ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

伝統の三洋ランドリー技術、国外売却は残念

2011年07月28日 | 経済

三洋電機の白物家電事業、ハイアールに売却へ- goo ニュース

がっかりしました。

パナソニックが三洋電機の家庭用洗濯機・冷蔵庫事業を2011年度内をめどに中国の家電大手ハイアールに売却する、という。

三洋電機がパナソニックの傘下に入ることが決まった時、相手が国内の“義兄弟会社”であって、少なくとも「海外の会社でなくて良かった」と落胆しながらも感じていた。それが、ここにきて、三洋の伝統技術であるランドリー部門を含む白物を中国企業に売却するとは思いもよりませんでした。ワンクッション置いての単なるパスボールのような・・

白物家電の重複事業を解消するということは、誰も異論がないところ。ただその売却先が意外でした。これってワッセナー協約(新COCOM)には抵触しないのかとさえ思いたくもなる。さぞや当該部門の従業員の人たちの動揺はいかばかりなものだろうか。たとえ姿かたちは変わっても三洋のお家芸のランドリー、冷凍冷蔵テクノロジーに誇りを持っていただいて、苦しいでしょうが皆さん、引き続き頑張ってほしいと願います。

【写真:ロイター通信】

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ヒット確実、エステーの放射線測定器

2011年07月27日 | 経済

待ってました!!

手頃で大衆価格の放射線測定器が発売されます。

放射線測定器の価格動向を自分なりにチェックしていますが、原発事故発生から5月中旬まで値段は高めで推移。マスコミ等の注目を集めたこともあり5月下旬から6月下旬まではぐんぐんうなぎ登りに上昇し、物によっては完売続出も。しかし第一次需要が落ち着いたのか、7月に入り初めて値下げ傾向に変わってきた。ただし日本製の堀場、日立アロカメディカルなどの人気商品は値崩れせず、依然注文待ち状態。

昨日、エステーが、放射線測定器事業に新規参入すると発表した。10月20日に、家庭用の放射線測定器=写真=を発売するという。価格がなんと1万5千円強。ガンマ測定の「半導体方式」、ざっとスペックをみましたが一般家庭はこれで十分。良い商品が世に出ます。

発売する「エステー」とは・・

一瞬ぴんと来ませんでしたが、ぴよぴよマークの消臭剤の会社でおなじみの“エステー化学”でした。

戦後の1946年、防虫剤からスタートし、消臭剤など主婦になじみの生活用品を手掛けてきたメーカーだ。社長の鈴木喬氏の動画を拝見しましたが、ユニークな印象の経営者。五感では分からない放射能を、ぜひ新商品で多くの人たちに測定してもらいたいという新製品発表の意欲が伝わってくる。株式市場でもこれを機会に、さらに同社に注目が集まることでしょう。

 

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国策 地デジ移行で個人負担

2011年07月23日 | 経済

まだまだ先のことかと思っていたら早いもので、明日正午でアナログテレビ放送が終了。

画面右上の「アナログ゛」の小さな文字から始めって、いまでは下帯状と左下に大きな文字で邪魔をする。ちょっと告知がやり過ぎなのではないかと思ってしまう。

「原発」も「デジタル移行」も、ともに国策だが、こちらの方は空気や食卓を汚すわけではなく協力したい。ところでわが家では、デジタル化でどのような影響(負担)があったあっただろうか。

(1)アンテナ工事に5万円要した(2)DVDアナログレコーダー2台を廃棄(3)変換チューナーを3台購入(3)車載のアナログTVは使用不可に(4)ラジカセ、通勤用ラジオのTV音声も使用不可。

何もなさそうで列挙すると影響がそれなりにあることが伺われる。全国的には33万5千世帯でアンテナなどの受信対応ができていないようだ(6月末時点)。アンテナ工事代には割高感があった。明日の正午でアナログ放送が終わりその後12時間は「お知らせ画面」。翌25日からは“砂嵐画面”と化する。

【写真】当方愛用のアナログTV 三洋C25AS30(2001年製)。簡易チューナーで接続のためBS受信は今日がさいご。ここにも影響が・・

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なぜできないのか 学童疎開

2011年07月21日 | 原発震災・原発問題

福島県の小学校のほとんどが夏休みに入りました=写真。ニュースでは福島市立渡利小学校を例に、夏休み中に17人が県内外に転校するという。渡利小周辺付近1.50~2.62μSv/h(測ってガイガー・コミュニティ)。本来なら楽しい夏休みを迎えたのに、終業式前にお別れ会をしたクラスもあった。転校する児童も残った子どもたちもどんな気持ちだろうか。胸が締めつけられる思いです。

放射線量の高い地域の子供たちは、すぐに避難が必要です。一刻も早く積算放射線量が蓄積される前に、疎開をするべきだ。あの戦時中でも児童の命を守るために集団疎開を実施した。当時の帝国政府ができて、なぜ今の民主政府にできないのだろうか。チェルノブイリ原発事故では、旧ソ連政府でさえ年5m/Svの放射線量地域は強制避難地域に指定した。現下の日本政府の遅れた対応は、なんとも情けなくあきれてしまう。こうなったら民間レベルでの「こども救出作戦」を行うしかないようだ。

68歳、広瀬隆氏の怒りに脱帽。

 参考動画広瀬隆氏が山下教授や高木大臣、東電幹部らを刑事告発

きょうの測定埼玉県行田市 保育所付近

 

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ホット・パーティクル(高放射性粒子)とは?

2011年07月19日 | 原発震災・原発問題

放射線量の高い地点を「ホット・スポット」と呼ぶことは、すっかり周知されましたが、もうひとつ「ホット・パーティクル」の動きも注意しなくてはなりません。ホット・パーティクルは、プルトニウムをも含む「高放射性粒子」のこと。原子力専門家の間では「微細核燃料片」とも呼ぶ。私には「核燃料片」との説明の方がわかりやすい。

今朝は、雷で起こされた。台風6号がゆっくり接近してきている。例年のこのシーズンなら雨水や排水のことを心配しただけだったが、今年はちがう。台風がどのように放射能汚染分布に影響を与えるか、目が離せない。

ホット・パーティクル(Hot Particle)は、すでにシアトル(米)でも検出されているという。もちろん日本全体は、すでにこのホット・パーティクルに包まれているとも。ホット・スポットはガイガーカウンター(放射線測定器)で数値を確認できるも、ホット・パーティクルはそれがかなわない。

アーニー・ガンダーセン博士(米)の動画をご覧ください。情報が少ないので確かなことは言えないのですが同氏は環境エネルギー財団(Farewinds Associate)のチーフエンジニアで原発には批判的。放射能量を大幅に修正したのは、「日本の“体質文化”」と批評したのはかなりの事情通だ。

CNN:福島原発プルトニウム粒子飛散!ガンダーセン氏解説,J.King7PM 6/7(字幕)

 

参考明日、明後日の風の動きをドイツ気象局、Loopでチェック

 

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チェルノブイリから福島、日本へ

2011年07月18日 | 研究・書籍

国内ニュースはいよいよ「汚染牛」のことが出始めました。牛に限らず食品による内部被爆は、これから話題にならない日はないことになるでしょう。

『暴走する原発』を読みました。本書は長女が貸してくれたもの。チェルノブイリ現地で20年以上調査活動をしてきた著者、広河隆一氏。字の感じが「広瀬隆」とも似ていますが別人です。ただ本書では巻末に広瀬隆氏からの特別寄稿(エール)が載せられている。放射能安心派「週刊ポスト」と同じ小学館の発行。(2011年5月初版)

チェルノブイリ後、旧ソ連でも放射能汚染食品が国内に出回った。日本が今、似た状況に置かれてきている。『きれいな食品』がなければ基準値を高級官僚が秘密の紙の上で魔法のように変えてしまう。『汚染されたもの』はただちに『きれいなもの』になる。(このことは文科省の「こども20mSv」に引き上げたことを連想してしまう)これによって17億ルーブルの節約になった・・。国民の健康を犠牲にして国家予算を捻出するとは、本末転倒な事を旧ソ連官僚は行ったのだ。しかしとどまることなくチェルノブイリ事故後も汚染牛乳はチーズやバターとなって国内市場にさんざん散乱した。

地下水の汚染も深刻だった。著者は、事故4年後の1990年にまだ食品規制が不十分だった時期なので、ある村のおじいさんに、井戸の水は飲んでも大丈夫か尋ねた。するとこれまでの和気あいあいの雰囲気が凍りつき「水なしでどうやって生きていけというんだ!」と憮然とされた。彼の言葉は汚染を受け入れるのか、それとも死を選ぶのかの二者択一を人々が迫られていたことの緊張感を示したものだ。この選択はこれから、いや、すでにこの日本国内でも始まっていることなのではないだろうか。

内部被曝しても「疫学的な所見は少ない」と安心・容認派は言う。しかし調査結果は語る。事故18年後の2004年、ウクライナ保健省の報告では、チェルノブイリによる被曝者320万人。ロシア保健省では身障者認定だけでも4万6千人に達したとの記録がある。

日本は、過去の貴重な原発事故、チェルノブイリから何にも学んでいない。学んだ?のはわずかにただ一つ、「都合の悪いことは隠す」ことだけ。

これからの日本は「健康と命よりも原子力産業を優先させてきた構造を変えられるかどうか」という著者の願い、うなずける。今、私たちの行動、考えが試されている。

【絵・橋本勝】「モウ わたしの乳は飲めません」

暴走する原発  チェルノブイリから福島へ これから起こる本当のこと
広河隆一 著
小学館

 

きょうの測定ご要望に応えて 羽生駅東口、西口付近0.06μsV/h

 

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“みどりの病院”足利赤十字病院

2011年07月17日 | 地域・一般

いずれはお世話になるかもしれない地元の足利日赤(通称)を見学してきました。

今月1日移転が完了し開院。これまでの市中央部にあった旧建物敷地と比べ元の足利競馬場跡地だけに、渡良瀬川を背に広大なスペース。駐車場もゆったりしています。

新しい病院のコンセプトは、環境にも優しい「グリーンホスピタル」。地下水の井水熱利用ヒートポンプ、太陽光発電パネル、それに足利工大との連携もあったのでしょうか風車による風力発電を実現。晴天のきょうも病院前には5基の風力発電機が元気に回転していました。ただ太陽光発電の方はSHARPの文字。本来なら三洋電機足利事業所のあった地域だけにSANYOが担ってもらいたかったところです。

院内の感じはとても良い。最近行った病院では、どことなく川崎市の関東労災病院に似ていた。

きょうの測定栃木県足利市 足利赤十字病院付近 0.08μSv/h

 

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アイヌ語の「アメージング・グレース」

2011年07月16日 | 音楽

一向に収束しない罪深い原発禍にあって、すべては神のみぞ知る・・。

「アメージング・グレース」の美しい調べが、身にしみる。

アイヌ出身のジャズ歌手、熊谷たみ子さんの事が朝日新聞「be」に紹介されていた。

アイヌの神、カムイを唄うアメージング、アイヌ語も優しさがあって良いですね。

“Amazing Grace”は「驚くべき神の恵み」の意味。ジョン・ニュートン(英)の作詞。

作曲者不詳。奴隷貿易商で大儲けをしたニュートンは、後に悔い改め聖職者に。

晩年は一転、奴隷貿易廃止運動に尽力したという。

これまで原発を推進し原子力マネーで潤った人たちも、3.11を機に目覚め

神に許しを乞い後半生は、核廃絶の道に捧げてもらいたいものです。

動画アイヌの言葉で歌いたい : ジャズ歌手熊谷たみ子さん

動画Amazing Grace (Hayley Westenra)

 

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『迷走政権との闘い』

2011年07月15日 | 研究・書籍

3.11以降、世界観や大事なことが変わり政治も予算も命の支援、生活再建を応援するように優先順位を変えていかなくてはならないときに、あいかわらずブレ続ける政権政党・・

本書では、社民党が連立から離脱した普天間問題の舞台裏の様子が・・。著者、福島瑞穂は「5月末」と期限を付けた時から失敗の始まり。交渉事では、期限をつけた方が負け、と。裁判を経験した弁護士らしい著者は、同じく弁護士出身のルース米大使との話し合いでも「14年間議論した結果、辺野古しか残らなかったんですよ」と言う大使に、「でも14年間検討しても辺野古にはできなかったんですよ」と切り返す。このようなアメリカに対して堂々とした受け答えは、残念ながら日本のマスメディアにはみることができなかった。マスメディアは、ただただアメリカが怒っている、怖い怖いのバイアス(偏向)のかかった論調が目立ち、交渉の足を引っ張ったかたちだった。

鳩山(当時)総理のナゾの腹案・・。著者は、秀吉太閤殿下にずけずけ直言する江姫のように、「腹案とは何ですか」と直接聞きに行ったという。本書ではその中身は・・。ただ鳩山総理もかなり真剣に考えていたようだ。一方罷免の日、家康役?の小沢一郎氏からは“瑞穂江姫”に「あなたの方が筋が通っている」との電話が・・。

日本国土の0.6%の沖縄県に、在日米軍基地が75%結集している。沖縄には35の基地がある。そのたった一つの普天間の移設が解決できない日本の政治の哀しさ。

小中学校の時、必ずクラスに一人はいそうな勉強ができて正義感の強い学級委員の女の子のような瑞穂さん。今月1、2日にはギリシャのアテネで世界の社会民主主義政党でつくる国際組織、S I(社会主義インターナショナル)の会議で、「脱原発プログラム」を提案、各国党から強い支持決議を得ている。

政治も恋愛も一瞬一瞬が大事だ、と元気な瑞穂さん。アスキーから面白い1冊が出たもんだ。ぜひ一読を。

 

迷走政権との闘い (アスキー新書)
福島瑞穂著(社会民主党 党首)
アスキー・メディアワークス

 

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脱“核発電”

2011年07月14日 | 原発震災・原発問題

「脱原発」は原発依存から脱すること。最近耳にする「卒原発」は原発依存から卒業する意味。

ところで、「原子力発電所」は中国語では「核電力廠」、「原発」は「核発電」。

福留久大氏(九州大名誉教授)は「原子核分裂連鎖運動反応によって生じる熱エネルギーに基づくという意味では中国語の核発電という用語が正確である。原爆と同様に原発も核分裂を応用している点では核発電という言葉が相応しい」と。

原子力発電=平和・・、  原爆(核爆弾)=戦争・・。誰が最初にイメージ区分けしたのか、うまい命名だった。しかしこの辺で、事の本質に合った名称に改め直したいものです。

原子力産業用語は、巧みにオブラートで包んだマイルドな言い換えをしてきた。(東京書籍『原子力発電120の基礎知識』参照)

プルサーマル⇒プルトニウム燃焼

サイクル機構⇒核燃料サイクル機構

高レベル廃棄物⇒高レベル放射性廃棄物

原子力安全委員会⇒原子力危険性審査委員会

高経年化⇒老朽化

原発⇒発電

【写真】校庭の放射線量が高く室内で運動をする福島市の中学生たち。

 

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シンチレーションとガイガーカウンター

2011年07月13日 | 原発震災・原発問題

「シンチレーションカウンターを使って東京都内の公園、海水浴場の線量をきちんと測ってみた。怪しげなガイガーカウンターとは全く異なる数値が出た」と、『週刊ポスト』7/22-29号。

週刊ポストはこれまでも、放射線測定器について書いているが、素人がガイガーカウンターで放射線測定することには冷笑的だ。20mSv/yまで安全とする朝日新聞の「ニュースがわからん!」でも共通しているが、個人が入手できる測定器で放射線を調べることに、“放射能は一定値まで安心派”というか、週刊ポスト流に言うなら「煽(あお)らない派」は、専門家でないものが測って一喜一憂することの無意味さを強調している。

好評だったNHK、ETV特集 「ネットワークでつくる放射能汚染地図」では、いわき市在住の農家の女性、大越さんが「孫のためにも」と4~5万円のガイガーカウンター買って毎日、周辺の放射汚染を調べていた=写真。これは住民の一人として事実をしっかり知ろうとするごく自然で正しい態度であると思う。

放射線測定器には、ガイガーミューラー管(GM管)を用いたもの、シンチレーション式、半導体式などがあります。

私もシンチレーションとガイガーカウンターの2種類を使用していますが、シンチレーションの方が、数値の安定が速い。ガイガーは5回以上測って、最小値と最大値を切り捨て平均を出す。さらにセシウム係数として0.772を乗じるとシンチレーションと似た数値になることを雑学情報から知り得た。ガイガーカウンターの方がテクニックが要りますが、素人といえどもこうして放射線を測り出そうとすることは意味深いことだと思う・・。

どうだね、そうは思わんかね?週刊ポスト君、朝日の「わからん!」記者クンたちよ。

 

今日の測定群馬県大泉町古氷公園 0.06μSv/h

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仰天、放射能を恐れない週刊誌

2011年07月12日 | 原発震災・原発問題

反原発活動家や煽(あお)りメディアから「安全デマ週刊誌」と批判されていると自認して、あえて安全論陣を張る「週刊ポスト」。
7/22-29号、じっくり読ませていただいた。

50年前の日本は放射能まみれ
47都道府県別にフォールアウト(放射汚染=死の灰)の被曝量を1963年から今年2011年までの推移をICRP基準の「μSv/h」換算している。1963年データに群馬県はなく実際24都道府県だった。
1963年 北海道0.89 宮城1.62 秋田3.36 東京1.69 大阪1.19 福岡1.61・・
概して日本海側が高いのは偏西風による。1962年には米ソ冷戦下、核保有国が最多178回の核実験を行った。日本列島も大いに汚染された。それでもその後に「がん」「奇形児」「知能低下」は増えたか?と本誌は調査結果を元に問う。「放射能で汚染された子供が生まれる」などはデマ、まったくのウソであると。

威勢の良い反論だ。できることなら私も今回の東電福島原発の惨事が、将来、何の影響も出ないというポスト誌の主張が立証されることを願いたい。しかし進行している現実はどうだろうか。空気中や食材の放射能被曝の数値は具体的に上がりこそすれ一向に下がることはない。1963年の数値を「教訓」に平然とはしてはいられない。これは私がすでに煽られているせいなのだろうか。

孫正義批評はお粗末
ノンフィクション作家佐野眞一による「あんぽん孫正義伝」はいただけない。佐野はこれまでの「週刊文春」「週刊新潮」の孫正義パッシング記事は脱原発の動きを封じ込めたい東電、反菅政権勢力の意向として書かれたとして、持論とは一線を画しているものの、結局は、孫正義の出自に問題を矮小化させているのは残念だ。
エネルギーに限らず、ビジネスに「妄執する秘密」を出自に求めたら孫正義に限らず、多くの偉業を成した経営者にも当てはまることになる。学歴はなく貧困な家庭環境の中から立身出世した大創業者は、これまで少なくない。それを起業力をあたかも「出自」に起因するかのような言い回しはよくない。再生可能なエネルギーに壮大なビジネスロマンを持つ孫正義を、ここは素直に評価し期待してはいかがなものだろう。

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姜尚中と金鶴泳

2011年07月11日 | 研究・書籍

「先生にどうしても私の気持ちを伝えたかったんです。二十歳になりますが、これまで朝鮮人でよかったと思うことなんて、ひとつもありません。北朝鮮のことがあってからというもの、ひどいことばかりです。わたしは朝鮮でも、韓国でも日本でもどうでもいいんです。ただ、お父さんとお母さんのことを隠すような生き方はしたくないんです。だから朝鮮人で生きていきたいんです。でも何でそれが悪いのでしょうか。どうしてこんなに辛いんでしょうか。先生どうしたらいいんでしょう」

目が潤み、今にも泣き出しそうな(女子)学生の姿に私(姜尚中)は一瞬、声を無くしてしまった。目の前に30年以上も前の自分がいるようだった・・・。

姜尚中の著書『在日』の一節からです。出自に苦悩する若者の言葉、そして著者の温かいアドバイスに涙が出ました。

この夏、集英社の文庫キャンペーン「ナツイチ」商戦に乗り、前から気になっていた姜尚中の『在日』を読んでみました。決して明るい内容ではないが、ここでも「悲観的に考え、楽観的に行動しよう」のフレーズが当てはまるよう。ただ後味はわるくない読後感を与えてくれた1冊です。

福島の原発事故に対して、姜尚中は「原発周辺の地域社会が地図の上から消えてなくなるかもしれず、二次、三次被害が広がるだろう。先の戦争は『国破れて山河あり』で、復興のための足場があったが、今回はその足場がアンタッチャブルになり『国破れて山河なし』となる可能性がないとは言えない。」とクールな評論をしていた。

ちょうど一年前、当広場では、群馬の作家「金鶴泳」について触れたことを思い出す。在日二世として、姜尚中との共通点と違いを思い浮かべた。

両人とも、教養のある高学歴者として日本社会では生活基盤を有した人だ。しかし金鶴泳は終始自殺願望が抜け切らず、最期はそれに殉じた。一方、姜尚中も精神的な葛藤から一時うつ症状になるも脱した。両人とも、金嬉老事件(1968年)には大きな衝撃を受けている。

姜尚中は内攻的な性格と自称しながらも、在日韓国人学生運動に参加するなど対外的な行動には積極的な関わりをしている。姜尚中の家庭は貧しくても、父と母が優しく人間味のある家庭だった。それに使用人のおじさんも。

金鶴泳は、財力のある父親が家族を暴力支配していた。父に反発し、後に妻子を得ながらも心は安らがなかった。「家庭不和がどんなにか人間を不幸にするか、自分の文学のテーマの中心は結局のところこの1点に尽きてきた・・」(『土の悲しみ』)

姜尚中(カン・サンジュン)と金鶴泳(キム・ハギョン)・・

暑い夏の読書には、ぴったりの二人だ。それは二人がとてもクールだから。

 

在日 (集英社文庫)
姜尚中 著
集英社

 【写真】金鶴泳、東大生の頃。

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悲観的に考え、楽観的に行動しよう

2011年07月10日 | 原発震災・原発問題

≪木工家のモッ君ともっ子さん、群馬の自宅での会話≫

【木工:矢嶋秀一  写真:田口大輔】

モッ君「あいかわらず ちょっと元気ねんな」

もっ子「3月11日を境に自分の生き方を見直しているんよ」

モッ君「それは良いことだいね。原発事故から4カ月になるけど放射能に

    対しての受け留め方って人によって差が有らいね。群馬はまだ呑気なんな」

もっ子「心配してもきりないけど、個人の価値観や人生観にもよっても違うんね」

モッ君「もう何十年も前からになるけど Think globally Act locally(地球規模

    で考え身近から行動する)という意味の言葉が、世界の平和運動で使われたんよ」

もっ子「そうなん。私にも何かしらできるといんさね・・」

モッ君「Think pessimistically, Act optimistically・・」

もっ子「モッ君、何でそんな英語うまいん。何って意味?」

モッ君「悲観的に考え、楽観的に行動しよう・ なんさ。5月の千葉のイベントで

   使われていたんさ。なっからいいやいねぇ、元気出していくべ!」

もっ子「そうだいね!!」

 


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「ホットスポット」最近よく聞くのう

2011年07月09日 | 原発震災・原発問題

昨日に続いて、きょうの朝日新聞『ニュースがわからん!』はホットスポット(高汚染地点)を「ホットスポット 最近よく聞くのう」と取り上げている。「局地的に放射線量が高い場所。雨や風が原因だ」の見出し、とテーマ設定はタイムリーではある。放射性物質の広がり図は、群馬大の早川由紀夫教授のものを掲載している=写真。

しかし本日の解説者、杉本某氏も、これだけジビアな話題を提供しながら、記事のトーンは、文科省、御用学者並み。ジャーナリストの牙(キバ)はすっかり抜け落ちている。

「・・首都圏でも・・高い値が出ている場所はある。ただ年間20ミリシ-ベルトを超えるようなレベルではない」「神経質になりすぎるのは良くない。ずっと居続けなければ年間20ミリシーベルトに至る被爆にはならないよ・・」

いつから朝日のこのコーナーは「20ミリシーベルト」が基準になったのだろう。これまで当欄は、「再生可能エネルギーって何かしら」(5月22日森治文 記者)など、良い記事も少なくなかっただけに残念だ。

昨日今日と連続して「わからん!」がわからん!

決してきつくないICRP(国際放射線防護員会)でさえ、一般には年間1ミリシーベルトが基準。年間20ミリシーベルトは、子どもたちには酷だ、と御用学者のかの先生でさえ涙を見せたのは記憶に新しいところ。記事の中とはいえ20ミリシーベルトを基準にし「神経質になりすぎ」とは認識が甘すぎる。

「わからん!」のフクロウ博士もきっと首をかしげているのではないだろうか。

 

 

 

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