ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

「須永好」の再探訪に向けて

2013年07月28日 | 須永好 研究
 
『未完の昭和史』 東毛の義士 須永好(1)
今年の梅雨明けとともに熟読した一冊、須永徹著『未完の昭和史』。1986年4月第一版。1986年(昭和61年)といえば当方の母が逝った年、チェルノブイリの事故のあった年でもある。著者...
 

上記は1年前のブログです。群馬県旧強戸(ごうど)村生まれの農民運動指導者、須永好翁について「ポポロの広場」で紹介して早、1年になりました。

このたび、当広場のご支援者でもありますHさんから須永好に関する資料をご提供賜りました。今では廃刊になってしまった『かぶらはん』に「強戸農民運動史」として10回の連載があったのです。

「かぶらはん」鏑畔=写真。発行所は「鏑畔の会」、編集発行人は松井保さん(群馬県甘楽郡甘楽町)。さしずめ西毛(せいもう、群馬の西部)の地域文化誌といえます。「働くものの文学を!!」とサブタイトルの文字。東毛に住む私たちにはなじみがなく、この近辺の書店ではまずお目にかかりませんでした。しかし内容は今読んでも各号とも表題通り働くものの心でポポロ(人々)の真摯な文芸で埋め尽くされています。

『かぶらはん』の連載記述をもとに「須永好の再探訪」を試みたいと思います。

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原発、TPP、争点はずしのマスメディア

2013年07月24日 | 原発震災・原発問題

朝日新聞 「経済」「憲法」「原発」
毎日新聞 「経済」「憲法」
読売新聞 「ねじれ」「経済」
産経新聞 「ねじれ」
日経新聞 「ねじれ」

【参考】
上毛新聞 「ねじれ」「経済」
社会新報 「憲法」「原発」「TPP」


今回の参議院選挙の主な審判対象は何なのか、上記は投票日、21日の各紙1面の「審判」見出しを個人的にまとめたものです。読売については21日は「アベノミクス」、20日は「ねじれ」「経済」でした。「景気回復」は「経済」に又「護憲」「改憲」は「憲法」としてみました。NHKは選挙当日の7時のニュースで衆参の「ねじれ」を審判と放送していました。

「原発」を挙げたのは、わずかに朝日だけ。「TPP」については各紙とも主要争点としては見当たりませんでした。
原発事故はもう忘れたい、原発の文字も見たくないという国民の気持ちはやまやまですが「原発」は3.11以降は、国政選挙にとっては国民の審判対象から消すことのできない大きな国家的な課題であることが明るみになったのです。事故の収拾がままならないのと放射性廃棄物の最終処理問題が解決できない限り「原発」は半永久のテーマとなってしまったのです。この現実に目をそむけてはなりません。

夕方に入った「高濃度汚染水 地下砕石層から漏出?」のニュース。
参院選挙が終わった後に突如この種の発表がなされるところが何とも政治的な感じがします。この汚染のニュースは6月から出ていた話。データは東京電力からすでに原子力規制委員会へ先週のうちに提出されていたにも関わらず発表は選挙後・・。

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原発のウソ (扶桑社新書)

小出裕章 著

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護憲・環境リベラル勢力、芽が出ず(2013参院選)

2013年07月22日 | 政治

参議院選挙が終わりました。結果はみなさんご承知の通り。
3.11の原発震災後、昨年の衆議院選挙につづく重要な国政選挙でしたが、ヨーロッパ諸国のような社会民主主義政党や環境グリーン政党・緑の党などの躍進は、ここ日本ではまったくみられませんでした。
放射能・被曝やTPPの危険なワナには目を合わせず、ひらすら景気回復に期待をかける有権者が、まだまだ国民の大多数であることが示されました。

そんな中で、「みどりの風」の谷岡郁子代表は現職参議4人全員が落選したことで「みどりの風」は政党としての役割は終えたとし、自身の政界引退も早々と決意された。潔い引き際として好感が持てます。残念ではありますが。

逆境あるも歩みは止めず

今回の選挙結果を見て正直、暗澹(あんたん)とした気持ちにさせられています。しかし敗退した高校球児に負けないようインドの独立の父、マハトマ・ガンジーの言葉を噛みしめて、これからも歩み走り続けたいと思います。

「束縛があるからこそ、私は飛べるのだ
悲しみがあるからこそ、高く舞い上がれるのだ
逆境があるからこそ、私は走れるのだ・・」

「自分が行動したことは、すべてはとるに足らないものかもしれない
しかし行動したという、そのことが重要なのである・・」

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マハトマ・ガンジーの偉大な言葉

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原発輸出ビジネスは儲かるのか?

2013年07月17日 | 経済

原発輸出は経済の側面、純ビジネスとして考え果たして採算がとれるものなのだろうか。ひとたび事故が起き、その製造物責任まで問われでもしたらそれこそ大きな出費になってしまう。

危ういリスクいっぱいの“安倍商法”の一端が露呈された。日本が海外に売った原発の廃棄物は、日本が引き受ける契約になっているという=動画参照

そうなると、この原発商売は長期的に見て収支が合わなくなるのでは。多くの国に売って儲かったようでも最終処理工程で超コスト高。これまでに例を見ない大損の貿易決算で未来を迎えるようになるのでは・・。この点(契約内容の重要項目)をしっかり政府、マスコミは国民に分かりやすく知らせるべきだ。

国内では東京電力福島第一原発事故で沢山の放射性廃棄物が出ています。その最終処理さえも決まらないというのに・・。輸出によってさらに増える廃棄物を一体どこがどのようにして引き受け保管するというのでしょうか。わけがわかりません。

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売り込んだ原発の放射性廃棄物は日本が全部引き受けることになっているんだ!山田正彦元農水大臣(みどりの風)20130714

原発廃止で世代責任を果たす~放射能汚染は害毒 原発輸出は恥~
篠原 孝 著
創森社
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見抜こう!原発のウソ

2013年07月15日 | 原発震災・原発問題

ここに来てまだ電力不足をあおる大手の保守系メディア。参院選挙を前にしてか、「原発ゼロは無責任」「安定した電力供給のため原発は欠かせない」といった論調を拡散している。

現在国内50基の原発は止まっていますが、停電はありません。震災直後の「計画停電」の腰砕けを思い起こしましょう。この夏も大飯原発3号、4号機が動かなくとも西日本全体でも3.4%の余裕があります。停電の心配はまったくありません。水力、火力発電は稼働率50%、半分遊んでいる状態だからです。

「ウソを100回言えば『本当』になってしまう」といいますから、それに対抗するためには「ホントを100回言わなければ」ということになります。

小出裕章先生の動画をもう一度ご覧ください。私が強く覚醒されたネット授業です。3.11震災前の講義でデータはその時点のものですが、中味は今も通用します。ぜひ「原発のウソ」を見抜いていただきたいと思います。

【写真】避難住民のスクリーニング検査。福島県二本松市男女共生センター(撮影:森住卓氏)

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「原発なしでも電力足りてる」 小出裕章(京都大・助教)

原発のウソ (扶桑社新書)

小出裕章 著

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「ねじれ」現象は健全な2院制度

2013年07月13日 | 愛しのオールディーズ

マスコミの「ねじれ国会」解消キャンペーンは、よくありません。今回友人の I さんの最初の指摘(当広場7/6)にもあったように、ねじれ解消キャンペーンに毎日新聞も加わっているのが気になります。

なるほどり、お前もか

昨日の毎日新聞3面ニュースのやさしい解説コーナー『なるほどり』に「野党、参院で多数派に。衆院で法案再可決必要」の見出し。Q&A形式で記述している。質問Qのところで「安倍首相は秋の臨時国会を成長戦略実行国会にするんでしょう。ねじれが解消されたら法律はすいすい成立するんだろうな」・・回答Aとしてフランスの政治学者シエイエスの言葉を引用する形で「2院が1院と一致するなら無用でも反対するなら有害だ」として、さいごは「参院の権限が強すぎるとして憲法改正して1院制にすべきという意見もあります」とまとめている。

「なるほどり」としてはいつになく理屈っぽく「なるほど」とは感じられない内容になっています。全体を通して、どうみても参議院の機能を重視した解説とは思えません。
そうか!「なるほどり」は最近、与党に餌付けされた鳥になっていたのか・・。

理性の府として参院に期待

「ねじれ」という言葉がもともと適切ではありません。衆参、異なった審議結果であっても、それぞれが慎重審議して見解を出す、それこそが2院制国会の特色です。できれば参院は、党利党略から一歩置いて「理性の府」として機能するのが理想です。

今選挙は、2院制国会の長所を堅持するたたかいでもあります。
もう一度、体をねじって、ひねって“参院ツイスト”を。

きょうの一曲は、チェコの女性バンド、カントリー・シスターズによる「レッツ ツイスト アゲン」。ボーカルの声がちょっと日本のアン・ルイスに似ていると思いませんか。

 

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Country Sisters(Let's Twist Again) 

二院制議会の比較政治学――上院の役割を中心に
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ブラック企業から若者たちを守れ

2013年07月12日 | 経済

首切り(雇い止め)、労働法無視、セクハラ、パワハラが横行する「ブラック企業」。昔から悪徳企業は存在しますが、ここにきて「ブラック企業」という言い方が一般的になっています。それだけ違法まがいな企業が多いことと一方、働く若者たちにも知識や人権意識が出てきたことによる問題の露呈だと思われます。

居酒屋、介護ビジネスなどを展開している「ワタミ」もブラック企業の一つとされています。社員に対して「365日24時間死ぬまで働け」とまで言っていたと聞きましたが、まさかそこまではと思っていました。ところが過去の社内通達のような文書をネットで見ておどろきました=写真。

「自民参院公認候補」でいいのか

ワタミに入社し2カ月で亡くなった女性(26歳)の両親がワタミ前会長の自民党参院選挙比例候補公認の取り消しを訴えている気持ちはよく分かります。彼女の過労自殺は労災認定を受けました。残業時間は月141時間、労働契約書はなく、募集の時は「8時間労働、週休2日制」とあった。だが実際は午後3時から翌朝3時までの12時間労働。また休日は、強制的なボランティア、早朝研修、社訓暗記、レポート作成と休む時間はなかった・・。

大学も職場環境の改善を

「ブラック企業大賞」ではワタミは2年連続。今年は東北大学も入ってしまった。薬学部助手(24歳)と工学部准教授(48歳)が自殺している。劣悪な環境下での人体に有害な実験従事や学内の不祥事が指摘されている。

これらはまだまだ氷山の一角です。柔道界、相撲界、外食産業、美容業界などあらゆる業種にわたりブラック企業的な職場は残念ながら、いまだにそこいらじゅうに見受けられます。ブラック企業への本格的な法的取り締まりは、今選挙戦のもうひとつの政策課題です。ブラック企業に対して明確な公約を打ち出している政党はまだ少ない。

参照社会民主党2013選挙公約:2項「労働者保護のルール破壊を許さない⇒若者を使い捨てにする違法で悪質な『ブラック企業』の法的な取り締まりを強化。企業名を公表して若者の被害を防止する」

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ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)
今野晴貴 著
文藝春秋
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今参院選も ツイスト アゲン

2013年07月11日 | 愛しのオールディーズ

大いに「ねじれ」てこそ2院制の真価。参院の与野党逆転「ねじれ」大歓迎。
ねじれ、ねじて審議をとことん尽くす、これぞ教科書で習った参議院の存在意義。

「ねじれ国会=悪」は大手メディアの世論誘導。
「ねじれ=健全」です。健全な議会運営です。ねじれ=TWIST、ツイスト!!

さあ、参院与野党のねじれがつづくことを願って軽やかにツイストを。

きょうのオールディーズはチャビー・チェッカーの「ツイスト・アゲン」です。

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CHUBBY CHECKER - Let's twist again (1961)

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原発TPPは嫌い、でも安倍自民は?

2013年07月10日 | 政治

「原発もTPPにも賛成はできない。でも安倍首相と自民党は嫌いになれない」という人、けっこう身近にいませんか?

政権交代は起きない今選挙

今度の参院選挙は、ぜったいに政権交代は起きません。そこは2009年、2012年の衆院選とは大きく違うところです。ですから安倍首相が率いる自公政権が、仮に大敗しても安倍首相が変わることも政権与党(自公)が下野することもありません。衆院の優位性は変わらないからです。参院選挙の結果が大いにねじれて、参院内での与野党逆転があっても、安倍自民党政権はそのままです。

ねじれは民意の反映

しかし参院が、原発やTPPなどの政策を慎重に審議してブレーキをかける役割は担っています。それが2院制における参議院の存在意義であるからです。「ねじれ自体は民意の反映であり、参院選挙が政権に対する評価を問う中間選挙の性格を強めた以上、不可避的にねじれは起きる。他国でも珍しいことではない」という大山礼子先生の見解に同感です。

野党伸ばし危険な政策にブレーキを!

ですから「原発TPPは嫌い、でも安倍自民はスキ」と言う人は、2院制の長所を生かすためにも今度の参議院選挙では、原発・TPPに反対の野党に投票することが賢明だと思います。野党が強くなることによって安倍自民政権にとっても薬になるからです。有権者は「ねじれ国会」解消のマスコミの大合唱には乗らないことですね。

 

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日本の国会――審議する立法府へ (岩波新書)
大山礼子 著
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衆参の「ねじれ」こそ優れた2院制

2013年07月06日 | 政治

「マスコミの見出しでは、<「ねじれ」解消焦点〉(読売)、〈ねじれ解消焦点に〉(日経)、「ねじれの行方は」(毎日)と「ねじれ=悪」と報じて自公与党に投票を促す応援団を演じている。
『自民党は「ねじれ」解消が争点だという。しかし「ねじれ」というなら、
 国民の声と自民党政治との「ねじれ」こそ大問題ではないか・・。」


友人で当広場もご覧頂いている親愛なる I 氏から意見をいただきました。まさにその通りです。マスコミは「ねじれ国会」が悪政でそれを是正するのが今参院選の目的のような誘導をしています。衆議院と参議院が異なった見解を出してこそ2院制です。どちらも同じ結論を出すようなことでは2院制のもつ意味がありません。そんなことならいっそ1院制で充分ということになります。

参院は衆院の2軍で良いのか

今の参議院は、そうでなくとも存在価値が怪しくなっています。事実上「衆議院の2軍」と揶揄されてもしかたがないほどです。むしろ参議院が異なった結論を出してこそ存在意義があるというもの。それを「ねじれ」という表現で揺り戻そうとするマスコミの書き方は良くありません。

今のような参議院では、衆議院との違いがなさすぎます。歴代、首相は衆議院議員から出ますから参議院議員は2軍的と見られ、首相を狙うものは参議院から衆議院に移りたいと願っています。供託金は衆参どちらも同じ選挙区300万、比例600万円の高額。これも問題です。

いっそ参院は全部「比例」に

私案ですが2院制の特色を出すために、たとえば「衆議院は小(中)選挙区制」にし「参議院は比例代表制」にして、それぞれの院の特徴をはっきりさせてはいかがでしょうか。

それにしてもマスコミの「ねじれ」現象という表現には、乗せられないことです。「ねじれ」ていてこそ優れた2院制なのですから。

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研究ノート 上院廃止―二院制議会から一院制議会への転換
藤本一美
志學社
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「ネット選挙」の効用はこれから

2013年07月04日 | 政治

参院選、きょう公示。今回からインターネットを使った選挙運動が解禁されました。ネット選挙でどこまで投票行動が変わるか・・。自民党や民主党には大手広告会社がしっかり張り付いています。ネット選挙になるからといって選挙コストの削減にはなりません。むしろウェブ投資は活発になりお金はかかります。それを証拠に選挙関連IT企業の株価が軒並み上がっています。

日本のインターネット利用者数は9610万人。普及率79.1%。世代別では20歳から49歳の利用率は95%。これまで選挙に無関心だった棄権者が「ネット選挙」解禁で政治を考えるきっかけになれれば良いのですが・・

ネット解禁によって、これまで以上に選挙の情報公開が徹底することは良いことです。ただ「なりすまし」のニセモノ候補や誤報、デマ、ネガティブキャンペーンがさらに横行しないともかぎりません。

一般有権者の電子メールによる選挙活動は禁止されています。高い供託金制度も含めて現在の公職選挙法は時代遅れです。これを機会に同法の改正論議も高まらせないと。

ネット選挙の醍醐味は、都市部の接戦選挙区ではその効果が表れるのではないかといわれます。そこに行きますと現職圧勝が予想されるわが群馬選挙区ではネット選挙の効用も何もあったものではなく、のんきなものです(笑)

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新法対応! ネット選挙のすべて
飯田 泰士
明石書店
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「魔女狩り」を考える

2013年07月02日 | 研究・書籍

7月に入りました。今年も後半です。がんばりましょう。

『魔女狩り』(黒川正剛著)を読み魔女について考えています。魔女(witch)はヨーロッパの民間伝説、悪魔と結託して人に害を加えるとされた。転じて悪魔のような性悪(しょうわる)な女。不思議な力をもった女・・。

1400年~1800年にかけてヨーロッパでは約5万人が魔女とされて処刑されています。その8割が火刑。ハンセン病患者も牢に入れられ処刑されたとも。魔女とは中央集権化を進めつつあった近代国家が生みだした犠牲者だったのでは・・。官僚主義化した司法の拷問重視、「自白」偏重の歪んだ形。近頃も国連の拷問委員会でモーリシャス代表に「日本の刑事制度は中世並み」と指摘され日本の某大使が激怒しましたが、欧州の魔女の歴史を某大使にも学びなおしてもらいたいと思いました。

「魔女」が生まれた背景には「貧困」もあります。(貧者)物乞い→(市民)拒否→(貧者)呪いの言葉→(市民)激怒→(世間)偏見・・のサイクル。

スケープゴート(Scape Goat)もよく似ていると思いました。人々の不平不満、憎悪を他にそらすための身代わり、社会的弱者や異教徒、少数民族が排除の対象に仕立て上げられる。「魔女狩り」とも共通しています。

現代にもある「魔女狩り」

今日でも、身近なところでも「魔女狩り」的なことが起こっていると思います。ホームレスへのいじめ、学校内でのいじめ、ブラック企業内での暴行、差別の先入観による冤罪事件、長期拘留による自白強要などなど・・。偉そうに「シャラップ」などと怒鳴っている場合かと思ってしまいます。

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図説 魔女狩り (ふくろうの本/世界の歴史)
黒川正剛
河出書房新社
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