかわらず、そのようにはならずひどく苦しむケースもある。

病院は患者をカルテでみるが、町医者は「物語」でみる。患者の人生、交友関係なども含めて理解しようと。
「おぼれるような死に方」ではなく終末期は「枯れるように死ぬ」かたちを理想としたいと医師たちは語る。先輩医師が、「在宅医に一番大事なことは、人間を好きになる事だ」とも。

宇崎竜童が扮する団塊の世代の患者とのやりとりが面白かった。彼と在宅医(柄本祐)の川柳の交換が、場面をリズミカルなものに変えた。ユーモアは大事です。ユーモアを忘れちゃだめですね。

「あの世はきっと良いところだろうよ、だって(住み心地がいいのか)誰も行ったきり帰って来ないもの(笑)」


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔



映画『痛くない死に方』予告編
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帰ってきた大前春子、ハケンの品格

2020年07月18日 | 映画・芸能
「同一労働同一賃金、そんなものは幻想です。ハケンは行き倒れたらそれでおしまい」

われらがスーパーハケンの大前春子、第4話でのセリフ。職場での派遣社員をとりまくきびしい待遇と環境の現実をズバリ。

13年ぶり『ハケンの品格』の続編が始まっています。(日本テレビ系)
当ポポロでも
2007年2月10日のブログ「『ハケンの品格』と『木枯らし紋次郎』」と題して触れました。この過去ブログがドラマ再開のせいか最近、閲覧ヒット数がリバイバル上昇しています。以下、過去ブログの転載です。
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痛快なTVドラマですね。「お時給分だけきっちり働きます、それが何か?」きり返しがとてもおもしろい。ニヒルでシニカル(笑)

ナレーターが
「スーパー派遣、大前春子がなぜ非正規社員の道を選んだか定かでない・・」
このフレーズ、『木枯らし紋次郎』を思い出します。
「十歳の時、国を捨て、その後一家は離散したと伝えられる。生涯孤独な紋次郎が何故無宿渡世の世界に入ったかは、定かでない・・」

あっしには関わりのないことでゴザンス。と言いながら事件に巻き込まれ見事に解決する紋次郎、そのことを賞賛されても「ごめんなすって、あっしには関わりのないことで・・」と静かに去る

木枯らし紋次郎は、上州新田、つまり群馬人、篠原涼子も桐生第一高校に在籍した上州人。なんか二つのドラマが重ね合ってしまいます。

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あたらめて見れば大前春子のコートも木枯し紋次郎の破れマントを連想させますね。
2007年といえば当ブログもスタートして間もないころ。2008年のリーマンショックがやってくる一年前。労働者派遣法が次々に改定され、仕事の対象が26業種までに拡大されていた。同法は13年たった今も存在し、当然多くの派遣社員たちがその下で働き続けている・・。

大泉洋と篠原涼子のコミカルな掛け合いが懐かしい。中園ミホさんの脚本がそもそも良い。
今日的な社会性も多分に感じられおもしろいドラマです。




写真は群馬県桐生市のPRポスター

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(続) 傑作映画『新聞記者』のこと

2019年08月07日 | 映画・芸能
夏休み中のチビっこたちとディズニー映画『トイ・ストーリー4』を見ました。おもちゃたちが真夜中に生き返って人間のようにおしゃべりをする楽しい内容でした。
しかし途中、2回も寝入ってしまった(笑)
 
先月見た『新聞記者』の方が私には合っていましたね。(ポポロ通信舎7月2日参照
ところで、あの映画の主人公の女性記者、吉岡エリカ役が、まさか韓国の女優さん(シム・ウンギョン)だとは、さいごのさいご字幕を見るまで知りませんでしたが、その謎が少し分かりました。
映画『新聞記者』は内閣情報調査室の世論操作を描き、主人公は官邸記者会見で名を馳せた東京新聞望月衣塑子記者がモデル。複数の女優が断り「干される」と拒む制作会社もあった」(週刊「新社会」2019年7月30日「羅針盤」)
 
そうか!日本の女優たちは所属会社ににらまれるということで人選が難しかったのか。結果的にはシム・ウンギョンの好演で、心打たれる良い作品になったとは思います。
もう一人の主役、若手官僚杉原拓海役を演じた松坂桃李は、よく出演を受けてくれたと思います。松坂桃李、前から良い感じでしたが一層ファンになりました。

 

 

 

映画「新聞記者」にも登場する内調とは一体どんな組織か。官邸を知る記者や元官僚が対談

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このままでいいんですか!!

2019年07月02日 | 映画・芸能

映画『新聞記者』の中で女性記者、吉岡エリカが発した言葉。
このままでいいんですか!!

厳しい覚悟を迫る場面です。 それぞれが持つ個人の至福の生活と、それを失ってまでも社会正義を貫くかどうか・・。 

物語は、東京新聞の望月衣塑子記者の同名の本にピントを得たフィクションだという。 ですがドラマの内容は、きわめて今日的でリアルに満ちたものばかりでした。

館内を見回すと若い人の姿もチラホラ。 大人でも問題意識の高い人でないと難解に感じる映画だと思いました。しかし高校生や大学生、若いビジネスパーソンたちが、こうした社会性のある映画にふれ民主主義、政治、報道のあり方を考え、未来につなげていただければと願うばかりです。

内調(内閣情報調査室)の官僚役に松坂桃季、記者吉岡役がシム・ウンギョン。まさか 韓国の女優さんだとは思いませんでした。当を得た起用でしたね。

 

 

 

映画『新聞記者』6.28(金)公開/予告編[内調 ver.]

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県境に壁?上毛新聞スクープ!

2019年06月04日 | 映画・芸能

上毛新聞の特別号外=写真=によりますと、「とらんぷ大統領とアベ首相が前橋で9月に極秘会談」とあります。

会談では(トランプさん側から)関税引き下げとともに栃木県民の群馬県への流入を阻止するため「県境に壁を造れ」と迫る可能性が高い、と報じられています。

この新聞の発行日付は2019年6月2日、なんと4月1日ではありませんでした(笑)

政治風刺コントグループ「ザ・ニュースペーパー」の前橋公演の広告記事ですが、なかなか思い切った企画。フジ・サンケイ並みの奇抜さです。

「ザ・ニュースペーパー」は面白い風刺のきいたナイスな集団ですが、この上毛のニュースペーパーもいけていますね。

グッドジョブ!!

 


 

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104歳の長唄三味線奏者

2019年06月02日 | 映画・芸能

杵屋響泉(きねやきょうせん)さん。1914年東京・築地生まれ。明治時代に活躍した五代目杵屋勘五郎の一人娘。父親は4歳の時に早世。父の志を受け継ぎ長唄三味線の道をひたすら歩む。父の作曲した作品を次女(65歳)、孫(30歳)とで共演しCD「一〇五」(いちまるご)をこのほで制作し104歳でCDデビューする。

新聞を読み日記をつけている。筆まめで手紙も書く。好き嫌いなくしっかり食べる。「三味線を持ったら年なんか忘れてビクともしない。もっと勉強したい」と響泉さん。(東京新聞2019/5/3=写真。神野栄子記者)

「さらに勉強をしたい」という気持ちは私たちも見習わなくてはと思います。新しいものを創作するという前向きな姿勢は「生き方」道についてもお手本ですね。(拍手)

 

 

 

ドキュメンタリー( 104歳の長唄三味線奏者)

 
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『万引家族』是枝監督の意気に好感

2018年08月01日 | 映画・芸能

映画『万引家族』をみました。
最初、タイトルの「万引」に違和感がありましたが映画を見てなっとく。
良い映画でした。

カンヌ映画祭で最高賞に輝いたことが素直に肯ける作品です。
それぞれが血縁の無いワケ有りの「犯罪者」ながら絆の強い家族。
その集団から見たうわべばかりの冷たい一般社会。
十分に「社会派」な作品でした。

権力とは距離保つ

今回のカンヌ祭の受賞に対して林芳正文科相から祝意の面会申し出があったようですが、是枝裕和監督は、それを辞退した。その理由を同監督は、映画がかつて、「国益」や「国策」と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、大げさなようですがこのような「平時」においても公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています(KOREーEDA。COM)

是枝監督、その意気、気に入りました!!
これからもがんばっていただきたい。公権力とは距離を保って。

 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

 

映画「万引き家族」予告編

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剣客商売、正義の加藤剛さん

2018年07月10日 | 映画・芸能

TVドラマ1973年の『剣客商売』。

「剣でも斬れぬもの それは人の心
死に立ち向かう人の苦しみを救うものそれはいたわりだけ・・」
という小兵衛の言葉がこの時若い大治郎の胸に熱く深くこだましていた。

『剣客商売』について書いた二年前の2016年9月8日の当ブログです。

この時の青年剣士、秋山大治郎役の加藤剛さん、お亡くなりになりました。胆のうがん80歳。
『剣客商売』では味のある山形勲(父親小兵衛役)と実直な加藤剛(息子大治郎役)の息がとても合っていました。

二人並んで歩く姿を見ていると若宮小学校時代の校長先生と優しかった加藤剛似の長身の担任の恩師を思い出します。

NHK大河ドラマ1976年『風と雲と虹と』で平将門役の加藤剛も魅力的でした。仕事以外でも護憲を訴える「俳優座9条の会」の呼びかけ人になり核兵器廃絶運動にも参加するなど、実生活もまじめな人であったことを改めて知りました。
お冥福をお祈りいたします。


 

 

水沢ベンチャーズのメドレー。元祖米国ベンチャーズよりも東北ナイズされた私好みの北欧のエレキサウンドに近い♪

メドレー、ブルドック~イエロージャケット、太陽はひとりぼっち、モア、プリティウーマン/水沢ベンチャーズ

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歯がゆいスズメの反応 「半分、青い」

2018年06月26日 | 映画・芸能

きょうのNHKの朝ドラ「半分、青い」では、リツのポロポーズを素直に受け入れないスズメ。
今後のスズメのマンガの仕事との両立を含めリツともっと、もっと深く話し合え!と歯がゆく思いました。

なにも私が興奮することではないのですが(笑)会話不足による「誤解」はドラマの常なのですから。

ところでリツ(律)君役の佐藤健、なんとなく雰囲気が往年の沢田研二(ジュリー)に似ていませんか。

ドラマを見たあと、キロロの『長い間』の歌詞が浮かんでしまいました。
長い間待たせてごめん
また急に仕事が入った
いつも一緒に居られなくて
淋しい思いをさせたね・・・♪
 

Kiroro 長い間

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笑えた「お前はまだグンマを知らない」 

2017年08月01日 | 映画・芸能

休日の時間帯では満席御礼にもなっている人気映画『劇場版お前はまだグンマを知らない』を見て来ました。

千葉から群馬の高校に移ってきた男子転校生のさまざまなカルチャーショクからドラマが展開される。教室での掛け声「起立、注目、礼、着席」の「注目」は群馬ならではのもの。県外者が最初に戸惑うようだ。

原作は井田ヒロトのマンガで作者が実際に高崎に転向してきた時の実体験を元にしているという。

転校生の神月紀くん役は、間宮祥太朗。クラスのマドンナ役の篠岡京さん役が馬場ふみか。私にはどちらも初めて聞く名前だ。間宮は横浜、馬場は新潟でいづれも群馬出身ではないが、コミカルに楽しく演じていたと思う。

ズボンを下ろして光を放つ、お下品な場面が少々苦笑ものではありましたが客席からは笑いがたえず娯楽作品としては、とくにグンマー(群馬人)にとっては好感を持って受けていたように思う。

友情出演?で磯山さやかが突然現れる。茨城人の尊敬する“女神”として。最近読んだ『茨城 VS 群馬』(講談社新書)の記述、たとえばヤンキーの茨城にチーマーの群馬、お葬式の「新生活」などなどの予備知識がけっこう確かめられ笑えた。

 

茨城vs.群馬 北関東死闘編 (講談社+α新書)
全国都道府県調査隊
講談社

 

 

劇場版「お前はまだグンマを知らない」 予告

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モンローのどでかい新聞広告

2017年06月29日 | 映画・芸能

きょうの全国紙見開き全面広告いっぱいにマリリンモンローの健康的な水着姿・・

西武グループ「としまえん」の7月1日プール開きのお知らせだ。

マリリン・モンローの起用は同施設広報によると、「マリリン・モンローは同園と同じ1926(大正15昭和元)年生まれで、初めての広告の仕事はプールが舞台であり、芸能キャリアで最後の仕事もプールを舞台にした映画撮影と言われており、この運命的な関係を夏のプールで伸展させたい」とのことだった。

今、生きていればモンローは91歳。マリリンモンローの映画は、親に連れられて何回か見たような記憶があります。女優なら日本では美空ひばり、アメリカならモンロー、と子ども心に思ったものです。モンローが自殺したと聞いた時には驚きました。なんと享年36歳。

モンローの魅力については、亀井俊介という学者が理論的?にまとめた岩波新書『マリリン・モンロー』があります。内容はすっかり忘れましたが家のどこかにあるはず。残念、見つかりません。

マリリンモンローは、韓国の文在寅大統領ではありませんが、恵まれない家庭環境の中で育ち、そこから這い上がってきた実力のスター。性的な魅力もさることながら彼女には深い優しさ、温かさをなぜか感じさせてくれる。そんなところが男性以外にも女性や、小さな子ども達にも広く受け入れられたのではないでしょうか。この広告をみても嫌悪感を持つ人はいないでしょう。

広告のモンローは今も新鮮だ。時代を超えているようにも・・。
モンローの起用は当り!!

 

マリリン・モンロー (岩波新書 黄版 (381))
亀井俊介
岩波書店

 

マリリンモンロー ノーリターン  野坂昭如

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闘病の夫婦愛『八重子のハミング』

2017年06月06日 | 映画・芸能

映画『八重子のハミング』を見ました。
期待度ゼロ、予備知識なし。途中居眠り覚悟で入館。

・・意外、次第に目がパッチリ!! 途中睡眠はまったく無し。良い映画でした。
主役の八重子役が高橋洋子であったことは最後のエンディングの字幕で知りました。彼女の映画出演は28年?ぶりとか。夫役石崎誠吾を演じた升毅(ますたけし)のひたむきに妻を一心に介助する演技もすばらしかった。

ガンの手術から退院した夫が、今度はアルツハイマー病の妻・八重子を12年間介護する。二人とも現役時代は教員。親友の医師、家族や教え子たち周囲の協力もありがたい。

一箇所、ラブホテルの場面があったが、二人とも教職者だったことでもあり小細工せず単純にふつうの旅館などのシチュエーションにしてほしかった。

映画の中でも触れられていましたが、アルツハイマーの進行は『智恵子抄』的な回帰の流れようでもあるのだなと感じました。生きているものは誰もが老後に限らず病とのたたかいは避けられない。いかにそれとたたかい、いかにその成り行きを見とどけることができるか・・

 

95点/100です。

 

八重子のハミング―4度のがん手術から生還した夫がアルツハイマーの妻に贈る、三十一文字のラブレター
陽 信孝(みなみ のぶたか)著
小学館

 

【映画 予告編】 八重子のハミング

 

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「向島電機」倒産

2017年06月01日 | 映画・芸能

つづいてNHK連続テレビドラマ『ひよっこ』のお話です。
会社の業績不振で賃金の減額が始まる。やがて倒産が決まり、きょうは工場閉鎖の最後の日を迎えてしまった。

ひるがえって東京三洋電機のことを思い出してしまいます。当時、三洋は倒産の憂き目こそ見ないですみましたが、母が会社の状態が厳しくなり先行きが不透明だと、それとなく緊張した面持ちだった事があったのを覚えています。東京オリンピックの終わった頃、私がたしか高2だった。ドラマの向島電機の倒産の時期に符合します。五輪特需が去った後の全国的な経済現象だったのですね。

向島電機は、女子従業員たちに自社で組み立てたトランジスタラジオをお別れの記念品として配った。直後、利発な豊子(藤野涼子)が、なぜか工場に立てこもる・・

なかなか見応えのある展開になりました。


 

昭和41年の「若者たち」 

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朝ドラ『ひよっこ』と三洋女子寮

2017年05月24日 | 映画・芸能

NHK連続テレビドラマ『ひよっこ』がおもしろい。

舞台は1960年代。茨城と東京。
ラジオ組み立て工場で働く女子従業員たち。6人部屋の寮生活。

このドラマを見ていると私は東京三洋電機の女子寮をどうしても連想してしまいます。
5人部屋。東北の出身者が多かった。みんな、時にはホームシックで泣きながらも良く働きました。お盆もお正月も帰省しなかった人もいました。手先の器用さが求められ採用試験には実技テストもあったと聞きました。寮の中は上野駅並みにお国言葉(方言)が飛び交い“国際的”でしたね。12歳だった私には、一気に姉御がたくさんできたようで遠慮なく各部屋におじゃまして遊ばせていただきました。

今のような正規、非正規雇用などの区別は無く、みんな正社員。寮には自治会もあり一体感は強いものがありました。
向学心も旺盛で付属の学園や定時制高校等で、終業後に疲れた体とたたかいながら勉強する寮生も少なくなかった。

和久井映見が演じる舎監(寮母)が、私の母の仕事でした。

『ひよっこ』は、視聴率がこの前の芳根京子主演の『べっぴんさん』よりも低いようですが、私はこちらの方がポポロ(大衆)的で好きですね。

主人公、谷田部みね子(有村架純)の高3生の姿が茶髪でセミロングだったのが不自然などという意見もあったようですが、時代考証は100%忠実でなくても良いと思う。大事なのは全体の雰囲気です。有村架純、熱演しています。ほんわかした茨城弁が似合っています。他愛もない6人部屋での寮生達の会話にも当時の若者たちのリアルな感じが出ているように思います。

 


きょうも生田ママさんのリクエスト曲で『アンマー』♪ アンマーは沖縄弁でお母さん

 かりゆし58「アンマー」

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『ヒトラーの忘れもの』捕虜虐待の史実

2017年04月03日 | 映画・芸能
映画の批評を読んだだけで興味を持ち感動してしまいました。

デンマーク映画2015年作『ヒトラーの忘れたもの』(原題:Under sandet)
第二次大戦でデンマークはナチスドイツに占領されていた。戦後、デンマーク政府は海岸に仕掛けらえた200万個以上の地雷を捕虜にしたドイツ兵にその除去作業を命じた。ばらまいたやつが撤去するのが当然、という論理だ。しかしこれは捕虜に過酷な使役を強いるもので、虐待を禁じた国際法ジュネーブ協定に明らかに違反する行為だった。

主人公はデンマーク軍の軍曹。最初は目には目をの復讐心でもって捕らえられたドイツ兵に辛く当たっていた。2000人のドイツ軍捕虜には少年兵も多かったという。この危険な地雷撤去作業によって半数が亡くなり手足を失う者も続出した。ノルマを達成すれば帰国させるとした約束は反故にされた。主人公の軍曹は次第に捕虜のドイツ兵士へ同情心と隣人愛が生まれてきた。軍の上層部への不信感が次第につのって来た軍曹はある日、自らの危険をかえりみずドイツ兵を国境付近で解放する・・

いい映画だと思う。ぜひ見てみたい。
シベリアに抑留された日本兵の姿とも重なります。戦争はアンフェアの連続だ。約束などあってないようなもの。軍の公約はもちろんのこと国家と国家の正式な条約でさえ勝手に踏みにじり合うくらいなのだから。そして勝てば官軍、すべては勝者の意のまま・・。
そんな時代に再び向かってはならないと思いますね。
 
 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

 

映画『ヒトラーの忘れもの』予告編

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